履歴書・職務経歴書を用意
更新日:2025年01月30日

履歴書の学歴欄の書き方と採用担当者がチェックすること

履歴書の学歴欄の書き方と採用担当者がチェックすること

この記事で分かること

  • 履歴書の学歴欄は、義務教育終了後の学歴から時系列順に書く
  • 履歴書の学歴欄には、転校や休学、中途退学などもわかるように書く
  • 採用担当者は、最終学歴や記載内容の正確さ、学歴と職務内容の関連性をチェックしている
  • 学歴詐称は信頼を失うだけでなく、法的問題に発展する可能性もあるため、絶対に避けるべき

※この記事は6分30秒で読めます。

「履歴書の学歴ってどう書くの?」
「採用担当者は学歴欄で何をチェックしているの?」
など、履歴書の学歴欄について疑問を持っている方もいるでしょう。

履歴書の学歴欄は、応募者が学んできたことや職務内容との関連性を示すために重要です。基本的には、義務教育終了後の学歴から時系列順に書いていきます。

今回は、履歴書の学歴欄の書き方について、採用担当者がチェックするポイントや学歴を記載する際の注意点とあわせて解説します。この記事を読めば、学歴欄の書き方がわかり、履歴書の円滑な作成につながるでしょう。

1.履歴書の学歴の基本的な書き方

まず、履歴書の学歴の基本的な書き方を紹介します。履歴書に学歴を記載する際は、以下の例や解説をぜひ参考にしてください。

学歴・職歴
学歴
2006 4 東京都立〇〇高等学校 入学
2009 3 東京都立〇〇高等学校 卒業
2009 4 私立△△大学経営学部経営学科 入学
2013 3 私立△△大学経営学部経営学科 卒業
  
職歴
2013 4 株式会社〇〇 正社員として入社
現在に至る
以上

1-1.時系列順に書く

履歴書の学歴は、時系列順に古いものから書きます。高校や大学などの入学・卒業について、順を追って記載することが大切です。

なお、現在大学や専門学校に在学中の方のうち、新卒採用向けに履歴書を作成する方は、卒業予定年月日とともに「卒業見込み」と記載します。また、在学中の方で、アルバイトやパートへの応募で履歴書を作成する方は、「在学中」と記載しましょう。

1-2.和暦と西暦どちらかに統一して書く

年月を記載する欄は、和暦か西暦かのどちらかに統一します。どちらでないといけないというルールはありませんが、学歴欄を含め履歴書全体で和暦か西暦かを統一できれば、整った印象を与えられます。

なお、和暦の場合は「S」「H」などの略称ではなく、「昭和」「平成」といった正式名称で記載しましょう。

1-3.原則義務教育終了後からの学歴を書く

履歴書の学歴をどこから書くかは、明確に決められていませんが、基本的には義務教育が終わったあとの「高校入学」から書き始めます。大学卒や大学院卒で記載する内容が多くなる方は、「高校卒業」から書いても問題ありません。

中学校以前の学歴は全員に共通する教育課程であり、記載は不要です。ただし、最終学歴が中学校の方は「中学校卒業」と記載する点を押さえておきましょう。

1-4.学校名は正式名称で書く

学校名は必ず正式名称で書きましょう。

高校であれば「〇〇高校」と略さずに「〇〇県立〇〇高等学校」「私立〇〇高等学校」とします。高校でも特別な学科やコースだった場合は、学科・コースまで正確に記載しましょう。ただし、普通科の場合には学科名の記載は不要です。

また、大学であれば「〇〇大学」ではなく、「〇〇大学〇〇学部〇〇学科」と学部・学科まで記載します。なお、大学には「国立」「私立」といった記載は必要ありません。

もしスペースが足りず1行に入りきらないなら、学部や学科などのきりのよいところで改行し、残りは次の行に記載することがおすすめです。

1-5.「入学」と「卒業」で行を分けて書く

入学と卒業は行を分けて両方とも明記しましょう。例えば「私立〇〇高等学校 入学」「私立〇〇高等学校 卒業」のように、2行に分けて記載します。同じ学校で入学・卒業していても、「同上」と略さずに書くことが基本です。

実際に履歴書へ記載すると以下のようになります。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業

2.転校や休学、中途退学している場合の書き方

転校や休学、中途退学などをして、履歴書の書き方に迷っている方向けに、具体的な書き方を解説します。

2-1.転校した場合

転校した場合は、最初に入学した学校を記載したうえで、転校先の学校を「私立〇〇高等学校 転入学」のように書きます。

このとき、転校前の学校は卒業していないため、「私立〇〇高等学校 卒業」といった記載は必要ありません。入学を記載した次の行にそのまま転入学を記載しましょう。具体的な記載例は以下のとおりです。

学歴・職歴
学歴
2006 4 〇〇県立〇〇高等学校 入学
2007 4 私立△△高等学校 転入学
2009 3 私立△△高等学校 卒業

2-2.休学した場合

休学した場合は、休学期間がわかるよう「〇〇大学〇〇学部〇〇学科 休学」「〇〇大学〇〇学部〇〇学科 復学」のように、休学と復学を分けて記載します。休学した理由は、履歴書に記載しておくか、面接での回答をあらかじめ準備しておきましょう。

休学したにも関わらず休学した旨の記載がないと、「留年で卒業が遅くなったのか」と採用担当者に誤解される可能性があります。そのため、休学した場合は必ず学歴欄に記載しましょう。具体的な記載例は以下のとおりです。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業
2009 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2011 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 休学
体調不良で治療に専念するため1年間休学。現在は完治。
2012 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 復学
2014 3 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業

2-3.中途退学した場合

中途退学した場合は、入学した学校を記載したうえで「〇〇大学〇〇学部〇〇学科 中途退学」のように記載しましょう。「中退」のように略語ではなく、「中途退学」と正式名称で書くことが基本です。

また、中途退学していると、多くの場合は理由を問われます。そのため、履歴書にあらかじめ理由を記載しておくか、面接でスムーズに答えられるよう想定問答を作成しておきましょう。

中途退学の具体的な理由としては、「家庭の事情」「経済的事情」「留学」などが挙げられます。中途退学した理由をきちんと伝えられれば、マイナスの印象を与える可能性は低いため、理由は正直に伝えましょう。

具体的な記載例は以下のとおりです。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業
2009 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2011 9 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 中途退学(家庭の事情のため)

2-4.留学した場合

留学した場合、履歴書の学歴欄には留学期間や国、学校名を記載しましょう。ただし、留学には以下の3種類があり、学歴に記載するものとしないものがあります。

  • 正規留学:海外の学校に在籍し、現地の学生と同様にその学校で卒業を目指す
  • 交換留学:日本の学校に在籍したまま、海外の協定校に通学する
  • 語学留学:語学力の向上を目的として、海外の語学学校に通学する

上記3つのうち履歴書の学歴に記載する留学の種類は、「正規留学」もしくは「交換留学」です。「語学留学」は、厳密にいうと「語学研修」に分類されるためです。

また、学歴に記載する留学経験の期間は1年以上が目安とされています。したがって、留学期間が1年以上の「正規留学」もしくは「交換留学」の場合のみ、学歴に留学経験を記載しましょう。

正規留学であれば「アメリカ合衆国〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学」「アメリカ合衆国〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業」のように記載します。

交換留学であれば、国内で入学した学校を記載したうえで「2012年3月までアメリカ合衆国〇〇大学〇〇学部〇〇学科に交換留学」のように記載します。

以下は交換留学した場合の記載例です。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業
2009 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2011 4 2012年3月までアメリカ合衆国〇〇大学〇〇学部〇〇学科に交換留学
2013 3 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業

2-5.学部・学科変更した場合

学部・学科を変更した場合は、「転学部」「転学科」のいずれかを記載しましょう。同じ学校内の学部・学科の変更であっても、「同上」とせずに大学名から記入します。

なお、学部・学科の両方が変わった場合は、「転学部」「転学科」をそれぞれ記入する必要はありません。入学した大学を記載した次の行に「〇〇大学〇〇学部〇〇学科 編入学」というように、「編入学」を使って記入しましょう。

具体的な記載例は以下のとおりです。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業
2009 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2011 4 〇〇大学〇〇学部△△学科 転学科
2013 3 〇〇大学〇〇学部△△学科 卒業

2-6.留年した場合

留年した場合、履歴書の学歴欄に留年した旨を記載する必要はありません。入学年月と卒業年月から「留年したのだろう」と推測できるためです。留年した年月や留年年数に関係なく、入学した年月と卒業した年月を正確に記載しましょう。

2-7.浪人した場合

浪人した場合も、履歴書の学歴欄に浪人した旨を記載する必要はありません。高校卒業から大学入学までに期間があれば「浪人だったのだろう」と推測できるためです。卒業年月と浪人後の入学年月を正確に記載しましょう。

なお、予備校は正規の教育機関ではないので、浪人中に利用した予備校を履歴書の学歴欄に書く必要はありません。

3.採用担当者が履歴書の学歴欄でチェックすること

採用担当者は履歴書の学歴欄でどのようなことをチェックしているのでしょうか。詳しくみていきましょう。

3-1.最終学歴

採用担当者は、最終学歴を重視します。なぜなら、最終学歴は応募者にどれくらい学力や専門知識があるかの目安になるためです。

業界や職種によっては、特定の学歴(大学・学部・学科)が応募要件になることもあります。例えば、薬剤師のような専門知識が求められる仕事では、関連する学科の卒業が条件です。

このように、採用担当者は応募者の最終学歴から、その仕事に向いているかどうかを確認しています。

3-2.学歴の正確さ

採用担当者は、学歴が正確に記載されているかを確認します。年月や学校名、学部・学科などの情報が正確に記載されているかどうかは、信頼性の面でも重要です。

誤字・脱字や不正確な記載があると、応募者の信頼性が損なわれる可能性があるうえ、「丁寧な仕事をできない」といった悪い印象を与える恐れもあります。そのため、学歴を記載する際は、年月や学校名などに間違いがないよう、提出前に確認することが大切です。

3-3.学歴と職務内容の関連性

採用担当者は、学歴と応募した企業の職務内容が関連しているかを確認します。例えば、技術職であれば、工学部をはじめ理系の学歴が有利に働くことがあります。営業職であれば、経済学やマーケティングなどを学んだ学歴が重視されるでしょう。

このように、学歴と職務内容に関連性があると、「この仕事がやりたくて勉強してきた計画性がある」「もともとこの仕事に興味があったんだな」と好印象を与えることもあります。

ただし、学歴と職務内容の関連性がないという理由だけで不採用になることはありません。関連性がない場合は、学歴以外の部分でアピールできることを準備しておきましょう。

4.履歴書の学歴欄に関する注意点

履歴書の学歴欄を記入する際の注意点を4つ紹介します。それぞれ詳しくみていきましょう。

4-1.学歴詐称を絶対にしない

学歴詐称が発覚すると、企業からの信頼を失ってしまいます。特に、採用後に発覚した場合は、内定取り消しや解雇になるだけでなく、法的な問題に発展する可能性も考えられます。そのため、学歴は偽りなく、正確な情報を記載しましょう。

なお、書き間違いといった悪意のないミスであっても、学歴詐称ととらえられることもあります。記入した学歴に間違いがないかを提出前に必ず確認しましょう。

4-2.学校名の変更に注意する

自分が卒業した時点から学校の名称が変わっている場合は、卒業当時の学校名を記載して問題ありません。

以前の学校名では伝わらないと感じたら、「〇〇大学〇〇学部〇〇学科(現:△△大学)」のように、かっこ書きで現在の学校名を併記しておくとよいでしょう。

また、在学中に学校名が変更になった場合は、以下のように入学の行にはかっこ書きを用いて併記し、卒業の行には新しい名称のみを記載します。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業
2009 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学(現:△△大学)
2013 3 △△大学〇〇学部〇〇学科 卒業

4-3.現在在学中なら「卒業見込み」と書く

現在在学中で、卒業後の就職を目指した履歴書の場合は、卒業予定年月日とともに「卒業見込み」と記載します。ただし、卒業見込みと記載するには、卒業に必要な単位を取得できる見込みがあり、入社日までの卒業が可能であるという条件を満たしている必要があります。

また、履歴書の学歴欄に「卒業予定」と記載すると、卒業できない可能性があると誤解されてしまうため、必ず「卒業見込み」と書きましょう。

学歴・職歴
学歴
2018 4 私立〇〇高等学校 入学
2021 3 私立〇〇高等学校 卒業
2021 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2025 3 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業見込み

4-4.学歴と職歴の順番に注意する

ほとんどの履歴書では、学歴と職歴を一つの欄に記載するようになっていますが、学歴と職歴はその欄のなかで分けて書きましょう。

職歴がある場合は、学歴を書き終えた次の行を空けます。そして、次の行の中央に「職歴」と記載したうえで、その次の行から職歴を記載します。なお、職歴がない場合は、学歴を書き終えた次の行の右端に「以上」と記載し、学歴欄を締めましょう。

学歴・職歴
学歴
2006 4 私立〇〇高等学校 入学
2009 3 私立〇〇高等学校 卒業
2009 4 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
2013 3 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業
        
職歴
2013 4 株式会社〇〇 入社
営業部に配属され、新規顧客開拓を担当
2018 3 株式会社〇〇 一身上の都合により退社
以上

5.まとめ

履歴書の学歴欄は、義務教育終了後の学歴から、入学と卒業をそれぞれ時系列順に書きます。転校や休学、中途退学などをしていれば、あわせて記載が必要です。

また、採用担当者は、最終学歴が応募条件を満たしているかを重視しており、記載された情報の正確さや職務内容との関連性もチェックしています。

なお、採用されたいからといって学歴を詐称することは絶対にやめましょう。学歴詐称が発覚した場合、企業から信用を失うだけでなく、内定取り消しや解雇になる可能性があります。

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