消防設備士はやめとけといわれる10の理由とやめておいたほうがいい人の特徴を解説
この記事で分かること
- 消防設備士は、力仕事の多さや危険と隣り合わせの作業などが理由で、やめとけといわれることがある
- 体力に自身がない人や高所が苦手な人などは、消防設備士に向いていない可能性がある
- 消防設備士は、社会貢献度が高い仕事であり、高齢になっても続けられる魅力ややりがいがある
- 消防設備士はやめとけといわれても鵜呑みにせずに、自分で判断することが大事である
※この記事は6分30秒で読めます。
「消防設備士はやめとけっていわれる理由はなに?」
「消防整備士に向いていない人の特徴は?」
など、消防設備士の仕事に関して疑問を持っている人もいるでしょう。
消防設備士は、力仕事が多く、危険な作業もあるため、やめとけといわれることがあります。一方、資格を取得することで安定した収入を得ながら仕事を続けられ、地域社会の安全を守る役割を果たせるなど、魅力ややりがいもある仕事です。
今回は、消防設備士がやめとけといわれる理由、やめておいたほうがいい人の特徴、魅力ややりがいなどを解説します。この記事を読めば、消防設備士のことがよくわかり、仕事探しの参考にできます。
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1.消防設備士はやめとけといわれる理由
消防設備士は、建物や施設に設置されている消火器や警報装置、スプリンクラーなどの消防設備の点検や整備ができる国家資格であり、常に一定の需要が見込まれる仕事です。
資格を所持する者だけが、独占的にその業務に携われる「業務独占資格」の一つであり、消防設備士は常に需要のある資格といえるのですが、以下の理由から「やめとけ」と考える人もいます。
- 歩き回るのがきつい
- 力仕事が多い
- 危険と隣り合わせ
- 残業や夜勤、休日出勤がある
- 緊急の呼び出しがある
- 設備が汚いことがある
- 見習い期間の給与が低い
- 常に緊張感との戦い
- 高いコミュニケーション能力が必要
- 働きながら資格取得の勉強が必要
上記のような意見がありますが、人によって仕事が大変かどうかの感じ方はさまざまです。それぞれの理由を詳しく説明するので、自分にとって消防設備士の仕事が大変かどうかを判断してみてください。
1-1.歩き回るのがきつい
消防設備士の主な業務内容は、施設などを巡回して消防設備の点検や整備をおこなうことです。1日中歩き回る必要があり、体力を使うため、やめとけと考える人がいます。
例えば、大型の商業施設や学校、病院などの消防設備は離れた場所に数多く存在する場合もあり、施設中ではあるもののかなりの距離を歩くことになります。
良い運動にはなりますが、何日も続いてしまうと体に負担がかかりやすく、特に暑い時期は体力の消耗も激しくなります。
そのため、運動が得意ではない人や体力を使いたくない人には、きつい仕事といえるでしょう。
1-2.力仕事が多い
消防設備の点検や整備が主な仕事になるため、「力仕事は少ない」と考える人もいますが、実際には重い機器を取り扱う作業もあります。
例えば、消防設備の点検に必要な道具を持ったまま歩き回ったり、消化器や避難ハッチを持ち運んだりします。避難ハッチとは、収納されているハシゴを使って下の階に避難するための避難器具のことです。
また、力仕事とあわせて、長時間の立ちっぱなしや、屈んでの作業などもおこなうため、体への負担は大きいでしょう。
力仕事に不慣れな人や体力を消耗する仕事を避けたい人には、やめとけといわれることがあります。
1-3.危険と隣り合わせ
消防設備士の仕事には、危険をともなう作業も含まれます。
例えば、高層ビルや工場のスプリンクラーシステムの点検、煙感知器の設置などで足場やハシゴを使用することがあります。高所からの落下や、足場の不安定さによる事故が起こる可能性はゼロではありません。
どうしても危険と隣り合わせになってしまうため、業務を詳しく知っている人からはやめとけといわれることがあります。
1-4.残業や夜勤、休日出勤がある
消防設備士は職場にもよりますが、定時の勤務時間だけでは終わらず、残業や夜勤、休日出勤をする業務が多く、勤務時間が安定しない場合もあります。現場のかけもちがあったり、早朝や深夜から始まる作業があったりするためです。
例えば、大型施設や工場などの消防設備の点検や整備は、通常業務がおこなわれていない夜間や休日におこなうことがあります。
また、スケジュールが厳しかったり、設備の故障やトラブルが発生したりした場合は、お盆や年末年始などでも緊急対応が必要です。報告書類の作成や提出のために、残業が発生することもあるでしょう。
シフトが不規則になりやすく、「負担が大きいからやめとけ」といわれることがあります。
1-5.緊急の呼び出しがある
消防設備士は、トラブルや緊急時の呼び出しがあれば、即座に対応する必要があります。
例えば、非常ベルが鳴り止まない場合や、火災報知器の不具合がある場合など、急いで現場に向かって原因の追求や修理をおこなわなければなりません。
そのため、緊急の呼び出しに備えて、プライベートの時間でも常に気を抜けない状況もあることから、やめとけといわれることがあります。
1-6.設備が汚いことがある
消防設備士が扱う設備は、汚れている傾向があります。点検や整備以外で、一般的に消防設備に触れることはなく、きれいにする機会が少ないからです。
例えば、消火器などは部屋の隅や目立たない場所などに設置されている傾向があるため、ホコリをかぶっていたり、クモの巣が張られていたりします。また、トンネルや地下の施設では、湿気や泥などで設備が汚れている場合も多いです。
清潔さに敏感な人は、触るのに抵抗が生まれてストレスにつながりかねないため、やめとけといわれてしまいます。
1-7.見習い期間の給与が低い
消防設備士の見習い期間には、給与が安く設定されていることが一般的です。一人前として働けるようになるためには、先輩社員のアシスタントなどを数年間経験する必要があります。
たくさん働いて経験を積んだり、新しい資格を取得したりすることで、企業からの信頼が高まり、昇進や昇給が期待できる仕事ですが、給与が低い期間があるのは事実です。
そのため、すぐに稼ぎたい人などはやめとけといわれることがあるようです。
1-8.常に緊張感との戦い
消防設備士の仕事は、どうしても常に緊張感がつきまといます。消火設備の点検や整備などにミスがあれば、重大な事故につながる危険性があるからです。
例えば、消防設備が正しく作動しないと火災発生時に被害が広がり、人の命が危険にさらされてしまいます。
消防設備士の仕事は人命を守る重要な役割を担っているため、使命感を持って取り組むことができる人には向いていますが、プレッシャーに弱い人には厳しい職場です。
常に緊張感を持っていると、精神的な疲れがたまってしまうため、やめとけといわれます。
1-9.高いコミュニケーション能力が必要
消防設備士は、さまざまな施設を回ったり、問い合わせやトラブルの対応をおこなったりします。そのため、社内の関係者はもちろん、さまざまな施設の担当者とコミュニケーションを円滑に取れる能力が求められます。
現場作業やプロジェクトでは、他の消防設備士や管理者と協力することもあり、情報共有やチームワークが求められる場面もあるでしょう。
特に緊急時には、原因の特定や解決策の提案のため、顧客に細かくヒアリングをしなければなりません。
普段からコミュニケーションを取るのが苦手な人には大きな負担となるため、やめとけといわれます。
1-10.働きながら資格取得の勉強が必要
消防設備士になるには資格が必須のため、試験に合格するために勉強をおこなわなければなりません。働きながら消防設備士の資格を取得する場合は、仕事との両立がきついと感じる場合もあるかもしれません。
また、消防設備や技術の進化によって最新の知識を得たり、定期的に都道府県がおこなう講習を受けたりする必要もあります。
勉強は苦手と感じている人だと大きな負担となるため、やめとけと思う人もいます。
2.消防設備士はやめておいたほうがいい人の特徴
消防設備士はやめておいたほうがいい人の特徴を6つ紹介します。
- 体力に自信がない
- 高所が苦手
- コミュニケーションを取るのが苦手
- ライフワークバランスを充実させたい
- 勉強が苦手
- プレッシャーに弱い
ただし、自分に当てはまるものがあったとしても、努力や工夫によって何とかなる場合もあります。それぞれの内容を詳しく確認していきましょう。
2-1.体力に自信がない
消防設備士の仕事は、消防設備の点検に必要な道具を持って1日中歩き回ったり、重たい物を持ち運んだりすることが特徴です。
そのため、体力に自信がなく、力仕事をしたくない人にとって向いていない可能性があります。
ただし、消防設備士の業務を続けていくうちに自然と体力がついてくる人も多くいます。慣れが解決してくれるので、諦めずに挑戦してみる価値はあるでしょう。
2-2.高所が苦手
消防設備士の仕事には、天井や天井裏など高所の作業が含まれることがあります。そのため、高所恐怖症の人には難しい仕事です。
一方、「高い所が少し苦手」くらいであれば、作業を続けていくうちに慣れる可能性もあります。
そのため、消防設備士の仕事そのものに興味があれば、高所が苦手なだけで諦めてしまうのはもったいないでしょう。
2-3.コミュニケーションを取るのが苦手
消防設備士の仕事では、さまざまな人と連携を取りながら業務を進めます。そのため、普段から人と接するのが苦手な人や面倒だと感じる人は、苦労する可能性があります。
例えば、顧客へのヒアリングやチームメンバーと情報共有をする場面があり、コミュニケーション能力の高さが必要です。
ただし、業務に慣れることでコミュニケーション能力が自然と向上する場合もあります。努力と経験によって改善できる可能性があるため、挑戦してみる価値はあるでしょう。
2-4.ライフワークバランスを充実させたい
仕事とプライベートを明確に分けて、それぞれ充実させたいと考えている人には、消防設備士の仕事は難しいかもしれません。
なぜなら、消防設備士の仕事は、トラブル対応のため緊急の出勤や夜勤、残業などがあるからです。特にオンオフの切り替えが苦手な人には、つらい仕事になる可能性があります。
なお、もちろん休日はあり、それ以外にも休みが取れないわけではありません。休日にしっかり休息を取るように意識すれば、プライベートを充実できる場合もあります。
2-5.勉強が苦手
消防設備士の見習いから昇格するには、消防設備士の資格が必要です。
普段の仕事をしながら勉強をする必要があるため、昔から勉強が苦手な人やそもそも勉強をしたくない人の場合、きついと感じるかもしれません。
ただし、「消防設備士になりたい」という意思が強ければ、苦手な勉強も乗り越えられる可能性があるでしょう。
2-6.プレッシャーに弱い
消防設備士は、人の命を守る消防設備の点検や整備をする重要な仕事です。
そのため、ミスが許されない緊張感が常につきまとい、プレッシャーに弱い人には大きな負担になる可能性があります。
一方、「自分が人々を守るんだ」という意志があったり、チームメンバーと日頃からコミュニケーションを取って協力関係を築いたりしていくことで、プレッシャーに対応できるようになる場合もあります。
3.消防設備士の魅力ややりがい
消防設備士は仕事の大変さから、やめとけといわれることもありますが、以下のような魅力ややりがいがあります。
- 食いっぱぐれる心配がない
- 高い社会貢献度
- キャリアアップを狙える
- 年を取っても働ける
- フリーランスや独立もできる
それぞれ詳しく解説します。
3-1.食いっぱぐれる心配がない
消防設備士は、需要が高い仕事のため、将来的に食いっぱぐれる心配はないでしょう。
消防設備の設置や保守点検など、消防設備士にしかできない業務があるからです。ビルや工場、商業施設など多くの建物で消防設備士が常に求められています。
消防設備の技術は常に進化しているため、最新の技術や機器に対応できる知識を身につけることで、より高い市場価値を維持できるでしょう。
また、消防設備士の資格があれば、スキルや技術を客観的に証明できるため、転職する際に有利になる可能性が高いことも魅力です。
3-2.高い社会貢献度
消防設備士は、社会貢献度が非常に高く、やりがいのある仕事です。
地域の施設やビルの消防設備を適切に管理することで、火災発生時の被害を抑えて、住民や利用者の命を守る役割を担っています。
そのため、自分の仕事に誇りをもって働くことができ、大きなやりがいを感じられるでしょう。
3-3.キャリアアップを狙える
消防設備士の資格を取得したら、キャリアアップの道が開けるのも大きな魅力です。
消防設備士の資格は取り扱える消防設備ごとに種類が細かく分かれているため、新しく資格を取得するごとに、仕事の幅が広がります。
また、さまざまな実務経験を積むことで、技術力が向上したり、現場での問題解決能力が磨かれたりするため、より難しい仕事を任されるようにもなるでしょう。
スタッフの指導や育成にも携わるようになり、リーダーシップを発揮する機会が増えるため、仕事の充実感を高められる可能性があります。
3-4.年を取っても働ける
消防設備士の仕事は、資格さえあれば年齢に関係なく働き続けられます。
建物の安全確保には欠かせない仕事のため、多くの企業で年齢を問わずに有資格者が求められています。
体力や力が必要な場面もありますが、仕事に慣れてコツを身につければ、負担に感じにくくなることもあります。
手に職をつけて年齢に縛られずに安定して働けることが、消防設備士の大きな魅力です。
3-5.フリーランスや独立もできる
消防設備士の資格を活かして、実務経験を十分に得られたら、フリーランスや独立もできる点も魅力です。
消防設備の設置や点検は法律で義務付けられているため、安定した需要があります。そのため、積み重ねてきた経験とスキルを活かすことで、フリーランスでも継続的な仕事の確保を期待できるでしょう。
自分のライフスタイルに合った就業時間の仕事を選べるだけでなく、稼ぎたいときには仕事を増やすといった働き方もできるようになります。
4.もしも消防設備士はやめとけといわれたら
「消防設備士はやめとけ」といわれたとしても、すぐに鵜呑みにする必要はありません。人によって仕事のきつさや大変さの感じ方は異なるためです。
まずは、消防設備士の仕事の大変さや魅力を理解すれば、自分に合っているかどうかがみえてきます。
そのうえで、現場を見学して実際の雰囲気を確認したり、経験者から話を聞いたりすることで、よりイメージができて判断しやすくなるでしょう。
また、キャリアカウンセリングなどで専門家の視点から意見を聞いて、自分に合った仕事か判断する材料をえることも大切です。
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5.まとめ
消防設備士は、力仕事が多く、残業や夜勤があることなどから、やめとけといわれることがあるのは事実です。体力に自信がなかったり、ライフワークバランスを充実させたい人はやめておいたほうがいい場合があります。
ただし、慣れればつらいと感じにくくなり、休みをとれないわけでもないため、イメージだけで避けてしまうのはもったいないといえるでしょう。
消防設備士には、資格があれば食いっぱぐれない心配がなく、社会に貢献している実感が得られるなど、多くの魅力があります。
もしやめとけといわれたとしても、鵜呑みにする必要はありません。求人情報などから仕事の情報を集めたり、実際の雰囲気を確認したりすることで、自分に合っているかどうかをしっかり見極めましょう。
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