紹介予定派遣はやめたほうがいいって本当?働くメリットや向き・不向きを紹介
この記事で分かること
- 紹介予定派遣の採用率の低さや勤務中の緊張感の高さなどから、やめたほうがいいという人もいる
- 事前に職場の雰囲気や仕事の難易度を確かめられる、未経験の職種にも応募しやすいなどのメリットがある
- 同じ職場で長く働きたい人、最初から正社員として働きたい人などは向いていない人は可能性がある
- 派遣先で正社員になるには、実績の多い派遣会社を選ぶことや、日頃の勤務態度を良くすることが大切
※この記事は5分30秒で読めます。
「紹介予定派遣はやめたほうがいいって本当?」
「紹介予定派遣で働くメリットは?」
など、紹介予定派遣の働き方に関して疑問を持っている人もいるでしょう。
紹介予定派遣は、選考の厳しさなどからやめたほうがいいといわれることもありますが、直接雇用の前に職場の雰囲気を確認できるなど、実はメリットも多い働き方です。
今回は、紹介予定派遣はやめたほうがいいといわれる理由、紹介予定派遣のメリット、紹介予定派遣が向いている人・向いていない人の特徴などを解説します。この記事を読めば、紹介予定派遣の魅力や向き不向きが理解でき、自分にとってより良い働き方を選ぶきっかけがつかめます。
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1.紹介予定派遣はやめたほうがいいって本当?
紹介予定派遣とは、派遣の期間が終わったあとに派遣先企業で直接雇用されることを前提とした派遣です。
以下のような特徴があるため、働きにくいと感じる人がいるかもしれません。
- 選考や面接が厳しい
- 正社員になれない場合がある
- 評価を気にしながら働く必要がある
- 有給休暇がもらえるまで時間がかかることもある
- 短期間で転職になる可能性がある
しかし、上記のような特徴があることで、人によって、また考え方によってはとても働きやすい雇用形態であるともいえます。
それぞれ詳しく説明するので、自身にとって働きやすいかどうかをしっかり見極めましょう。
1-1.選考や面接が厳しい
派遣という形態ではあるものの、採用の基準が高いことからやめたほうがいいといわれる場合があります。選考が厳しい理由の一つは、紹介予定派遣は派遣先からの直接雇用を見据えているためです。
紹介予定派遣は通常の派遣と異なり、就業前に派遣先による書類選考や面接が認められています。
書類選考では履歴書や職務経歴書の提出を求められることが多く、全員が面接に進めるわけではありません。また、面接の回数は一般的には一回ですが、時間が長く内容が濃いものになりがちです。
例えば、志望動機や自己PR、前職の退職理由など正社員の面接とほぼ変わらない質問をされる場合があります。
面接対策として提出書類を作り込み、想定問答を作成するなど、紹介予定派遣を受ける際にはしっかりと下準備をすることが重要です。
1-2.正社員になれない場合がある
せっかく紹介予定派遣に受かっても、正社員になれない場合もあることから、やめたほうがいいといわれることがあります。
紹介予定派遣として採用されても、正社員になることは保証されません。派遣期間の働き方や企業への貢献度などを考慮し、最終的に決定されます。また、継続となった場合でも契約社員などになる場合もあります。
厚生労働省の「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」によると、紹介予定派遣により労働者派遣された労働者数26,313人のうち、14,865人が直接雇用に至ったという結果であり、割合としては約56%でした。
派遣された側の意向や都合も考えられますが、結果として半数程度は派遣期間後に直接登用に至っておらず、紹介予定派遣されたからといって決して安心はできない実態があります。
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参照:厚生労働省「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)|表9 紹介予定派遣の状況」
https://www.mhlw.go.jp/content/11654000/001234776.pdf
1-3.評価を気にしながら働く必要がある
派遣期間中は直接雇用にふさわしいか評価される期間にあたり、常に緊張感に包まれながら働く方もいるため、やめたほうがいいといわれることもあります。
紹介予定派遣は、派遣期間が最大6ヵ月と短めに設定されています。しかし、結果が出るまでの間、緊張感を持って働くのは人によっては負担を感じるでしょう。
前述したとおり、派遣期間を終了しても全員が正社員になれるわけでもないため、なかには最初から正社員の求人を探したほうがいいと感じる人もいるかもしれません。
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参照:厚生労働省「派遣で働くときに特に知っておきたいこと」
https://www.mhlw.go.jp/content/000852559.pdf
1-4.有給休暇がもらえるまで時間がかかることもある
労働基準法では、同じ企業で6ヵ月勤務した場合には、有給休暇が与えられるとされており、通常の派遣でも6ヵ月経ったら権利が付与されます。
しかし、紹介予定派遣では、直接雇用に切り替えることで雇用先が変わり、働いた期間がリセットされるため、有給休暇がもらえるまでに時間がかかる場合があるのがデメリットです。
例えば、契約から3ヵ月経ったあとに直接雇用された場合、働き始めて9ヵ月後にようやく有給休暇をもらえることになります。
有給休暇のない期間に風邪をひいて欠勤した場合などには、派遣でも直接雇用でも、基本的にはその分給料が引かれてしまうため注意が必要です。
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参照:e-Gov法令検索「労働基準法|第39条」
https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049#Mp-Ch_4-At_39
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参照:厚生労働省「モデル就業規則|第45条 欠勤等の扱い」
https://www.mhlw.go.jp/content/001018385.pdf
1-5.短期間で転職になる可能性がある
前述したとおり、紹介予定派遣の契約期間は最大6ヵ月です。派遣期間を経てお互いに合意に至らなければ次の転職先を探すことになり、一ヵ所での勤務期間が短くなるため、やめたほうがいいという人もいます。
ただし、勤務態度に問題がなく6ヵ月間しっかりと勤め上げた場合は、直接雇用に至らなかったとしても、次の転職に経験を活かせます。
直接雇用に至らなかった原因や業務内容を自己分析し、次回の選考の材料にすると良いでしょう。
2.紹介予定派遣で働くメリットや向いている人は?
やめたほうがいいという人もいる紹介予定派遣ですが、人によっては、また考え方によってはメリットの多い働き方でもあります。
紹介予定派遣のメリットと向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 厳しい選考を通して自信がつく
- アピールが苦手でも採用されるチャンスがある
- 職場の雰囲気や仕事の難易度を事前に体感できる
- 自分の価値観や理想のライフワークバランスを確認できる
- 派遣の職歴が長くても、不利にならないことがある
前述したとおり、紹介予定派遣として採用されるには厳しい選考をくぐり抜ける必要があるため、まずは派遣採用されただけで自信になります。
また、自分からアピールするのが苦手でも、面接に派遣元の担当者が同席してくれたり、ときには自分では気付かなかったアピールポイントを教えてくれたりするため安心です。
さらに、職場の雰囲気や仕事の難易度、自分の価値観やライフスタイルと合っているかどうかなどが事前にわかるため、新しい環境に不安を感じやすい人やプライベートを大切にしたい人にもおすすめできます。
なお、派遣でしか働いたことがない人や、派遣として一つの職場で長く勤めた経験のある人も、派遣の仕組みや禁止事項をわかっているなどの利点があります。
選考段階で派遣の職歴が不利にならないこともあるため、積極的に応募できます。
3.紹介予定派遣の働き方が向いていない人
紹介予定派遣は前述したとおりさまざまなメリットがある働き方ですが、なかには向いていない人もいます。紹介予定派遣が向いていない人の特徴は、以下のとおりです。
- 同じ職場で長く働きたい
- 最初から正社員として働きたい
それぞれ詳しく説明します。
3-1.同じ職場で長く働きたい
紹介予定派遣は最大6ヵ月の派遣期間が経過しても、派遣先の企業から直接雇用されるとは限りません。
直接雇用に至らなかった場合は新たな仕事を探すことになるため、同じ職場で長く働くことを重視している人には不向きといえます。
同じ職場で長く働きたい場合には、通常の派遣を利用するか、契約期間が長いまたは制限がない直接雇用を目指しましょう。
3-2.最初から正社員として働きたい
紹介予定派遣は、最初から正社員として働きたい人にもおすすめできません。
前述したとおり、派遣期間後に正社員になれる保証がなく、6ヵ月間は派遣社員として働くため、正社員とは雇用の安定性や福利厚生の面で差が出てしまうこともあります。
最初から正社員として働きたい場合には、正社員の求人を探して積極的に応募する必要があります。
ただし、紹介予定派遣のように職場の雰囲気を内部からじっくり把握できないため、求人情報や企業の評判・口コミなど、幅広い手段を用いて情報を集めましょう。
4.紹介予定派遣から正社員になるためにできること
紹介予定派遣の派遣先企業で正社員になりたいと思ったら、以下の点を心がけてみるのがおすすめです。
- 選考や面接前の準備は徹底的におこなう
- 派遣会社は実績があるところを選ぶ
- 日頃から良い勤務態度をとる
それぞれ詳しく説明します。
4-1.選考や面接前の準備は徹底的におこなう
派遣先で正社員になるには、まず紹介予定派遣として採用されなくてはなりません。
前述したとおり、紹介予定派遣の採用基準は厳しい傾向にあるため、書類選考の準備や面接の練習は徹底的におこないましょう。具体的な準備には、以下のようなものがあります。
- 派遣先企業についてホームページなどを通じて調べる
- 自分の経験やスキルを整理して、志望動機や自己PRを考える
- 面接での立ち振る舞いを実践練習する
自分一人で準備するのが難しいと感じたら、転職サイトや派遣会社の担当者に協力してもらうのがおすすめです。
正社員を目指すには派遣の選考に受かってからが勝負といえますが、まずは第一関門をスムーズに突破することで自信がつき、派遣先の職場で好スタートを切れるでしょう。
4-2.派遣会社は実績があるところを選ぶ
派遣会社は、紹介予定派遣の求人の多さだけでなく、紹介予定派遣から正社員として採用された実績ができるだけ多いところを選ぶのがおすすめです。
実績を確認するには、派遣会社の公式ホームページに記載がないか探したり、見つからなければ派遣会社への登録時に聞いたりすると良いでしょう。
また、派遣会社によっては、掲載中の求人に正社員雇用の実績の有無が記載されている場合もあります。
JOBPALでは、派遣・紹介予定派遣の求人を掲載しており、紹介予定派遣をはじめ全般的なキャリアに関する悩みの相談に対応しています。自分の働き方や転職活動に迷ったとき、誰かに客観的なアドバイスをもらいたいときなど、いつでも気軽に活用してください。
4-3.日頃から良い勤務態度をとる
正社員になってからもいえることですが、派遣期間中は特に良好な勤務態度を心がけましょう。派遣期間中はお試し期間のため、派遣先に評価対象として見られていることを意識する必要があります。
日頃から良い勤務態度だったり、周囲とのコミュニケーションを積極的に取っていたりする方が、正社員として直接雇用した際のイメージがつきやすくなり、好評価につながるでしょう。
派遣期間中には、派遣先に貢献するよう努力していることを上司などにアピールすることもおすすめです。
5.まとめ
紹介予定派遣は選考基準が厳しかったり、受かっても正社員になれるかわからなかったりするため、やめたほうがいいという人もいます。
しかし、直接雇用に至る前に職場の雰囲気を確認でき、正社員になってから後悔するのを防ぎやすくなるなど、さまざまなメリットがあり、人によってはおすすめできる働き方です。
紹介予定派遣から正社員を目指したい場合は、まずは派遣社員の選考準備をしっかりおこなうと同時に、実績の多い派遣会社を選ぶことが大切です。
無事に紹介予定派遣として採用されたあとは、勤勉な働きぶりを心がけましょう。
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