退職時や面接時の退職理由の伝え方と上手な切り出し方の例を解説

この記事で分かること
- よくある退職理由は「給与や待遇に不満がある」「人間関係の悩みがある」など
- 退職理由は素直に伝えても大丈夫なものやポジティブに言い換えたほうが良いものがある
- 退職を伝える際は「適切なタイミングで伝える」「退職理由がブレないようにする」などに注意
※この記事は6分30秒で読めます。
「よくある退職理由にはどのようなものがある?」
「退職を伝えるときに注意すべきポイントは?」
など、退職理由の伝え方に関して悩んでいる方もいるでしょう。
退職理由は本当のことを伝えたほうが罪悪感は残りません。しかし、本当のことを伝えないほうが、スムーズに退職できる場合もあります。
今回は、よくある8つの退職したい理由、伝え方で注意すべき5つのポイント、相手別の退職の伝え方、面接時に退職理由を伝える際の注意点などを解説します。この記事を読めば、退職の伝え方がよくわかり、スムーズかつ円満に退職できるようになります。
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1.退職理由は本当のことを伝えるべき?
家族の介護や専門学校・大学への再入学、家業を継ぐなどの理由であれば、正直に伝えても問題ありません。
また、体調不良などの個人的な理由であれば、会社側も無理に引き止められないでしょう。
一方、会社への不満や仕事内容が合わないなどの理由で退職する場合は、本当のことを伝えないほうが円満に退職できます。
なかには嘘をつくと罪悪感を覚えてしまう方もいるかもしれません。
しかし、退職したい旨を伝えても、今すぐ退職できるわけではありません。また、会社への不満を退職理由として伝えた場合、退職する日まで居心地が悪くなります。
企業との関係性を保ったまま退職するためには、別の理由を伝えたほうがよい場合もあるのです。
退職理由を伝える際に大切なのは、相手が納得するかどうかです。会社側が納得した理由であれば、スムーズに退職手続きを進められるため、角が立ちにくい退職理由を伝えるようにしましょう。
2.よくある8つの退職したい理由と切り出し方の例
よくある退職理由と、切り出し方の例をご紹介します。伝え方に悩んでいる方は参考にしてください。
2-1.給与や待遇に不満がある
よくある退職理由として挙げられるのが、給与や待遇の不満です。
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」では、収入が少なくて退職した方が男性で8.2%、女性で7.1%と発表されています。
退職せずに交渉をして給与をあげる方法もあります。しかし、給与アップに見合う実績などの根拠が必要です。
【言い換え例】
「給与や待遇が不満」
↓
「今とは違う評価制度のもとで自分を試したい」
「資格手当がもらえる企業で働きたい」
【退職時に会社に伝える場合の例文】
これまで目標達成に向けて全力を尽くし、数々の成果をあげてきました。しかし自分の成長や成果に対する評価が反映されない状況が続き、成長を実感できずにいます。
より実力が正当に評価される環境で自身の可能性を試し、あらたなステージに挑戦するために退職を決意しました。
給与は基本的に会社の評価制度によるため、自身の働き方と評価制度が合わなかったという伝え方でもよいでしょう。
給与や評価制度の仕組みはすぐに変えられないため、会社側も納得してくれる可能性があります。
【面接時に伝える場合の例文】
前職では目標達成に向けて全力を尽くし、数々の成果をあげてまいりました。しかし自分の成長や成果に対する評価が十分に反映されない状況が続き、自身の可能性を最大限に発揮できていないと感じておりました。
御社では社員一人ひとりの実力や貢献度を正当に評価し、適切な処遇で応えてくださると伺っております。より実力主義の環境で自らの力を試し、あらたな挑戦を通じて成長していきたいと考え、転職を決意いたしました。
面接ではネガティブな表現を避け、前向きな姿勢で退職理由を伝えましょう。
自分の実力を正当に評価してもらえる環境を求めて転職するという前向きなメッセージを込めると、面接官に好印象を与えられます。
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf
2-2.人間関係の悩みがある
人間関係の悩みによる退職もよくあります。
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」では、人間関係を理由に退職した男性が9.1%、女性が13%いると発表されています。
【言い換え例】
「会社の人間関係が合わない」
↓
「より大きな組織で(またはより小さな組織で)働いてみたい」
「チーム体制で周りと同じ目標に向かって仕事がしたい」
【退職時に会社に伝える場合の例文】
現在の部署では個別に行動する業務が多いですが、私はもっと周囲と連携しながらチームとして成長したいと考えてきました。
上司にも何度か相談しましたが、現状では部署の方針を変えるのは難しいとのことです。私はチームで協力し合い、互いに刺激を受けながら成長できる環境でこそ自分の強みを活かせると感じ、、退職を決意しました。
決して人間関係が原因だと伝えないよう注意が必要です。部署の変更を提案されたり「合わない人間はどの会社にもいる」などと説得されたりして、退職を断念せざるを得ないでしょう。
人間関係が原因で退職することが社内に伝わると、退職するまで居心地の悪い状態になる可能性があるので、伝え方には気をつけてください。
【面接時に伝える場合の例文】
前職では個別に行動する業務が多く、周囲と連携しながらチームとして成長する機会が少ない環境でした。私はチームで協力し合い、互いに刺激を受けながら成長できる環境でこそ自分の強みを最大限に発揮できると考えております。
御社はチームワークを重視し、社員同士が切磋琢磨しながら成長できる風土があると伺っております。貴社で自分の力を存分に発揮し、チームの一員として貢献したいと考え、転職を決意いたしました。
面接では前向きな姿勢で転職動機を伝える必要があります。また前職での経験を転職先で活かしたい意欲を示すと、自分の強みをアピールできます。
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf
2-3.残業が多い・休みがとれない
残業が多かったり思うように休みが取れなかったりすると、退職を考える方もいます。
厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、労働時間や休日等の労働条件が合わず退職した方の割合は男性で8.1%、女性は11.1%です。女性の場合は、人間関係よりも多い結果です。
【言い換え例】
「残業が多く、休みがとれない」
↓
「プライベートの時間を確保したい」
「パフォーマンスを発揮できる環境で働きたい」
【退職時に会社に伝える場合の例文】
残業自体は特に抵抗はありませんが、残業が当たり前の風潮に疑問を感じています。効率的に仕事を進められれば、より大きな成果をあげられるのではないかという思いが徐々に強まりました。
オンとオフのメリハリをつけながら働き、パフォーマンスを最大限に発揮できる環境が必要だと考え、退職を決意しました。
近年は「働き方改革」という言葉が浸透してきましたが、まだ改革が十分でない企業もあります。
働き方改革が進まない企業で働いていると、残業の多さや休みの取りにくさを感じるため、退職につながりやすいです。
【面接時に伝える場合の例文】
前職では残業が日常的に発生し、プライベート時間の確保が難しい環境でした。業務効率を高め成果を上げるためにも、オンとオフのメリハリをつけながら働くことが重要だと考えております。
御社はワークライフバランスを大切にし、社員が能力を最大限に発揮できる環境づくりに力を入れていると伺っております。貴社で自分の力を存分に発揮し、発展に貢献したいと考え、転職を決意いたしました。
面接では転職動機を前向きに伝える必要があります。ワークライフバランスを大切にする環境を求めてあらたなキャリアステップを踏み出すという姿勢は、良い印象を与えるでしょう。
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/24-2/dl/gaikyou.pdf
2-4.社風が合わない
会社の社風とずれを感じて退職を考える方もいます。社風が合わないと感じたら、率直に伝えましょう。
【退職時に会社に伝える場合の例文】
ライフステージの変化とともに、自分の働き方や価値観が現在の社風と少しずれてきていると感じるようになりました。これまで多くの経験と学びを通じて成長させていただき心から感謝しております。
今後は自分に合った環境でさらに力を発揮できるよう努めたいと考え、退職の決意に至りました。
例文では退職理由をライフステージの変化とし、会社側の問題ではなく個人的な成長や価値観の変化に起因するものとしています。
会社への感謝の気持ちを前面に出し、これまでの経験が自己成長に大きく貢献した点を伝えると、誠実さが伝わります。
【面接時に伝える場合の例文】
自身のライフステージの変化とともに働き方や価値観が少しずつ変わり、現職の社風が合わないと感じるようになりました。
チーム全体で連携する働き方が求められる一方、私はより個人の裁量が大きい環境で自身のスキルを活かせる働き方を目指しておりました。そのため前職では、社内の研修やコミュニケーションの取り方を見直し、できる限り柔軟に適応するよう努めました。
しかし個人としての成長をさらに深めるため、より自分に適した環境を求めてあらたなステージに挑戦したいと考え、転職を決意した次第です。
面接では職場での改善努力についても触れ、単なる不満ではなく自己成長や適応のために積極的に努力した姿勢をアピールしましょう。
2-5.転勤したくない
転勤が転職理由である場合、会社へ率直に伝えても問題ありません。ただし、転勤が難しい理由を明確に伝えるのが大切です。
【退職時に会社に伝える場合の例文】
この度家庭の事情により転勤が難しい状況となり、退職を決意いたしました。〇〇エリアでの業務を通じて多くの経験を積ませていただき、マーケット理解や顧客ネットワークの構築など、大変貴重な学びが得られました。
御社で培ったスキルと経験を活かしつつ、家庭と両立できる環境でキャリアを築いていきたいと考えております。これまでのご支援と貴重な経験に心から感謝しております。
会社に伝える際は、家庭の事情で転勤が難しいと退職理由を明確にし、転勤の拒否が個人的な事情に基づくものであることを伝えます。
これまでの経験に対する感謝の気持ちを表し、得られたスキルと知識を大切にしたいという前向きな姿勢を強調しましょう。
【面接時に伝える場合の例文】
現職は全国的な事業展開のため転勤が必須ですが、家庭の事情で転勤が難しい状況にあります。
〇〇エリアでの業務を通じて得たマーケット理解や顧客ネットワークの構築を活かし、今後も地元で長期的にキャリアを築いていきたいと考えるようになりました。
転職を機に家庭との両立を図りつつ、これまでの経験を活かしてさらにスキルを磨きたいと考えています。
面接では家庭の事情で転勤が難しいという退職理由を明確に述べたうえで、現在の職場で培ったスキルや知識に対する前向きな思いを強調しましょう。
2-6.会社や業界の将来性に不安がある
会社や業界全体の将来性に対する危機感や不安が退職理由となる場合もあります。
【言い換え例】
「会社や業界の将来性に不安がある」
↓
「他の業界にチャレンジしてみたい」
「知識や技術を活かしてキャリアアップしたい」
【退職時に会社に伝える場合の例文】
これまで社長や上司のもと、目標に向かって全力で業務に取り組み、大変充実した日々を過ごせたことに感謝しています。しかし徐々に自分の意見やアイデアをより積極的に活かせる環境で働きたい思いが強まりました。
年齢や社歴に関係なく挑戦し続けられる環境に身を置き、さらなる自己研鑽を積みたいと考え、退職を決意しました。
会社への将来性に不安がある点を、自分の成長に賭けたいと言い換えれば、会社側も納得できます。
【面接時に伝える場合の例文】
前職では上司や同僚に恵まれ、充実した日々を過ごせました。しかし自分の知識やスキルを活かし、さらなるキャリアアップを目指すには、あらたな環境にチャレンジする必要があると感じるようになりました。
御社はイノベーションを推進し、社員の挑戦を支援する企業文化があると伺っております。私も貴社でこれまでの経験を活かしつつ、あらたな分野にも積極的に挑戦し、自己成長を続けていきたいと考え、転職を決意いたしました。
面接官に良い印象を与えるには、転職動機を前向きに伝えるのが大切です。
例文ではあらたな環境で自己成長を続けたいとの姿勢が企業文化と合致しているため、適性の高さをアピールできるでしょう。
2-7.心身の調子が悪くなった
心身の不調を理由に会社を辞めたいと考える方もいるでしょう。体調不良で退職したいと伝えた場合、企業は休職を勧めるのが一般的です。
しかし、一度心身の調子が悪くなると、一時的に離れて復職してもまた悪化する危険があります。復職しても悪化しそうであれば、思い切ってあたらしい環境で働いたほうが気持ちが前向きになる方もいるでしょう。
心身の不調を理由に退職を申し出る場合は、正直に伝えるのがおすすめです。
【退職時に会社に伝える場合の例文】
結果を求められる環境の中、さらに成果をあげたいという強い思いから、これまで自分の健康よりも仕事を優先してきました。
しかし体調を崩してから回復に時間がかかっており、今後は治療に専念して健康を取り戻すのが重要だと感じています。しばらくの間は治療に専念したいと考えたので、退職を決意しました。
無理して働き続けるのではなく、現状を伝えて引き止めにくい切り出し方で退職する意向を伝えましょう。
【面接時に伝える場合の例文】
前職では成果を追求する中で、自分の健康よりも仕事を優先する傾向がありました。その結果体調を崩してしまい、治療に専念する必要性を感じ退職を決意いたしました。
現在は医療機関の指導のもと治療に取り組み、体調は完全に回復しております。今後は健康管理により一層留意しながら、仕事に取り組んでいきたいと考えています。
面接時には体調が回復したことを伝え、仕事に支障がないことをアピールしましょう。
2-8.ライフスタイルが変化した
ライフスタイルに関連する退職理由として、結婚や出産、介護などが挙げられます。特に介護や育児はフルタイムで働き続けるのが難しく、会社側も引き止めにくい理由です。
【退職時に会社に伝える場合の例文】
このたび家族が増えることになり、夫婦で話し合った結果出産と育児に専念するため、いったん仕事から離れる決意をしました。
これまで培ってきたスキルや経験を活かし、将来的にはまた働きたいと考えています。しかし今は家族と向き合い、あたらしい命の成長を見守ることに全力を尽くしたいです。
家族で話し合った結果であると伝え、会社側に現状を理解してもらえるよう説明しましょう。
【面接時に伝える場合の例文】
前職は出産を機に一度仕事から離れ、育児に専念する決意をいたしました。子育ては大変でしたが、家族との時間を大切にし新しい命の成長を見守ることができ、かけがえのない経験となりました。
現在は子供も成長し、再び仕事に復帰できる環境が整っています。育児を通じて得た経験や学びを、仕事に活かしていきたいと考えております。
面接ではこれまでのスキルと育児経験を活かし、あらたな視点で業務に取り組む意欲を伝えれば、企業の成長に貢献できる人材として印象づけられるでしょう。
2-9.より専門分野にチャレンジしたい
「今の会社にいてもキャリアアップできない」「もっと専門的な分野で働いてみたい」なども、よくある退職理由です。
キャリアアップや専門分野への転職が退職理由の場合は、嘘をつく必要はありません。
【退職時に会社に伝える場合の例文】
営業担当として長年勤めていく中で、お客様のニーズに応えるあたらしいサービスを創り出したい思いが芽生えてきました。長い間悩みましたが、これまでこの会社で培ってきた経験を活かしてあらたに挑戦したい気持ちが強まり、退職を決意しました。
悩んだ末に退職を決断したと伝えれば、好意的にとらえてもらいやすくなります。
【面接時に伝える場合の例文】
前職では営業担当として長年務める中で、お客様のニーズに応えるより専門的なサービスを提供したいという思いが芽生えてきました。現在の職場で思いを実現するには限界があると感じ、あらたな環境でチャレンジしたいと考え、転職を決意いたしました。
専門分野でキャリアアップを目指す姿勢は、自己成長への意欲の高さを示します。
専門性の高いサービスと自身のキャリア志向が合致している点をアピールできれば、適性の高さを伝えられるでしょう。
2-10.資格を取るための勉強が必要になった
やりたいことや目標を実現するための資格取得に向けて、退職する方もいるでしょう。資格取得の勉強を理由に退職する場合も、素直に伝えて問題ありません。
【退職時に会社に伝える場合の例文】
あらたなスキルや知識を深めるために、資格取得を目指したいと考えています。現在の職務と並行して勉強を進めるのは難しく、十分な時間を確保して学びに専念するため、退職する決意をしました。
これまでの経験を活かし、さらなる成長を目指していきたいと考えています。
社会保険労務士や公認会計士など、年に一度しか受けられない試験もあるため、引き止められても強い決意を見せましょう。
【面接時に伝える場合の例文】
あらたなスキルや知識を深めるために、◯◯の資格取得を決意しました。仕事と並行して勉強を進めるのは難しく、十分な時間を確保して学びに専念するため、退職を選択しました。
その結果無事に資格を取得でき、以前よりも専門的な知識を身に付けられました。◯◯の資格を活かし、御社に貢献したいと考えています。
資格取得のために退職しあらたな知識を習得した経験は、自己投資への意欲の高さをアピールできます。
参照:厚生労働省「社会保険労務士制度」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roumushi/index.html参照:日本公認会計士協会「公認会計士試験について」
https://jicpa.or.jp/cpainfo/applicant/examination/
3.上司に退職理由を伝えるときに気をつけたい5つのポイント
上司に退職理由を伝える際は、気をつけたいポイントがあります。できるだけ円満に退職できるよう、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
3-1.退職理由がブレないようにする
退職を伝える際は、理由が二転三転しないようにするのが大切です。特に複数の理由から退職をする際は注意が必要です。
複数の理由があっても、会社に伝える退職理由は一つだけにしておきましょう。
複数の理由が絡むと、自分の中でもどれが本当かわからなくなり、うまく説明できなくなってしまう恐れがあります。
3-2.申し訳ない思いも伝える
退職理由を伝える際は申し訳ない気持ちも伝えると、悪い印象を与えにくいです。
「自分一人が退職したところで何も変わらない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、誰かが辞めると他人の仕事量が増えたり、誰かが一から仕事を覚えたりといった状況が生じます。
「退職すると、自分が担っていた仕事を誰かが代わりにやる」という点を忘れてはいけません。退職を伝えると同時に、周囲に対する申し訳ない気持ちも伝えるようにしてください。
3-3.感謝の気持ちを忘れずに伝える
退職理由を上司に伝える際は、感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。たとえ会社に不満があった場合でも、社会人として上司や周りの方への感謝を伝えるのがマナーです。
例えば「お世話になりました」「経験を積ませていただき感謝しています」などの言葉を退職理由を話す前に伝えると、好意的な印象を持ってもらいやすくなります。
感謝の気持ちを示すと上司も気持ちを受け入れやすくなり、円満に退職しやすくなるでしょう。
3-4.感情的にならないようにする
退職理由を口頭で伝える際は、感情的にならないように気をつけましょう。
退職を伝えるのは非常に勇気がいります。なかには冷静に伝えられず、涙を流してしまったり感情的になってしまったりする方もいるでしょう。
しかし、感情的になると相手も動揺してしまい、スムーズな退職が遠のいてしまいます。「絶対に退職すると伝える」という強い意志を持っていれば、冷静に伝えられるでしょう。
3-5.周囲にも伝わると想定しておく
退職理由は伝えた相手だけでなく、同じ部署内や周囲にも伝わる可能性があります。小さい会社であれば、全員に伝わる可能性もあると思っておいたほうがよいでしょう。
今まで仕事上でしか関わりのなかった方からも、退職理由を聞かれるかもしれません。退職理由を聞かれた際には、どのような理由を話すかを事前に決めておくのがおすすめです。
退職理由に一貫性があれば、変な噂も立たずスムーズに退職できます。
4.面接時に退職理由を伝えるときに気をつけたい4つのポイント
退職理由は自分の価値観や仕事に対する姿勢を面接官に伝える機会でもありますが、不適切な表現や不用意な発言はマイナスの印象を与えかねません。
退職理由を話す際に気をつけたい4つのポイントを解説します。
4-1.ネガティブな理由はポジティブに伝える
退職理由がネガティブな内容の場合は、そのままではなくポジティブな表現に変えて伝えましょう。言い換えの例は以下のとおりです。
- 給与や待遇が不満→今とは違う評価制度のもとで自分を試したい
- 会社の人間関係が合わない→より大きな組織で働いてみたい
- 残業が多く休みがとれない→プライベートの時間を確保したい
- 会社や業界の将来性に不安がある→他の業界にチャレンジしてみたい
上記のような言い換えによって前向きな姿勢が伝わりやすくなり、面接官にも意欲的な印象を与えられます。
ただし、パワハラなどの深刻な理由で退職した場合は、詳細に伝える必要はありません。
パワハラは転職のきっかけかもしれませんが、面接官が知りたいのはスキルや経験、入社後にどのように活躍してくれるかです。
前職での経験を新しい職場でどのように活かせるかを積極的にアピールしましょう。
4-2.退職する会社の愚痴や不平不満はいわない
面接で退職理由を話す際は、退職する会社の愚痴や不満は避けましょう。特に「あの会社は〇〇だから問題がある」のような発言は、面接官にネガティブな印象を与えかねません。
どの企業にも多少の問題点はありますが、指摘するのではなく自分がどう成長したいか、次に何を目指したいかを伝えると好印象です。
退職理由がネガティブな内容であっても、冷静に自分の希望や目標を伝えられれば面接官に良い印象を残せるでしょう。
4-3.前向きな姿勢で取り組んだことを伝える
たとえ退職理由が給与や待遇などの理由であっても、不満だけを伝えるのではなく、自分がどのように向き合い、工夫してきたかを伝えるのが重要です。
単に不満を抱えて辞めるのではなく、問題解決を図ろうとした姿勢を面接官は評価します。
例えば給与に不満があった場合でも、業務に積極的に取り組んだ経験やスキル向上のために努力した点を具体的に話すと良いでしょう。
4-4.志望動機やキャリアプランと一貫性を持たせる
退職理由は、志望動機やキャリアプランと一貫性を持たせましょう。
例えば、「キャリアアップのために専門性を高めたい」と退職理由を述べたにも関わらず、志望先が専門性よりも幅広い業務経験を重視している企業だった場合、面接官は不信感を抱く可能性があります。
退職理由が自分の志望動機や今後のキャリアにつながっているかを確認し、話が矛盾しないよう準備しましょう。
5.まとめ
退職したい理由はさまざまです。しかし、ネガティブな退職理由をそのまま伝えてしまうと悪い印象を与えてしまい、退職日まで居心地が悪くなる恐れがあります。
退職の切り出し方は、適切なタイミングを狙ってポジティブに伝えるようにするのがおすすめです。
自分のキャリアアップのための退職は、決して悪くありません。一貫性のある退職理由を伝え、スムーズかつ円滑に退職手続きが進むようにしましょう。
また面接で退職理由を伝える際は、ポジティブな言い換えや前向きな姿勢を意識すると面接官に好印象を与えられます。
JOBPALではお仕事探しに役立つ情報を掲載していますので、あなたに合う求人があるかどうか、ぜひチェックしてください。
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