立ち仕事で足が痛いときの対処法とすぐに取り入れられる予防法
この記事で分かること
- 立ち仕事で足が痛くなる原因は、血行不良によるむくみや足のアーチの崩れ
- 足の痛みを解消するには、湯船に浸かる、仕事中に軽いストレッチを取り入れるなどのセルフケアが効果的
- 痛みが解消できない場合は、外用薬の使用や整形外科の受診が大切
- 立ち仕事だけではなく、座り作業の仕事も検討する
※この記事は6分で読めます。
「立ち仕事の時間が長く、足が痛くてつらい」
「立ち仕事で足の痛みが解消できないときの対処法が知りたい」
など、立ち仕事に携わっている場合、足の痛みに悩んでいる方が多いでしょう。
長時間の立ち仕事は、工夫や対処をしないと足に負担がかかります。血流が悪くなり、痛みやむくみを引き起こすのです。
今回は、足の痛みが起こる原因や予防法、対処法について解説します。この記事を読めば、足の痛みが起こる原因がわかり、ご自身に合った日常のケアや働き方がわかります。
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1.立ち仕事で足が痛くなるのはなぜ?
工場の仕事には、検品作業やピッキングなど長時間の立ち仕事があります。1日中足に負担がかかっているため、足の痛みやむくみ、だるさに悩んでいる方も多いでしょう。
立ったまま同じ姿勢を続けると、足の血流が悪くなり、リンパ液や老廃物がたまってしまいます。また、足裏にある土踏まずのアーチが崩れていると、足首や膝、腰などに負担がかかり、痛みやむくみにつながってしまうのです。
そのまま立ち仕事を続ければ、足の痛みが増す可能性もあるので、自分に合った対処法を見つけるのが大切です。
2.立ち仕事で足が痛くならないようにするには?
立ち仕事で足が痛くならないようにするには、以下の7つの対策があります。
- 湯船に浸かる
- マッサージをする
- 足枕を使う
- 靴を替える・インソールを使う
- 湿布や外用薬を使う
- 整形外科に行く
- 立ち仕事に慣れる
セルフケアをしても痛みが改善できない場合の対処法についてもご紹介します。
2-1.湯船に浸かる
長い時間立ち仕事をした日は、湯船に浸かって足の疲れを取りましょう。
入浴で体を温めると、全身の血流が良くなり、体の老廃物やむくみが取れやすくなります。
38度〜40度のぬるめのお湯には20分、42度ほどの熱めのお湯なら5分程の入浴が効果的です。就寝の2〜3時間前に入浴をすると寝つきが良くなるので、試してみてください。
また、体を温めると自律神経のバランスが整い、ストレス解消の効果も期待できます。気分を落ち着けたいときは、38度から40度ほどのぬるめのお湯に浸かり、ゆったりとした気分で1日の疲れを取りましょう。
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参照:厚生労働省「快眠と生活習慣 | e-ヘルスネット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html
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参照:独立行政法人経済産業研究所「RIETI - 入浴、温泉浴によるストレス軽減・予防医療の推進で日本を元気に」
https://www.rieti.go.jp/jp/columns/s21_0006.html
2-2.マッサージをする
立ち仕事が続いて足が痛くなったときは、マッサージが効果的です。足のむくみを改善すると血行が良くなり、足が軽くなるので、5つのマッサージを試してみてください。
2-2-1.足裏のマッサージ
足裏のマッサージでは、3つのツボを押します。
- 脳下垂体(のうかすいたい):親指の裏側にあるのツボ
- 湧泉(ゆうせん):土ふまずから人差し指に向かってくぼみの部分にあるのツボ
- 厲兌(れいだ):人差し指の爪の付け根にあるのツボ
【脳下垂体・湧泉のツボを押す】
- まずは、脳下垂体、湧泉のツボを親指と人差し指で挟むようにして圧をかけます
- ゆっくりと5秒かけて押し、5秒かけて離す動作を3回から5回繰り返しましょう
- 反対の足も同じように繰り返します
【厲兌のツボを押す】
- 最後に厲兌のツボを押します
- 人さし指と親指で挟むようにして、ゆっくりと5秒間押し、ゆっくりと5秒かけて離す動作を繰り返しましょう
- 反対の足も同じように繰り返します
2-2-2.足指のマッサージ
足指のマッサージは、靴の中で圧迫された小指をほぐします。
足の小指は、ふくらはぎや太ももにかけての筋肉や股関節にも影響があります。小指がほぐれるにつれて足の筋肉がゆるむので、疲労解消につながります。
- 足の小指をつまみ、左に15回、右に15回、優しく回します
- 強く回すと小指を痛めてしまうので、優しく小さく動かしましょう
2-2-3.足首のマッサージ
足首のマッサージでは、だるさを解消する「三陰交(さんいんこう)」のツボを押します。
三陰交は、内くるぶしの上から指幅4本分の位置にあり、指で圧をかけた際に少し傷みを感じる部分です。
- 垂直にゆっくり圧をかけながら、ほぐしていきましょう
- ゆっくりと5秒かけて押し、5秒かけて離す動作を5回繰り返します
2-2-4.ふくらはぎのマッサージ
ふくらはぎのマッサージでは、凝り固まった筋肉をほぐして、リンパの流れを改善します。むくみが和らいで、足全体がスッキリするでしょう。
- 膝裏のリンパ節を押しながら、かかとを床につけた状態でつま先の上げ下げを10回おこないます
- ふくらはぎの筋肉をつかみながら、ぞうきんを絞るようにほぐします
- 老廃物が足首から膝裏に流れるよう、下から上へ流すようにふくらはぎ全体をさすり上げます
2-2-5.太もものマッサージ
太ももにかけてのマッサージは、膝周りにたまった老廃物を太ももの付け根に向けて流します。むくみや疲労が軽減されます。
- 握りこぶしで膝周りに小さな円を描くようにマッサージしながら筋肉をほぐしましょう
- 膝上にたまった老廃物を押し出すように下から上へと圧をかけます
- 膝上から足の付け根に向けて老廃物を流すため、太ももの内側をなでるようにマッサージします
2-3.足枕を使う
足枕とは、就寝時など、横になったときに足を乗せる枕のことです。フットピローとも呼ばれ、寝具店やホームセンターで販売されています。
足枕を使うと、心臓よりも高い位置で足が固定されるため、老廃物や血液の循環が良くなります。また、腰がベットについた状態になるので、首や背中に力が入りにくく呼吸がしやすいのもメリットです。
足のむくみや股関節の歪みを防止するので、就寝時やテレビを見てリラックスする際に試してみてください。
2-4.靴を替える・インソールを使う
立ち仕事の時間が長い方は、自分に合った靴やインソールを活用しましょう。
自分に合わない靴や弾力性のない靴は、長時間履く靴に向いておらず、足の疲れや痛みを引き起こします。
靴を選ぶ際は、自分の足の形に合っているか、衝撃吸収性があるかを確認しましょう。
また、滑りにくい靴を選ぶのも大切です。靴が滑りやすいと、滑って転ばないよう無意識に力が入ってしまいます。
足が疲れる原因につながるので、ゴム製で溝の深い靴底を採用しましょう。
インソールで靴の調節をするのも効果的です。インソールとは、靴の中に入れる中敷きのことで、疲労軽減やスポーツ向けなどさまざまな種類があります。
なかでも立ち仕事に適したインソールは、足裏のアーチ部分にフィットしたクッション性があるものと、通気性に優れているものがおすすめです。
職場で安全靴の仕様が決まっている方も取り入れやすいので、ぜひ試してみてください。
2-5.湿布や外用薬を使う
マッサージや入浴、足枕など、上記の対策をしても足の疲れが解消できない場合は、湿布や外用薬を使いましょう。
湿布には冷湿布と温湿布がありますが、それぞれの効能はあまり変わりません。
冷湿布にはメントールが配合されており、冷たさを感じます。温湿布にはトウガラシエキスであるカプサイシンが含まれているため、温感があるのです。
実際に患部を冷やしたり温めたりする役割はないので、好みで選ぶのが良いでしょう。
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参照:第一三共ヘルスケア「湿布など外用鎮痛消炎薬の上手な使い方・選び方」
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/selfcare/topical_analgesic-02/
2-6.整形外科に行く
セルフケアを行っても、足の痛みやだるさが解消できない場合は、整形外科で診察してもらいましょう。
今の症状に合った治療をしてもらえるので、市販薬などを自分の判断で使い続けるよりも早く症状が治まる場合が多いです。
気になる症状が出たときは、早めに受診したほうがつらさが長引かずに済むでしょう。
2-7.立ち仕事に慣れる
ひどい痛みではない限り、立ち仕事に慣れるまで続けてみるのも大切です。
立ち仕事を始めて間もない間は、体が慣れずに足の痛みがともなうでしょう。しかし1ヵ月から3ヵ月が経つ頃には、体も慣れて痛みを感じなくなる方がほとんどです。
足のむくみや疲労感がたまらないよう、毎日のケアや適度な休憩を取りながら仕事を続けてみましょう。
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3.予防には仕事中に軽いストレッチを取り入れるのもおすすめ
足の痛みを予防するため、仕事の合間に簡単なストレッチを取り入れ、足の疲れをためない工夫をしましょう。
自分が試しやすいメニューを選び、定期的に実践してみてください。
3-1.足向けストレッチ
足向けストレッチは、足の血流改善や疲労解消が期待できます。
〈もも前ストレッチ〉
- 片足を上げて足首をつかみ、太ももの前を伸ばします
- 膝が真下に来るような体制で、10秒から20秒キープしましょう
- 反対側も同じように繰り返します
〈もも裏ストレッチ〉
- 片足を半歩前に出し、両手をももの上に置きます
- つま先を上げた状態でお尻を後ろに引き、足の付け根から体を折るようにして前に倒れます
- その体勢のまま、10秒から20秒キープしてください
※背中を真っすぐ伸ばすのがポイントです - 反対側も同じように繰り返します
フォームの確認をしたい場合は、以下にてご確認ください。
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参照:新潟県福祉保健部健康づくり支援課「立ち仕事が多い方向けながら運動メニュー」
https://www.kenko-niigata.com/undou/undoumenu/1376.html
3.2.アキレス腱を伸ばす運動
アキレス腱を伸ばす運動は、足の疲労やむくみの解消が期待できます。
〈ふくらはぎストレッチ〉
- 足を前後に開き、後ろ足を伸ばします
- 体を前に倒しながら、後ろの足を10秒から20秒かけて伸ばしましょう
- 反対側も同じように繰り返します。
フォームの確認をしたい場合は、以下にてご確認ください。
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参照:新潟県福祉保健部健康づくり支援課「立ち仕事が多い方向けながら運動メニュー」
https://www.kenko-niigata.com/undou/undoumenu/1376.html
4.まとめ
立ち仕事で足が痛くなるのは、足の血行不良によるむくみや疲れが原因です。
足の痛みがつらいときは、入浴方法やマッサージ、自分の足に合った靴に履き替えるなどの対処法があります。今回ご紹介したセルフケアを日常に取り入れ、足の痛みを解消していきましょう。
また、どうしても立ち仕事がつらい方や、できるだけ足に負担をかけたくない方には、座り仕事が中心の検査業務や事務作業などの仕事もあります。
JOBPALでは、座り仕事がメインの求人もご紹介していますので、立ち仕事が多く足の痛みや体への負担にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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