これを知らなきゃオトコじゃない。歴史に名を刻んだ名車たち第2回:マツダ・ロードスター
- # 自動車
一生に一度でいいので、オープンカーの助手席にサングラス姿のギャルを乗せて、青い空の下、湾岸線をさっそうと走り抜けてみたいなあ……。と、誰もが夢に見たことがあるのでは。
そんな華麗な存在であるオープンカーですが、実は日本には、世界中の車ファンをとりこにさせている名車があります。
そう、それはマツダのロードスターです。
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世界一の生産量を誇るオープンカー! マツダ・ロードスター
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引用元:http://www.mazda.co.jp/cars/roadster/feature/design/
スポーティーかつ開放感のある見た目が特徴的なロードスターは、世界一の生産量を誇る2人乗り小型オープンスポーツカーとしてギネスに認定されているほどの人気車。
「世界が最も愛したオープンカー」といっても過言ではない一台です。
このロードスターは実は今から約30年前、1989年にアメリカで誕生した「帰国子女」的な車でもあります。
ロードスターが生まれる前の1970年代のアメリカは、車の安全基準や排ガス規制が厳しさを増すようになり、スポーツカーブームが下火になった時代。
そんなさなかに登場した初代「ユーノス・ロードスター」は、スポーツカーへの情熱が再燃したマツダのエンジニアたちによる夢への再挑戦ともいえる一台でした。
「人馬一体」を目指し、時代に逆行するアプローチでブームを再燃
スポーツカーにふさわしい軽快で素直な運転感覚と、走る楽しさ。
この理想を突き詰めていくために、ロードスター開発時に掲げられたのは「人馬一体」というコンセプトでした。
この人馬一体とは、疾走する馬の上から人が的に向かって矢を射る「流鏑馬(やぶさめ)」を由来としたもの。人と馬が一体とならなければ正確に的を射ることはできないように、人と車が一体とならなければ快適な走行は実現できない。そう考えたマツダのエンジニアたちは、ある意味、「時代に逆行する」独自のアプローチを取ります。
その中でも代表的なのが、駆動方式にFR(後輪駆動)を採用したこと。エンジンを車体の前に置くこの駆動方式は、重量を分散することでコーナリング中の挙動が安定しやすい利点があるため、60年代のスポーツカーにおいては主流でした。
しかし、当時は乗用車の多くは室内空間が広く取れ、安全性の高い現在の主流であるFF(前輪駆動)へ移行し、FRの車を製造するにはコストがかかる時代。運転感覚を優先して車体の販売価格が上がってしまっては、人々の目を再びスポーツカーに向けさせることができないかもしれない…。
そんな葛藤の中、それでもFRへ投資することを踏み切り、理想を追求したマツダのエンジニアたちの熱い想いは人馬一体の根幹となりました。
必要のないものはそぎ落とす! 思い切った設計を実現するために
また、あえてコストがかかる駆動方式を選ぶ一方で、必要のないものをそぎ落としたのもロードスターの特徴です。
例えばスポーツカーといえば、「エンジンの馬力は大きいほうがいい」といった考えを持たれがちですが、ロードスターはそれらを一切排除してコストを抑えることで、人馬一体を目指すためのFRをはじめとした思い切った設計に舵を取ることができたのです。
エンジンにあえてターボチャージャーを使わず、自然吸気(ナチュラル・アスピレーション、NA)を選んだのもその理由から。大馬力ではないものの、アクセル操作にダイレクトに反応するエンジンによって抜群の走り心地を生み出しました。
このようにして人馬一体を実現したユーノス・ロードスターは、アメリカのみならず世界でヒットを飛ばし、スポーツカーブームを再び生み出すきっかけとなりました。
“イマドキ”なモデルチェンジにも、マツダの新たな挑戦が
ロードスターはその品のある美しくなめらかなデザインによって人々を魅了し続けてきました。
2015年に登場した4代目の現行モデルは、先代までの丸みを帯びたデザインが一変され、見た目がシャープに。その“イマドキ”な姿に一部の往年のファンは戸惑いを隠せなかったようですが、しかしここにもマツダの新たな挑戦があります。
例えば、2016年末に新たに追加されたグレード「RF(リトラクタブル・ファストバック)」には、ルーフラインがなめらかに曲線を描きながら後方に流れていくデザインが採用されており、ルーフを閉めたときのシルエットはさらに美しく、またルーフを開けたときの開放感はよりいっそう鮮烈なものになりました。
ロードスターのデザインコンセプトは初代から一貫しており、その根幹にあるのは「ときめき」。
乗る者だけでなく、見る者の心を奪い続けること。
これも、ロードスターが“世界一”である理由の一つなのかもしれません。
まとめ
走行性やデザインにこだわりを見せ、唯一無二の車となったロードスターは、日本のものづくり技術やアイデアの結晶といえます。
オトコにとって永遠の憧れであるオープンカーに乗るならば、世界に誇るメイド・イン・ジャパンの名車があることを忘れないでおきましょう!
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