CADオペレーターはやめとけといわれる8つの理由や働くメリット、向き・不向きを解説
この記事で分かること
- CADオペレーターはやめとけといわれるのは、プレッシャーの大きさや残業が発生することなどの理由がある
- CADオペレーターの仕事には、ものづくりに携われることや、大きな達成感を味わえるなどのメリットがある
- CADオペレーターは向いているのは設計図に興味がある人、積極的に学ぶ姿勢がある人など
- CADオペレーターに向かない可能性があるのは、こまかい作業が苦手な人や絶対に残業したくない人など
※この記事は6分30秒で読めます。
「CADオペレーターはやめとけといわれるのはなぜ?」
「CADオペレーターに向いている人の特徴は?」
など、CADオペレーターの仕事に関して疑問を持つ人もいるでしょう。
仕事のプレッシャーの大きさ、残業が発生する場合があるなどの理由から「CADオペレーターはやめとけ」といわれることがありますが、実は働くメリットが多い仕事です。
今回は、CADオペレーターはやめとけといわれる具体的な理由や、仕事のメリット、向いている人・向いていない人の特徴などを解説します。この記事を読めば、CADオペレーターのことがよくわかり、仕事探しの参考にできます。
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1.CADオペレーターはやめとけといわれる理由
CADオペレーター(キャドオペレーター)は、「CAD(Computer Aided Design)」と呼ばれるコンピュータシステムを操作し、さまざまな図面を作成する仕事です。
CADには物を平面的に表現する「2次元CAD」と立体的に形状を描く「3次元CAD」があり、建設や土木、機械、自動車、家具、アパレルなど、多くの分野で用いられています。
CADオペレーターはモノづくりを支える重要な仕事ですが、「仕事にするのはやめとけ」という意見を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
CADオペレーターはやめとけといわれる理由として、以下の8つのことが挙げられます。
- プレッシャーの大きさ
- 残業が発生することがある
- 専門知識や新しい知識を学ぶ必要がある
- コミュニケーション能力を求められる
- 人間関係のトラブルに巻き込まれることがある
- 場合によっては単純作業になる
- 長時間のデスクワークがつらい
- 見習い期間は給料が安い
それぞれの理由について、詳しく解説していきます。
1-1.プレッシャーの大きさ
CADオペレーターの仕事は、図面を作成する際に高い精度とスピードが求められるため、人によってはプレッシャーを感じることがあります。
図面の仕上がり具合が、その後に作られる建物や製品などの品質に直結することもあり、ミリ単位の緻密な調整が必要です。設計でミスをしてしまうと、依頼先からクレームを受ける可能性があり、会社の信用の低下を招く恐れもあります。
また、製作途中で最初の指示から方針を変更されることもあり、そのような場合でも柔軟に対応し、図面のクオリティを保つことが求められます。
1-2.残業が発生することがある
CADオペレーターの製図作業には納期が決められており、あとの工程に携わる企業の作業を遅らせないためにも、期限内の納品を厳守しなければなりません。
そのため、作業の進捗状況によっては残業して対応しなければならない場合もあります。人によっては複数案件を担当することもあり、締め切り前の短期間に集中して残業が発生する可能性もあります。
また、製作方針の変更の指示を受ける場合もあり、当初想定していたスケジュールではこなせないことも考えられるでしょう。
1-3.専門知識や新しい知識を学ぶ必要がある
CADオペレーターとして働くには、主に以下のようなスキルが必要です。
- CADの操作スキル
- 設計に関する知識
- 図面の読解力
一度スキルや知識を習得すれば良いわけではなく、CADのソフトウェアやツールは更新され続けるため、新たな情報を学ばなければなりません。
例えば、新しい技術としては、BIM(Building Information Modeling)という3次元の形状情報だけでなく、建物の属性情報(各部位の使用・性能、居室等の名称・用途など)を付加した建築情報モデルを構築するシステムなどです。
また、同じCADオペレーターの仕事でも、企業によって扱っているシステムや製品が異なる場合もあるでしょう。そのため、転職した場合などは、新たな知識やスキル、専門用語を覚えなければならない可能性も考えられます。
1-4.コミュニケーション能力を求められる
CADオペレーターは、製図作業を進める際に設計者の指示を受けるため、その際にコミュニケーションを取る必要があります。
職場によっては、複数の設計者と関わることや、他のオペレーターと一緒に仕事を進めることもあるでしょう。
特に設計者とは密なコミュニケーションが必要となるため、苦手意識がある人はつらさを感じてしまう可能性が考えられます。
1-5.人間関係のトラブルに巻き込まれることがある
CADオペレーターは、設計者の指示に従って現場で使われる設計図を作成します。設計者と現場スタッフの双方と関わるため、人間関係のトラブルに巻き込まれる場合があるでしょう。
例えば、設計者の指示通りに建築の図面を作成したものの、現場での作業で問題が発生した場合、現場スタッフが設計者にクレームを言いにくる可能性があります。そのような場面を目にすることで、精神的な疲れを感じる人もいることでしょう。
設計者が不在の際は、CADオペレーターがクレームに対応する場合もあります。
1-6.場合によっては単純作業になる
CADオペレーターは設計図の修正やデータの入力作業など、単純作業が発生する場合があります。単調な仕事が苦手な人は、同じような作業の連続に飽きてしまい、ストレスとなる可能性があるでしょう。
また、誰でもできる仕事なのではないかと感じてしまい、人によってはやりがいを見失ってしまう可能性も考えられます。
1-7.長時間のデスクワークがつらい
CADオペレーターの仕事は、パソコンを使用したデスクワークが中心です。長時間同じ姿勢で座って作業を続ける必要があるため、人によっては以下のような身体の疲れや不調を引き起こす場合があります。
- 目の疲れ・かすみ
- 首こり
- 肩こり
- 背中の張り
- 腰痛
- 腱鞘炎
身体の痛みや疲れが慢性的なものとなる場合もあり、日々の業務がつらくなる可能性が考えられます。
1-8.見習い期間は給料が安い
未経験からCADオペレーターの仕事を始める場合は、先輩社員から指導を受ける機会の多い見習い期間が設けられています。
見習い期間中のCADオペレーターは仕事に必要な能力が不足しているため、一定のスキルを習得したCADオペレーターよりも給料が安く設定されていることが一般的です。
就業してしばらくは給料が少ない可能性があることから、収入を重視する人にとっては他の仕事のほうがよく見える可能性があります。
2.CADオペレーターとして働くメリット
CADオペレーターはやめとけという意見もありますが、働くメリットがあることも事実です。主なメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- ものづくりに関わる業界で活躍できる
- 社会貢献できる
- 頑張りが評価につながる
- 大きな達成感を味わえる
それぞれのメリットを詳しく解説していきます。
2-1.ものづくりに関わる業界で活躍できる
CADオペレーターは、建築物や製品などの図面を作成する仕事であり、ものづくりに関わる業界で活躍できます。以下のようにさまざまな分野に携われる可能性があります。
- 建築
- 土木
- 自動車
- 機械
- 家具
- アパレル
- 福祉
例えば、車が好きな人は、自動車メーカーに携わるCADオペレーターになることで大きなやりがいを得られるでしょう。
このように、CADオペレーターは製品を作るために欠かせない需要の高い仕事であるため、比較的仕事を探しやすいといえます。
2-2.社会貢献できる
CADオペレータが作成する図面は、建造物や製品などを作るために必要なものであり、いずれも社会貢献につながっています。
例えば、土木業界で働く場合は、道路工事や橋梁(きょうりょう)工事などの図面を作成するため、多くの人のインフラの維持に貢献していることになります。
自身が作成した図面から製造されたものが役立つことで、社会に欠かせない仕事に携わっている実感が湧き、仕事への誇りを感じる可能性があるでしょう。
2-3.頑張りが評価につながる
CADオペレーターは、質の高い図面を迅速に作成することで会社から評価されます。
設計者の意図を汲み取った正確な図面を作成することで、設計者からの信頼も高まり、重要な仕事を任せてもらえる機会が増える可能性もあるでしょう。
また、「CAD利用技術者試験」や「建築CAD検定試験」など、業務に関連した資格を取得することで、企業によっては資格手当が受け取れる場合もあります。
仕事で成果を出すことやスキルアップに励むことで評価され、待遇が向上する可能性があるため、非常にやりがいがある仕事といえます。
2-4.大きな達成感を味わえる
CADオペレーターは、自身が業務で携わった建造物や製品が完成するときに、大きな達成感を味わえます。
例えば、自身が作成した図面をもとに作られた建物を目にすることで、今までの頑張りが報われたような気持ちになるでしょう。
このように充実した気持ちになることで、人によっては次の仕事に対するモチベーションアップにつながりやすくなります。
3.CADオペレーターに向いている人
CADオペレーターの仕事は、パソコンを使用したこまかな作業が主体となるため、向き・不向きがあります。ここでは、CADオペレーターに向いている人の特徴を3つ紹介します。
- 設計や図面作成などに興味がある
- 自ら積極的に学ぶ姿勢がある
- デスクワークをしたい
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
3-1.設計や図面作成などに興味がある
設計や図面作成などに興味がある人は、CADオペレーターに向いている可能性が高いでしょう。好きなことは自ら学ぶ意識が働きやすいため、業務で必要な知識やスキルを習得するスピードが上がりやすくなります。
また、一般的に興味がある仕事は継続しやすいため、CADオペレーターとして長期間働ける可能性が高まるでしょう。
3-2.自ら積極的に学ぶ姿勢がある
何か新しいことを学ぶことが苦にならない人や、学習することが好きな人は、CADオペレーターに向いている可能性があるでしょう。
なぜなら、CADオペレーターの業務では、日々新しい技術やソフトが導入されていくからです。新しい知識やスキルを習得しなければ、対応できない仕事が生じてしまう場合があります。
また、業界ごとに設計に関する新たな知識をインプットする必要もあるため、自ら積極的に学ぶ姿勢が求められます。
3-3.デスクワークをしたい
CADオペレータは長時間パソコンで作業をおこなうため、デスクワークを希望する人に向いている可能性があります。
設計者との打ち合わせをする際も、パソコンのオンライン会議システムを活用して、事務所で対応できる場合もあります。
企業によってはリモートワークを導入している場合もあり、在宅でデスクワークに取り組める可能性もあるでしょう。
4.CADオペレーターに向いていない人
次に、CADオペレーターに向いていない人の特徴を3つ紹介します。
- チームで動くのが苦手
- こまかい作業が苦手
- 絶対に残業したくない
それぞれの内容を確認しましょう。
4-1.チームで動くのが苦手
CADオペレーターは、設計者からの指示を受けることや、他のオペレーターと業務について相談することがあります。そのため、チームで動くことが苦手で、一人で黙々と作業したい人にとっては向いていない可能性があります。
設計者とのコミュニケーションが不足することで、図面作成に関する指示への認識が甘く、意図を正しく反映できない恐れもあります。
他の人と仕事を進めることが苦手であっても、設計者からの指示の不明点を放置せず、疑問を解消するように心がけることが重要です。
4-2.こまかい作業が苦手
CADで図面を作成するには、正確で緻密な作業が求められます。そのため、大雑把な性格でこまかい作業を苦手にしている人は、CADオペレーターの仕事に苦労する可能性があるでしょう。
図面に少しでも不正確なところがあると、建築物や製品を作る際に、大きなトラブルや事故につながることも考えられます。このようなミスを防ぐためにも、丁寧に作業に取り組む意識を持つことが求められます。
4-3.絶対に残業したくない
CADオペレーターは、繁忙期で依頼が立て込んでいる場合、残業して作業を進める必要性が出てきます。そのため、定時に帰ることを重視している人には、向いていない可能性があります。
あまり残業せずにCADオペレーターとして働きたい場合は、求人を探す際に、残業時間の短い企業を選ぶことも一つの選択肢です。また、正社員でなく、契約社員や派遣社員などの他の雇用形態を選ぶことで、労働時間を抑えられる可能性もあります。
定時で必ず業務が終了する職場を見つけることは難しいですが、比較的残業時間が短い企業はあるため、こだわりを持って探してみると良いでしょう。
5.まとめ
CADオペレーターはやめとけといわれるように大変な一面もありますが、魅力も十分にある仕事です。
建築や土木、機械、自動車など、さまざまな業界のものづくりに携われます。ものづくりを進めるうえで欠かせない仕事であり、自身が業務で携わった建造物や製品が完成する際には、大きな達成感を得られることもあるでしょう。
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