オープニングスタッフのメリットとは?給与や大変さ、面接のコツ
※この記事は6分30秒で読めます。
「オープニングスタッフって何? どのような仕事をするの?」
「オープニングスタッフとして働くメリットや大変さが知りたい」
など、オープニングスタッフに関して疑問を持っている方もいるでしょう。
オープニングスタッフとは新しくオープンする店舗や施設で働くスタッフのことで、やることが多くて忙しい代わりに高時給を期待できるメリットがあります。
今回は、オープニングスタッフの概要、募集時期、給与体系、メリット・大変さ、志望動機の例文などをご紹介します。この記事を読めばオープニングスタッフのことがよくわかり、仕事内容がイメージできるようになります。
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1.オープニングスタッフとは?
オープニングスタッフとは、新しくオープンする店舗などで働くスタッフのことです。
一般的にオープン当初に多くの集客が見込まれる小売業や飲食店において、接客応対ができる人数を確保する目的でアルバイトが募集されます。アルバイトの募集が多いですが、正社員として働くことも可能です。
2.オープニングスタッフの募集はいつから?
オープニングスタッフの募集は、一般的にお店が開店する2ヵ月~3ヵ月前から始まります。遅くとも1ヵ月前には求人サイトに掲載され、開店の数週間前には募集が締め切られるケースが多いようです。
店舗によってはオープン半年前からオープニングスタッフを雇い、店舗の設営や近隣へのチラシ配りなどの仕事に動員されるケースもあります。
募集においては、一気に必要人数を集めるのではなく、1回の募集で少人数ずつ採用します。少人数ずつ募集されるのは、後述する「オープン前研修」に参加できる人数が限られているためです。入社したスタッフは近くの店舗やオープン前のバックルームなどで研修を重ね、品出しやホール業務、レジ業務などを学びます。
3.オープニングスタッフの給与
オープニングスタッフの仕事は開店前の準備で忙しく、覚えることも数多くあります。加えてオープン当初は来店人数も多くなることから、時給は普通のアルバイトよりも高めの傾向にあります。
首都圏においては時給1,200円~1,400円の求人が多いですが、高いものでは1,700円くらいの求人もあります。
また、企業によっては「オープン手当」が支給される場合もあります。「オープンから〇ヵ月間は通常時給プラス200円」といったように時給に加算される手当です。オープン手当が受け取れなくなったあとは他のアルバイトと同一の待遇となります。
4.オープニングスタッフで働くメリット
オープニングスタッフとして働くことには以下のようなメリットがあります。
4-1.採用されやすい
小売店や飲食店はオープン当初に混み合うことが多く、仕事を回すためにも大量の人員が必要です。そのため採用率も上がります。
また、オープン前には別店舗での研修を始めとした豊富なカリキュラムが組まれているので、小売業界や飲食業界が未経験でもアルバイトとして採用されやすい傾向にあります。
4-2.待遇が良い傾向がある
オープニングスタッフは多くの人数を集める必要があるため、時給などの待遇が充実している傾向にあります。同じ地域の同業種の求人よりも時給が高めに設定されていることが多く、200~300円以上の差がつくことも珍しくありません。
また、大人数が雇用されることでシフトも融通が利きやすく、「週1~2回しかシフトに入れない」といった希望でも聞いてもらいやすいでしょう。
4-3.全員同じスタートラインで仕事ができる
「せっかくアルバイトや正社員として働き始めたのに、先輩社員やベテランアルバイトとの人間関係がうまくいかずに辞めてしまった」という経験はありませんか?
その点、オープニングスタッフとして雇われた人は全員が同期であり、アルバイト同士の上下関係に悩まされることは少ないでしょう。
わからないことがあれば、その場の全員で協力しながら解決を目指します。スタッフ同士の連帯感が強くなり、忙しいながらも楽しい雰囲気で働くことができます。
4-4.きれいな環境で働ける
飲食店はもちろん、小売店でも、長く営業していくにつれて汚れがたまっていきます。長年経営しているような店舗の場合、お客様の目に入る場所はきれいになっていても、バックルームや厨房はきれいではないケースも少なくありません。
しかし、新しくオープンする店舗なら内装や設備がきれいな状態であり、気持ちよく働けるでしょう。
4-5.意見しやすい
オープンしたての店舗の場合、「どのような商品が売れるのか」「どのメニューが人気か」といったことが経営側でも把握できていません。本部から派遣された店長やマネージャーも手探り状態で経営しているため、実際に現場に立つ観点から自分の意見を発言しやすい傾向にあります。
いずれは正社員を目指してお店を盛り上げていきたいと考えている方なら、マニュアルが決まっているお店よりも、みんなで協力してお店を作り上げることができるオープニングスタッフのほうが向いているでしょう。
5.オープニングスタッフで働く大変さ
高時給かつ働きやすい環境が整っているオープニングスタッフですが、一方では大変なこともあります。メリットだけでなくデメリットや大変さも把握したうえで、応募するかどうかを決めることをおすすめします。
5-1.とにかく忙しい
オープニングスタッフは高い時給が設定されている反面、一般的なアルバイトと比べてかなりの忙しさになる点に注意が必要です。
店舗の内装やアルバイトの研修を開店までに間に合わせなければいけないため、オープン直前はかなり詰め込まれたスケジュールになります。話題性がある店舗ではSNSや動画で情報が拡散され、オープン当日に人が押し寄せてくることも考えられます。
忙しさがいつまで続くかは店舗によって異なりますが、開店直前からオープンセールが終わるまでは目が回るような忙しさになることも考えられます。「オープン手当」が支給される店舗の場合、少なくともオープン手当が支給されている間は忙しいはずです。
忙しいうちはシフトに穴をあけることも難しく、踏ん張って働かなくてはいけないことを覚悟しておきましょう。
5-2.スタッフに経験者が少ないことがある
オープニングスタッフとして採用された人はみんなが同期であり、仕事に関する知識はあまり変わりません。
しかし、協力して仕事ができる一方、新人では対応できないトラブルが発生した際に頼れる人がいない、ということでもあります。解決策がわからずあたふたしていると、「対応が遅い」としてクレームにつながることも考えられます。
6.オープニングスタッフの研修とは?
オープニングスタッフの研修は、「従来の店舗からの移籍組」「ベテラン社員」以外の新入社員や業界未経験のスタッフが主な対象です。以下のような研修内容があります。
- 会社の説明
- オリエンテーション
- 施設の説明
- 開店前の店舗の設営
- レジ操作の研修
- 接客応対の研修 など
まずは、全員の顔合わせも兼ねて、会社概要の説明や自己紹介などの簡単なオリエンテーションがおこなわれます。
続いておこなわれるのは、使用する施設や設備の使い方の説明です。オープン後にスムーズな仕事をするためには必要不可欠であり、特に食品を扱うスーパーなどでは衛生管理について徹底的に研修を受けることになるでしょう。
そのあとは、オープン前の店舗の設営の補助、レジをする可能性がある人はレジ研修、全員が受ける接客応対の研修といった流れで進んでいきます。
7.オープニングスタッフの募集が多いのは?
オープニングスタッフが募集される業界は多種多様ですが、主に募集されるのは以下のような業界です。工場を除き、お客さまや利用者と接する仕事が多い点が特徴です。
7-1.商業施設
オープニングスタッフの募集が多い場所として最初に思いつくのは、商業施設でしょう。飲食店やスーパー、ドラッグストアといった個別の店舗のほか、テナントが何店舗も出店するショッピングモールでも募集があります。
主な仕事は、接客応対、レジ業務のほか、飲食店やスーパーの総菜部門であれば軽食や惣菜を作る場合もあります。
給与は店舗や地域によって異なりますが、時給1,100円~1,400円くらいで設定されることが多いようです。休日に関してはシフト制であり、週1日3時間からでもOKという求人もあります。
7-2.介護施設
近年は高齢者が増加していることから、介護施設が新しくオープンすることも多くなっており、施設によってはオープニングスタッフの募集が出されることもあります。
主な業務内容は、訪問介護計画に基づいた食事介助、入浴介助、レクリエーションの企画や運営などのほか、場合によっては安否確認やバイタルチェックの仕事も含まれます。
アルバイトよりも固定給の正社員の募集が多く、月給は22万円~30万円と幅広い傾向です。求人によっては介護職未経験でも働ける仕事もあります。夜勤ありのシフト業務が主で、年間休日は105日~115日程度の企業が多くなっています。
7-3.保育施設
保育園などの保育施設でもオープニングスタッフの募集がおこなわれます。保育士の資格を持っていれば正社員として採用されることもあり、給与は20万円~30万円程度です。休日は日曜・祝日、年末年始、夏季休暇など、保育園の休みに準じます。
一方、無資格でも送迎スタッフとしてパート・アルバイトで働くこともできます。時給は1,200円~1,300円程度で、週1日からの出勤も可能です。
7-4.工場
接客業以外では、工場でオープニングスタッフの募集がおこなわれる場合があります。主な職種は、ライン作業、軽作業などです。
食品工場のライン作業では、ライン上にスタッフが配置され、決められた業務をこなします。ラインから流れてきた製品を検品・検査するのが軽作業です。いずれの職種もマニュアルが完備されているため、未経験でも入社は十分に可能です。
シフトは、カレンダーどおりの日勤のみ、夜勤ありの三交代など、所属する部署や会社によってもさまざまです。時給にして1,200円以上、月収は20万円~25万円程度の求人が多く見られます。接客業よりも休日日数が多い傾向にあり、求人によっては年間休日が120日以上に設定されている場合もあります。
8.オープニングスタッフの面接のコツ
オープニングスタッフとして働きたいなら、面接担当者に好印象を与える受け答えが重要です。面接を受ける際は、以下にご紹介するコツやポイントを押さえ、ハキハキと応対しましょう。
8-1.表情や話し方に気をつける
オープニングスタッフとして採用されるのは、工場など一部を除いてほとんどが接客応対をともなう業界です。
- しっかりと笑顔で会話ができるか
- 人の目を見て会話しているか
- 一つひとつの動きが丁寧か
- 清潔感のある服装や身なりをしているか
面接では、接客業として重要な人柄や態度などがチェックされます。
特に笑顔ができていることは重要です。緊張して表情が固くなってしまわないように、笑顔を作ることを意識して面接を受けましょう。面接前に笑顔の練習をしたり、顔の筋肉をほぐしておいたりするのも有効です。
8-2.志望動機は前向きで意欲的な内容を伝える
オープニングスタッフに限った話ではありませんが、採用面接では志望動機が非常に重要です。
本当の理由が「家から近い」「他よりも給料(時給)が高い」といったことであっても、それをメインで伝えないほうが無難でしょう。採用側は「意識を高く持って働いてほしい」と考えているためです。
「接客応対が好き」「オープニングスタッフとして大変なこともあるかもしれないが、お店作りに参加してみたい」といった、前向きかつ意欲ある志望動機を考えましょう。
8-2-1.志望動機の例文
ここからは、オープニングスタッフの面接を受ける際に参考となる志望動機の例文をご紹介します。
【飲食店の志望動機】
学生時代は3年以上、飲食店のホール・レジスタッフを経験しておりました。子どもが大きくなって手が離れたため、再び飲食店で働き始めたいと考えております。
貴店のコーヒーは味が絶品で、学生時代からよく通っています。このたびオープニングスタッフの募集をされていると知り、私の飲食店での経験を活かしつつ、お店を自分たちの手で作り上げていくことに魅力を感じ、応募させていただきました。
【介護施設の志望動機】
結婚を機に東京から愛知県に転居となったことを受けて、転職を希望しております。介護業界では特養で5年働いた経験があり、オープニングスタッフも経験しています。
前職で経験したオープニングスタッフの仕事で大変さ以上のやりがいを感じたため、このたびの貴社の新規オープンの社員募集に応募させていただきました。
【保育施設の志望動機】
今回貴社のオープニングスタッフに応募させていただいたのは「地域交流を積極的におこない子どもを社会で育てる」という理念に共感したためです。
また、貴社の保育園に子どもを預けていた友人から、非常に良い環境だと聞いていたこともあり、自分もぜひ働きたいと思っていた矢先に募集を拝見した次第です。
前職を退職して5年以上のブランクがありますが、保育士として、子どもが成長できる環境を作っていきたいと考えております。
【工場の志望動機】
18歳で免許を取得してから、自動車はずっと○○(メーカー名)しか乗っていないファンです。いつか仕事として○○の車に関わってみたいと思っていたところ、オープニングスタッフの求人を見つけたため、応募いたしました。
前職では製造工場で出荷業務全般を担当しており、検品・包装・出荷準備・ピッキングなど、一通りの仕事を経験しています。その経験を活かし、業務に貢献していきたいと考えております。
9.まとめ
オープニングスタッフの求人では大量の募集がおこなわれ、経験を問わないケースも少なくありません。時給が高い仕事を探している学生から、未経験の業界に転職を目指す正社員希望の方まで、多くの人におすすめできる仕事です。
ただ、どの業界でも一般的な求人より忙しいことは共通しています。単に時給や月給の高さを応募理由とする人よりも、仕事に「やりがい」を見出せる人に向いているでしょう。
JOBPALでも、オープニングスタッフの求人を多く扱っています。ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
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