工場勤務はボーナス(賞与)をもらえるの?タイミングや平均額を解説
※この記事は5分30秒で読めます。
「工場勤務はボーナスがもらえるの?」
「工場勤務のボーナスの支給額が知りたい」
など、工場勤務のボーナスに関して疑問を持っている方もいるでしょう。
工場勤務では、令和4年時点で7割以上の工場でボーナスが支給されており、支給額も平均より高い額であることが多くなっています。
今回は、工場勤務のボーナス事情、もらえるタイミングや平均額、ボーナスをもらえない場合などを解説します。この記事を読めば工場勤務のボーナスのことがよくわかり、ボーナスの支給がある求人を選びやすくなります。
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1.工場勤務はボーナスをもらえるの?
「手に職をつけたい」と工場勤務を志している方もいるのではないでしょうか。しかし、働くうえでどうしても気になるのは給与の面でしょう。特にボーナスの有無はチェックしたいポイントです。
工場勤務でボーナスがもらえるかどうかは、工場を経営する企業によって異なります。工場によっては業績でボーナスの有無や金額が決まる場合もありますし、大企業の場合は年に2回のボーナスが出る場合もあります。
逆にボーナスがなく、そのぶん毎月の給与が平均より高めという工場もなかにはあるので、求人票に書かれている内容をよく確認することが大切です。
2.ボーナスの種類は4つ
工場勤務に限ったことではないですが、ボーナスの種類にはいくつかあります。ここでは代表的なボーナスの種類をご紹介します。
2-1.基本給連動型賞与
基本給連動型賞与とは、以前から馴染みのある方も多いボーナスの形式です。基本給の金額をベースとし、「給与○ヵ月分」といった額が支給されます。
ただし、あくまで基本給ベースなので、資格手当や職務手当、残業手当などは含まれません。
例えば、普段の給与(総支給額)が「基本給20万円+資格手当2万円+職務手当1万円+固定残業代2万円=25万円」の方がいるとします。
ボーナスが給与2ヵ月分と聞くと、25万×2ヵ月で50万円のボーナスを受け取れそうなイメージですが、実際は「基本給20万円×2ヵ月」で40万円のボーナスとなります。
2-2.業績連動型賞与
業績連動型賞与は、企業や個人の業績をボーナスの額に反映させる、成果型のボーナスです。
まず、企業の収益や目標達成度合いによって、その年の全体のボーナスにあてる予算を決定します。その予算のなかで、それぞれの貢献度合いに応じて働く方にボーナスを分配していくイメージです。
企業の業績が好調で、また自分自身も仕事で成果を上げられていれば、ボーナスの額も大きくなることが期待できます。逆に、会社全体として経営不振に陥ると、自分1人の成果が良くてもボーナスが減ってしまうパターンもあります。
最近では、業績連動型賞与の支給方法が主流となってきています。2021年夏季・冬季賞与・一時金調査結果によると、2021年は調査対象となった全産業のうち、55.2%の企業が業績連動型方式を採用していました。
前年比では4.9%減っていますが、2016年から6年連続で50%を超えており、業績連動型賞与が主流になりつつあることがわかります。
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参照:日本経済団体連合会|2021年「夏季・冬季 賞与・一時金調査結果」の概要
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/044.pdf
2-3.決算賞与
決算賞与とは、企業の決算のタイミングで、その年の収益を働く方に還元するボーナスのことです。企業によって季節のボーナスの他に支給されることもあれば、年に1回の決算賞与のみが支給されるという場合もあります。
決算というと年度末のイメージがありますが、実は経理上、何月から何月までを1年として扱うかという「事業年度」は企業によって異なるため、決算賞与が支給される月も企業によって異なります。
企業の決算時の収益が直接働く方へボーナスという形で渡されるので、働く方にとってはやる気の向上につながります。
また、決算賞与が例年より多いと、その年の売上は良かったんだと自分の働く企業の経営状況もわかりやすくなります。
企業側からすると、決算前にボーナス(経費)を計上することで、収益が上がりすぎることを防ぎ、法人税の節税にもつながります。
ただし、これはあくまで決算のタイミングでそれなりの収益があった場合の話です。経営状況が良くなく、ボーナスを支給するほどの収益がない場合には、決算ボーナスは減額されるか、あるいは支給されない場合もあります。
2-4.グループ賞与一時金
グループ賞与一時金とは、企業全体の業績や個人の評価基準、出勤率にもとづいて賞与額が決定される賞与制度です。この制度はUTグループで採用されています。
技術職社員は一律で支給され、各自の賞与額は半期の勤怠状況などをもとに年2回の査定をおこなったうえで決定します。
以下の条件にもとづき、賞与一時金の支給対象が決まります。
- UTグループ会社全体の業績
- 個人の「ベース評価(勤続期間・出勤率・協働)」の評価基準
- 出勤率が100%の方
直近4回のベース評価の達成回数から「賞与ポイント」が決まり、ポイントに応じてグループ賞与一金が支給される仕組みです。
また、査定結果は管理者との面談で直接フィードバックを受けられるので、なぜこの査定結果になったのか、次の個人目標はどうするかなどをしっかり話し合うことができます。
3.工場勤務がボーナスをもらえるタイミングはいつ?
ボーナスはいつ出るものかということは明確には決まっていなく、企業によって異なります。
一般的には、「夏のボーナス」と「冬のボーナス」の年に2回の支給で、夏のボーナスは7月上旬頃、冬のボーナスは12月上旬頃にもらえるパターンが多いようです。なかには「春のボーナス」として3~4月頃にもボーナスを支給し、年3回の支給の企業もあるようです。
また、決算賞与の場合は、法人税法施行令によって、事業年度終了の日の翌日から1ヵ月以内に支払われることが定められています。
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参照:国税庁|決算賞与金の税務上の取扱いについて
https://www.nta.go.jp/about/organization/kanazawa/bunshokaito/hojin/kessanjouyokin/kessanjouyokin.htm
4.工場勤務のボーナスはいくら?
実際、工場勤務ではどれくらいのボーナスがもらえるのでしょうか。ボーナス自体はあくまで企業が決めることであるため一概にはいえませんが、平均的な額を解説します。
令和4年の製造業の夏のボーナスの平均は52万7,118円です。令和4年のすべての産業全体の平均が38万9,331円なので、平均よりも10万円以上高い額が支給されていることがわかります。
夏のボーナスを支給してる事業所の割合は71.6%で、前年度よりも2.4%増加しています。
また、冬のボーナス(年末賞与)をみると、令和3年は従業員数5~29人の事業所の平均が50万2,100円、従業員数30人以上の事業所の平均が55万6,700円です。これはすべての産業の平均と比較すると、どちらも12万円ほど高い額となっています。
冬のボーナスを支給している事業所の割合は従業員数5~29人の事業所で73.6%、30人以上の事業所で91.9%となっており、これはどちらも前年より増加傾向にあります。
製造業は全体的に平均よりも高い額のボーナスが支給され、特に規模の大きい事業所における冬のボーナスは9割の事業所で支給されていることがわかります。
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参照:厚生労働省|労働統計要覧 E-6 産業別夏季及び年末賞与
https://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/indexyr_e.html
5.工場勤務でボーナスがもらえない場合とは?
工場勤務では多くの方がボーナスの支給を受けていますが、なかにはボーナスがもらえない場合もあります。ボーナスの支給がないのはどのようなケースでしょうか。
5-1.そもそもボーナス支給がない
多くの工場でボーナスが支給されているといっても、一部ボーナスの支給がない工場もあります。そもそもボーナスの支給について就業規則に記載がない場合には、ボーナスはもらえません。
ボーナスが支給されないことは違法ではないか、と思うかもしれませんが、ボーナスの支給について定める法律はなく、支給がないからといって違法にはなりません。
ボーナスはあくまで会社の収益を従業員に返す「プレゼント」のような意味合いがあります。なので、会社は必ず従業員のボーナスを渡さなくてはいけないというわけではないのです。
また、ボーナスは会社の収益から出るため、収益が下がるとそれまであったボーナスが「ボーナスカット」という形で支給されなくなるケースもあります。
5-2.賞与の対象ではない雇用形態
ボーナスの支給についての決まりは会社の規則によるものですが、その規則でボーナスの対象を正社員に限定されている場合、それ以外の雇用形態の方はボーナスが支給されません。
また、一般的に派遣やパート・アルバイトの方はもらえないことが多いです。
正社員以外の雇用形態の方のボーナスについて、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
5-3.入社してから期間が経っていない
ボーナスは雇用されてから6ヵ月以上経過した場合に支給すると定めている会社も多いようです。そのため、入社してから期間が経っていない場合は支給されません。
「ボーナス有」に魅力を感じて働き始めたのにボーナスが支給されていない、という方は会社の規則を確認してみてください。
なかには入社1年後としている会社もあるため、まずはしっかり仕事に慣れて、その先のボーナスを目指しましょう。
6.まとめ
工場勤務は比較的ボーナスの額が高く、多くの工場でボーナスが支給されています。普段の給与にプラスしてボーナスをもらいながら手に職をつけられるのは大きなメリットです。
しかし、一部ボーナスの支給がない工場や、支給のための条件がある工場もあります。間違いなくボーナスがある工場で働くためには、応募する前にボーナスの支給の有無とその条件を募集要項で確認しましょう。
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