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更新日:2024年11月01日

履歴書の賞罰欄の記入例!書く必要性や書くことがない場合の対処法

履歴書の賞罰欄の記入例!書く必要性や書くことがない場合の対処法

この記事で分かること

  • 履歴書の賞罰欄は、応募者の過去の功績や問題行動を採用担当者に伝える重要な項目
  • 賞罰欄の記入は内容を正確かつ簡潔に記載し、面接での補足説明ができるよう準備する
  • 賞罰欄に記載することがない場合は、「なし」と明記し、空欄のままにしない

※この記事は6分で読めます。

「履歴書の賞罰欄ってどう書けば良いの?」
「賞罰欄に書くことがない場合はどうすればいい?」
など、履歴書の賞罰欄の記入に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

賞罰欄は、応募者の過去の功績や問題行動を採用担当者に伝える重要な項目であり、適切に記入することが求められます。

今回は、履歴書の賞罰欄を書く必要性や記入例、書くことがない場合の対処法などを解説します。この記事を読めば、賞罰欄の記入に関する疑問が解消され、自信を持って履歴書を作成できます。

1.賞罰とは

賞罰とは、社会や組織において、個人や集団の行動を評価することです。優れた功績や模範的な行動には賞を与えて報い、一方で法律や規則に反する行動には罰を与えます。

具体的に、賞は優れた業績や功績、模範的な行動に対して与えられる表彰や称号を指します。例えば、会社での業績表彰やコンテストでの入賞、資格取得などが該当するでしょう。

一方罰は、法律や社会規範、組織のルールに反する行為に対する制裁のことです。例えば、懲戒処分や法的罰則、交通違反による罰金などが含まれます。

履歴書の賞罰欄には、こうした個人の功績と違反行為の両方を記載します。

賞の記載は自身の能力や実績をアピールする機会となる一方、罰の記載は過去の失敗を正直に伝え、そこから学んだ姿勢を示す場となるのです。

賞罰の記載を通じて、応募者の強みと改善点、人柄や価値観を採用担当者に伝えられるでしょう。

2.履歴書における賞罰を書く必要性

履歴書における賞罰の記入は、応募者の過去の功績や問題行動を明確にするために必要です。

賞は、応募者の努力や成果を示す具体的な証拠となり、採用担当者に応募者の能力の高さをアピールできます。社内表彰や業界賞などを受賞した経験は、応募者の仕事に対する意欲や実績を裏づけるものとなるでしょう。

一方、罰は、過去の問題行動や法的トラブルを開示することになります。

例えば、懲戒処分や訴訟の経験は、本人の判断力や責任感、コンプライアンス意識の欠如など、応募者の信頼性や適性に疑問を抱かせる可能性があります。

採用担当者から見たときに、応募者が同様の問題を引き起こすリスクを懸念し、採用決定に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

しかし罰の記入は、応募者の誠実さを示す機会にもなります。過去の失敗を正直に認め、そこから学んだ経験を丁寧に説明することで、応募者の人間性の深さをアピールできる可能性もあるのです。

2-1.履歴書に賞罰欄がない場合

履歴書に賞罰欄がない場合、記載する必要はありません。しかし、賞罰が採用に関して重要な場合は、自己PR欄や職歴欄を活用して適切に記載することをおすすめします。

例えば、自己PR欄で「○○年に、営業成績全国1位を獲得して社内表彰されました」と具体的な実績を示せば、応募者の能力の高さを効果的にアピールできます。

また、「○○年に懲戒処分を受けましたが、その経験を糧に仕事への姿勢を改め、上司から高い評価を得ています」と正直に記載することで、応募者の成長や誠実さをアピールできるでしょう。

他にも、履歴書に賞罰欄がない場合、職歴欄の項目に賞罰欄を追加し、年月と項目の詳細を記載する方法も挙げられます。

また、面接時に賞罰について詳細を口頭で説明する機会があります。その場で賞の受賞理由や罰の反省点を丁寧に説明できると、応募者の人柄や仕事への姿勢を深く理解してもらえるかもしれません。

3.賞罰欄に書くべき内容と書くべきではない内容

履歴書の賞罰欄は、応募者の経歴や人柄を伝える重要な項目ですが、どのような内容を記載して良いわけではありません。

採用担当者に良い印象を与えるためには、企業の採用基準に合った適切な内容を選んで記載することが大切です。

  • 賞罰欄に書くべき内容
  • 賞罰欄に書くべきではない内容

それぞれ詳しく見ていきます。

3-1.賞罰欄に書くべき内容

賞に関しては、応募者の優れた能力や実績を示す情報を記載するのが効果的です。

例えば、会社内での優れた業績や成果に対する業績表彰を始め、部門やプロジェクトでの貢献に対する社内表彰は、応募者の仕事における成果を客観的に示せるでしょう。

また、業界や学術分野でのコンテストや競技会での受賞歴は、応募者の専門性の高さをアピールする材料となります。

一方、罰に関しては、応募者の問題行動や法的トラブルを開示する必要があります。会社内での違反行為に対する正式な懲戒処分、法的な罰金や行政処分などが挙げられます。

罰について情報を開示できていないと、採用担当者から応募者のコンプライアンス意識や社会的責任について疑問を抱く原因になるかもしれません。

また、正当な理由による解雇歴も、応募者の適性や協調性を判断する重要な情報です。ただし、履歴書では記載内容の情報量が限られるため、解雇の詳細については、面接での説明が望ましいでしょう。

3-2.賞罰欄に書くべきではない内容

賞に関しては、上司や同僚からの口頭の評価や感謝状など、非公式な褒め言葉や評価を記載することは避けましょう。これらは主観的で客観的な検証が難しく、応募者の実力を正確に反映しているとは限りません。

また、自身で考えた功績や自己満足の成果などの自己評価も根拠が明確でないため、賞罰欄に記載するのは避けておくことをおすすめします。

罰に関しては、正式な懲戒処分に至らない軽微な注意や警告は記載する必要がないでしょう。応募者の資質を判断するうえで重要性が低いからです。

また、会社や法律に関係ない私的なトラブルや喧嘩なども、賞罰欄への記載は避けておきます。未成年時の犯罪歴も、成人後に起こした罰則とは区別して考えるべきでしょう。

解雇歴を記載する際は、解雇理由がプライバシーや名誉に関わる場合、詳細は記載せず、面接時に説明しましょう。

例えば、健康上の理由や人間関係のトラブルなど、デリケートな解雇理由の場合は、履歴書の限られたスペースで適切に説明するのは難しいためです。

賞罰欄に記載する内容は、採用担当者に対して応募者の信頼性と誠実さを示すものであり、過剰な自己アピールや不必要な情報の記載は避けるべきです。履歴書のスペースを有効活用し、応募者の実力と人柄を正確に伝える情報を選んで記載しましょう。

4.履歴書の賞罰欄の記入例

採用担当者に過去の功績や問題行動を伝えるための賞罰欄ですが、具体的にどのように記入すれば良いのか悩む方も多いでしょう。

ここでは、賞罰欄の記入例を、賞と罰に分けて紹介します。記入例を参考に、賞罰欄の適切な記入方法を確認してみてください。

4-1.賞の記入例

賞の記入例は下記のとおりです。

賞罰
2023 12 株式会社△△ プロジェクトリーダーとして優秀賞受賞
2024 4 株式会社○○ 営業成績優秀者表彰
2024 5 第○回全国プログラミングコンテスト 優勝

賞の記入は、応募者の優れた実績や能力を採用担当者にアピールする絶好の機会です。賞罰欄に以下の内容を明確に記入しましょう。

  • 賞の名称
  • 受賞年月
  • 受賞理由

社内表彰の場合は、表彰の主体となった企業名も忘れずに記入します。また、プロジェクトでの受賞歴は、リーダーシップやチームワークといった能力をアピールする良い機会となります。

社外での受賞歴に関しては、特定の分野やスキルにおける専門性の高さを示す材料になります。コンテストの名称や優勝した年月を明記し、賞の権威性や競争率の高さを簡潔に示すと効果的でしょう。

4-2.罰の記入例

罰の記入例は下記のとおりです。

賞罰
2021 8 交通違反による罰金処分
2022 5 株式会社○○ 社内規則違反による懲戒処分
2023 9 株式会社△△ 業務上の過失による解雇

罰の記入は、応募者の問題行動や失敗を正直に開示する項目です。賞罰欄に以下の内容を明確に記入しましょう。

  • 罰の内容
  • 処分年月
  • 処分の理由

懲戒処分や解雇の場合は、処分をおこなった企業名も忘れずに記入します。交通違反など法律に関わる処分の場合は、「交通違反による罰金処分」のように、違反の内容と処分の種類を簡潔に記載します。

社内規則違反による処分や業務上の過失による解雇の場合は、「社内規則違反による懲戒処分」「業務上の過失による解雇」と簡潔に記載し、詳細な内容については面接での説明でおこなうのが適切でしょう。

規則違反や過失の詳細な内容や背景を履歴書の限られたスペースで十分に説明することが難しいためです。また、違反や過失の内容によっては、プライバシーに関わる繊細な情報が含まれる可能性があり、履歴書での詳述は控えるべきでしょう。

5.履歴書の賞罰欄に書くことがない場合の対処法

履歴書の賞罰欄に記載する事項がない場合は、「なし」と明記するのが一般的です。賞罰欄を空欄のままにすると、記入漏れと誤解されるおそれがあります。

履歴書の賞罰欄に書くことがない場合の記入例は下記のとおりです。

賞罰
なし
 
 

たとえ賞罰に該当する事項がなくても、誠実に記入する姿勢を示すことが重要です。

採用担当者は履歴書全体の内容を見て、応募者の人柄や仕事への取り組み方を判断する一つの指標にしています。小さな事柄であっても、漏れなく記載しておくと丁寧な印象を与えられるでしょう。

6.罰があるのに書かなかったらどうなる?

履歴書の賞罰欄に過去の罰を記載しなかった場合、採用取り消しや解雇など、厳しい処分を受ける可能性が高いでしょう。特に、重大な罰や違法行為を隠していた場合、応募者の信頼性が損なわれる可能性があります。

仮に履歴書の記載内容に虚偽があった場合、企業側が応募者の人柄を疑う理由になりやすいので注意が必要です。特に採用後に罰が発覚すると、故意に罰を隠していたと判断されてしまい、企業からの信頼を失うかもしれません。

そのため、過去に罰がある場合は軽微なものであっても、正直に記載することが重要です。罰の内容や経緯を丁寧に説明し、そこから学んだ教訓や改善点を伝えることで、応募者の誠実さと成長を採用担当者にアピールできるでしょう。

7.履歴書の賞罰欄に関する注意点

履歴書の賞罰欄を記入する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 正確かつ簡潔に記載する
  • 面接で補足説明をできるよう準備する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

7-1.正確かつ簡潔に記載する

賞罰欄は、正確かつ簡潔に記載することが大切です。賞罰の詳細について長々と説明する必要はありませんが、採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、一目でわかるような記載の仕方が求められます。

具体的には賞罰の内容、受賞や処分の年月日、受賞や処分を受けた機関や企業名など、情報を漏れなく記入しましょう。

履歴書の情報量が多いと読みづらくなるので、賞罰欄には最低限の情報を正確に記載し、詳しい内容は面接で説明するのが良いでしょう。

7-2.面接で補足説明をできるよう準備する

面接では、賞罰欄の内容について補足説明ができるよう、事前の準備が欠かせません。履歴書では賞罰の概要を記載するのみに留めるため、面接官から詳しい説明を求められる可能性があります。

例えば、受賞歴について以下のような質問があるかもしれません。

  • どのような貢献が評価されたのか
  • 表彰を受けた感想

一方、罰則の場合は、次のような点を問われる可能性があります。

  • なぜそのような事態を招いたのか
  • 反省点と再発防止策

このように、賞罰欄の内容についてより踏み込んだ質問を受ける可能性を想定し、事前に答える内容を準備しておくことが大切です。自身の経験を振り返り、明確かつ前向きな回答ができるよう、しっかりと整理しておきましょう。

面接では、履歴書だけでは伝えきれない情報を補足し、自身の魅力を存分にアピールするチャンスです。賞罰欄の補足説明の準備を万全にして面接に臨みましょう。

8.まとめ

履歴書は、応募者と企業の最初の接点となる大切なツールです。賞罰欄の適切な活用は、自身の強みをアピールし、採用担当者との良好なコミュニケーションを取る方法として役立つ可能性があります。

賞の記載では、表彰の名称や受賞理由を具体的に記載し、自身の能力や企業への貢献度を明確に伝えることが求められます。一方、罰の記載では、処分の内容や反省点を丁寧に説明し、失敗から学んだ教訓をアピールすることが大切です。

正しい記入方法を理解し、賞罰欄を適切に活用すると、応募者の魅力を採用担当者にアピールできる材料になります。自身の経歴と向き合い、誠実な姿勢で履歴書を作成することが内定への第一歩となるでしょう。

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