週休2日制とは?完全週休2日制との違いや年間休日数、働く前に確認したいことを解説
この記事で分かること
- 週休2日制とは、ひと月のうち週のどこかで2日間の休日がある勤務体系のこと
- 完全週休2日制と比べると、年間休日数は少ない傾向にある
- 企業によっては、1日の労働時間が短く、平日に休みが取れるなどのメリットがある
- 人によっては、十分な休みを取れずに、ストレスがたまってきついと思う可能性がある
- 週休2日制で働く際には、休みとなる曜日や年間休日数などをあらかじめ確認することが大切
※この記事は6分で読めます。
「週休2日制ってどのような制度?」
「週休2日制で働く際の注意点は?」
など、週休2日制に関して疑問を持っている人もいるでしょう。
週休2日制とは、ひと月のうち週のどこかで2日間の休日がある勤務体系で、企業によっては平日に休めたり、1日の労働時間が短かったりするのが特徴です。
今回は、週休2日制の概要や、週休2日制で働くメリットやデメリット、働く前に確認したいことなどを解説します。この記事を読めば、週休2日制のことがよくわかり、自分に合っているか判断できます。
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1.週休2日制と完全週休2日制の違い
結論からお伝えすると、週休2日制と完全週休2日制の違いは、毎週必ず2日間の休みがあるかどうかです。
週休2日制とは、ひと月のうちに2日間の休日がある週を1週以上確保する制度です。つまり、ひと月で1日しか休みがない週があったとしても、2日間の休日が設けられている週があれば、週休2日制となります。
一方で、完全週休2日制は、いずれの週も必ず2日間の休日を設ける制度です。
それぞれについてより詳しく見ていきましょう。
1-1.週休2日制とは
週休2日制とは、ひと月のうち週のどこかで2日間の休日が確保されている勤務体系のことです。実際は月に6日間しか休みがなくても、どこかで週2日の休みがあれば週休2日制になります。
具体的な休みの例を以下に紹介します。
- 毎月第1週は土日休み・他の第2週~第4週は日曜のみ休み
- 毎週木曜が休み・第2週のみ月曜と木曜の2日間が休み
休日となる曜日は異なりますが、これら2つはいずれも週休2日制です。
労働基準法では、1日の労働時間を8時間、1週間で40時間以下に設定するよう定められています(※1)。そのため、週休2日制で1週間に6日以上の勤務を求める場合、勤務日数が増えるぶん1日の労働時間を短くして、週の労働時間が40時間を超えないようにするのです。
なお、週休2日制はさまざまな業界で広がっているものの、建設業界では人手不足や工期の調整の難しさから、週休2日制の導入はハードルが高いといわれています(※2)。
建設業界に限らず週休2日制は企業に義務化されておらず、導入できていない企業が一定数あるのが実態です。
しかし、2024年4月1日からは、建設業界に時間外労働の上限規制があらたに適用されました(※3)。これにより、建設業界でも労働者にとって働きやすい環境が整い、今後は週休2日制の導入もさらに進んでいくことが期待されています。
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(※1) 参照:e-Gov 法令検索「労働基準法|第32条」
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_4-At_32
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(※2)参照:国道交通省「働き方改革・建設現場の週休2日応援サイト」
https://www.mlit.go.jp/tec/tec_tk_000041.html
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(※3)参照:厚生労働省「建設業 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」
https://hatarakikatasusume.mhlw.go.jp/common/pdf/construction_company_KRS.pdf
1-2.完全週休2日制とは
完全週休2日制とは、毎週必ず2日間の休日が確保されている勤務体系のことです。基本的には土日が休みとなりますが、休日を何曜日に設定するのか、祝日を休日扱いとするのかは、企業によって異なります。
例えば、土日が繁忙期となる飲食業やサービス業では、平日を定休日とする傾向があります。また、シフト制の場合、休日の曜日が固定されていないこともあるでしょう。
企業によっては、祝日が出勤であったり、休日が2日間連続していなかったりするため、就職の面接や面談の際には、制度を詳しく確認する必要があります。
2.週休2日制と完全週休2日制の年間休日数の違い
ここでは、週休2日制と完全週休2日制の年間休日数の違いを詳しく解説していきます。
以下の表では、週休2日制は「毎週日曜が休みで、他に休日が月1日」のパターン、完全週休2日制は「毎週土日休み」のパターンとして、2024年の年間休日数をまとめました。
休日制度 | 日曜 | 日曜以外の休日 | 年間休日数 |
---|---|---|---|
週休2日制 | 52日 | 12日(※1) | 64日 |
完全週休2日制 | 52日 | 52日(※2) | 104日 |
(※1)月に1日×12ヵ月
(※2)土曜日の数
上記のとおり、毎週決まった休みの日数を比べると、週休2日制の場合は64日、完全週休2日制の場合は104日になる計算で、完全週休2日制のほうが年間休日数が多くなるのは明らかです。
なお、実際には上記に祝日や年末年始、お盆休みなどが足されるので、上記の日数そのものはあくまで目安として参考にしてください。
3.週休2日制で働くメリット
週休2日制の企業で働くことにより得られる主なメリットは、以下の2つです。
- 1日の労働時間が短くなることもある
- 平日に休める
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1.1日の労働時間が短くなることもある
週休2日制により得られるメリットとして、1日の労働時間が短い場合があることが挙げられます。これは週休2日制、完全週休2日制どちらでも、週の法定労働時間が同じであるからです。
例えば、週休2日制で、月曜日から金曜日までを7時間勤務、土曜日を5時間勤務とし、日曜日を休日とする企業があります。この場合の1日の労働時間は、8時間勤務の完全週休2日制より短くなっています。
1日の労働時間が短ければ、仕事とプライベートの両立がしやすくなるでしょう。特に、育児や介護などをしながら働く人にとっては、早い時間に帰宅できるというメリットがあります。
平日に早く帰宅できるのであれば、週に1日出勤が増えてもかまわないと思う人は、週休2日制のほうが働きやすく感じるでしょう。
3-2.平日に休める
週休2日制で働くもう一つのメリットは、平日に休みが取れることです。週休2日制では、土日に休みが取れる場合もありますが、平日休みのほうが比較的多い傾向にあります。
例えば、平日休みであれば、土日だと混雑しているショッピングモールなどでもゆっくりと買い物を楽しむことができるでしょう。
また、役所や銀行などの公的機関を利用する際にも便利です。土日は休業していることが多いため、平日に手続きを済ませられます。
自分のペースで休日を満喫したい人は、週休2日制の平日の休みを有効活用できるのではないでしょうか。
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4.週休2日制で働くデメリット
週休2日制のデメリットは、十分な休みが取れない可能性があることです。仕事内容や環境にもよりますが、疲労やストレスがたまりやすいと感じる人もいるのは事実です。
週休2日制の企業では、1週間の7日間のうち6日間出社する場合があります。プライベートの日数が十分に確保できないこともあり、趣味や友人との食事会などの時間を作れないこともあるでしょう。
また休日の使い方によっては、リフレッシュできないまま次の週になってしまいます。十分な休養が取れずに仕事をすることになり「疲れが取れずにきつい」と思うこともあるかもしれません。
このような状態が続くと、仕事へのモチベーションが下がってしまう可能性があります。疲れがたまったまま仕事に取り組むのは、効率が悪くなるだけでなく、ミスやトラブルにもつながりかねません。
週休2日制のデメリットを解消するためには、体調管理を徹底することが大切です。規則正しい生活リズムを心がけ、趣味や運動など自分なりのリフレッシュ方法を見つける必要があります。
5.週休2日制で働く前に確認したいこと
ここでは、週休2日制で働く前に確認したいこととして、以下の2つを詳しく解説していきます。
- 週休2日制は違法ではない
- 休日や曜日、年間休日を確認する
働き始めてから後悔しないために、ぜひ参考にしてください。
5-1.週休2日制は違法ではない
働く前にまず理解しておきたいのは「週休2日制は違法ではない」ということです。
労働基準法では、週に2日以上の休みを義務とする規定はありません。つまり、週休2日制を採用している企業が法律違反を犯しているブラック企業かというと、決してそうではないことを頭に入れておきましょう。
ただし、労働基準法では、以下のように定められています。
- 企業は毎週少なくとも1日の休日を与える必要がある
- ただし、4週間全体でみて4日以上の休みがあれば、毎週1日の休日がなくても良い
上記がいずれも守られていない企業は違法のため、注意が必要です。
-
参照:e-Gov 法令検索「労働基準法|第35条」
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_4-At_35
5-2.休日や曜日、年間休日を確認する
週休2日制で働く前に、休日や曜日、年間休日数をあらかじめ確認する必要があります。
企業によって週休2日制の内容は異なります。土日が休みの会社もあれば、平日休みの会社もあるでしょう。祝日が休みかどうかも企業によって異なるため、思い込みで入社してしまうと後悔してしまう可能性があります。
特に、求人情報では、休日や年間休日数の表記があいまいな場合もあります。そのため、面接や面談の際は、実際の休日の取り方を確認しておくと良いでしょう。
その際、年末年始やお盆休み、ゴールデンウィークといった大型連休についても聞いておけば、今後の生活がイメージしやすくなります。
休日の取り方や日数は、働くにあたって大切な条件の一つです。自分のライフスタイルに合っているかどうかを見極めるためにしっかり理解しておきましょう。
6.週休2日制に関するQ&A
ここでは、週休2日制によくある質問として以下の3つを紹介します。
- 4週8休と週休2日制の違いはなんですか?
- 週休2日制はきついですか?
- 週休2日制だと3連休は取れないですか?
それぞれの回答を見ていきましょう。
6-1.4週8休と週休2日制の違いはなんですか?
週休2日制とよく間違われる・比較される4週8休との違いは、1週間に1日の休みが確保されているかどうかです。
労働時間の区切りを1週間単位で設けている週休2日制は、1週間に1日以上は必ず休みの日を設ける必要があります。
一方、4週8休は、労働時間の区切りが4週間であり、4週間全体でみたときに8日間の休日が確保される制度です。つまり、毎週必ず1日以上の休日があるとは限りません。
例えば、ある週は3日休みがあり、別の週は1日も休みがないといったように、休日の配分に大きくばらつきがある可能性があります。
4週8休の年間の休日は、完全週休2日制と同様の頻度のため、少なくとも104日以上となり、週休2日制のほうが少ない計算です。ただし、お盆休みや年末年始といった大型連休の扱いは企業によって異なるため、あらかじめ確認が必要でしょう。
6-2.週休2日制はきついですか?
人によって感じ方が異なるため、週休2日制が一概にきついとはいえません。1日の労働時間が減ることを楽だと思う人もいれば、勤務日数が増える傾向にあることをきついと感じる人もいるでしょう。
また、週休2日制だからといって、必ずしも休日数が少ないわけではありません。企業によっては、大型連休をしっかり取れたり、有給休暇などを活用して休日数を十分に確保できたりする場合もあります。
週休2日制がきついかどうかは、自身のライフスタイルや勤務先の企業の制度によって異なるといえるでしょう。
6-3.週休2日制だと3連休は取れないですか?
週休2日制でも、有給休暇を活用すれば3連休を取れます。
労働基準法により、有給休暇は、入社から6ヵ月以上勤務して出勤率が8割以上であれば、必ず付与されます。決まった休日などと組み合わせて、3連休を取得できるでしょう。
ただし、職場に迷惑をかけないために、繁忙期を避けたり、他の従業員と休日がかぶったりしないような配慮が必要になる場合があります。
そのため、就職の面接や面談の際には、有給休暇の取得状況や繁忙期などを確認しておくことがおすすめです。
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参照:e-Gov 法令検索「労働基準法|第39条」
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_4-At_39
7.まとめ
週休2日制は、ひと月のうち週のどこかで2日間の休日が確保されている勤務体系のことです。休みが週に1度しかないこともありますが、違法ではありません。
週休2日制で働くメリットとして、1日の労働時間が短くなることや、平日休みが取得できることが挙げられます。一方で、人によっては疲労やストレスがたまりやすいといったデメリットもあります。
週休2日制で働く前には、休みの曜日や祝日の扱いに加えて、年間休日数もしっかり確認しておくことが大切です。有給休暇を上手に活用すれば、3連休の取得も可能なので、賢く活用してメリハリのある生活を送りましょう。
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