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更新日:2023年10月20日

バイク整備士(二輪自動車整備士)になるには?仕事内容や平均年収、向いている方の特徴を解説

バイク整備士(二輪自動車整備士)になるには?仕事内容や平均年収、向いている方の特徴を解説

※この記事は6分で読めます。

「バイク整備士ってどのような仕事?」
「バイク整備士に向いている人の特徴が知りたい」
など、バイク整備士に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

バイク整備士は、バイクの整備や点検ができる国家資格であり、資格を取得するとバイクを取り扱う幅広い店舗で活躍できます。

今回は、バイク整備士の概要、働く現場、仕事内容、平均給与、向いている方の特徴などを解説します。この記事を読めば、バイク整備士のことがよくわかり、自身が働く姿をイメージできるようになります。

1.バイク整備士とは?

バイク整備士の正式名称は「二輪自動車整備士」で、原動機付自転車から大型バイクまでさまざまなバイク(二輪自動車)の点検・整備・修理をおこなう仕事です。四輪車とは異なる構造である二輪車を整備する専門技術を持っている方を指します。

バイク整備士として働くには国家資格の取得が必要です。二輪自動車整備士の3級もしくは2級を取得して、初めてバイク整備士として勤務ができるようになります。

2.バイク整備士が働く現場

バイク整備士は、オートバイを取り扱う整備工場やメーカー・ディーラー、バイク販売店が主に働く現場になります。バイク販売店にはさまざまなメーカーのバイクを扱うバイクショップのほか、特定メーカーの専門店であるバイクディーラーも含まれます。

整備工場では車検に関する点検整備やお客様への説明が主な業務になり、オートバイショップやバイク用品店ではバイク本体や備品の販売のほか、販売したバイクの定期点検などを担当することになるでしょう。

3.バイク整備士の仕事内容

バイク整備士の主な業務内容としては、点検整備、緊急整備、特定整備、顧客対応があります。ここでは、バイク整備士の主な仕事内容について解説します。

3-1.点検整備

バイクは自動車と同様、製造されてから年数が経過したり走行距離が長くなったりすることで、部品の劣化が始まります。バイクの故障を防いだり、思わぬ事故のリスクを未然に防いだりするためにおこなわれるのが点検整備です。

二輪車も四輪車と同様に新車で3年、中古車で2年ごとの車検が義務になっており、2級整備士の資格を持っていれば二輪の整備に携わることができます。

ブレーキのきき具合やハンドル操作、オイルの状態、フィルタの汚れ具合など、安全に関係する決められた箇所の点検をおこない、必要であれば部品の交換もおこないます。

3-2.緊急整備

お客様から「バイクが動かなくなった」と突然連絡が入ることがあります。緊急時にバイクの状態を確認し、破損・故障した部分を修理する仕事が緊急整備です。

ただし、バイクの破損具合によっては緊急整備だけで対応できないときもあるため、そのような場合はディーラーに修理依頼をかけることもあります。

3-3.特定整備

特定整備とは、車体を分解して修理する方法のことです。二輪車のなかでも重要なエンジン、ブレーキの部品を分解し、整備をおこないます。

精密機械である二輪車を分解しておこなう整備には高い技術力が必要であり、1級または2級の資格を持っている方だけが整備にあたることができます。

また、特定整備は国の認可を受けた特別な認定工場、指定工場でのみ対応できます。

3-4.顧客対応

ディーラーや整備工場にバイクを持ち込んだお客様に対する顧客対応・接客応対もバイク整備士の大切な仕事です。

通常、店舗にはサービスフロントと呼ばれる接客担当者がいます。ただし、バイクの専門的な説明や顧客からの要望の聞き取りは、バイク整備士にバトンタッチをすることが一般的です。

接客の内容は、お客様がどのような目的で来店したかによって異なります。点検整備であれば点検した箇所の説明が主になり、緊急整備であれば故障した部品の説明や修理内容の提案、要望のヒアリングなどが主な仕事になります。

4.バイク整備士の平均給与

厚生労働省の資料によれば、バイク整備士を含む「自動車整備工」の所定内給与額(月額)は、平成27年で25万5,200円でした。また、年間賞与その他特別給与額は109万6,700円という結果でした。

よって、バイク整備士の年収は「25万5,200円×12+109万6,700円=415万9,100円」となり、400万円を少し超える程度と考えることができます。

一方、「令和3年分 民間給与実態統計調査」によれば日本人の平均的な年間給与額は443万円です。バイク整備士の年収は平均よりも若干低い結果になりました。

ただし、技術職であるバイク整備士は、自身のスキルや資格が直接評価の対象になります。実務経験を積み、1級整備士の資格を取得することでキャリアアップができ、平均以上の年収を狙うことも可能でしょう。

5.バイク整備士が向いている方の特徴

バイク整備士は名前のとおり、バイク(自動二輪車)を専門に整備する仕事であり、仕事内容には向き・不向きがあります。ここではバイク整備士に向いている方の特徴を紹介します。

5-1.バイクが好き

バイク整備士はバイクに関する整備や修理、顧客対応をおこなう専門家です。技術を身につけてキャリアアップを目指すためには、バイクの構造に人一倍の関心があるということは重要な要素になります。

そのため、バイクを何時間でも触っていられるバイク好きな方は、バイク整備士に向いているでしょう。

また、バイク整備士が働くディーラーや販売店はバイク好きが集まるため、仕事を通じてバイク好き同士で仲良くなることもできます。バイクが好きという趣味を仕事で存分に活かせるのは、バイク整備士ならではの大きなメリットです。

5-2.手先の器用さに自信がある

バイクはかなりの数の部品で構成されており、なかには非常に小さな部品も含まれます。そのようなバイクを整備するには、手先が器用であることが非常に重要だといえるでしょう。

プラモデル作りが趣味な方や、手芸などの細かな手作業が得意な方であればバイク整備士に向いているといえます。

とはいえ、自分が不器用と思っていても、諦める必要はありません。整備の技術は長年の技術で磨かれるため、長年継続して働くことで自分の技術に自信が持てるようになります。

5-3.体力に自信がある

バイク整備士は、バイクの中の狭い場所の小さな部品を扱ったり、中腰のような姿勢で作業したりと体力が要求される仕事です。バイクの構造に詳しくても、体力に自信がないと長く続けられない可能性もあります。

また、バイク整備工場は夏の暑さ、冬の寒さもあって快適な環境とはいえない場合があります。そのような環境でバイクを整備できる体力があれば、バイク整備士に向いている可能性があります。

5-4.手に職をつけたい

バイク整備士として資格を取得し、整備の技術を身につければバイクディーラーや整備工場、販売店などさまざまな就職先が見つかります。

将来的にどこでも活躍できるスキルを身につけたい方、活躍できる場所を今のうちから作っておきたい方は、バイク整備士に向いているでしょう。

6.バイク整備士に必要な国家資格

バイク整備士として働くには「二輪整備士」の国家資格を取得する必要があります。ここでは1~3級までの二輪整備士の概要や難易度を紹介します。

6-1.3級二輪整備士

3級二輪整備士は、原動機付自転車やオートバイのステアリング・ブレーキなどの基本的な整備がおこなえる資格です。ただし、分解が必要になる高度な整備には対応できません。

すでに学校を卒業していて自動車や機械に関する履修をしていない方は、バイク店や修理工場などで働きながら1年以上の経験を積む必要があります。高等学校の自動車科を修了している方の場合は、卒業と同時に受験資格を取得可能です。

6-2.2級二輪整備士

2級整備士は、原動機付自転車やオートバイに関する整備全般を単独でこなすことができる資格です。

まずは3級二輪整備士に合格し、そこから3年以上の実務経験が求められます。一方、大学や高等学校で機械科・自動車科を卒業した方は大卒で1年6ヵ月、高卒で2年の実務経験が求められます。

自動車整備専門学校の2級整備士養成課程を修了している方なら、卒業と同時に受験資格を得られます。

6-3.1級二輪整備士

1級は2級の上位にあたる資格です。1級二輪自動車整備士を目指すなら、2級自動車整備士の合格から3年以上の実務経験が必要になります。

ただし、今まで試験が開催されたことはなく、保有している方は誰もいません。現在のところ、バイク整備士を目指すなら、2級が実質的に最上位資格になっています。

7.未経験からバイク整備士になるには?

未経験からバイク整備士を目指す方法としては、「バイク整備士の専門学校に通う」「見習いとしてバイクショップやバイクディーラーなどで働く」の2つの方法があり、それぞれメリットや大変さが違います。

ここでは、未経験からバイク整備士を目指す3つの方法の特徴を紹介します。

7-1.専門学校に通って資格を取得する

高校卒業後にバイク整備士を目指すなら、指定校を卒業するのが近道です。国土交通省に登録された指定校に入学し、自動車整備科、整備工学科に2年以上通うことが必要です。

費用がかかるため誰でも選べる方法ではありませんが、受験資格を得られるうえに実技試験をパスできるメリットがあります。

7-2.見習いとして働きながら資格を取得する

指定校に通うには、一般的に2年で200万円程度のコストがかかるとされています。お金がかかるために学校に通うのが難しい場合は、修理工場や販売店で働きながら実務経験を積む方法もあります。

修理店やディーラー、販売店に見習い(アシスタント)として入社し、働きながら勉強することで、通学の費用をかけずに給料を得ながら資格を取得できます。

入社後は新人向けの研修がおこなわれるので、実際の現場で使われる技術を身につけられる点もメリットです。

8.まとめ

バイク整備士はバイクを整備したり修理したりする技術を持った整備士のことで、バイク関連のショップや修理工場などさまざまな就職先があります。

2級以上の資格を取得して認定工場・指定工場で働くことができれば分解整備に携わることもでき、経験を積むごとにバイクに関する整備技術と知識がどんどん増えていくでしょう。

ただし、意外と体力が要求される仕事であり、工場によっては夏の暑さや冬の寒さのなかで働く場合もあることを知っておきましょう。

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