工場求人の寮ってどんな感じ?応募前に知っておきたいメリットや注意点を解説

この記事で分かること
- 工場の寮は、ワンルームや集合寮、ファミリー・カップル向けの部屋がある
- 寮費・食事が無料、もしくは補助が出たり家具・家電が付いていたりするところもある
- ルールや規則が設けられている寮もあるため、プライベートの時間を確保しづらい可能性がある
※この記事は6分30秒で読めます。
「工場の寮って実際どんな感じ?」
「自分に寮生活が向いているか、メリット・デメリットを知りたい」
など、寮に入れる工場の仕事に関して疑問を持っている人もいるでしょう。
寮にはさまざまなタイプがあり、自分のスタイルに合った工場を選べば寮生活を快適に過ごせます。
今回は、寮付きの工場求人の概要、メリット・デメリット、向いている人の特徴などを解説します。この記事を読めば、寮付きの工場求人についてよくわかり、実際に寮で暮らすイメージが持てるようになるでしょう。
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1.寮付きの工場の求人が多い理由
工場を持つ企業が寮付きの求人を多く出す理由は、工場の立地条件にともなう人材確保の難しさにあります。
工場は用途地域として決められた敷地に設置しなければなりません。そのため、郊外に工場を保有している企業がほとんどです。
しかし、郊外で敷地を確保し工場を建設しても、そこで働く人材がいなければ、工場の稼働は困難です。
企業は、多くの優秀な人材を集めるために寮を設け、遠方に住んでる労働者でも働きやすい環境を整えています。
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参照:国土交通省「みんなで進めるまちづくりの話 土地の使い方と建物の建て方のルールの話」
https://www.mlit.go.jp/crd/city/plan/03_mati/04/index.htm
2.そもそも工場求人の寮ってどんな感じ?
「そもそも工場求人の寮ってどんな感じ?」と気になっている人もいるでしょう。
工場の寮は企業によってきれいさや雰囲気が異なります。またルールを設けているところもあるため、事前に確認が必要です。
ここでは以下について解説します。
- 寮費や食事
- 工場の寮の主な部屋のタイプ
工場の寮にはメリットが数多くあるため、寮生活を検討中の人はぜひ参考にしてください。
2-1.寮費や食事
工場求人の中には、寮費が全額または会社規定の上限まで補助が出るところががあります。
また企業によっては、引越しにかかる交通費や荷物代を負担してくれます。通常の引越しと比べて、自己負担額を抑えられる点は大きなメリットです。
他にも食事無料もしくは食事補助を提供している寮に入れば、自炊の手間が省けます。栄養バランスが整った食事で健康管理ができ、食費の節約にもつながる点は魅力です。
2-2.工場の寮の主な部屋のタイプ
工場で働く従業員が暮らす寮には、主に4つのタイプがあります。
- ワンルームタイプ
- 集合寮タイプ(個室)
- 集合寮タイプ(ルームシェア)
- ファミリー・カップル向けタイプ
寮付きの工場求人へ応募する際には、応募先がどのタイプに該当するかあらかじめ確認しましょう。
2-2-1.ワンルームタイプ
一人暮らし用のワンルームを、企業がマンションごと所有していたり借り上げたりしているタイプです。
一般的な賃貸マンションと造りは変わりないので、普通の一人暮らしと同じような感覚で暮らせます。キッチンやお風呂、トイレなどは自室内に備え付けられているため、家族や友人を招きやすい環境です。
2-2-2.集合寮タイプ(個室)
集合寮タイプは、各従業員が生活するための個室が用意されています。
しかしキッチンやお風呂、トイレなどは共用です。
プライベートな空間を保ちつつ、他の作業員と日常的にコミュニケーションを取れるため、一人暮らし経験がない人でも安心です。
2-2-3.集合寮タイプ(ルームシェア)
集合寮タイプは、2〜3人の少人数で広めの部屋を共用します。同じ家で共同生活を送るルームシェアのようなイメージで、すべての設備は共用です。
お互いの生活がよく見えるため、気の合う仲間同士ならもちろん、初対面の関係でも距離を縮めやすい環境です。
親しい間柄になれれば、毎日の生活が楽しくなります。間取りによっては完全なプライベート空間を持てる場合もあるので、プライバシーが気になる人は事前の確認がおすすめです。
2-2-4.ファミリー・カップル向けタイプ
工場の寮は、基本的に単身者を想定していますが、なかにはファミリーやカップルに対応している場合もあります。間取りは2LDK程度で、家族やカップルでの生活が可能です。
家族やカップルで寮に住めば、毎月の固定費を大幅に抑えられるので、浮いたお金は育児や結婚資金などに充てられます。
ただし企業によっては、配偶者や恋人も同じ工場への勤務を条件としているところもあるため、事前に確認が必要です。
3.寮付きの工場で働く5つのメリット
寮付きの工場で働くと、以下の5つのメリットを得られます。
- 家賃や光熱費が無料または格安で住める
- 貯金や自由に使えるお金が増える
- 家具・家電を買い揃える必要がない
- 工場まで送迎付きの場合がある
- 常に近くに職場の同僚がいる
それぞれのメリットについてお伝えします。
3-1.家賃や光熱費が無料または格安で住める
家賃や光熱費の支出を抑えられる点は、寮生活における最大のメリットです。自己負担額は企業によってそれぞれですが、月1万2,000円〜2万円程度と格安な場合もあります。
さらに、一般的な引越しではかかる場合がある敷金・礼金などの初期費用も、請求されない寮がほとんどです。自力で物件を探して契約するよりもお得に住めるので、金銭的な不安がある人におすすめです。
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参照:人事院「民間企業の勤務条件制度(令和4年調査結果)」
https://www.jinji.go.jp/content/900040220.pdf
3-2.貯金や自由に使えるお金が増える
寮生活なら家賃や光熱費など月々の固定費をカットできるため、自由に使えるお金が増えます。
また、食堂付きの寮であれば、食費も格安に抑えられます。
浮いたお金を趣味や貯金などに回せるようになれば、仕事を頑張るモチベーションにつながる人もいるでしょう。
3-3.家具・家電を買い揃える必要がない
引越しにおいて初期費用と並び負担が大きい家具や家電の用意も、寮に住めば解決できます。
あらかじめ家具や家電が用意されている寮もあるため、買い揃える必要はありません。費用負担の軽減はもちろん、探したり購入したりする手間や時間も不要です。
3-4.工場まで送迎付きの場合がある
寮から工場までの距離が遠い場合、バスで送迎してもらえる工場もあります。企業の専用バスなので、路線バスのように停留所ごとに停車しません。
バスで送迎してもらえれば移動時間を短縮できるだけでなく、通勤で体力を消耗しない点もメリットです。通勤のストレスが軽減されれば、工場での仕事により集中できるでしょう。
3-5.常に近くに職場の同僚がいる
寮生活は職場の同僚が常に近くにいるため、勤務時間だけでなく、寮に帰ってからも仕事の悩みなどを相談できます。
集合寮や相部屋であれば誰かと一緒なので、一人では不安な人や寂しい人にとってはメリットになります。
また、共通の趣味などがあれば交流関係が充実するメリットもあります。気軽に声をかけ合い、一緒に休日の外出なども楽しめるでしょう。
4.寮付きの工場で働く3つのデメリット
寮付きの工場で働くデメリットは、以下の3つです。
- 自分で住む場所を選べない
- 寮のルールや規則が設けられている
- プライベートの時間を確保しづらい
メリットとのバランスを考えながら見ていきましょう。
4-1.自分で住む場所を選べない
寮生活は、自分で住む場所を選べません。
寮は基本的に勤務地となる工場の近くに設けられているため、通勤の負担が軽減される点はメリットです。
しかし、立地によっては周囲にスーパーや飲食店が少なかったり、パチンコ店やボーリング場などの娯楽施設がなかったりします。周辺環境が整っていないと、寮生活にストレスを感じてしまう可能性があります。
4-2.寮のルールや規則が設けられている
寮は企業の所有物である以上、秩序を保つためのルールや規則が設けられている場合があります。企業によって規則の内容は異なりますが、通常の一人暮らしにはない縛りがあると覚えておきましょう。
ルールや規則の例は、以下のとおりです。
- 門限がある
- 清掃が当番制である
- 友人・恋人が入れない
- 入浴時間が制限されている
- 共有スペースに私物を置けない
厳しいと感じる人もいるでしょうが、ルールや規則があるからこそ、快適な寮生活を送れます。ともに寮生活を送る仲間たちに迷惑をかけないためにも、ルールや規則を遵守しましょう。
4-3.プライベートの時間を確保しづらい
多数の工場作業員と生活をともにする寮は、完全なプライベートの時間を確保しづらいです。
個室にいる間は一人になれますが、食事やお風呂などが共用の場合は、先輩や同僚たちとひんぱんに顔を合わせることになります。
本来リラックスできる在宅時間にも関わらず、職場と同じような緊張感やストレスを覚えてしまう可能性もあるでしょう。
ただし一人が不安で誰かと一緒に生活できるほうが良い人は、寮生活に向いています。
5.寮付きの工場で働くのがおすすめの人
寮付きの工場で働くのがおすすめの人は、以下のとおりです。
- 自炊や体調管理が苦手
- なるべくお金をかけずに一人暮らしをしたい
- 通勤ストレスをなくしたい
寮生活を前向きに検討している人は、ぜひ参考にしてください。
5-1.自炊や体調管理が苦手
朝晩の食事提供がある寮に入れば、栄養バランスの整った食事が出るので、自炊や体調管理が苦手な人におすすめです。
通常の一人暮らしでは、毎食の準備や食材を買いに行かなければなりません。またコンビニのご飯やパン・カップ麺ばかりの偏った食事では、体調を崩す可能性もあります。
食事提供がある寮かどうかは求人情報にない場合もあるので、担当者に確認しておくのが望ましいです。
5-2.なるべくお金をかけずに一人暮らしをしたい
なるべくお金をかけずに一人暮らしをしたい人にとって、寮付きの工場は魅力的です。福利厚生として全額または会社規定の上限まで補助が出る会社に入社すれば、住居費用を抑えられる可能性があります。
また、無料もしくは格安の食事が出る工場なら食費を節約できます。
ただし一人暮らしの寮生活を希望する場合は、独身寮を選ぶようにしてください。ルームシェアタイプの寮を選ぶと共同生活となるため、一人暮らしとは言いにくいです。
独身寮なら家賃や食費を抑えられて貯金や好きに使えるお金に回せるうえ、一人部屋なのでプライベートを確保できます。
5-3.通勤ストレスをなくしたい
寮付きの工場は、通勤ストレスをなくしたい人におすすめです。職場まで距離があると時間もかかり、電車やバスが混雑していれば通勤だけで疲れてしまいます。
寮に入れば職場が近かったり送迎があったりするため、通勤時間を短縮でき、満員電車で疲れる場面もありません。
通勤ストレスを感じながら仕事をしたくない、と思っている人は寮付きの工場求人を検討してください。
6.寮付きの工場で働くのはおすすめできない人
寮付きの工場で働くのがおすすめできない人は、以下のとおりです。
- 集団生活が苦手
- 自宅から仕事に行きたい
- ルールに縛られるのが苦手
自分が寮生活でストレスを抱えないかどうか、参考にしてください。
6-1.集団生活が苦手
集団生活が苦手な人には、寮生活をおすすめできません。特にルームシェアタイプは、避けたほうが無難です。
寮は同じ建物内または部屋の人間がすべて会社の人です。仲の良い同僚であれば穏やかに過ごせるでしょう。しかし苦手な人が寮にいるとストレスを感じる可能性があります。
集団生活となるため、会社の人が近くにいる生活が苦手な人には不向きです。反対に独身寮や個室タイプの寮を選べば、ストレスを感じにくいでしょう。
6-2.自宅から仕事に行きたい
自宅から仕事に行きたい人は、寮生活をおすすめできません。
例えば自家用車やバイクで通いたい人や、自宅へのこだわりがある場合は、寮生活だと制限される可能性があります。
また自宅から工場までの距離が寮とほぼ変わらない人にとっても、寮生活のメリットは少ないです。ただし仕事内容が魅力的と感じるなら、事前に自宅から通えるか相談してみましょう。
6-3.ルールに縛られるのが苦手
寮によってはルールが厳しいところもあるため、規則を守るのが苦手・縛られたくない人はストレスを感じやすいです。
寮生活では、門限や清掃当番などのルールを設けている場合があります。仕事だけでなく、プライベートまでルールに縛られる環境にストレスを感じる人もいるでしょう。
ルールは簡単には変えられないため、プライベートを自由に過ごしたい人は寮生活はおすすめできません。
7.寮付きの工場の求人に応募する際の注意点
寮付きの工場求人に応募する際の注意点は、以下の3つです。
- 家賃や光熱費の負担額を確認する
- 寮の周辺環境を確認する
- 可能であれば寮を見学させてもらう
それぞれの注意点を確認します。
7-1.家賃や光熱費の負担額を確認する
寮付きの工場求人に応募する際は、入居にあたって家賃や光熱費の負担がどの程度になるか確認しておきましょう。
月々の固定費を把握すると、給与額からいくら残るのか、生活費や貯金にいくら回せるかなどのシミュレーションが可能です。
寮は社員の暮らしをサポートするために企業が用意しているので、無料もしくは格安である場合が大半です。
企業によっては求人情報に「寮費を毎月○万円負担」などと書いてある場合もあります。見当たらない場合は採用担当者に確認を取りましょう。
7-2.寮の周辺環境を確認する
寮の周辺環境についても、応募する際に確かめておきたいポイントです。
寮から勤務先まで公共交通機関を使用する場合、駅やバス停までの距離は重要です。生活するうえで欠かせないスーパーや飲食店などがあるかもチェックしておきましょう。
また体調不良に備えて、総合病院なども近くにあると安心です。生活に必要な店舗や施設が近くにない場合は、バイクや自転車などの移動手段を用意しなければなりません。
生活の利便性だけでなく、自分が好きなものを売っているお店や、カラオケ・ゲームセンターなどの娯楽施設があるかも注目です。自分がリフレッシュできる場所があるかどうかも、長く働くうえでは欠かせません。
7-3.可能であれば寮を見学させてもらう
通常の物件探しでは、契約前に不動産会社の担当者と一緒に内見するのが一般的です。寮においても、採用担当者の許可があれば、選考段階で一度寮を見学させてもらいましょう。
労働環境や業務内容も仕事を選ぶ基準としては重要ですが、寮付きの工場求人では「寮=自分の家」です。入社の判断材料として、事前に寮を見学して生活をイメージしておく必要性は大いにあります。
8.寮付きの工場の求人に関するよくある質問
寮付きの工場の求人に関するよくある疑問を4点ピックアップしました。以下を参考に、自分の寮生活をイメージしてください。
8-1.寮に備え付けられている家具や家電は何がある?
寮には入居時点で、以下のような家具や家電が備え付けられています。
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- テレビ
- ベッド
- テーブル
また寮によっては、入居者自身が好きな家具家電を選べるレンタルサービスを導入している場合もあります。寮が用意しているレンタルサービスは、一般的なレンタルサービスよりも格安で借りられる点がメリットです。
備え付けの家具や家電に関しては寮によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
8-2.寮への引越し費用を負担してくれることもある?
寮への引越し費用に関しては、企業側が負担してくれるケースもあります。しかし、移動距離によって負担額が変動したり、引越し先までの交通費のみ支給されたりと、負担の範囲はさまざまです。
多くの場合は、企業規定の範囲内で負担してくれます。
8-3.寮に入るときに初期費用はかからないの?
寮に入る際の初期費用は、基本的にかからない、もしくはかかっても少額です。
通常の賃貸物件の入居時には、以下が請求されます。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 鍵交換費用
- ハウスクリーニング費用
寮はあくまで会社が用意しているので、社員に対する請求はほとんどありません。ただし、何らかの名目で若干の費用負担があるかもしれないので、事前に確認が必要です。
8-4.寮に入るときは保証人は必要?
寮に入るときに保証人を求められるケースはあまり見受けられません。ただしトラブルに備えて、緊急連絡先の提出を求められる可能性があります。
緊急連絡先は、一般的には親・兄弟や親戚の住所や携帯電話番号または自宅の電話番号を申告します。場合によっては、成人していて普段から連絡を取る間柄の人であれば身内以外でも問題ありません。
9.まとめ
寮付きの工場求人には、魅力的なポイントがいくつもあります。
家賃や光熱費が無料または格安で住めたり、家具や家電が備え付けられていたりするため、生活費の節約が可能です。また工場までの送迎が付いているなども、寮ならではのメリットといえます。
「将来のために貯金したい」「一人暮らしが不安で同僚と一緒に暮らしながら働きたい」と考えているなら、寮生活がおすすめです。
JOBPALでは、寮付きの工場の求人情報を掲載しています。寮費全額補助の求人もあるので、気になる人はぜひご覧ください。