派遣社員の手取り額はいくら?手取りの計算方法や増やし方も紹介
※この記事は4分で読めます。
「派遣の給料の手取りっていくらくらい?計算方法は?」
「派遣の仕事で手取り額を増やす方法が知りたい」
など、派遣社員の給料、手取り額に関して疑問を持っている方もたくさんいるでしょう。
月給制の正社員とは異なり、派遣社員の給料の手取り額は時給制が一般的です。今回は、手取り額の概念、派遣社員の手取り額の相場、計算方法、手取り額アップの方法などを解説します。
この記事を読んで、派遣社員の給料の手取りについて理解を深め、収入に対して納得した状態で働きましょう。
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1.そもそも給料の「手取り」とは
よく耳にする給料の「手取り」とは、どの範囲を指しているのでしょうか。まずは、以下の2点を押さえておきましょう。
- 手取りは社会保険料や税金が差し引かれた金額
- 手取り額と額面は違う
それぞれについてお伝えします。
1-1.手取りは社会保険料や税金が差し引かれた金額
手取りとは、会社から支給される給料のうち、社会保険料や各税金が差し引かれ、労働者が実際に受け取れるお金のことです。社会保険料とは、雇用保険・健康保険・厚生 年金・介護保険を、税金は所得税を指します。
正社員の場合は住民税も控除されますが、派遣社員の場合は派遣会社側で納付する「特別徴収」ではなく、個人で納付する「普通徴収」が一般的です。
1-2.手取り額と額面は違う
額面とは、基本給や時間外手当、通勤手当などの各種手当てを含む会社が労働者に対して支給する金額のすべてです。給与明細では、「総支給額」に記載されます。
前述のとおり、実際に給料として手元に入ってくるお金は各控除を済ませた「手取り」といわれる金額です。額面の金額をもとに生活のやりくりを考えていると、帳尻が合わなくなってしまうため注意が必要です。
2.派遣社員の給料の手取り額の相場
派遣社員の給料の手取り額は、時給をもとに計算することになります。
2021年、一般社団法人日本人材派遣協会が派遣社員に対して時給の調査を実施しました。その結果、東京都、愛知県、大阪府は、1、500円以上1、750円未満が49.7%、その他の地域は1、250円以上1、500円未満が39.6%を占めています。
同じ派遣社員という雇用形態でも地域差が顕著です。
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参考:一般社団法人 日本人材派遣協会「派遣社員WEBアンケート調査」
https://www.jassa.or.jp/employee/enquete/220114web-enquete_press.pdf
3.派遣社員の給料の手取り額の計算方法
派遣社員の給料の手取り額は、以下の方法で計算します。具体的な数値を明記するために、仮の設定を用いて解説します。
■「時給1,500円、1日8時間労働、21日出勤、扶養家族なし」の場合
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1.時給と労働時間をもとに額面を算出
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・計算式:時給×労働時間×月間勤務日数=額面
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・計算例:1,500円×8時間×21日間=252,000円
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2.額面から社会保険料と所得税を差し引く
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・計算式:額面-社会保険料(雇用保険+健康保険+厚生年金)-所得税=手取り額
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・計算例:252,000円-(756円+12,792円+23,790円)-5,270円=【手取り額:209,392円】
上記のように、額面のおおよそ80%程度が派遣社員の手取り額の目安です。
これは一例であり、派遣会社が属する健康保険組合や扶養家族の人数によっても変動します。
4.派遣社員の給料の手取り額を増やす3つの方法
派遣社員で給料の手取り額を増やす方法には、以下の3つが考えられます。
- 昇給の交渉をする
- 夜勤の仕事をする
- スキルを身につける
それぞれについてお伝えするので、できるものから試してみましょう。
4-1.昇給の交渉をする
派遣社員で給料の手取りを増やしたい場合、まずは単刀直入に昇給の交渉を試みるのがよいでしょう。ただし、やみくもに「給料の手取りを増やしたいので昇給してほしいです」とお願いしても聞き入れてくれる可能性は低いです。
交渉の際には、昇給に値すると感じてもらえるような材料を用意しておくことが重要です。目に見えてわかりやすい具体的な成果や実績があれば、提示できるようまとめておきましょう。派遣先企業からかけてもらった評価や感謝の言葉なども含まれます。
なお、このとき注意しなければならないのは、交渉先は就業中の派遣先企業ではなく、雇用主である派遣会社の担当者という点です。派遣先企業に持ちかけるのはマナー違反となることを覚えておきましょう。
派遣社員の昇給については以下の記事でも解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
4-2.夜勤の仕事をする
派遣社員の仕事といえば、日勤をイメージされている方が多いかもしれません。しかし、なかには夜勤の仕事もあります。
夜勤は日勤の仕事に比べて時給設定が高いことに加え、深夜手当が支給されることから、手取り額のアップが見込めるでしょう。
日勤から夜勤への変更はライフスタイルが大きく変化することから、現実的に難しい方も多いかもしれませんが、状況が許す場合は挑戦してみるのも方法の一つです。
ただし、夜勤の派遣社員の求人は日勤よりも少なく、選択肢が限定されます。そのため、仕事内容や勤務地など、時給以外の部分で妥協が必要になる可能性も理解しておきましょう。
4-3.スキルを身につける
今持っているスキルを深めたり、新たな分野のスキルを習得したりすることで、給料の手取りを増やす方法もあります。交渉事が苦手で、夜勤の派遣も難しいという方には、自分の力で取り組めるこちらの方法がおすすめです。
スキルアップが実を結べば、派遣社員としての仕事の幅が広がり、実績を上げられれば手取りの増額につながるケースもあります。また、専門性が高くなるほど人材そのものが高く評価され、時給設定の高い仕事に就けるチャンスに恵まれます。
5.派遣社員の給料の手取りに関する注意点
ここでは、派遣社員の給料の手取りにまつわる注意点を解説します。特に以下の2点をきちんと理解しておかないと、誤解が生じる可能性があるため注意しましょう。
- 求人に掲載された金額は手取りではない
- 年収は手取りではなく額面を伝える
それぞれの注意点についてお伝えします。
5-1.求人に掲載された金額は手取りではない
派遣社員の求人情報に明記されている月収や年収の金額は手取り額ではなく、社会保険料や税金を含む額面です。手取りは社会保険料などの控除額により変動することから、求人には記載しないのが一般的です。
つまり、実際に受け取れる収入は記載されている金額よりも少なくなります。手取り額が知りたい場合は、先にご紹介した計算式やインターネット上の試算ツールを活用し、概算を出してみましょう。
5-2,年収は手取りではなく額面を伝える
クレジットカードの発行時やローンの申請時など、年収を申告する際には手取りではなく総支給額である「額面」を伝えるのが一般的です。
理由は前項と同様、手取り額は控除額により左右され、地域や扶養家族の有無により差が生じるためです。過去の年収は、源泉徴収票の「支払金額」に記載されています。
6.まとめ
今回は、派遣社員の給料の手取りについてお伝えしました。
派遣社員の仕事を探す際には、求人に記載されている給与の額面に惑わされず、手取り額を意識しましょう。額面をもとに仕事を決めてしまうと、実際に就業し始めてから「思っていたより給料が少なかった」と焦る事態を招きかねません。
収入と支出のバランスが崩れないよう、きちんと確認することをおすすめします。
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