オープニングスタッフはやめとけといわれる理由とは?働くメリットや向き・不向きを解説

この記事で分かること
- オープニングスタッフは、忙しさやトラブルが起こりやすいことなどが理由でやめとけといわれることがある
- オープニングスタッフは、採用されやすい、働ける職場が比較的多いなどのメリットがある
- オープニングスタッフは、店舗づくりに関わりたい、仕事を通して仲間づくりをしたい人に向いている
- オープニングスタッフは、一人で仕事をしたい人や、研修を受けたくない人にはあまりおすすめできない
- オープニングスタッフの採用面接では、表情や話し方に気をつけ、前向きな志望動機を伝えることが大切
※この記事は6分30秒で読めます。
「オープニングスタッフはやめとけと言われる理由が知りたい」
「オープニングスタッフの仕事のメリットは?」
など、オープニングスタッフの仕事について疑問を持っている人もいるでしょう。
オープニングスタッフの仕事は、忙しさや覚える内容の多さから「やめとけ」といわれる場合があります。しかし、未経験でも採用されやすい点や働ける職場が多いなど、多くのメリットがある仕事でもあります。
今回は、オープニングスタッフはやめとけといわれる理由の他、オープニングスタッフのメリットや向いている人・向いていない人の特徴などについて解説します。この記事を読めば、オープニングスタッフの仕事内容がよくわかり、自身が働く姿をイメージできるようになります。
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1.オープニングスタッフとは?
オープニングスタッフとは、新規オープンする店舗で働くスタッフを意味します。
オープニングスタッフは、オープン当初に多くの集客が見込まれる小売業や飲食店で、接客応対ができる人数を確保する目的で募集されるのが一般的です。
基本的にはアルバイトの募集が多いですが、店舗によっては正社員の募集をかけることもあります。
2.オープニングスタッフはやめとけといわれる理由
「オープニングスタッフはやめとけ」といわれる理由として、主に以下の4つの理由が挙げられます。
- とにかく忙しい
- トラブルがつきもの
- スタッフに経験者が少ないことがある
- 研修が大変
それぞれについて、詳しく解説します。
2-1.とにかく忙しい
「オープニングスタッフはやめとけ」といわれる理由に、オープニングスタッフの業務の多忙さが挙げられます。
内装作りやアルバイトの研修など、オープン前に対応を終えなければならない業務は多岐に渡ります。そのため、オープニングスタッフとして働く場合、オープン直前は常にタイトなスケジュールで山積みの業務をこなさなければなりません。
特に話題性がある店舗では、オープン当日は予想以上の来客が見込まれるでしょう。忙しさがいつまで続くかは店舗によって異なりますが、開店直前からオープンセールが終わるまでは、目が回るような忙しさになることも考えられます。
オープン直後の繁忙期はシフトに穴をあけることも難しく、アルバイトであってもそれなりの覚悟をして働かなくてはならないでしょう。
2-2.トラブルがつきもの
オープニングスタッフは実務に慣れていない人が多く、オープン直後はどうしても想定外のトラブルが起きがちです。
ときにはお客様とうまくコミュニケーションが取れず、クレームを受けることもあるでしょう。業務に慣れないうちは適切な接客方法がわからず、精神的にプレッシャーを感じる場面も多々あるかもしれません。
このように、既存の店舗で働くよりもトラブルが起きやすい環境下であることから「オープニングスタッフはやめとけ」といわれることがあります。
2-3.スタッフに経験者が少ないことがある
身近に頼れるスタッフがいないことも、「オープニングスタッフはやめとけ」といわれる理由です。
以前から営業している店舗であれば業務中に何か困ったことがあっても、先輩や上司にすぐに相談できる環境が整っているものですが、オープニングスタッフとして採用された人は、ほぼ全員が同期であり未経験者です。
そのため、オープニングスタッフは新人では対応できないようなトラブルが発生した際に、すぐ近くに頼れる人がいない場面に発生することがあります。
解決方法がわからず対応に時間がかかってしまった場合、クレームにつながってしまうこともあるでしょう。
2-4.研修が大変
オープニングスタッフの研修は実店舗ではなく、本社や別店舗でおこなわれることがほとんどです。実店舗で研修ができないことから、オープン後も実際の業務の感覚をつかむまでにある程度の時間を要するでしょう。
また、研修先が自宅から遠距離であった場合、通勤に想定外の時間がかかってしまうこともあります。
オープニングスタッフはこのような研修の大変さを乗り越えなければならないことから「やめとけ」といわれることがあります。
3.オープニングスタッフで働くメリット
オープニングスタッフとして働くメリットとして、以下の6つが挙げられます。
- 採用されやすい
- 働ける職場が比較的多い
- 待遇が良い傾向がある
- 全員同じスタートラインで仕事ができる
- きれいな環境で働ける
- 意見しやすい
それぞれについて、詳しく解説します。
3-1.採用されやすい
小売店や飲食店はオープン当初に混み合うことが多く、仕事を回すためにも大量の人員が必要です。そのため採用率も上がります。
また、オープン前には別店舗での研修を始めとした豊富なカリキュラムが組まれているので、小売業界や飲食業界が未経験でもアルバイトとして採用されやすい傾向にあります。
3-2.働ける職場が比較的多い
多種多様な業界が求人を出しており、働ける職場が多くある点も、オープニングスタッフとして働くことのメリットといえます。
特に以下のような施設では、オープニングスタッフの求人募集がひんぱんに出る傾向にあります。
- 商業施設
- 介護施設
- 保育施設
- 工場
以下では各施設の求人の特徴について、詳しく解説します。
3-2-1.商業施設
オープニングスタッフの募集が多い場所として最初に思いつくのは、商業施設です。飲食店やスーパー、ドラッグストアといった個別の店舗の他、テナントが何店舗も出店するショッピングモールでの募集もあります。
主な仕事は、接客応対、レジ業務の他、飲食店やスーパーの総菜部門などが挙げられます。
給与は店舗や地域によって異なりますが、JOBPALの商業施設関連の求人を参考にすると、時給1,080円〜1,300円前後を提示している企業が多く見られます。休日に関してはシフト制がほとんどで、4時間などの短時間勤務を可としている求人もあります。
JOBPALでは、小売・接客に関するさまざまな求人を紹介しています。未経験でも応募できる求人があるので、ぜひ参考にしてください。
3-2-2.介護施設
近年は高齢者が増加傾向にあり、介護施設が新しくオープンする機会が増えています。新規の施設ではオープニングスタッフの募集が出ることもあります。
資格の有無によっても異なりますが、主な業務内容は食事介助、入浴介助、レクリエーションの企画や運営などです。場合によっては安否確認やバイタルチェックの仕事も含まれます。
JOBPALの介護施設に関する求人を参考にすると、派遣で時給1,200円程度、正社員では月給20万円前後を提示してる企業が多い傾向にあります。なかには介護職未経験でも働ける求人もあります。
働き方は、シフト業務が主で年間休日は100日~120日程度になるようです。
JOBPALでは介護福祉に関する求人を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3-2-3.保育施設
保育園などの保育施設でも、オープニングスタッフの募集がおこなわれることがあります。
保育士の資格を持っていれば正社員として採用されることもある他、無資格の人でも送迎スタッフや保育補助者であれば、パート・アルバイトとして勤務することもできます。
厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均給与額は26万円程度で、パート・アルバイトの場合の時給は男女計で1,300円程度です。
雇用形態を問わず、休日は日曜・祝日、年末年始、夏季休暇など、保育園の休みに準じます。
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参照:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040163754
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参照:e-Stat 政府統計の総合窓口「令和5年賃金構造基本統計調査 標本誤差率」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040185289
3-2-4.工場
工場でもオープニングスタッフの募集がおこなわれる場合があります。主な職種は、ライン作業、軽作業などです。
食品工場のライン作業では、ライン上にスタッフが配置され、決められた業務をこなします。ラインから流れてきた製品を検品・検査するのが軽作業です。いずれの職種もマニュアルが完備されているため、未経験でも安心して応募できます。
シフトはカレンダーどおりの日勤のみ、夜勤ありの三交代など、所属する部署や会社によって変わります。
JOBPALの工場勤務の求人を参考にすると、時給1,200円以上で募集をしている企業の他、20万円~25万円を月収として提示している企業もあります。
JOBPALでは、オープニングスタッフに関するさまざまな求人を紹介しています。工場勤務の求人もありますので、ぜひ参考にしてください。
3-3.待遇が良い傾向がある
オープニングスタッフは多くの人数を集める必要があるため、一般的な求人よりも時給などの待遇が充実している傾向にあります。
また、オープン直後の繁忙期はシフト調整が難しいかもしれませんが、大人数が雇用されることから、業務に慣れてくれば徐々にシフトの融通も利きやすくなり、自分に合った働き方ができるようになります。
3-4.全員同じスタートラインで仕事ができる
オープニングスタッフは仕事の開始時期が全員一律のため、誰もが同じスタートラインから勤務を開始できる点が大きな魅力です。
既存店舗で働く場合、人によっては先輩社員やベテランアルバイトとの人間関係に悩まされることもあるでしょう。その点オープニングスタッフは、アルバイト同士の上下関係に悩まされることはありません。
スタッフ同士の連帯感も強く、忙しいながらも楽しい雰囲気の中で働くことができます。
3-5.きれいな環境で働ける
飲食店はもちろん、小売店でも、長く営業していくにつれて汚れがたまっていきます。長年経営しているような店舗の場合、お客様の目に入る場所はきれいになっていても、バックルームや厨房はきれいではないケースも少なくありません。
しかし、新しくオープンする店舗なら内装や設備がきれいな状態であり、気持ちよく働けるでしょう。
3-6.意見しやすい
オープニングスタッフとして働くことのメリットとして、自分の意見やアイディアを上司に伝えやすいという点が挙げられます。
オープンしたての店舗の場合、本部から派遣された店長やマネージャーも手探り状態で経営しているため、実際に現場に立つ従業員の意見を尊重する傾向にあります。
いずれは正社員を目指してお店を盛り上げていきたいと考えている人であれば、マニュアルが固定されている既存店で働くよりも、みんなで協力して店舗を作り上げるオープニングスタッフとしての勤務スタイルが向いているでしょう。
4.オープニングスタッフに向いている人
オープニングスタッフに向いている人の特徴として、主に以下の4つが挙げられます。
- 店舗づくりに関わりたい
- 仕事を通して仲間づくりをしたい
- 日々動きがある仕事をしたい
- 未経験でも働ける仕事にチャレンジしたい
それぞれについて、詳しく解説します。
4-1.店舗づくりに関わりたい
オープンニングスタッフは店舗のオープン準備に直接的に携われる仕事なので、店舗づくりや店舗運営に興味がある人に非常に向いている仕事といえます。
実際にお店を作り上げていく様子を身近で学べるため、店舗作りに関心が強い人であれば、非常に大きなやりがいを持って業務に取り組むことができるはずです。
4-2.仕事を通して仲間づくりをしたい
オープニングスタッフは仕事を始める時期が同じであることから、仲間意識が芽生えやすい傾向にあります。
人によっては、オープニングスタッフとして苦楽をともにしたり、勤務時間外にも交流を深めたりすることで、生涯付き合えるかけがえのない仲間を得られることもあります。
仕事を通して仲間づくりをしたい人であれば、オープニングスタッフとして楽しく働けるでしょう。
4-3.日々動きがある仕事をしたい
オープニングスタッフの仕事は、マニュアル通りに単調な作業をこなすのではなく、日々流動的かつ臨機応変に対応しなければならない業務が多く発生します。
そのため、日々動きのある刺激的な仕事に取り組みたい人であれば、オープニングスタッフとして活躍できる可能性が高いでしょう。
型にはまらない仕事を柔軟にこなしていくことで、いずれはベテランスタッフとして店舗側から重宝される人材になれるかもしれません。
4-4.未経験でも働ける仕事にチャレンジしたい
オープニングスタッフは未経験でもチャレンジできる求人が多くあります。採用人数も多く、積極的に募集をかけている企業が多いことから、オープニングスタッフは未経験から働ける仕事を探している人にぴったりの働き方といえます。
オープニングスタッフであれば企業側の研修制度も充実しているため、業務に関する知識やスキルがまったくなかったとしても、安心して働くことができるでしょう。
5.オープニングスタッフはおすすめできない人
オープニングスタッフはおすすめできない人の特徴として、以下の2つが挙げられます。
- 一人でコツコツ進める仕事をしたい
- 研修を受けたくない
それぞれについて、詳しく解説します。
5-1.一人でコツコツ進める仕事をしたい
オープニングスタッフの仕事内容の多くは、チームで取り組む業務がほとんどです。そのため、一人でコツコツと作業をしたい人には、オープニングスタッフの仕事は向いていない可能性が高いでしょう。
上述したように、オープニングスタッフの求人は商業施設・保育施設・介護施設などで出されることが多く、いずれも仲間やお客様と密なコミュニケーションを取る業務が多く発生します。
もしオープニングスタッフとして単独で業務を遂行できる仕事に就きたいのであれば、比較的個人ベースで働ける業務が多い、工場勤務の求人などに重点を置いて仕事探しをすると良いかもしれません。
以下の記事では一人で取り組める仕事について詳しく解説しているので、気になる人はぜひ参考にしてください。
5-2.研修を受けたくない
オープニングスタッフとして働くからには、研修を受けながら業務を覚えることが大前提です。また、スムーズな開店を目指すために、オープニングスタッフを募集している店舗の多くは、同業他社の既存店よりも研修の時間に重きを置いています。
そのため、研修を受けたくない人や、研修期間を苦痛に感じる人には、オープニングスタッフの仕事はおすすめできません。
6.オープニングスタッフの面接のコツ
オープニングスタッフとして働きたいなら、面接担当者に好印象を与える受け答えが重要です。面接を受ける際は、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。
- 表情や話し方に気をつける
- 志望動機は前向きで意欲的な内容を伝える
それぞれについて、詳しく解説します。
6-1.表情や話し方に気をつける
オープニングスタッフの募集をかけるのは、工場など一部を除いてほとんどが接客応対をともなう業種です。面接では、接客業として重要な人柄や態度などを見極めるため、以下のような項目がチェックされています。
- しっかりと笑顔で会話ができるか
- 人の目を見て会話しているか
- 一つひとつの動きが丁寧か
- 清潔感のある服装や身なりをしているか
また、面接時に笑顔を意識することも非常に重要です。緊張して表情が固くなってしまわないように、笑顔を作ることを意識して面接を受けましょう。面接前に笑顔の練習をしたり、顔の筋肉をほぐしておいたりすることも効果的です。
6-2.志望動機は前向きで意欲的な内容を伝える
オープニングスタッフに限った話ではありませんが、採用面接では志望動機が非常に重要視されています。
本当の理由が「家から近い」「他よりも時給が高い」といったことであっても、それをメインで伝えないほうが無難でしょう。採用側は「意識を高く持って働いてほしい」と考えているためです。
「接客応対が好き」「オープニングスタッフとして大変なこともあるかもしれないが、お店作りに参加してみたい」といった、前向きかつ意欲ある志望動機を考えましょう。
7.オープニングスタッフに関するよくある質問
ここからは、オープニングスタッフの仕事に関するよくある質問を、Q&A形式で回答します。
7-1.オープニングスタッフの募集はいつからですか?
オープニングスタッフの募集は、一般的にお店が開店する2ヵ月〜3ヵ月前から始まります。遅くとも1ヵ月前には求人サイトに掲載され、開店の数週間前には募集が締め切られるケースが多いようです。
店舗によってはオープン半年前からオープニングスタッフを雇い、店舗の設営や近隣へのチラシ配りなどの仕事に動員されるケースもあります。
また、入社したスタッフは近隣の店舗やオープン前のバックルームなどで研修を重ね、品出しやホール業務、レジ業務などを学びます。
開店当日からスムーズに働けるよう、募集時期は研修期間が考慮されていることが一般的です。
7-2.オープニングスタッフの研修とはなんですか?
オープニングスタッフの研修とは、主に新入社員や業界未経験のスタッフを対象とした、会社概要や接客対応を学ぶための場です。具体的内容として、以下のようなものが挙げられます。
- 会社の説明
- オリエンテーション
- 施設の説明
- 開店前の店舗の設営
- レジ操作の研修
- 接客応対の研修
など
オープニングスタッフの研修では、全員の顔合わせも兼ねて、会社概要の説明や自己紹介などの簡単なオリエンテーションがおこなわれます。
続いて、施設や設備の使い方に関する説明や、オープン前の店舗の設営の補助、レジをする可能性がある人はレジ研修、全員が受ける接客応対の研修といった流れで進んでいきます。
7-3.オープニングスタッフの給与はどれくらいですか?
オープニングスタッフの仕事は開店前の準備で忙しく、覚えることも数多くあります。加えてオープン当初は来店人数も多くなることから、時給は普通のアルバイトよりも高く設定される傾向にあります。
JOBPALのオープニングスタッフに関する求人を参考にすると、時給1,300円~1,400円の募集が多いですが、なかには1,600円ほどの求人もあります。
また、企業によっては一定の期間を定めて、オープニングスタッフに「オープン手当」を支給するところもあります。
8.まとめ
オープニングスタッフは、業務の多忙さや研修を受けることの大変さから、時には「やめとけ」といわれる場合もあります。
しかし、多くの仲間と切磋琢磨しながら働けたり、自身の意見を店舗づくりに反映させやすかったりと、さまざまなやりがいも感じられる魅力あふれる仕事です。
時給が高い仕事を探している学生から、未経験の業界に転職を目指す正社員希望の人まで、多くの人におすすめできる仕事といえるでしょう。
JOBPALでは、オープニングスタッフに関するさまざまな求人を紹介しています。オープニングスタッフとして働きたい人は、ぜひ参考にしてください。
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