パート・アルバイトの選び方
更新日:2024年01月10日

パート・アルバイトも退職金が出るの?もらえる条件や目安の計算方法

パート・アルバイトも退職金が出るの?もらえる条件や目安の計算方法

※この記事は4分30秒で読めます。

「アルバイトでも退職金ってもらえるの?」
「アルバイトの退職金がいくらか知りたい」
など、アルバイトの退職金支給に関して、疑問を持っている方もいるでしょう。

アルバイトとして働く方でも、条件を満たせば退職金が支給されるケースがあります。

今回は、退職金制度の概要やアルバイトの退職金がもらえる条件、支給のタイミングなどについて解説します。この記事を読めば、アルバイトの退職金制度についてよくわかり、辞めるときの手続きがスムーズにできるようになります。

1.退職金の基礎知識

まずは、退職金に関する基礎知識について解説していきます。退職金の細かい仕組みを知らない方はチェックしておきましょう。

1-1.そもそも退職金とは?

退職金とは、従業員が退職する際に企業から支給されるお金で、「退職手当」と呼ばれることもあります。定年退職時だけでなく、自己都合や会社都合による中途退職も支給の対象です。

一般的には、正社員として長く働き、定年退職を迎える従業員への支給額が最も多くなります。反対に、勤続期間が短く自己都合で退職する従業員への支給額は少なくなります。

退職金制度を理解するうえで大前提となるのは、雇用されているすべての人が受け取れるものではないという点です。ここまでの説明を踏まえ、ここからお伝えする特徴を理解していきましょう。

1-2.退職金には2種類ある

退職金には、「退職一時金」「企業年金」の2種類が存在します。

多くの方がイメージする退職金は「退職一時金」といわれるものです。退職一時金は、退職後に銀行口座に一括で振り込まれるため、一度に大きな額が得られます。支給額は、各企業が独自に定めた就業規則に沿って、勤続年数や役職などをもとに算出されます。

対して「企業年金」は、その名のとおり年金制度の一つで、退職後に給付金が分割で支給される制度です。退職後の一定期間、少額ずつ振り込まれます。退職金として企業年金を導入する企業もあれば、退職一時金と企業年金を併用する企業もあります。

1-3.パート・アルバイトの退職金の有無は企業ごとに定められている

退職金は、すべての企業で支給されるものではありません。金額はもちろん、支給の有無も各企業の独自の方針に則り決定します。

アルバイトでも退職金制度がある企業に勤めたいという場合は、退職金制度の有無に関して、求人情報の記載を確認するか、採用面接時に担当者に聞いてみましょう。

1-4.退職金を出さなくても法律上問題ない

退職金の支給は、法律で義務づけられているものではありません。したがって、「退職金なし」と定めている企業に勤めているのであれば、退職金の支給がないことに異議を唱えることはできません。

ただし、「退職金あり」と定められているにも関わらず支給されない場合は問題です。その場合は、すぐに人事や経理担当者に確認しましょう。

2.パート・アルバイトでも退職金が出ることもある!

アルバイトでも、就業規則で定められていれば退職金が支給されることがあります。そのため、アルバイトで退職金がほしいと思っている方は、就業規則をしっかり確認してから勤務先を選ぶようにしましょう。

しかし、実際のところアルバイトに対して、退職金を支給していない企業のほうが多いです。働きたい地域によっては、アルバイトに対して退職金制度を設けている企業が一つもないこともあります。

また、退職金が支給されたとしても、正社員とは支給基準が異なる場合が多く、寸志程度の金額であるケースが多くなっています。

正社員と同様退職金制度自体はあるものの、アルバイトに対しては退職金を支給していない、または少額だけ支給している企業が多いことは頭に入れておきましょう。

3.パート・アルバイトが退職金をもらえる条件とは?

アルバイトとして働くすべての人が、退職金を受け取れるわけではありません。退職金をもらえる条件としては、以下の2点になります。

  • もともと退職金制度が設けられている
  • 正社員同様の働き方・労働時間で働いている

それぞれの条件について確認していきましょう。

3-1.もともと退職金制度が設けられている

アルバイトが退職金を受け取るには、企業に退職金制度が設けられていることが絶対条件です。そもそも退職金制度を規定していなければ、アルバイトに限らず正社員にも退職金は支給されません。

まずは、現在の勤め先やこれから応募する企業に、退職金制度があるかどうかを確認するようにしましょう。

3-2.正社員同様の働き方・労働時間で働いている

退職金制度のある企業に入り、正社員と変わらない業務内容・労働時間で働いているアルバイトであれば、退職金の支給対象となる可能性があります。

2021年4月、パートタイム・有期雇用労働法が全面的に施行され、正社員とアルバイトで不合理な待遇差を設けることは禁じられました。

つまり、業務内容や責任の範囲で分けることなく、正社員と同じ働き方をしているアルバイトであれば、退職金の支給を求めることが正当に認められるようになったということです。

したがって、企業が正社員同様の働き方をしているアルバイトの退職金支給を拒否することは、不法行為にあたります。正社員とアルバイトで待遇差があれば説明責任も課されているため、万が一退職金の支給を拒まれた場合は人事担当者に申し出ましょう。

4.パート・アルバイトにも退職金が出るかを確認するには?

アルバイトに退職金が支給されるかどうかは、採用時に会社側と取り交わした雇用契約書に記載されています。

前述したパートタイム・有期雇用労働法の施行により、企業がアルバイトを採用する際には、退職金の有無を含む3つの事項を文書で明示することが求められています。

また、常時10名以上の従業員が所属する事業所では、労働に関するルールを定めた就業規則が設けられています。万が一、雇用契約書に退職金の記載が見当たらない場合は、就業規則を確認するか、上司や人事担当者に直接聞いてみましょう。

5.パート・アルバイトの退職金の相場とは?目安を計算してみよう

前述のとおり、アルバイトに支給される退職金の金額は、企業によって異なります。

ただし、企業が外部の退職金制度に加入している場合は概算を算出できます。ここでは、「中退共制度」をもとにその一例を紹介します。

【例】勤続3年間のアルバイトが、月額2,000円の掛け金で加入していた場合

36ヵ月(3年間)×2,000円=7万2,000円

掛け金はそれぞれが指定できますが、企業が規定を設けている場合もあるため、あくまでも一例です。勤続年数が長く、掛け金が積み上がっていくごとに退職金の金額は高くなります。

6.退職金をもらえるタイミングはいつ?

退職金をもらえるタイミングは、アルバイト・正社員を問わず、退職日から1~2ヵ月後が一般的です。

退職金支給日の前には、振込通知書が発行されますので、不明点があれば経理や人事担当者に確認を取りましょう。

ただし、まれに退職から退職金の支給まで、6ヵ月程度の期間を要する企業もあります。退職金支給のタイミングは、あくまで企業が独自に定めるものですので、就業規則で確認しておきましょう。

7.退職金に税金はかかる?

退職金は課税対象のため、本来は所得税や住民税が控除されます。ただし、アルバイトの場合は、退職所得控除が適用されると税金がかからないケースがほとんどです。

退職所得控除は、勤続年数をもとに算出されます。

【例】勤続5年間のアルバイトの退職所得控除額

40万円×5年間=200万円

上記の例でいうと、退職金が200万円を上回らない限りは税金がかかりません。アルバイトで200万円以上の退職金が支給されることは考えにくいため、税金はかからないという認識で基本的には問題ないでしょう。

8.まとめ

今回は、アルバイトでも退職金をもらえるかどうかについてお伝えしました。

お伝えしたとおり、アルバイトでも退職金を受け取れる可能性はあります。まだ退職を考えていなくても、退職金がもらえることがわかれば、働くモチベーションにもつながるのではないでしょうか。

この機会に、退職金以外に関しても勤務先がどのような規定を設けているのか、雇用契約書や就業規則で確認することをおすすめします。また、現在アルバイト探しをしている方は、選考段階で退職金の有無を確認するようにしましょう。

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