高校中退でも就職できる?おすすめの職種や資格、就職活動のポイントを解説
※この記事は6分30秒で読めます。
「高校中退でも就職できる?」
「おすすめの職種と就職活動のポイントを知りたい」
など、高校を中退したあとの就職先について疑問を持っている方もいるでしょう。
高校を中退していても、就職先はきっと見つかります。
今回は、高校中退の就職について、おすすめの職種や就職活動のポイントなどを解説します。この記事を読めば、中卒・高校中退でも安定して働ける仕事を知ることができ、安心して就職活動ができるようになります。
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1.中卒と高校中退の違い
高校へ通っていたことがあったとしても、卒業していない場合、履歴書上での最終学歴は中卒になりますので、高校中退者の最終学歴は中卒です。
そのため、求人票の応募要件に「高卒以上」と記されている企業に応募したくても、高校中退では応募条件を満たさないことになってしまいます。
2.高校中退者の就職率
平成30年に厚生労働省が調査した就職率の結果によると、中卒で正社員として働いている人の割合は35.4%です。およそ3人に一人しか正社員として就職しないことになりますので、高校中退者の就職率は低いといえるでしょう。
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※参照:平成30年若年者雇用実態調査結果の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h30_07.pdf
3.高校を中退すると就職難易度が上がる理由
高校を中退した人の就職が難しい理由としては、以下の4つの要因が挙げられます。
- 高校中退者を対象とした求人が少ない
- 卒業していないことに不安を感じる
- 中退間もないと年齢が若すぎる
- フリーターとしての期間が長くなる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1.高校中退者を対象とした求人が少ない
学歴不問と書かれていない求人の場合、学歴の最低ラインを高卒以上としていることが多く、中卒だと求人そのものが少ない傾向にあります。
以下の記事では、学歴不問と書かれている求人に応募するメリットや注意点などを解説しています。併せてご覧ください。
3-2.卒業していないことに不安を感じる
現在はほとんどの人が高校を卒業しており、高校中退者は圧倒的な少数派です。そのため、高校を卒業していないことに対して企業の採用担当者が不安を感じる可能性もあります。
3-3.中退して間もないと年齢が若すぎる
多くの企業は18歳以上の人材を求めています。高卒だと18歳以上が対象になりますが、高校中退者はまだ15~18歳であり、大人と一緒に働く存在としては若すぎると考えられるため採用対象から外れてしまいます。
3-4.フリーターとしての期間が長くなる
高校中退後、就職が難しいことからフリーターとして暮らす人もいます。しかし、フリーターとしての経歴は職歴に含まれません。フリーター期間が長くなればなるほど職歴の空白期間も長くなってしまうため、さらに就職しづらくなってしまうのです。
4.高校中退者の就職活動のメリット
高校中退者の就職率は低いものの、就職活動をおこなううえでのメリットもあります。
- 就活のライバルが少ない
- 学校推薦の就活より自由度がある
- 早く社会人の経験が積める
それぞれのメリットについて詳しく解説いたします。
4-1.就活のライバルが少ない
新卒での就活は、全国の同級生が同じタイミングで一斉に就職活動をおこなうため、ライバルが多くなります。
その点、高校中退者の就職活動時期はそれぞれ異なるため、ライバルが少ないのは大きなメリットといえるでしょう。
4-2.学校推薦の就活より自由度がある
学校推薦で就職したものの条件や環境が合わず、退職したいと考える人は少なくありません。
しかし、辞めることで学校や後輩に迷惑がかかる可能性があることから、なかなか辞めにくいともいわれています。
推薦よりも自分自身の力で就職先を探すほうが、自分の条件に合わせて仕事を探せたり、就職後も自由に動けたりするメリットがあります。
「ジョブパル」では自分で求人を探すだけではなく、お仕事の相談もしていただけます。あなたのお仕事に関するお悩みをお聞かせください。
4-3.早く社会人の経験が積める
高校中退者は、4年制大学を卒業した大卒者と比較すると4年以上早く社会人経験を積めることになるため、そのぶん「一人前の社会人」として認められるのも早くなります。
大学を卒業した同級生が就職する頃にはすでに多くの仕事を任されている可能性が高く、リーダー職に就いて活躍していることも考えられます。
5.高校を中退した人におすすめの職種
高校を中退した人に特におすすめの職種は以下の10種です。
- 公務員
- 営業職
- ドライバー
- ITエンジニア職
- 建設作業員
- 飲食業
- 販売職
- 保育補助
- コールセンター
- 工場勤務
それぞれの仕事内容を見ていきましょう。
5-1.公務員
税務職員や入国警備官などの公務員職は中卒でも応募できる仕事です。国家公務員と地方公務員、どちらも応募可能ですが、公務員になるためには公務員試験に合格する必要があります。
筆記試験や面接など、公務員試験に向けて勉強をしっかりしないと合格は難しいでしょう。
5-2.営業職
商品やサービスを紹介し販売する営業職は、学歴よりもスキルやポテンシャルを重視する傾向があります。特にコミュニケーション能力や洞察力が優れていると重宝されるでしょう。
5-3.ドライバー
ドライバーは、自動車運転免許さえ取得すれば学歴や経験不問で採用されることが多い職種です。
タクシードライバーの場合は二種免許、4tトラックドライバーの場合は中型自動車免許が必要になるため、まずは普通免許があれば働ける配送ドライバーや送迎ドライバーなどに応募しましょう。
5-4.ITエンジニア職
ITエンジニアとは、IT(情報技術)を使ってさまざまなサービスを提供したりサポートしたりする職業です。
ライフラインや行政、医療現場でもIT技術が不可欠となっている現在、ITエンジニアは慢性的に人手が不足しています。専門技術や知識が必要になりますが、学歴不問としている企業も多いため、スキルを身につければ高校中退者でも目指せる職種の一つです。
専門書やオンラインで独学するのも良いですし、職業訓練校でも技術を学べます。
5-5.建設作業員
建設現場で働く職種で、土木作業員・鳶職(とびしょく)・左官・大工・造園職人などの種類があります。必要な知識やスキルは現場に入って頭と体で覚えていくため、未経験からでも飛び込みやすい仕事です。
以下の記事では、建設作業員について詳しく解説しています。興味のある方は併せてご覧ください。
5-6.飲食業
キッチンでの調理補助、ホールでの接客や料理の提供、会計業務などをおこなう飲食業も、学歴不問の仕事が多い職場です。
飲食店で働きながら調理師免許の資格を取得すれば、将来的に調理師として、また独立して働くことも目指せます。
5-7.販売職
未経験者の採用を積極的におこなっている販売職は、学歴不問での募集も多い職業です。アルバイトやパートから経験を積めば、将来的に店長やエリアマネージャーなどへのキャリアアップも目指せます。
5-8.保育補助
ニュースでもよく話題となるとおり、日本では慢性的な保育士不足が続いています。そのため保育の現場では、保育士の負担を軽くする「保育補助」の人材を必要としています。
保育士は資格を取得しないとなれませんが、保育補助は学歴や資格は不要です。保育園によっては正社員登用制度がある場合もあります。
5-9.コールセンター
製品の注文や顧客からの問い合わせに電話で応対するコールセンターの仕事は、マニュアル化されている業務のため学歴不問・資格不要で募集されるケースが多い職種です。マニュアルが完備されているためチャレンジしやすい職場でもあります。
以下の記事では、コールセンターの仕事内容を詳しく解説しています。
5-10.工場勤務
工場勤務の仕事のなかでも、ベルトコンベアから流れる部品の組立や加工をおこなうライン作業、倉庫や工場内に保管されている商品を取り出すピッキング、荷物の運搬や仕分け・梱包などの業務をおこなう軽作業は、学歴・職歴・年齢を問わない傾向にあります。
ピッキングの仕事内容については以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
6.高校中退者が就職を成功させるポイント
高校中退者が就職を成功させるためのポイントとして挙げられるのは、以下の7つです。
- 高卒認定を得る
- 新卒応援ハローワークに相談する
- 就職支援サイトのサポートを活用する
- 調理師・保育士・宅地建物取引士などの資格を取得する
- コミュニケーション力をアピールする
- 長期的に勤務をする意志を伝える
- アルバイトから入る
それぞれ詳しく解説します。
6-1.高卒認定を得る
高校中退者の学歴は中卒になってしまうため、高卒認定を得れば就職の選択肢が広がります。高卒認定は、高校を卒業しなくても、高等学校卒業程度認定試験に合格することで得られる資格です。
6-1-1.高等学校卒業程度認定試験の概要
高等学校卒業程度認定試験は文部科学省が実施する国家試験です。合格すると、公的に「高等学校を卒業した者と同等以上の学力がある」とみなされます。
高卒認定に合格したからといって学歴が高卒になるわけではありませんが、高卒認定の合格を高等学校卒業と同等とみなす自治体や民間企業もあります。
6-2.新卒応援ハローワークに相談する
国が新規学校卒業予定者等を支援するために設置した厚生労働省の施設「新卒応援ハローワーク」に相談するのも良いでしょう。
全都道府県にあり、対象者は中学・高校・専修学校・能力開発校・高専・短大・大学・大学院を卒業予定または3年以内に中退した人です。就職相談や模擬面接などの就職サポートのほか、臨床心理士との面談や専門的なサポートも受けられます。
6-3.就職支援サイトのサポートを活用する
民間にも就職活動をサポートするサービスがあります。民間の就職支援サイトでは、ハローワーク同様、求人紹介や履歴書の添削指導を受けたり、面接のアドバイスをもらったりと、さまざまなサポートを受けることができます。
「ジョブパル」ではお仕事検索のほか、転職に関するお悩み相談ができる面談をご利用いただけます。ぜひご活用ください。
6-4.資格を取得する
仕事に役立つ資格を取得すれば就職にも有利です。保育士や宅地建物取引士、調理師などの資格は特に有効でしょう。
なお、中卒でも取得できる資格については以下の記事で詳しくご紹介しています。
6-4-1.調理師
調理師免許を持っていなくても厨房で調理の仕事をすることは可能です。しかし、調理師免許を持っていれば衛生管理などの基礎知識があることを証明できますので、レストランやホテル、給食施設などに就職したい場合は調理師免許を取得しているほうが有利です。
調理師免許は、2年以上の調理業務経験を積み、各都道府県の実施する調理師試験を受け合格することで取得できます。
6-4-2.保育士
保育士になるには保育士免許が必要です。中卒で保育士免許を取るためには、児童福祉施設で実務経験を2年以上積み、保育士試験に合格する必要があります。
保育士は、保育園だけでなく幼稚園や託児所、児童福祉施設などの就職に有利な資格です。
6-4-3.宅地建物取引士
宅地建物取引士は、売買や賃貸などの不動産取引の専門家であることを証明する国家資格です。不動産を取り扱う会社への就職が有利になります。
宅地建物取引士資格試験に合格すれば取得が可能で、学歴は問われません。しかし、専門知識を問われるため、資格取得に向けての勉強は必須です。
6-5.コミュニケーション力をアピールする
自分以外の応募者がいた場合、学力や経歴といった面で他の応募者に見劣りしてしまう可能性があります。
そのため、コミュニケーション力や明るい人柄をアピールするなど、自身のポテンシャルの高さを示すのがおすすめです。
6-6.長期的に勤務をする意志を伝える
採用担当者のなかには、高校を中退しているということから「仕事も長続きしないのでは」と不安を感じる人もいます。担当者の不安を解消するために、「長く働きたいと考えていること」を履歴書に記載すると好印象を残せるでしょう。
「3年後には◯◯の役職を目指して働きたい」など具体的な数字を入れると、勤務意欲を自然にアピールできます。
6-7.アルバイトから入る
働きたい会社が決まっている場合は、アルバイトからスタートし将来的に正社員を目指すのも一つの方法です。
正社員登用制度がある会社なら、いずれは正社員になれる可能性もあるため、仕事に対するモチベーションも上がるでしょう。
7.まとめ
高校を中退したからといって、就職をあきらめる必要はまったくありません。資格の取得やさまざまな対策、そして仕事で人生を切り拓く熱意があれば、きっとやりがいのある仕事に出会えるはずです。ここでご紹介したポイントを参考に、ぜひ積極的に動いてみましょう。
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