正社員の給料・お金
更新日:2024年12月27日

手取り28万円の額面・年収は?状況別の生活レベルや28万円以上を狙うポイントを解説

手取り28万円の額面・年収は?状況別の生活レベルや28万円以上を狙うポイントを解説

この記事で分かること

  • 手取り28万円の額面は33万円~37万円程度、年収にすると400万円~440万円程度
  • 手取り28万円は、一般的な給与と比較するとやや少ない傾向にある
  • 手取り28万円以上を狙うには、現在の職場で給与交渉や昇進をする、転職を検討するなどの方法がある
  • 手取り28万円以上を狙える仕事として、自動車メーカーの期間工や半導体製造などがある

※この記事は6分30秒で読めます。

「手取り28万円は平均給与より高い?」
「手取り28万円以上を狙える仕事は?」
など、手取り28万円について疑問を持つ方もいるでしょう。

手取り28万円を年収にすると400万円~440万円程度で、平均的な給与よりやや少ない傾向があります。

今回は、手取り28万円の額面や年収、状況別の生活費、手取り28万円以上を狙えるおすすめの仕事例などを詳しく解説します。この記事を読めば、手取り28万円での生活レベルがわかり、収入を上げるためのきっかけをつかめるでしょう。

1.手取り28万円の額面

額面とは、基本給に加えて、超過勤務手当や資格手当などの各種手当を含む総額です。一般的に、額面は手取り額の75〜85%といわれており、手取り28万円の額面は33万円~37万円程度になります。

額面の計算方法について詳しく解説します。

1-1.額面の計算方法

手取りを額面の75%~85%とすると、手取り28万円の額面の計算方法は以下のとおりです。

額面×(0.75~0.85)=手取り

額面×(0.75~0.85)=280,000円

額面=280,000円÷(0.75~0.85)

上記を計算して四捨五入すると、手取り28万円の額面は33万円~37万円程度とわかります。

なお、額面から厚生年金や健康保険料などが差し引かれ、残った金額が手取りとして支給される仕組みです。例えば、額面36万円からは以下のような金額が引かれ、手取りがおよそ28万円になります。

  • 厚生年金 3万2,940円
  • 健康保険料 1万7,964円
  • 雇用保険料 2,160円
  • 所得税(源泉徴収税)8,910円
  • 住民税 1万6,450円

※40歳未満、東京都勤務、扶養家族なし、賞与なしの場合

実際の控除額は、お住まいの地域などの諸条件によって異なります。

2.手取り28万円の年収

年収には基本給の他に、交通費や残業代などの各種手当てが含まれ「額面年収」として表されるのが一般的です。

手取り28万円の場合の額面は33万円~37万円程度で、年収に表すと400万円~440万円程度になります。

年収の計算方法を詳しく見ていきましょう。

2-1.年収の計算方法

年収の計算方法は、以下のとおりです。

  • 年収=額面×12ヵ月

手取り28万円の額面を33万円~37万円として、年収の計算式に当てはめると以下のようになります。

  • 年収=(330,000円~370,000円)×12ヵ月

上記を計算して四捨五入すると、手取り28万円の年収は400万円~440万円程度だとわかります。

3.手取り28万円は平均的な額?

手取り28万円は、一般的な給与よりもやや少ない傾向にあります。厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、労働者の賃金の平均は全年齢・男女計で31万8,000円です。(※)

もちろん、上記はあくまで平均との比較であり、家族構成や住んでいる地域、個人の価値観によって、実際の生活水準などは異なります。

もし「平均よりも稼ぎたい」「より豊かで余裕のある生活を送りたい」と思うのであれば、手取り28万円以上を狙うのも選択肢の一つです。

4.【状況別】手取り28万円でできる生活と貯蓄

手取り28万円でできる生活や貯蓄額は、住む場所や家族構成によって変わります。以下のようにパターン別に生活と貯蓄について解説するので、ぜひ参考にしてください。

  • 一人暮らしの場合
  • 独身で実家暮らしの場合
  • 二人暮らしの場合
  • 三人暮らしの場合(夫婦と子ども)

なお、ここで紹介する生活費は、総務省の「家計調査」のデータです。実際の生活費は個人差が大きいので、参考情報としてご覧ください。

4-1.一人暮らしの場合

一人暮らしに必要な生活費の目安は、約18万円2,000円です。主な支出項目には、以下のようなものがあります。

支出項目 金額(月額)
食費 約4万4,000円
住居賃(家賃など) 約3万2,000円
光熱費 約1万1,000円
医療費 約7,000円
交際費 約1万2,000円
交通・自動車費 約1万9,000円
通信費 約7,000円
被服費 約5,000円
娯楽費(趣味や習い事など) 約2万1,000円

手取り28万円の場合、上記のような生活費を目安に暮らすと、毎月10万円ほどの余裕が生まれます。

余った金額を住居費や食費に加えたり、旅行の費用として積み立てたりすることもできるでしょう。娯楽費を増やして、趣味や習い事などを楽しむことも可能です。

また、節約をしつつ、毎月10万円程度を貯蓄にあてれば、年間で100万円以上の貯蓄もできます。計画を立てて積み立てれば、結婚や老後の資金確保も安心です。

※勤労者世帯の数値を使用。

4-2.独身で実家暮らしの場合

独身で実家暮らしをする場合に必要な生活費の目安は、約10万9,000円です。主な支出項目の例は、以下のとおりです。

支出項目 金額(月額)
外食費 約1万4,000円
住居賃(家賃など)
光熱費
医療費 約7,000円
交際費 約1万2,000円
交通・自動車費 約1万9,000円
通信費 約7,000円
被服費 約5,000円
娯楽費(趣味や習い事など) 約2万1,000円

※上記は独身で実家暮らしをしている方で、住居費や光熱費の負担がない場合の生活費

手取り28万円の場合、上記のような生活費を差し引くと、毎月約17万円ほど余る計算になります。

住居費や光熱費がかからないぶん、実家に数万円の生活費を入れるとしても、余裕をもった生活ができるといえます。

趣味や交際にお金を使っても、将来に備えた貯蓄も十分にできるでしょう。

※勤労者世帯の数値を使用。同調査では実家暮らしの場合に絞ったデータがないため、一人暮らしのデータから住居費と光熱費を除き、食費は外食費のみとすることで、目安として作成。

4-3.二人暮らしの場合

二人暮らしをする場合に必要な生活費の目安は、約29万1,000円です。主な支出項目の例としては、以下の表のようなものがあります。

支出項目 金額(月額)
食費 約7万3,000円
住居賃(ローン返済含む) 約4万5,000円
光熱費 約2万円
医療費 約1万4,000円
交際費 約1万9,000円
交通・自動車費 約3万5,000円
通信費 約1万2,000円
被服費 約1万円
娯楽費(趣味や習い事など) 約2万8,000円

あくまで目安ではありますが、二人暮らしで手取り28万円では、毎月1万円ほどの赤字になる可能性があります。

二人暮らしでは、住宅ローンの返済などにより、月々の負担がかかる方もいるでしょう。また、一人暮らしに比べて光熱費などの固定費が増加する傾向にあります。

子どもが生まれる場合や老後などの将来を考えると、貯蓄に回すお金が必要です。そのためには、収入を上げる方法を見つけることが望ましいといえます。

※勤労者世帯(二人)の数値を使用。

4-4.三人暮らしの場合(夫婦と子ども)

三人暮らしをする場合に必要な生活費の目安は、約32万9,000円です。主な支出項目の例は、以下のとおりです。

支出項目 金額(月額)
食費 約8万4,000円
住居賃(ローン返済含む) 約6万円
光熱費 約2万4,000円
教育費 約1万5,000円
医療費 約1万4,000円
交際費 約1万5,000円
交通・自動車費 約4万1,000円
通信費 約1万4,000円
被服費 約1万1,000円
娯楽費(趣味や習い事など) 約3万1,000円

食費や住宅費に加えて、子どもの教育費などが含まれるため、三人暮らしの手取り28万円では毎月5万円ほどの赤字になる可能性があります。

子どもが大きくなるにつれて、教育費や習い事などの費用がさらに増えていくでしょう。

子どもの進学や老後を見据えた貯蓄をするためには、共働きを視野に入れる、今よりも手取り額が多い仕事を探すなどの対策が必要です。

※勤労者世帯(三人)の数値を使用。

 

5.手取り28万円以上の収入を得るには?

手取り28万円以上の収入を得るには、主に以下の4つの方法があります。

  • 給与の交渉をおこなう
  • 資格取得や昇進をする
  • 副業をする
  • 平均年収の高い企業に転職を検討する

それぞれについて、詳しく解説します。

5-1.給与の交渉をおこなう

今の仕事を続けたまま手取り28万円以上を目指す場合、給与の交渉をおこなう方法があります。交渉の相手は、企業や部署によって異なりますが、直属の上司や人事の担当者などが考えられます。

交渉を成功させるためには、仕事に対する成果や自身が培ったスキルをアピールすることが肝心です。

ポイントとして「他の社員と比較して営業で○件の成果を上げた」など、可能な限り数値化できる成果を探しましょう。

また、部署の方針変更にともない担当業務が増えたときなど、会社側が納得できる時期を見計らって交渉をおこなえば、成功する確率が高まります。

5-2.資格取得や昇進をする

手取り28万円以上を目指すためには、今の就職先で資格取得や昇進をする方法もあります。

仕事に活かせる専門的な資格を取得すると、基本給に加えて資格手当が加算される場合があります。

企業によっては資格に応じて手当の額が変わるため、自社の制度を確認して、目標の金額に見合った資格を取得することがおすすめです。

また、昇進をして役職が付けば、給与が上がる傾向にあります。昇進を目指すには、新たなスキルを身につけたり、率先してリーダーシップを発揮したりすることが大切です。

5-3.副業をする

今の仕事を続けつつ手取り28万円以上を目指すために、副業をするのも選択肢の一つです。副業には、例えば以下のような仕事があります。

  • Webライター
  • データ入力
  • ネットショップ運営
  • 引越し業者
  • 工場勤務(仕分けやシール貼りなどの軽作業)

上記のように、Webライターやデータ入力などパソコン1台で取り組める仕事や、空いた時間や休日を利用して働ける引越し業者や工場での軽作業などの仕事があります。

本業に加えて副業をして収入が増えれば、手取り28万円以上を確保でき、趣味や貯蓄に使うお金を増やせるでしょう。

なお、以下の記事では副業について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

5-4.平均年収の高い企業に転職を検討する

現在の職場で給与アップや昇進の見込みがない場合は、大手メーカーなど平均年収の高い企業への転職を検討する方法もあります。

特に、大手企業は平均年収が高い傾向にあるだけでなく、昇進・昇格制度が整備され、資格手当などの各種手当が充実している場合が多いため、安定した収入が見込めるでしょう。

手取り28万円以上を目指すには、あらかじめ求人情報を確認して、各種手当などを含めた年収が目標の数値を超えるかどうか確認しましょう。

6.手取り28万円以上を狙えるおすすめの仕事例

手取り28万円以上を狙えるおすすめの仕事例を紹介します。

6-1.自動車メーカーの仕事

自動車メーカーの仕事のなかで、特に期間工は未経験から挑戦できる場合が多く、手取り28万円以上が狙えるおすすめの仕事です。

期間工とは製造業界で働く契約社員で、大手を含む自動車メーカーでの仕事内容は主に以下の2つに分かれます。

  • 自動車の車体製造…ボディーのプレスやエンジンの組立など
  • 自動車部品の製造…車内のシートの組立や検査など

担当する仕事にもよりますが、パーツの組立や加工など単純な作業を繰り返す場合が比較的多いため、黙々と仕事に打ち込みたい方におすすめです。

なお、以下の記事では、期間工の働き方や働く条件について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

6-2.半導体工場の仕事

半導体とは、パソコンや液晶テレビ、自動車などの省エネルギー化や小型化に欠かせない大切な部品です。

さまざまな機械に用いられる半導体の製造は需要の高い産業であり、業界で経験を積んでいけば、手取り28万円はもちろん、さらなる高収入も見込めます。

半導体工場には、主に「半導体製造」と「半導体の設計・開発」の仕事があります。

半導体製造は、指示書をもとに機械の操作や部品の組立、検査などをおこないます。マニュアルに沿った単純作業が多く、未経験でも取り組みやすい仕事です。

一方、半導体の設計・開発は、製品の製造工程の設計、新技術の開発などをおこないます。職種は「プロセスエンジニア」や「デバイスエンジニア」などと呼ばれ、専門的な知識が必要な仕事です。

半導体工場では細かな部品を扱うため、手先が器用な方に向いています。また、身近にある機械に欠かせない部品に携われる仕事のため、ものづくりが好きな方にもおすすめです。

なお、以下の記事では半導体製造の仕事について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

6-3.配送・トラックドライバーの仕事

配送・トラックドライバーは、指定された店舗や施設、住宅などに商品を届ける仕事です。

現在ではネットショップなどの普及の影響で、人手不足の仕事であり、手取り28万円以上を期待できます。

配送やトラックドライバーは基本給の他に、夜勤手当や無事故手当などが支給される会社も多いです。

また、企業によっては運転した距離に応じて収入を上げる制度を設けており、一生懸命働けば、そのぶん手取りが増えていきます。

配送で重い荷物を取り扱う場合は、トラックへの積み込みや運搬があるため、身体の強さに自信がある方におすすめです。

なお、以下の記事では配送やルートドライバーの仕事内容について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

6-4.寮や社食がある仕事

工場勤務の仕事や観光地・リゾート地での仕事などには、寮や社食が付いている場合があり、住居費や食費を抑えつつ、手取り28万円以上を目指せます。

社員寮では、寮費の補助の他に光熱費を負担する企業もあり、生活費を大幅に節約できるため、支出を減らして家計に余裕を持たせたい方におすすめです。

特に、工場勤務では組立や梱包、検査など、決められたマニュアルに沿って作業をする場合が多く、未経験者でも始めやすい点がメリットです。

また、フォークリフトの運転資格など仕事に役立つ資格を取得して、さらなる収入アップも目指せます。

なお、以下の記事では工場の職種や社食について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

7.手取り28万円以上を狙うためのポイント

最後に、手取り28万円以上を狙うためのポイントをまとめました。

7-1.転職サイトやエージェントを活用する

手取り28万以上の仕事を見つけるためには、転職サイトやエージェントを活用しましょう。一人で求人を探していては、収入の高い求人を効率よく見つけられません。

特に、転職サイトには常にさまざまな求人が掲載されており、自分のペースで興味のある仕事を探せます。

また、転職サイトでは、求人探しで迷ったときに相談できるサービスを実施している場合あります。自分に向いている仕事がわからず迷っている方などは、転職サイトの面談を利用してみましょう。

JOBPALでも、仕事や転職に関して相談できる面談を無料で実施しています。手取り28万円以上の高収入の仕事を探している方は、ぜひ気軽にご相談ください。

7-2.求人情報の最低給与額を確認する

手取り28万円以上を狙うには、求人情報の最低給与額をしっかり確認しましょう。

例えば、求人情報で給与が「25万円~35万円」などと記載されている場合には、25万が最低給与額にあたります。

求人情報に記載されている「月収例」などは、モデルとして計算された金額であり、年齢や経験年数によっては実際の金額と合わない可能性もあります。自身の経験やスキルによっては、最低賃金からスタートすることもあるでしょう。

また、年収はボーナスなどの手当を含んだ金額が記載される場合もあるため、実際に月の手取りが28万円に届くかどうかを確認することが大切です。

7-3.経験やスキルを活かせる仕事を探す

自分の経験やスキルを活かせる求人に応募することで、手取り28万円以上を狙える場合があります。

経験者優遇の求人では即戦力として働ける方を求めている場合が多く、未経験者に比べて高い給与が見込めます。

これまでの経験を棚卸しして、自分のスキルや長所、短所などを整理したうえで、力を最大限発揮できる仕事を探しましょう。

JOBPALでは、経験者優遇の求人を紹介しています。経験やスキルを活かせる仕事を探している方は、ぜひ参考にしてください。

8.まとめ

手取り28万円の額面年収は400万円~440万円程度で、一人暮らしや独身の実家暮らしの場合には、比較的余裕のある暮らしができます。

一方で、二人暮らしや子どもを含めた三人暮らしでは、生活費をまかなえたとしても、貯蓄は難しい傾向にあります。

家族がいる方は、将来に向けた貯蓄をするためにも、収入を上げるなどの対策が必要です。

手取り28万円以上の収入を得るには、今の仕事で給与の交渉や昇級を目指す、平均年収の高い企業への転職を検討するなどの方法があります。

JOBPALでは、転職に関する知識と経験が豊富なアドバイザーに相談ができる面談サービスをおこなっています。仕事や転職について悩んでいる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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