工場の組立作業できついと感じる理由!対策や組立作業の良いところ
この記事で分かること
- 組立作業は長時間の立ち仕事や単純作業の繰り返し、ミスできないプレッシャーなどから、きついと感じる方がいる
- 組立作業のきつさを乗り越えるためには、小さな目標を立ててやりがいを感じやすくするなどの対策が必要
- 組立作業は専門的な技術が習得でき、一人で黙々と作業できるなどの良いところがある
- 組立作業の求人を選ぶ際は、労働条件や仕事内容、会社の評判などを調べることが重要
※この記事は6分30秒で読めます。
「工場の組立作業がきついって本当?」
「工場の組立作業の良い部分を知りたい」
など、工場の組立作業について疑問や不安を感じている方もいるでしょう。
工場の組立作業は、作業環境や人間関係といった視点でのきつさがあるのも事実ですが、スキルが身につき、やりがいも大きいなどメリットも豊富にあるのが特徴です。
今回は、工場の組立作業がきついと感じる主な理由や、乗り越えるための対策、組立作業の良いところなどについて解説します。この記事を読めば、組立作業の実態を把握したうえで、前向きな気持ちで就職を検討できるようになります。
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1.工場の組立作業とは
組立作業とは、製造業において、部品・材料を組み合わせて製品を仕上げていく作業のことです。扱う製品は、自動車や電化製品、おもちゃなど、大きな物から小さい物まで幅広くあります。
通常は、各作業員がライン作業で特定の工程を担当し、次の工程を担当する作業員に製品を送る流れで効率的に作業を進めています。
流れ作業のため、勤務時間中は常に作業をし続けることもありますが、単純作業が多い傾向にあるのが特徴です。
なお、工場によっては、組立とあわせて、完成品の品質に問題ないかを確認する検査・検品を任される場合もあります。応募する際には、事前に業務範囲を詳しく確認すると良いでしょう。
2.工場の組立作業できついと感じる理由
工場の組立作業は、以下の理由からきついと感じることがあります。
- 立ち仕事が長時間続く
- 重い物を持ち運ぶ
- 単調な作業の繰り返し
- ミスできないプレッシャーがある
- 機械や工具の音が絶えず鳴り響いている
- 工場内の暑さや寒さがきつい
- 人間関係のトラブルがあることも
ただし、人によってきついかどうか感じるかはそれぞれなので、自分にとってきついかどうかしっかりチェックしましょう。
それぞれについて詳しく解説します。
2-1.立ち仕事が長時間続く
組立作業は、長時間立ちっぱなしになることが多い仕事です。長時間の立ち仕事によって、足や腰に負担がかかりやすく、人によっては腰や膝の痛み、むくみに悩まされ、きついと感じる場合があります。
仕事に慣れてしまえばきつさは軽減されるものの、特に最初のうちは身体に負担がかかるのは事実です。
2-2.重い物を持ち運ぶ
工場の組立作業では重い機材や部品を持ち運ぶことがあるため、やはり腰や膝、肩などに負担がかかります。特に、重い物を毎日のように扱うと疲れがたまっていき、筋肉痛などの不調が起こりやすくなります。
できるだけ身体に負担のかからない持ち方をするなどの工夫はできますが、筋力の強さに自信がない方は大変だと感じる場合があるようです。
2-3.単調な作業の繰り返し
基本的に組立作業はマニュアルに沿って単純作業を繰り返すことが多いため、時間の経過が遅く感じます。単調な作業ばかりでは飽きてしまい、モチベーションが保てなくなる場合もあります。
また、同じ作業を繰り返すことで、腕や足などの特定の筋肉のみに負担がかかることもあるため、肉体面でのきつさも感じやすいでしょう。
2-4.ミスできないプレッシャーがある
組立作業は小さなミスが品質に影響を及ぼすことから、ミスをしないため精神的にきつい負荷がかかります。単調な作業の多い組立作業ですが、製品の品質を一定にするため、実は高い精度の作業が求められる仕事です。
また、他の作業員と連携して進める流れ作業が多いため、自分のミスがきっかけで作業全体が止まってしまうというプレッシャーを感じる方もいます。
2-5.機械や工具の音が絶えず鳴り響いている
組立作業をおこなう現場では、機械や工具の音が常に鳴り響いていることがあります。大きな騒音によって耳に負担がかかり、作業のプレッシャーとあわせてストレスがかかることもあるでしょう。
音に対して徐々に慣れてくる場合もありますが、音に敏感な方はきついと感じやすいといえます。
2-6.工場内の暑さや寒さがきつい
工場内の温度も、組立作業のきつさを際立たせる原因です。暖房や冷房などの空調設備が不十分な工場の場合は、夏の暑さや冬の寒さをより感じやすいでしょう。
なお、機械を動かす際に発せられる熱や、製品を保存するための冷気など、業務を進めるうえで仕方のない理由で温度によるきつさを感じてしまうこともあります。
2-7.人間関係のトラブルがあることも
組立作業に限った話ではないものの、作業の現場では人間関係のトラブルが原因できついと感じる場面もあります。
特に組立作業の求人は、年齢や学歴、経験を問わず募集している場合も多く、幅広い人材が集まるのが特徴です。
考え方や仕事のでき具合に差が出やすいことから、周りの同僚・上司とうまくコミュニケーションが取れず、ストレスの原因になることがあるでしょう。
3.きつい組立作業を乗り越えるための対策
ここでは、工場のきつい組立作業を乗り越えるための対策を、以下の視点から解説します。
- 体力的な負担
- 精神的なストレス
- 労働時間
- 作業環境
- コミュニケーション面
一人で今すぐできる対策もあれば、工場全体でおこなうべき対策までさまざまです。ここで紹介する対策についてしっかり理解し、まずは自分で今すぐできることからやってみましょう。
それぞれ詳しく説明します。
3-1.体力的な負担への対策
工場の組立作業は立ちっぱなしで足腰に負担がかかるため、日常的に意識して身体の調子を整えることが大切です。軽めの筋トレやストレッチ、ジョギングをするだけでも足腰の筋肉を強化でき、長時間の立ち作業にも耐えられるようになります。
また、作業前後にラジオ体操やストレッチをおこない、筋肉の緊張を和らげて、少しでも疲労を軽減すると良いでしょう。一時間働いたら一度体をほぐすなど、習慣づけるのがポイントです。
その他、作業中にクッション性の高い作業靴を履くのがおすすめです。工場から良い作業靴が支給されるかどうか、まずは職場に確認してみましょう。
3-2.精神的なストレスへの対策
精神的なストレス対策としておすすめなのが、小さな目標を設定し、達成するたびに自分を褒めてあげることです。
組立作業は単調な作業が多く、慣れるまでは精神的なストレスを感じやすい傾向にあります。
しかし、自分なりの小さな目標を設定し、しっかりと達成していくなど良い側面に目を向けることで、達成感ややりがいを感じられるため、モチベーションを維持できます。
なお、作業中に深呼吸や短時間の瞑想をするだけでも、精神的なストレスは緩和されます。あらゆる視点からストレス対策をおこなうことで、組立作業のきつさを軽減できるでしょう。
3-3.労働時間への対策
労働時間の長さがストレスになる場合は、工場のリーダーなどに長時間労働にならないようシフトの調整をお願いしましょう。長時間労働に加え、連勤を避けたシフト調整をお願いするのもおすすめです。
無理のないシフトを組んでもらえるよう事前に頼んでおけば、労働時間が原因となっているストレスを防止できます。
また、作業員の数や作業内容によってシフトの調整が難しい場合は、残業をしないよう心がけることが大切です。
仕事を早く覚えるという心構えはもちろん、同僚と協力し合いながら仕事を終わらせることを意識すれば、残業を少なくできるでしょう。
3-4.作業環境への対策
作業環境に応じた対策を取ることも、組立作業のきつさを乗り越えるために重要です。
例えば、冷却ベストや空調服、防寒着など、作業環境に応じて服装の工夫をする方法があります。工場内が極端に暑い場合などは、上司とも相談して、作業エリアの温度を調整するのも選択肢の一つです。
また、騒音の対策をしたければ、耳栓・イヤホンを使用するのがおすすめです。ただし、作業中に耳栓・イヤホンをつけても問題ないか、事前に確認しておきましょう。
他にも、休憩時間に現場から離れ、静かな時間を過ごすことが挙げられます。
まずは自分でできる対策をやってみて、それでも難しければ上司や他部署の関係者と相談しましょう。
3-5.コミュニケーション面の対策
工場の組立作業におけるきつさを改善するには、コミュニケーション面の対策を取ることも重要です。同じ工場で働く同僚や上司と良好な関係性を築くためにも、普段から積極的にやりとりすることを心がけてください。
コミュニケーションのしっかり取れている現場は、トラブル発生時でも周りが助けてくれるため、即座に解決しやすいでしょう。職場でのコミュニケーションはミスや認識のズレ、モチベーション低下の対策にもなります。
ただ黙々と作業に没頭するのではなく、適度にコミュニケーションを取りながら意見交換や問題点の共有をおこなうことが大切です。
4.工場の組立作業の良いところ
きついといわれることのある工場の組立作業ですが、以下6つの良いところがあるのも事実です。
- 専門的な技術を習得できる
- 一度作業を覚えたら楽になる
- 達成感とやりがいを感じられる
- 一人で黙々と作業できる
- 他職種にステップアップできる
- 好条件の求人がある
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
4-1.専門的な技術を習得できる
組立作業を続けていくことで、工具や機械の使い方、製品の組立手順などの専門技術を習得できます。高い精度の求められる組立作業を通じ、作業を早く正確にこなす集中力や注意力も養えるのもメリットです。
また、組立に関する知識やスキルを証明できる「電子機器組立て技能士」などの資格取得につながる知識を得られるため、手に職をつけやすくなるのも組立作業の良いところです。
4-2.一度作業を覚えたら楽になる
工場の組立作業の多くは単調な作業の繰り返しであるため、一度作業を覚えてしまえば、あとが楽になります。
マニュアルが完備されている現場も多く、突発的に生じる作業も少ないため、未経験でも問題なく対応できるでしょう。
コツをつかんでしまえば作業スピードも上がり、かつ慣れることで疲れも感じにくくなります。急なトラブルへの対応に苦手意識を感じる方などは、一度作業を覚えるだけで活躍できる組立作業が向いているでしょう。
4-3.達成感とやりがいを感じられる
工場の組立作業の良いところは、部品から完成品を製作する工程に関わり、達成感・やりがいを感じられることです。自分の製作したものが誰かの役に立っている成果を実感しやすいのが、組立作業の魅力といえます。
特に、普段から家具やプラモデルを組み立てるのが好きなど、ものづくりに携わることが好きな方は楽しく働けるでしょう。
4-4.一人で黙々と作業できる
積極的なコミュニケーションは取らず、黙々と作業できる場合があることも組立作業の良いところです。
一人で黙々と作業に取り組める工場を選べば、作業中のコミュニケーションは最低限で済みます。担当業務がしっかり割り振られていれば、他の部署や同僚との関わりは、挨拶や報告などの最低限のコミュニケーションが中心です。
ただし、工場のリーダーなどへの昇進を目指している場合は、一人だけで作業をするやり方では実現が難しい点は押さえておきましょう。
4-5.他職種にステップアップできる
将来、製品の生産工程を取り仕切る技術職や、機械の品質管理をする専門職などに就きたいと考えている方は、工場の組立作業の経験を活かせます。
技術職や専門職として活躍するにあたっては、現場で実際に製品を扱うからこそ得られる細かい知識や経験が役立つためです。
また、工場の実務経験を積んで、工場内で信頼されるようになれば、工場内のリーダーや責任者に昇格できる可能性もあります。
4-6.好条件の求人がある
工場の組立作業の求人は、安定した固定給や福利厚生が提供されているものが多いため、収入面を重視したい場合に適しています。未経験で働ける場合もあり、安定した収入を得ながらステップアップしたい方にもおすすめです。
また、人手不足に悩まされている工場もあり、アルバイト・契約社員からでも、経験を重ねることで正社員に登用される可能性があります。
5.組立作業の求人選びのポイント
組立作業の求人は求人サイトから簡単にチェックできます。
求人を選ぶ際は、以下の4つのポイントを確認しましょう。
- 労働条件
- 仕事内容
- 作業環境
- 会社の評判
それぞれについて詳しく解説します。
5-1.労働条件を確認する
組立作業の求人を選ぶ際は、給与や勤務時間、休日日数などの労働条件を確認しましょう。
勤務時間に関しては、日勤と夜勤、土日や祝日の休みの違いの他、シフト制により毎週働く時間が変わるか、勤務時間が固定されているかどうかの違いもあります。
また、残業の頻度や夏季休暇・年末年始休暇の日数などによっても、働くきつさは変わってきます。
自分にとってどのような労働条件が最適か考えたうえで、自分に合った求人をしっかり見極めましょう。
5-2.仕事内容を確認する
仕事内容を確認することも、組立作業の求人選びにおいて重要です。給与などの条件のみで選ぶと、仕事が合わず辞めてしまうこともあります。
以下のようなポイントを確認すると、自分にとっての働きやすさが見えてきます。
- どのような製品を組み立てるのか
- 資格や経験は必要なのか
- 研修はあるのか
- 教育体制は充実しているのか
上記に加え、組立作業に付随する他の作業内容についても確認しておきましょう。
極端に重い物を運ぶ業務があるか、危険物を取り扱う場合はあるかなど、募集要項に書かれている内容を細かくチェックする必要があります。
5-3.作業環境を確認する
工場の組立作業の求人を選ぶ際には、工場の作業環境を意識することも重要です。たとえ労働条件や仕事内容が合っていても、工場によっては良い環境とはいえない場合もあり、きついと感じると仕事は長続きしません。
例えば、設備や道具が古すぎず、安全対策がしっかり施されているか、清潔で整理整頓された環境かどうかなどを確認しましょう。また、作業中の騒音や臭い、温度なども問題ないか確かめる必要があります。
もし面接時に工場内を見学させてもらえるのであれば、実際に働くことを想定して作業環境をチェックしましょう。
5-4.会社の評判を確認する
採用の面接を受ける前に、会社としての評判を確認しておくことも大切です。募集要項だけでは、必ずしもその会社の実態はみえてきません。
口コミサイトやSNS、知人からの情報を参考に、どのような会社か把握しておきましょう。ただし、口コミなどは個人の価値観によって変わるため、あくまで参考程度に留めます。
また、インターネット検索で会社の経営状態なども確認しましょう。在籍している社員のインタビューや実績なども見て、幅広い視点で情報を集めます。
なお、会社について把握するうえで特に調べておきたいのが、離職率です。離職率が極端に高い会社は、労働環境がきついなど、何らかの問題を抱えている可能性があるので注意しましょう。
6.まとめ
工場の組立作業は、長時間の立ち仕事や単純作業の繰り返しなどから、きついと感じる方がいるのも事実です。しかし、日頃からジョギングをして身体の調子を整えるなど、ご紹介した対策を講じればきつさを軽減できます。
また、組立作業は特別な資格がなくても始められ、専門的な技術を習得できるため、これからキャリアを築いていきたい方に適しています。
もしきつさを理由に組立作業の求人へ応募することを迷っているのであれば、転職のプロに相談してみるのはいかがでしょうか。
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