35歳無職からの就職!抱える不安や働くためにやるべきこと

この記事で分かること
- 35歳無職の人はニートの定義に当てはまらないが、仕事をしていないため中年ニートと呼ばれることがある
- 35歳無職の人は、将来の収入や年齢による再就職の難しさなど、さまざまな不安を抱えやすい
- 働くためには、生活習慣を見直したりニュースや時事問題に関心を持ったりするなど、自分を変える必要がある
- 35歳無職の人には、工場作業員や警備員など、未経験からでも挑戦しやすい仕事がおすすめ
- 求人サイトなどを活用しながら焦らず計画的に仕事を探すことで、就職が成功しやすくなる
※この記事は6分30秒で読めます。
「35歳無職から抜け出す方法を知りたい」
「就職するためにやっておいたほうが良いことはある?」
など、35歳無職の状態からでも就職できる方法を知りたい人もいるでしょう。
35歳無職の人は、将来の収入や生活などへの不安を感じやすいですが、焦らず計画的に就職活動を進めることが重要です。
今回は、35歳無職の人が抱える不安や、働くためにやるべきこと、おすすめの仕事などを解説します。この記事を読めば、35歳無職から就職するためのポイントがわかり、自分に合った企業に就職しやすくなるでしょう。
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1.35歳無職はニートではない?
35歳無職の人は、ニートの定義に当てはまりません。厚生労働省は、以下の条件に当てはまる人をニートと定義しています。
- 15~34歳
- 仕事や求職活動をしていない
- 通学や家事が主となる生活を送っていない
- 独身
35歳無職は、年齢の条件に当てはまらないためニートの定義に該当しませんが、35歳以上の人には「中年ニート」という言葉が使われることがあります。
ただし、ニート・中年ニートかどうかはあくまで言葉の定義・分類の問題であり、無職であることに変わりはありません。
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参照:厚生労働省「ニートの状態にある若年者の実態及び支援策に関する調査研究報告書」
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/06/dl/h0628-1b.pdf
2.35歳無職の人が抱える不安
35歳無職の人は、以下のような不安を抱えやすいです。
- 将来の収入や生活の不安
- 年齢による再就職の難しさ
- 最新のスキルや知識不足
- 社会的なプレッシャーと周囲の目
- 家族やパートナーへの責任感
それぞれ解説します。
2-1.将来の収入や生活の不安
35歳は一般的にはキャリアの中で重要な時期とされ、多くの人が安定した収入を得ていることが期待される年齢です。しかし、35歳で無職の人は安定した収入がなく、将来の生活に不安を抱きやすいでしょう。
無職であっても社会保険料や国民年金の支払い義務があるため、貯金が少なくなってくると支払いが困難になる可能性があります。
社会保険料を滞納し続けると保険証の返還を求められ、医療費を全額負担しなければならなくなる場合があります(※1)。また、通算で10年間年金保険料を納めなければ、国民年金を受け取れません(※2)。
無職の期間が続き、社会保険料や国民年金の未納期間が長引いてしまうと、将来の保障に対する不安がさらに大きくなるでしょう。
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(※1)参照:厚生労働省「国民健康保険の保険料(税)滞納者に対する措置の取扱いについて」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0701&dataType=1&pageNo=1
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(※2)参照:厚生労働省「年金を受けとるために必要な期間が10年になりました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000143356.html
2-2.年齢による再就職の難しさ
求人に年齢制限を設けている企業もあるため、35歳の人は応募できる求人数が若手よりも少なく、再就職が難しくなりやすいです。
企業は以下のような理由から、若手の人材を求める傾向があります。
- 若手のほうが給与を低く抑えやすい
- 新たな知識や技術に適応しやすい
- 前の企業の文化に染まっていない
働きたくてもなかなか就職先が見つからず、本当に再就職できるのか不安になりやすいでしょう。
2-3.最新のスキルや知識不足
無職の期間が長くなると、最新のスキルや知識を入手する機会が少なくなります。前職と同じ業界や職種へ再就職しても、持っているスキルや知識だけでは通用しないのではないかと不安に感じるかもしれません。
そのため、前職の経験を活かせる職場への再就職もためらってしまう可能性があります。
2-4.社会的なプレッシャーと周囲の目
35歳は、安定した職に就いており、結婚や子育てをしている知人や友人が多い年代です。そのため、自分だけが無職だと、なぜ働いていないのか周囲から疑問を持たれる場合もあります。
周囲の目が気になり、知人や友人と会うのを避けてしまう人もいるでしょう。
さらに、人によっては「35歳は働き盛りで社会で活躍していることが普通」といったプレッシャーを感じて、ストレスがたまりやすくなります。
2-5.家族やパートナーへの責任感
結婚して家庭を持っている無職の人には、パートナーや子どもの生活を支える責任感が重くのしかかります。無職の状態が長引くと、家族を支える責任が果たせていない状況に罪悪感や焦りが募ってくる人もいます。
また、無職のままでも優しく接してくれる家族やパートナーに対して、いつか自分を見放してしまうのではないかという不安を抱くこともあるでしょう。
3.35歳無職から働くためにやるべきこと
35歳無職の人が再び働くためには、まず自分を変えていく必要があります。働くためにやるべきことは、以下の4つです。
- 生活習慣を見直す
- 外に出て社会との接点を作る
- コミュニケーションを積極的に取る
- ニュースや時事問題に関心を持つ
それぞれ解説します。
3-1.生活習慣を見直す
働き始めると規則正しい生活が求められるため、不規則な生活をしている人は生活習慣を見直す必要があります。
特に、昼夜が逆転している人がいきなり働き始めると、生活リズムを整えることを難しく感じる可能性があります。まずは、毎朝同じ時間に起きるところから始めてみましょう。
また、食生活が乱れている人は、3食しっかり食事の時間を確保して、体のエネルギーとなる栄養素を補うことも重要です。
整った生活習慣は、心身の健康に良い影響を与えます。そのため、転職活動についても前向きに考えやすくなるでしょう。
3-2.外に出て社会との接点を作る
家にこもりがちな人は、働き始めた際にスムーズに通勤できるよう、外に出る機会を増やしてみましょう。近所の散歩や買い物といった小さな外出を繰り返していると、外に出るハードルが徐々に低くなってきます。
また、散歩や買い物以外にも、以下のような外出の機会も活用できます。
- 趣味のイベント
- ボランティア活動
趣味やボランティア活動を通じて、社会との接点を作れるでしょう。
3-3.コミュニケーションを積極的に取る
どのような職種に再就職したとしても、多少のコミュニケーションは必要となります。そのため、家族以外の人とのコミュニケーションを積極的に取るようにしましょう。
無職のまま友人や知人と会うのが気まずいと感じる場合には、近所の人や買い物先の店員など、接点が少ない人と話してみる方法があります。いきなり会話するのが難しい場合は、簡単な挨拶から始めるのがおすすめです。
3-4.ニュースや時事問題に関心を持つ
世の中への関心が薄くなっている人は、ニュースや時事問題を意識的にチェックしてみましょう。就職活動の筆記試験や面接で最新のニュースについて聞かれても、対応できるようになります。
また、ニュースや時事問題を確認することで、プライベートでも共通の話題ができやすいなどのメリットもあります。
4.未経験でも大丈夫!35歳無職の人におすすめの仕事
35歳は即戦力としての活躍を求められて、未経験の業界・職種への再就職は難しいといわれることがあります。しかし、35歳でも未経験から挑戦できる仕事は多くあります。
以下は、35歳無職の人におすすめの仕事です。
- 工場作業員
- 警備員
- 配送ドライバー
- 飲食業
- 介護職
- 営業職
それぞれの仕事内容やおすすめのポイントについて解説するので、就職先を選ぶ参考にしてください。
4-1.工場作業員
工場作業員とは、ベルトコンベアから流れてくる製品を組み立てたり、完成した商品に不備がないか確認したりする仕事です。自動車工場やお菓子工場といったさまざまな工場があり、作業を通じて自分の好きなものや興味があるものに関われます。
工場作業員はマニュアルが整備されており、未経験からでも始めやすい仕事です。また、仕事を覚えたら1人で黙々と作業することが多いため、コミュニケーションを取るのが苦手な人でも働きやすいでしょう。
工場では、年齢や学歴を問わない求人もあります。アルバイトやパートなどから正社員として採用する制度(正社員登用制度)を導入している工場もあるため、働きぶりが評価されたら正社員として働ける可能性もあります。
4-2.警備員
警備員は、オフィスビルや商業施設、イベント会場など幅広い場所で活躍できる仕事です。災害時に避難誘導したり、警備対象への不法侵入や窃盗などを防ぐために監視したりします。
警備員への就職や転職には学歴や経験を求められない傾向にあり、入社後には研修などが充実しています。年齢に関わらず活躍している人が多く、35歳無職の人でも挑戦しやすいです。
また、施設警備業務検定や雑踏警備業務検定などの資格を取得すれば、キャリアアップを目指せる点も警備員の魅力といえます。
4-3.配送ドライバー
配送ドライバーとは、日用品や工業用品などの荷物を指定された目的地に届ける仕事です。荷物の積み下ろしや、荷物を受け渡す際のやり取りなども業務に含まれます。
配送ドライバーは運転免許があれば働けるため、年齢や学歴に関係なく働ける仕事です。未経験歓迎の求人も多く、車の運転が好きな人なら活躍できるでしょう。
配送ドライバーは普通免許さえあれば働ける場合もありますが、準中型や中型、大型の免許を取得すると応募できる求人の幅が広がります。
4-4.飲食業
飲食業は人手不足の企業が多く、未経験者が応募できる求人があります。未経験から始めやすい仕事は、お客様の接客をするホールスタッフや、調理や食材の準備などを担当する調理・調理補助などです。
ホールスタッフとして働く場合は、年齢や学歴よりも、お客様とのやりとりができるコミュニケーション能力や礼儀正しさが求められる傾向があります。調理・調理補助として働く場合は、日頃の料理経験を仕事に活かせるでしょう。
ホールスタッフや調理補助として経験を積み、店長や商品開発に携わる社員などを目指すことも可能です。
4-5.介護職
介護職は人手不足の業界なので、経験やスキルがなくても採用されやすいです。
食事の配膳をしたり衣服を洗ったりすることは、資格がなくてもおこなえます。また、資格を持つ職員の指導があれば、トイレや食事、入浴などの手伝いも可能です。
介護職は体力が求められますが、利用者や家族から直接お礼を言われる機会もあり、やりがいを感じながら働ける仕事です。
現場で実務経験を3年以上積めば介護福祉士の資格取得に挑戦でき、介護職としてのキャリアアップも目指せます。
4-6.営業職
営業職はコミュニケーション能力があれば、未経験でも就職しやすい仕事です。入社後にマニュアルで商品やサービスについて学べるため、特別な資格なども必要ありません。
製造業や不動産業など、さまざまな業種の営業職があるため、前職の知識や経験を活かせる職場が見つかる可能性もあります。
また、営業の成果に応じて収入がアップする職場もあるので、頑張り次第で高収入を目指せます。人と関わるのが好きな人は、営業職に挑戦してみると良いでしょう。
5.35歳無職から就職に成功するためのポイント
35歳無職の人が就職を成功させるポイントは、以下の5つです。
- 自己分析をおこなう
- 企業・業界研究をおこなう
- スキルや資格の習得を目指す
- 柔軟な働き方を検討する
- 焦らず計画的に仕事を探す
それぞれ解説します。
5-1.自己分析をおこなう
35歳無職から就職を成功させるために、まずは自己分析をおこないましょう。
自己分析は以下の流れでおこないます。
- これまでの経験から得たスキルや具体的な実績を洗い出す
- 洗い出したスキルや実績から、自分の強みや苦手なことを明らかにする
強みや苦手なことを理解しておくことで、自分が企業に対してどのような価値提供ができるのか把握でき、向いている仕事を選びやすくなります。
また、自己分析をしておくと、これまでの経験と結びつけて自分の強みを企業へわかりやすくアピールできるようになります。
5-2.企業・業界研究をおこなう
企業・業界研究をしっかりとおこなうと、35歳無職からの就職を成功させやすくなるでしょう。
企業研究では事業内容や業績などの情報を集め、業界研究では業界の特徴や市場規模などを調べます。集めた最新情報をもとに、自分に合う企業や業界かどうか分析できます。
その際、前職関連の業界などに限定せず、幅広い分野の企業について研究しておくことがおすすめです。特に、建設業や飲食業など人手不足の業界や、未経験者が多く活躍している企業を調べれば、就職先が早く見つかる可能性が高まります。
5-3.スキルや資格の習得を目指す
スキルや資格を取得しておくと、就職で有利となる場合があります。
例えば、介護職員初任者研修を受講しておけば、介護職に必要な基本的な知識を持っていると企業へアピールできます。また、調理師の資格を持っていると、飲食業だけでなく、企業の食堂や学校の給食室などでも評価されます。
スキルや資格が必要な業界や職種で働きたいなら、事前に準備・取得しておくことがおすすめです。
5-4.柔軟な働き方を検討する
今すぐ正社員になることにこだわりすぎないほうが、就職先の候補が広がり、より多くのチャンスが見えてきます。派遣社員やアルバイト、契約社員などの働き方も視野に入れましょう。
アルバイトや契約社員として働き始めても、正社員登用制度がある企業なら正社員を目指せます。
また、いきなりフルタイムで働く自信がない人は、パートタイムから徐々に身体を慣らしていくことで、無理なく働けます。
5-5.焦らず計画的に仕事を探す
就職活動を始めても、すぐに結果が出ない場合もあります。就職先がなかなか決まらないと不安を感じやすいですが、焦らず計画的に仕事を探しましょう。
焦ってしまうと自分に合わない職場へ就職してしまい、働き続けるのがつらくなる可能性があります。
ストレスによる早期退職につながることもあるため、時間をかけて自分に合う仕事を探すことが、無職を脱出するためのポイントです。
6.35歳無職の人が利用すべき就職サービス
35歳無職の人におすすめの就職サービスは、以下の3つです。
- 求人サイト
- ハローワーク
- 地域若者サポートステーション
それぞれ解説します。
6-1.求人サイト
求人サイトでは、さまざまな企業の求人を見たり、気になる求人へ応募したりできます。無料で利用できる求人サイトがほとんどで、多くの企業や仕事を気軽に比較・検討できる点がメリットです。
求人サイトのJOBPALでは、求人の閲覧や応募だけでなく、キャリアパートナーに仕事やキャリアに関する悩みを相談できます。対面やオンラインの面談だけでなく、メールやLINEでの相談も可能なので、直接人と話すのが苦手な人でも利用しやすいです。
さらに、入社後も定期的にキャリア面談があるため、未経験分野に就職した際も安心して働けます。利用料はかからないため、興味のある人はぜひ面談応募からご相談ください。
6-2.ハローワーク
ハローワークとは、国の公共職業安定機関のことです。ハローワークでは、仕事を探している人に対し、主に以下のサービスを提供しています。
- 地域ごとの求人情報の紹介
- キャリア相談
- 職業訓練
なお、ハローワークのサービスはすべて無料で利用できます。
厚生労働省のホームページにハローワークの所在地が記載されているため、興味のある人は、まずはハローワークがどこにあるかを確認してみましょう。
6-3.地域若者サポートステーション
地域若者サポートステーションとは、15~49歳の働くことに悩みを抱えている人を対象とした就労支援機関です。厚生労働省が委託した民間団体などが運営しており、全国に177ヵ所設置されています。
地域若者サポートステーションで受けられる支援の具体例は、以下のとおりです。
- 仕事の応募方法や面接対策を学べるセミナー
- コミュニケーションやビジネスマナー、パソコンのスキルなどの講座
- 自分が気になる仕事の職場体験
職場に定着するまで継続的なサポートを受けられるため、自分だけで就職活動を進めるのが不安な人は利用してみると良いでしょう。
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参照:厚生労働省「地域若者サポートステーション」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/saposute.html
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参照:サポステ 地域若者サポートステーション「サポステとは」
https://saposute-net.mhlw.go.jp/about.html
7.まとめ
35歳無職の人は、年齢による再就職の難しさや生活への不安を抱えやすいですが、焦らず計画的に就職活動を進めることが大切です。
まずは、生活習慣を見直したり、外に出て社会との接点を作ったりして、働く準備を整えましょう。
就職に成功するポイントは、自己分析や企業・業界研究をおこない、自分に合う仕事を探すことです。特に、工場作業員や介護職など、未経験からでも働きやすい仕事を就職先の候補に入れておくと、早めに仕事が見つかる可能性があります。
自分だけで就職活動を進めるのが不安な人は、求人サイトやハローワークなどの利用もおすすめです。
JOBPALでは、早めに働きたい人に向けた求人や、正社員として働ける求人を掲載しています。興味のある人は、ぜひご覧ください。
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