学歴不問のお仕事
更新日:2022年11月28日

企業が就職・転職希望者にかける「学歴フィルター」の意味と対策法

企業が就職・転職希望者にかける「学歴フィルター」の意味と対策法

※この記事は5分で読めます。

「学歴フィルターって何?」
「学歴フィルターへの対策法が知りたい」
など、学歴フィルターに関して疑問を持っている方もいるでしょう。

学歴フィルターは、学歴の程度によって応募者への評価、善し悪しを判断するもので、一定以下の学歴の場合不採用となる仕組みです。

今回は、学歴フィルターの概要、学歴フィルターをかける理由、問題点、対策法などを解説します。この記事を読めば、学歴フィルターのことがよくわかり、学歴フィルターに屈しない就職・転職活動が実現します。

1.学歴フィルターとは

学歴フィルターとは、採用選考において一定レベル以下の学歴の求職者を選考対象から除外することです。企業側が設ける基準に満たない学歴の求職者は、そのほかの選考要素の善し悪しを評価されることなく不採用となります。

また、具体的な選考に入る前段階である会社説明会の申し込みにおいても学歴フィルターによって弾かれるケースがあり、参加申し込み自体ができない求職者も存在します。

新卒採用で用いられるケースが多い学歴フィルターですが、なかには中途採用でフィルターをかける企業も存在します。

2.企業が学歴フィルターをかける理由

企業が採用選考において学歴フィルターをかけるのには理由があります。よく見られる3つの理由を解説します。

2-1.採用担当者のリソースに限界がある

人事部の担当者は採用活動だけに従事しているわけではなく、既存社員にかかわる人事業務もこなしており、業務が追いつかないケースも少なくありません。

そのため、学歴フィルターであらかじめ絞り込みをかけて、採用工程をシンプルにしたいという担当者の本音が隠れています。

2-2.採用を効率的にやりたい

安定感のある大手企業や話題のベンチャーなど人気を博している企業の場合、応募数が大きく伸び、非常に高い倍率となることは珍しくありません。

そんななかで応募書類一つひとつに目を通し選考していくことは、時間や労力を大きく消耗するものです。そのため、初期段階である程度ふるいをかけられる学歴フィルターが求められているケースも見られます。

なかには選考段階ごとに通過できる学校を固定化している企業も見られます。

2-3.有名大学への安心感

有名大学出身者の多くは、受験勉強などにおいて相応の努力や我慢を経たからこそ、その学歴を手にしています。

したがって、社会人になってからも仕事への理解や適応が早いのではないかと企業側は期待を抱きます。特に老舗企業や金融関連など保守的な思想が強い業界では有名大学出身者への期待感が色濃い特徴があります。

3.学歴フィルターによって生じる問題

そもそも、学歴フィルターが用いられることにはどのような問題があるのでしょうか。主に考えられる2つの問題点を解説します。

3-1.偏差値の高い大学が有利になる

学歴フィルターが用いられると、偏差値の高い大学の出身者に対して選考が有利に運びます。

説明会参加枠が高学歴出身者のみに開放されたり、各選考過程において足切りラインが低く設定されたりと、内定獲得までのハードルが低くなる傾向があります。

3-2.偏差値の低い大学への影響がある

高学歴の応募者が優遇されるということは、そのぶん偏差値の低い大学の出身者にしわ寄せがいくことになります。

一定基準以下の大学出身者に対して会社説明会の予約が取りづらい仕組みが採用されていたり、そもそも参加枠が用意されていなかったりというケースも確認されています。

4.学歴フィルターで説明会参加を弾かれたときの解決策

「学歴フィルターによって希望していた企業の説明会参加が認められなかった」という現実を目の当たりにしたことがある人もいるかもしれません。

しかし、「もう私には就職・転職は無理かも」と諦める必要はありません。以下の方法で気持ちや状況の立て直しを図りましょう。

4-1.「そういう企業では働かない」と割り切る

「学歴フィルターが用いられる企業で働く必要はない」と割り切って考えてみましょう。

大学名で人材の良し悪しを判断する企業に入社しても、入社後に高学歴の同期よりも出世することは至難の業です。視点を変え、「実力で評価してもらえる会社と出会えるチャンスに恵まれた」と前向きにとらえる発想の転換も必要です。

学歴にコンプレックスを抱いている人は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

4-2.電話で説明会の空きがないか確認してみる

学歴フィルターで弾かれた場合は、企業の採用担当者宛に電話で説明会の空き状況を確認しても良いでしょう。

WEBのシステム上で弾かれてしまっても、電話で交渉してみることで参加を認めてもらえる可能性があります。

あまりに強い主張は逆効果になる恐れがありますが、企業に対する志望度の高さや仕事への熱意をアピールできる場にもなるので、試してみて損はないでしょう。

4-3.説明会当日に会場へ行って参加できないか聞いてみる

一か八か、当日に説明会場へ出向いて参加可能か聞いてみる方法もあります。確実ではありませんが、体調不良などの事情によって参加者の当日キャンセルが出ているかもしれません。

企業側としてはなるべく空席を作りたくないはずなので、飛び入り参加をOKする可能性もあります。

4-4.大規模な就活イベントに行って情報収集する

複数社が合同で開催する大規模な就活イベントで情報収集するのも有効です。企業が独自で開催する説明会では学歴フィルターをかけていても、合同イベントではフィルターをかけていない企業は多くあります。

各企業のブースを訪問して質問したり情報収集したりすることで、学歴フィルターが用いられておらず、かつより自分にマッチした企業と出会える可能性があります。

4-5.OB、OG訪問をする

学歴フィルターを突破する裏技的な方法として、OB・OG訪問があります。OB・OG訪問をすると、先輩方が学歴フィルターを突破した実体験を聞くことができたり、自分の就活に活かせるアドバイスが得られたりします。

また、あなたの人となりを見て「応援したい」「自社に入社して欲しい」と感じてもらえれば、OB・OGが人事部にポジティブなアプローチをかけてくれる可能性もあります。

5.学歴フィルターに負けない就活対策

就職・転職市場において、学歴フィルターが完全になくなることは考えにくいのが実情です。しかし、学歴フィルターに屈しない就活対策はいくつか考えられます。以下の3点を意識して、希望企業への就職を目指しましょう。

5-1.自己アピールになるものを磨く

学歴フィルターに負けないためには、実績部分でアピールできる要素を作ることが重要です。高学歴の応募者にはかなわないとしても、自分と同等レベルの学歴をもつ応募者が並んだ場合には、アピールによって先の選考に進む道が開けるはずです。

ただし、社会人としてごく当たり前のスキルをアピールしてもプラスにはなりません。「巷で話題の商品やサービスのリリースに携わった」「イベント企画を実施した」など、誰の目にも明らかに秀でた経験値を磨いておく必要があります。

5-2.志望業界と親和性の高い資格を取る

志望業界と親和性が高い資格を取得することも、学歴フィルターに負けないための方法です。学歴という過去の実績に打ち勝つためには、即戦力として企業に貢献できるポイントをアピールすることが有効となります。

外資系企業ならTOEIC、不動産業界なら宅建士、金融業界ならFP技能士と、実務に活かせそうなスキルを証明できる資格を取得しておくと、一目置かれる存在となれる可能性があります。

5-3.面接力を鍛える

面接力の強化は、特に「人前で話すのが苦手」と自覚している人にとって必須の対策となります。

また、そうでない人であっても、ある程度の緊張状態のなかで自分のアピールポイントを魅力的に面接官に伝えるのはなかなか難しいものです。

面接対策法の書籍や動画を見るだけでなく、実際に自分自身が受け答えする練習の機会を設けるようにしましょう。可能であれば、家族や友人、先輩など、身近な人に面接官役をしてもらい、実践形式で対策するのがおすすめです。

6.学歴フィルターを気にしなくても良い仕事はある?

ここまで学歴フィルターに注視して解説してきましたが、そもそもすべての企業・業務で学歴フィルターが存在するわけではありません。学歴フィルターを気にする必要がない仕事も豊富に存在します。

学歴フィルターの存在が薄い業界・職種であり、かつ未経験からはじめられる仕事としては、工場勤務がおすすめです。年間を通して求人数が豊富で、学歴不問とする企業も多く見受けられます。

学歴フィルターによる採用選考に疲弊してしまった場合、また、なるべく早く内定を獲得したい場合は、ぜひ一度チェックしてみてください。

7.まとめ

学歴フィルターを用いた採用選考は、さまざまな企業で取り入れられているのが実情です。現実を目の当たりにして「自分は低学歴だから就職できないだろう」とネガティブな感情を抱く人もいるかもしれません。

しかし、忘れてはいけないのは、過去は変えられなくても未来は自分の力で変えられるということです。

「正社員になりたい」「希望する企業・職種の仕事に就きたい」という場合は、ぜひ自分自身の魅力を高めるための行動を起こし、学歴フィルターを突破しましょう。

まずは以下のページから、正社員の仕事を検索してみましょう。

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