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更新日:2022年07月11日

派遣社員でも退職金はもらえる?4つの制度とメリット・デメリットを紹介

派遣社員でも退職金はもらえる?4つの制度とメリット・デメリットを紹介

※この記事は4分30秒で読めます。

「派遣社員も退職金はもらえるの?」
「派遣社員の退職金制度の仕組みが知りたい」
など、派遣社員の退職金制度に関して、疑問を持っている方もいるでしょう。

派遣社員も退職金の支給対象となりますが、会社により採用している制度は異なります。

今回は、派遣社員の4つの退職金制度と、それぞれのメリット・デメリットを解説します。この記事を読めば、派遣社員の退職金制度の仕組みがわかり、派遣社員として働くモチベーションUPにつながります。

1.派遣社員でも退職金が支払われる?

2020年4月に改正労働者派遣法が施行され、派遣社員も退職金の支給対象となりました。

労働者派遣法により設けられた同一労働同一賃金ガイドラインにより、正社員と変わらない役割、働きをおこなう非正規雇用に対して、不合理な待遇差を設けることが禁止されたためです。

ガイドラインの「基本給」欄には、以下のような記載が確認できます。

「基本給が、労働者の能力又は経験に応じて支払うもの、業績又は成果に応じて支払うもの、勤続年数に応じて支払うものなど、その趣旨・性格がさまざまである現実を認めたうえで、それぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない」

上記の前提は、派遣社員の退職金に関しても同様に適用されます。

なお、派遣社員の退職金の考え方には「労使協定方式」と「派遣先均等・均衡方式」が存在します。

労使協定方式とは、所属する派遣会社と労働組合、もしくは半数以上の所属派遣社員の代表者が、待遇に関する労使協定を締結する方法です。

一方の派遣先均等・均衡方式は、派遣先企業の従業員と派遣社員を比較し、違いの有無を確認したうえで待遇を決定する方法です。多くの派遣会社では「労使協定方式」を採用しています。

2.派遣社員が退職金をもらえる4つの制度

派遣社員が退職金を得る方法としては、以下の4つの制度があげられます。

  • 派遣会社の退職金制度
  • 退職金の前払い制度
  • 派遣先の退職金制度
  • 中小企業退職金共済制度

それぞれの特徴についてご紹介します。

2-1.派遣会社の退職金制度

所属する派遣会社の退職金制度では、派遣社員としての就業を終え、派遣会社を退職する際に退職金が支給されます。

一般的な退職金制度と同様、詳細な仕組みは派遣会社が独自に定めた規定に則る形です。

2-2.退職金の前払い制度

退職金の前払い制度は、月々の給料にプラスして退職金を前払いする仕組みです。

厚生労働省が公表する退職金の水準と、同等以上の支給額が約束されています。

2-3.派遣先の退職金制度

派遣先の退職金制度とは、就業先の派遣先企業の退職金制度と同じ基準を用いて支給する仕組みです。

規定は派遣先企業のものが用いられますが、支給は就業を終えて退職するタイミングで派遣会社からおこなわれます。

2-4.中小企業退職金共済制度

中小企業退職金共済制度(中退共)は、国が支援する退職金制度です。

派遣会社が中退共に対して掛け金を一定額支払うことで、派遣社員は中退共から退職金が支給されます。

3.派遣会社の退職金制度のメリット・デメリット

派遣会社の退職金制度における主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。

3-1.メリット

派遣会社の退職金制度のメリットは、退職時に一度にまとまった現金が入ってくることです。

一般的には勤続年数に比例して支給額が増加するため、今は退職予定がなくても、この先働くうえでのモチベーションになります。所属会社から直接支給される安心感もあるでしょう。

3-2.デメリット

派遣会社の退職金制度のデメリットは、勤続3年以上でないと支給対象に含まれない点です。

しかも、有期雇用の派遣社員は同一の企業・部署で働けるのが3年までと定められているため、退職金支給の対象外となるケースもあります。また、前払い制度のほうが高額になる傾向が見られる点もデメリットです。

4.退職金の前払い制度のメリット・デメリット

退職金の前払い制度における主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。

4-1.メリット

退職金の前払い制度のメリットは、勤続年数に関わらず退職金が受け取れる点です。

一般的な派遣会社の退職金制度と比べて支給総額が高くなる点も大きなメリットとなるでしょう。派遣の時給では生活に不安を感じている人も、今すぐに使える現金が受け取れるため、生活にある程度のゆとりが持てます。

4-2.デメリット

前払い・分割で支給され、まとまった金額として受け取れない点が、退職金の前払い制度のデメリットです。

一括支給ではないので、退職時に得られる喜びは少なくなってしまうかもしれません。また、派遣会社を退職後、次の仕事の初任給支給まで期間が空くと、人によっては生活が苦しくなってしまうケースもあるでしょう。

月々の給料にプラスして支給されることで、社会保険の等級と控除額が上がってしまう点もデメリットとなります。

5.派遣先の退職金制度のメリット・デメリット

派遣先の退職金制度における主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。

5-1.メリット

派遣先の退職金制度のメリットは、支給額が派遣先企業の基準で算出されるため、大手企業になるほど支給額が多くなる点にあります。

派遣会社の退職時にまとめて支給されるため、次の仕事が決まるまでの生活費に充てることもできるでしょう。

5-2.デメリット

派遣先企業にそもそも退職金規程がない場合には、退職金を受け取れないのが派遣先の退職金制度のデメリットです。

また、派遣会社の退職金制度と同様、3年以上の勤務実績がなければ支給対象に含まれない企業もあります。3年以上同一部署での勤務は認められていないため、別部署へ異動できない限りは退職金の支給対象外になってしまいます。

6.中小企業退職金共済制度のメリット・デメリット

中小企業退職金共済制度における主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。

6-1.メリット

中小企業退職金共済制度のメリットは、条件次第では転職後も掛け金を持ち越して継続できる点にあります。

通常の退職金制度は企業に帰属するものですが、中小企業退職金共済制度は国がサポートする退職金制度のため、導入企業であれば転職後も継続が可能です。また、支給方法が自由に選択できる点や、退職理由に関わらず一定金額が受け取れる点も大きなメリットとなります。

6-2.デメリット

中小企業退職金共済制度は、他の退職金制度のように企業側が支給の対応をしてくれるわけではありません。派遣社員が自ら支給手続きをしなければならない点はデメリットといえます。

また、中小企業退職金共済制度は中小企業向けの退職金制度のため、大企業では導入されていない点もデメリットです。

7.派遣社員として働く前に退職金制度を確認しよう

派遣会社として働きたいと考えている場合は、早期の段階で退職金制度について確認しておくようにしましょう。

派遣会社の登録会や面談時、派遣先の説明を受ける機会に合わせて担当者へ質問し、退職金制度が用意されているのか、されている場合はどのような制度なのかを明確にしておくと安心です。

また、派遣会社には、待遇に関して派遣社員へ書面で明示する旨が定められています。そのため、何の提示もされない場合は、速やかに派遣会社の担当者へ依頼しましょう。

8.まとめ

今回は、派遣社員の退職金についてお伝えしました。

働き方改革の推進をきっかけに、派遣社員でも退職金を受け取れる仕組みが整いました。

正社員と同じ働きをしているにも関わらず、これまで報われなかった派遣社員の方が正当な待遇や評価を受けられることは、ある意味当然のことでもあります。

現在派遣社員として働いている人も、これから派遣社員として働くことを検討している人も、所属する派遣会社の仕組みをきちんと確認し、安心とモチベーションにつなげていきましょう。

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