内定・退職・入社準備
更新日:2025年01月30日

退職の挨拶メールの例文と感謝が伝わる書き方のポイントを解説

退職の挨拶メールの例文と感謝が伝わる書き方のポイントを解説

この記事で分かること

  • 社内への退職の挨拶メールは、出社最終日に一斉送信で送るのが一般的
  • 特にお世話になった先輩や上司には、具体的なエピソードを添えて個別で挨拶メールを送るのもおすすめ
  • 社外への挨拶メールは、退職日の2~3週間前に後任者の情報を添えて送る
  • 退職の挨拶はネガティブな内容を避け、感謝の気持ちを確実に伝えることが大切

※この記事は6分30秒で読めます。

「退職の挨拶メールって、どのような内容を送るべき?」
「社内社外で送るタイミングは違う?」
など、退職の挨拶メールの内容や、送るタイミングなどに疑問を持っている人もいるでしょう。

退職の挨拶メールは、送信先によって送るタイミングが異なることや、送る内容に気をつける必要があります。

今回は、退職の挨拶メールを送るタイミングや、送信時の一般的なマナーなどについて解説します。わかりやすい例文も紹介するので、この記事を読めば、退職の挨拶メールに迷うことなく、清々しい気持ちで転職への一歩を踏み出せるでしょう。

1.退職の挨拶メールはいつ誰に送れば良い?

まずは、退職時の挨拶メールを送る際に気をつけたいポイントについて解説します。社内と社外では送るタイミングや記載すべき内容が異なるため、あらかじめしっかり理解しておきましょう。

1-1.社内向けのメール

社内向けに退職の挨拶メールを送る際に気をつけるべきポイントは、主に以下の4つです。それぞれ詳しく解説します。

1-1-1.社内への挨拶メールは最終出社日に送る

社内への退職の挨拶メールは、最終出社日に送るのが一般的とされています。これは、お世話になった上司や同僚への最後の挨拶としての意味合いが強いためです。

ただし、退職の挨拶は企業によって独自のルールが決められている場合もあります。送信するタイミングに迷う場合は、事前に上司や先輩に相談しておくと良いでしょう。

1-1-2.基本的に社内への挨拶メールは一斉送信で良い

社内への退職の挨拶メールは「お世話になった方々に感謝の気持ちを伝えること」が主な目的なので、基本的に一斉送信で問題ありません

送る際は、「To」に自分のアドレスを、「Bcc」に社内関係者のアドレスを入れて送ると良いでしょう。「Bcc」では自分以外の人にはメールアドレスが表示されないため、プライバシーに配慮できます。

また、社内にメーリングリストが用意されている場合は、それを活用することで送信先の抜け漏れを防ぐことができるでしょう。

1-1-3.特に感謝を伝えたい人には個別でメールを送るのも良い

特に感謝を伝えたい人には、一斉送信の挨拶メールとは別に、個別でメールを送るのがおすすめです。一斉送信のメールでは伝えきれない、これまでの感謝の気持ちを丁寧に伝えられます。

「納期トラブルを起こして焦った私に、優しい言葉をかけてくださったことは決して忘れません」など、個人的なエピソードを添えることで、より感謝の気持ちが伝わりやすくなるはずです。

1-1-4.退職後の連絡先は状況に応じて書く

社内向けの挨拶メールには、退職後の自分の連絡先を記載しても問題ありません。

全体に周知する必要はありませんが、今後も連絡を取り合いたい同僚や上司など、相手との関係性に応じて、連絡先を伝えるか判断すると良いでしょう。

連絡先を伝える際は「何かありましたら、ぜひお気軽にお声がけください」などと前置きをしてから、メールの最後にプライベートのメールアドレスや電話番号などを記載すると良いでしょう。

1-2.社外向けのメール

次に、社外向けに退職時の挨拶メールを送る際に気をつけるべきポイントを3つ解説します。

1-2-1.社外への挨拶メールは退職日の2~3週間前に

社外の取引先や関係者への退職の挨拶メールは、退職日の2〜3週間前には送るようにしましょう。

最終出社日直前に退職を告げると、場合によっては予定していた打ち合わせの日程調整が必要になったり、今後の依頼業務を見直す必要があったりと、先方に迷惑をかけてしまう可能性があります。

また、メールの送信タイミングに迷う場合は、社内向けのメールと同様に、なるべく早い段階で上司や先輩に相談しておくことをおすすめします。

社内に残る人が取引先と良好な関係を維持するためにも、社外の人へ自身の退職を伝える際は、できる限りスマートな対応を取ることが大切です。

1-2-2.後任者の名前をメールに記載する

社外へ送る退職時の挨拶メールには、退職の連絡と合わせて後任者の名前を記載するようにしましょう。

可能であれば、メールを送ったあとに、後任者と一緒に直接挨拶に伺いましょう。顔合わせの機会を設けておくことで、先方と後任者が今後の業務を円滑に進めやすくなります

もしスケジュールの都合で直接会いに行くのが難しい場合は、「本来であれば直接お伺いしてご挨拶すべきところではございますが、メールのみでのご挨拶となり大変申し訳ありません」などと記載することで、相手に丁寧な印象を与えられます。

社外の相手や後任者が安心できるよう、挨拶メールの本文には配慮の行き届いた内容を記載するよう心がけましょう。

1-2-3.退職後の連絡先は書かない

社外への退職時の挨拶メールには、退職後の個人的な連絡先は書かないようにしましょう。

たとえ良好な関係を築いてきた取引先であっても、退職後に個人的に連絡を取り合っていることが社内の人間に知られると、場合によっては「自社の情報を他社漏らしているのでは?」と疑われる可能性があります。

余計なトラブルの発生を防ぐためにも、社外への挨拶メールはこれまでの感謝の想いを伝える程度に留め、プライベートな情報は漏らさないことをおすすめします。

2.退職の挨拶メールの例文

ここでは、退職の挨拶メールの例文を、社内・社外のケース別に紹介します。自分なりのアレンジを加えることを視野に入れながら、ぜひ参考にしてみてください。

2-1.社内向けの例文

以下では、社内向けの挨拶メールの例文をパターン別に2つ紹介します。

2-1-1.社内全体への挨拶メール

まずは、社内全体へ送る挨拶メールの例文を紹介します。

件名: 退職のご挨拶(〇〇:自身の名前)

各位

お疲れ様です。

〇〇部 〇〇課 〇〇(名前)です。

この度、一身上の都合により〇月末で退職することとなり、本日が最後の出社日となりました。

本来であれば直接ご挨拶すべきですが、メールでのご挨拶にて失礼いたします。

在職中は大変お世話になり、ありがとうございました。皆様に支えていただきながら、充実した社会人生活を送ることができ、心より感謝申し上げます。

今後の連絡先は下記のとおりです。何かございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

メール:〇〇@〇〇

携帯:〇〇-〇〇

最後になりましたが、皆様の更なるご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。今まで本当にありがとうございました。

署名

2-1-2.特にお世話になった人への個別の挨拶メール

次は、在職中に特にお世話になった人へ個別で送る挨拶メールの例文を紹介します。

件名: 退職のご挨拶とお礼(〇〇名前を記載)

〇〇部 部長 〇〇(名前)さん

お疲れ様です。

〇〇部 〇〇課 〇〇(名前)です。

この度、一身上の都合により〇月末で退職することとなり、本日が最後の出社日となりました。

本来であれば直接ご挨拶すべきですが、メールでのご挨拶にて失礼いたします。

〇〇部長には、入社当時から業務面だけでなく、社会人としてのマナーや心構えなど、さまざまなことをご指導いただきました。心より感謝申し上げます。

特に、〇〇プロジェクトでは、〇〇部長の的確なご指示とご支援により、無事に成果を出すことができました。あの経験が、私の自信につながっています。

退職後も、〇〇部長から学ばせていただいたことを糧に頑張ってまいります。

今後の連絡先は下記となります。何かございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

メール:〇〇@〇〇

携帯:〇〇-〇〇

末筆ではございますが、〇〇部長の今後のご健勝と、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。

今まで本当にありがとうございました。

署名

2-2.社外向けの例文

こちらでは、社外向けの挨拶メールの例文を紹介します。

件名: 退職のご挨拶とお礼(株式会社〇〇 〇〇:名前を記載)

△△株式会社

△△様

平素より大変お世話になっております。

〇〇株式会社 〇〇です。

この度、一身上の都合によりまして、〇月〇日をもちまして〇〇株式会社を退職することとなりました。

なお、最終出社日は〇月〇日の予定です。

在職中、△△様には格別のご高配を賜り、心より御礼申し上げます。

の後任といたしまして、〇〇が担当させていただきます。

引継ぎはしっかりとおこないますので、どうぞご安心ください。

後任担当者の連絡先は、以下のとおりです。

メール:〇〇@〇〇

電話:〇〇-〇〇

後日あらためて、後任の〇〇とともにご挨拶に伺えればと存じます。

ご多用中恐縮ではございますが、追って日程を調整いただけますと幸いです。

残りわずかな時間となりますが、△△様には今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。

△△様の今後のご健勝と、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。

署名

3.退職の挨拶メールの書き方のポイント

ここでは、退職の挨拶メールを書くときに押さえておきたいポイントとして、以下の3つを紹介します。

3-1.必ずこれまでの感謝の気持ちを記載する

退職の挨拶メールを書く際は、社内向け・社外向け問わず、これまでの感謝の気持ちを必ず記載しましょう。

「◯月◯日に退職します」だけでは、単なる報告ととらえられ、相手からの心象が悪くなる可能性があります。

「これまで大変お世話になり、ありがとうございました」「皆様には心から感謝しております」などの言葉を添えるだけで、相手への想いをしっかりと伝えることができます。

3-2.退職の挨拶メールとわかる件名にする

退職の挨拶メールは、件名の書き方にも気をつけましょう。件名は、受信者がメールを開く前に最初に目にする部分です。ここで「退職の挨拶」だとわかれば、メールを読む相手も事前に内容を推測しやすくなります

具体的には「退職のご挨拶 〇〇(名前)」という風に、件名に自分の名前を添えるのが一般的です。社外へ送る場合は、名前と合わせて自社名も記載しましょう。

また、件名はできるだけ簡潔にまとめ、「退職のご挨拶」「退職のお知らせ」など、シンプルな言葉選びを心がけることもポイントです。

3-3.退職の理由は「一身上の都合」と記載する

退職の挨拶メールを書く際、退職理由は「一身上の都合」とだけ記載し、退職理由を深く説明する必要はありません。

「転職が決まった」「体調不良で退職せざるをえなくなった」など、退職理由は個人的な内容であることが多いため、あえて細かに説明すると、余計な誤解が生じやすくなってしまいます。

「一身上の都合」という言葉は、退職時に使用するごく一般的な表現であるため、メールに記載しても相手から失礼ととらえられることはありません。詳しい退職理由を書くことよりも、感謝の気持ちを丁寧に伝えることに力を注ぎましょう。

「一身上の都合」の使い方についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

4.退職の挨拶メールを送るときマナー

ここからは、退職の挨拶メールを送る際の2つの基本マナーについて、詳しく解説します。

4-1.愚痴や苦言などネガティブなことは書かない

退職の挨拶メールを送る際は、愚痴や苦言などネガティブな内容は書かないようにしましょう。

それがたとえ本当のことであったとしても「上司との相性が合わず苦労した」「仕事量が多すぎて大変な日々だった」などのネガティブな内容を記載してしまうと、円満退職が遠のきます

また、メールは文字として残ってしまうため、一度送ってしまうと自分の意思で取り消すことはできません。気持ち良く退職するためにも、ネガティブな感情は心にしまって、退職の挨拶メールはポジティブな内容を中心に書くよう心がけましょう。

4-2.読むのが疲れるほど長すぎるメールを送らない

退職の挨拶メールを送るときは、メールの文字数にも気をつけましょう。読む人が疲れてしまうほど長すぎる文章は避け、できるだけ簡潔にまとめることが大切です。

特に社外の人に送る場合は、より要点を絞った内容にまとめることが重要です。

お世話になった人へ感謝の想いを伝えることはもちろん大切ですが、退職の挨拶メールはあくまでビジネス上のやりとりです。

長々としたエピソードを記載することは、相手の貴重な業務時間を奪うことにもつながるため、必要なことのみを端的に伝えるよう意識しましょう。

5.退職の挨拶メールに関するよくある質問

最後に、退職の挨拶メールに関するよくある質問を、以下にまとめました。

5-1.退職の挨拶メールに返信がきたらどうすれば良い?

退職の挨拶メールに返信が来た場合は、そのままにせず、こちらからも再度返信するようにしましょう。

相手の返信内容によってメールに何を記載すべきかは異なりますが、「ご返信いただき恐縮です」など、相手からの返信に対してお礼の言葉を添えることで、丁寧な印象を与えられます

5-2.退職日が有給消化後の場合、いつメールを送る?

社内向けの挨拶メールは、有給消化期間に入る前の最終出社日に送りましょう。

「〇月〇日から有給消化に入るため、本日が最終出社日となりました」というように、メールの冒頭で状況を説明するのがおすすめです。

一方、社外向けの挨拶メールは、最終出社日の2〜3週間前には送るようにしましょう。退職日ではなく、最終出社日をベースに挨拶メールを送るタイミングを図ることで、後任者との顔合わせや業務の引き継ぎなどをおこないやすくなります。

5-3.正社員以外も退職の挨拶メールは送るべき?

アルバイトやパートなど、正社員ではない人が退職の挨拶メールを送っても、何も問題はありません

むしろお世話になった人々へ感謝の気持ちを伝えることは、社会人としてのマナーでもあるため、挨拶メールを送ることで周囲に好意的に思ってもらえるはずです。

ただし、社外へ送る場合は注意が必要です。企業によっては「社員の退職連絡は上司から直接連絡しなければいけない」など、独自のルールが設けられていることがあるので、事前に上司にメールを送っても問題ないか確認しておくのが無難です。

また、メールの本文中で、自分が正社員でないなど、肩書についてあえて触れる必要はありません。

6.まとめ

退職の挨拶メールは、これまでお世話になった人へ感謝の気持ちを伝える絶好の機会です。円満退職を目指すためにも、丁寧な挨拶で最後を締めくくりましょう

メールを書く際は、ネガティブな内容は避け、これまでの感謝の気持ちを丁寧に伝えることが大切です。

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