派遣の仕事内容
更新日:2022年04月27日

派遣社員として働くメリット・デメリット!向いている人・向いていない人の特徴

派遣社員として働くメリット・デメリット!向いている人・向いていない人の特徴

※この記事は5分30秒で読めます。

「派遣社員に向いている人ってどんな人?」
「派遣社員として働くメリットが知りたい」
など、派遣社員として働くことに興味や疑問を持っている方もたくさんいるでしょう。

派遣社員は多種多様な求人があり、希望の仕事を選択できる自由度の高い働き方といえます。

今回は、派遣社員のメリット・デメリットや、向いている人・向いていない人の特徴などを解説します。この記事を読めば、自分が派遣社員としてやりがいを持って働けるかどうかがわかり、仕事選びの選択肢も広がります。 

1.派遣社員として働くメリット

派遣社員として働くメリットは、主に以下の7つが挙げられます。

  • 自由度が高く希望の条件を自分で選べる
  • 幅広い分野の仕事・職場から就業先を選べる
  • パート・アルバイトよりも時給が高い
  • 正社員と比べて残業が発生しにくい
  • 派遣元の担当者のサポートを受けられる
  • 未経験からでも就業できる仕事が多い
  • 人間関係の煩わしさやしがらみが少ない

それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

1-1.自由度が高く希望の条件を自分で選べる

派遣社員の代表的なメリットは、ライフスタイルに合わせた自由な働き方が実現できることです。正社員の場合、勤務地や勤務時間などの労働条件に関して会社の状況に応じて指示に従う形となり、自分の意思でコントロールできません。

しかし、派遣社員なら仕事内容はもちろん、勤務地や勤務時間などは求人の段階で明確に提示されており、希望条件に合った仕事を選んで応募することが可能です。

基本的に、突発的な残業もないため、業務終了後のプライベートの時間も確保しやすくなります。家庭と仕事を両立したい主婦の方や趣味や勉強時間を確保したい方などは、派遣社員の自由度の高さが大きなメリットに感じられるでしょう。

1-2.幅広い分野の仕事・職場から就業先を選べる

派遣社員の求人は多種多様です。各派遣会社は、幅広い業種や職種の求人を保有しているため、仕事選びの選択肢が広がります。

仕事内容に関しても、経験やスキルがなくても働ける補助的な業務から専門知識や資格が求められる業務までさまざまです。

「今できる仕事を着実にこなしていきたい」「少し上のレベルを見据えてスキルアップに挑戦していきたい」など、仕事に対する価値観を基準にして就業先を選べるのも派遣社員の魅力です。

1-3.パート・アルバイトよりも時給が高い

派遣社員の給与は、1時間に対して定められた賃金を労働時間に応じて支給する時給制で基本的に計算されます。派遣社員の場合、同じ非正規雇用のアルバイトやパートと比較すると時給が高いのもメリットの一つです。

株式会社リクルートの調査研究機関であるジョブズリサーチセンターが発表した2021年12月度の「派遣スタッフ募集時平均時給調査」「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、2021年時点での日本三大都市における平均時給は以下の通りです。

派遣 アルバイト・パート
関東 1,786円 1,166円
東海 1,517円 1,027円
関西 1,498円 1,092円

関東の場合、派遣社員とアルバイト・パートの差額は620円になります。労働時間が長くなるほど賃金のギャップを実感することになるため、「働くからにはしっかり稼ぎたい」という方には、アルバイトやパートよりも派遣社員が適しているといえるでしょう。

1-4.正社員と比べて残業が発生しにくい

派遣社員は、仕事内容や勤務地、勤務時間など労働条件がすべて厳密に定められているため、正社員と比較して残業が発生しにくい点もメリットです。残業を頼まれても契約内容に含まれていなければ、必ずしも応じる必要性はありません。

ただ性格上頼まれたことを断るのがしんどい方は、就業先が決まる前の段階で、派遣会社の担当者に「残業対応はできない」「残業がない派遣先がよい」など、自分の希望をしっかりと伝えておくとよいでしょう。

1-5.派遣元の担当者のサポートを受けられる

派遣社員が実際に働く場所は派遣先企業です。しかし、あくまでも派遣会社のスタッフとして就業するため、労働環境、契約更新の交渉、事務手続きなどのサポートは派遣元の担当者が進めてくれます。

派遣元の担当者は、仕事探しから就業中の相談まで一貫して対応してくれるので、心強いパートナー的な存在になります。

1-6.未経験からでも就業できる仕事が多い

派遣社員の仕事には、未経験から挑戦できるものが多くあります。一般的な正社員採用では、即戦力となるスキルや経験を持ち合わせた人材を求める傾向が強く、未経験者への入口は決して広くは開かれていません。

しかし、派遣社員の場合は未経験者でも就業可能な仕事が多いため、キャリアアップの足がかりにしたいという方には魅力的でしょう。

1-7.人間関係の煩わしさやしがらみが少ない

派遣社員は正社員と比べ、煩わしい人間関係に翻弄されたり、しがらみに思い悩んだりする機会が少ない点もメリットです。派遣社員が仕事で担う領域は、契約で明確化されており、目の前の仕事に集中できます。

基本的に、必要以上に社内での立ち回りに気を配ったり、根回しなどをおこなったりする必要はありません。

正社員では必ず参加する必要がある社内の会議やイベントにも、派遣社員の参加義務はないので、「職場の人間関係にはあまり深入りしたくない」という方にとっては、快適に働ける雇用形態でしょう。

2.派遣社員として働くデメリット

上記のように多くのメリットがある派遣社員の働き方ですが、その反面デメリットもあります。具体的には、以下4点がデメリットといえます。

  • 交通費や賞与が支給されないことが多い
  • 長く働き続けられず雇用が不安定になる
  • 時給で働くため収入が安定しない
  • 就業先によってはスキルアップが難しい

それぞれのデメリットについてお伝えします。

2-1.交通費や賞与が支給されないことが多い

派遣社員は、基本的に労働条件や福利厚生に関して正社員より待遇が劣り、交通費や賞与の支給がおこなわれないケースもあります。交通費に関しては、上限金額の範囲内であれば支給可能という条件も多く見受けられますが、賞与に関しては支給がないと思っておいた方が無難です。

時給で見れば高単価で賞与も含まれていると考えられますが、年収ベースで見ると福利厚生が充実している正社員との収入格差が生じてしまいます。

ただし、正社員型派遣に関しては交通費や賞与が支給されることもあります。派遣会社や仕事によっても条件が異なる可能性があるので、派遣登録時にあらかじめ確認しておきましょう。

2-2.長く働き続けられず雇用が不安定になる

派遣社員は、有期かつ短期の雇用契約が基本となるため、同じ環境で長く働き続けられず雇用が不安定となります。法律上、派遣社員は同一企業での就業が最長3年間と定められており、短い場合は数週間~数ヵ月で契約終了という仕事もあります。

仕事を覚え、やっと楽しさを見出せてきたタイミングで派遣期間満了を迎えると、報われないと感じてしまうかもしれません。同じ職場、労働環境で長く働き続けたい方は、正社員や契約社員で企業に直接雇用してもらうことを目指すほうがよいでしょう。

2-3.時給で働くため収入が安定しない

派遣社員の給与は、正社員のように月給制ではなく基本的に時給制となります。そのため、祝日がある月やゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの大型連休を含む月は出勤日が少なく、収入が大幅にダウンしてしまうのです。

収入が少なくなる月でも、最低限の生活を維持できる仕事を探す必要があります。毎月月末に支払い等で苦労しないためにも、計画性を持った働き方、お金の使い方をする必要があるでしょう。

2-4.就業先によってはスキルアップが難しい

派遣社員の仕事は、裁量を持って単独で立ち回るというよりも、派遣先企業の正社員の方に付き、補助的な役割を担うケースが多くなります。そのため、やりがいや責任が大きい仕事を任せてもらえる機会はあまりなく、専門性の高いスキルや経験を積むことは難しいでしょう。

派遣社員の仕事を通してスキルアップしたいという方は、派遣会社の担当者にその旨を希望し、相談のうえ企業選びをおこないましょう。

3.【比較表】派遣社員と正社員の違い

派遣社員と正社員には、以下のような違いがあります。

派遣社員 正社員
雇用主 派遣会社 勤務先企業
就業日数・時間 自由に選択可能 フルタイム(週5日・1日8時間以内)
雇用期間 有期雇用 無期雇用
福利厚生 派遣会社の福利厚生 勤務先企業の福利厚生
仕事内容 契約で定めた業務 会社の指示に従う

派遣社員の方が自由度が高い、仕事が選べるなどのメリットがありますが、雇用期間の定めがなく長く同じ環境で働けること、福利厚生が充実していることなどは正社員ならではのメリットです。

派遣社員にも正社員にも、それぞれメリット・デメリットがあるため、自分にとってどちらが働きやすいのかをよく考え、雇用形態を選択するようにしましょう。

派遣社員と正社員の違いについては以下の記事でも解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

4.派遣社員に向いている人の特徴

派遣社員に向いている人の特徴として挙げられるのは、主に以下の3つです。

  • プライベートを楽しみたい人
  • 働ける期間が決まっている人
  • さまざまな仕事を経験してみたい人

それぞれの特徴について確認していきましょう。

4-1.プライベートを楽しみたい人

仕事に縛られすぎず、プライベートを楽しみたいという方は、派遣社員に向いています。派遣社員は、勤務時間や休日などが自分の理想に合った派遣先企業を選んだうえで応募することが可能です。

業務内容も契約で明確化されているため、突発的な対応を求められたり、膨大な仕事を抱えたりすることもありません。

人間関係のしがらみが少なくなるため、ストレスを最小限に抑えられるでしょう。仕事は仕事、プライベートはプライベートと、物理的にも精神的にも切り分けやすいため、プライベートを充実させたい人にはぴったりです。

4-2.働ける期間が決まっている人

配偶者や子供の事情、出産・育児、介護など、やむを得ない事情で働ける期間が限定的な方にも派遣社員は向いているでしょう。

派遣社員の就業期間は明確に定められています。希望する就業期間と派遣契約期間が一致する仕事を選べれば、派遣会社との雇用契約満了と同時にスムーズに仕事を辞めることができます。

4-3.さまざまな仕事を経験してみたい人

派遣社員は、契約期間が終われば新しい仕事に就くことが可能です。そのため、さまざまな仕事を経験したい人に向いています。派遣社員のデメリットとして、短期の契約が前提で雇用が安定しない点を挙げました。

しかし、見方を変えれば業種や職種の垣根を越えて、多種多様な仕事をするチャンスに恵まれるというメリットにもなります。

正社員でも部署異動はありますが、あくまでも自社事業の範囲内の仕事しか経験できません。まだ将来のビジョンが明確化しておらず、さまざまな経験をしたうえでキャリアの方向性を固めたいという方は、まず派遣社員として働いてみるのもよい方法でしょう。

5.派遣社員に向いていない人の特徴

仕事に求める条件によっては、派遣社員の働き方に向いていない人もいます。以下の3点に該当する場合は派遣社員には向いていないかもしれません。

  • 同じ仕事を長く続けたい人
  • キャリアアップを目指したい人
  • 今より収入をアップさせたい人

それぞれについてお伝えします。

5-1.同じ仕事を長く続けたい人

同じ仕事を5年、10年と長く続けたいと希望している人には派遣社員は向いていません。派遣社員は短期の就業が前提であり、契約期間は最長でも3年間です。

契約期間が終われば、新しい仕事を探す必要があります。同じ会社に長く勤めたい場合は、無期雇用である正社員の仕事を目指しましょう。

5-2.キャリアアップを目指したい人

特定分野の知識やスキルを深め、キャリアアップを目指したいという人には、派遣社員は少々物足りないかもしれません。仕事の選択肢が幅広い点は派遣社員の魅力の一つですが、派遣先企業や仕事によってはルーティン作業を淡々とこなすことを求められる場面も多くあります。

つまり、日々業務をおこなう中ではスキルアップの機会に恵まれにくく、キャリアアップも難しくなるのです。高い向上心を持ち、達成したい目標がある人は、派遣社員ではなく責任や裁量のある仕事を経験できる正社員を目指すことをおすすめします。

5-3.今より収入をアップさせたい人

現状から収入アップを目指したいという人は、派遣社員は向いていないでしょう。派遣社員は時給が高いため収入アップが見込めるのでは、と思うかもしれませんが、賞与はなく各種手当ても正社員ほど充実していないのが現実です。

そのため、年収ベースで見るとさほど収入アップにつながらないケースもあります。収入を重視して仕事選びをする場合は、時給額に惑わされず、1年単位での収入を試算したうえで検討するようにしましょう。

6.まとめ

今回は、派遣社員のメリット・デメリット、向いている人・向いていない人の特徴をお伝えしました。

派遣社員という雇用形態は、自由度が高いゆえに多くの方にとって理想の働き方です。もし以下のような考えを持っているなら、派遣社員として働くことをおすすめします。

  • 生きていくうえで仕事をして収入を得ることは欠かせないけれど、それ以外の自分の楽しみや学び、家族との時間も大切にしたい
  • 今後訪れるであろうライフステージの変化に柔軟に対応したい
  • さまざまな経験を重ねて自分の可能性を探りたい

雇用形態ももちろん大事ですが、選ぶ仕事によって自分の希望を叶えられるかどうか、理想に合うかどうかは変わってきます。

まずはできるだけ多くの求人を見て、少しでも興味がある仕事があれば応募してみたり、問い合わせをしてみたりすることをおすすめします。

弊社JOBPALでは、幅広い業種・業界の求人情報を掲載しています。少しでも求人探しでお困りであれば、ぜひご活用ください。

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