中卒で取得できるおすすめの国家資格・民間資格11選と、勉強方法・気をつけたいことをご紹介

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「中卒でも取得できる資格はある?」
「中卒でも就職で有利になるために本当に取得すべき資格を知りたい」
など、就職や転職のために資格の取得を目指している中卒の方もいるでしょう。
資格を取得すれば、中卒の方であっても専門職への就職ができたり、手当などの給与面で優遇されたりするといったメリットを得られます。
今回は、中卒者が資格を取得するメリット、取得を目指すべきおすすめの資格などを紹介します。この記事を読めば、中卒者が取得すべき資格がわかり、就職や転職において一歩有利に立てるようになります。
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1.中卒でも資格を取得できる?
結論からお伝えすると、最終学歴が中卒でも資格を取得することは可能です。
資格を取得するための試験には、それぞれ受験条件が設けられており、条件さえ満たせば試験を受けられます。
専門性が高く、高度な技術が求められる試験では、学歴や実務経験が必要な場合もありますが、なかには学歴はもちろん、性別、年齢、国籍などを問わず、誰でも受験できる資格もあります。
そのため、まずは取得したいと考えている資格に関して情報収集することが大切です。
種類を選ばなければ、中卒でも取得できる資格は数多くあります。自分が本当に取得すべき資格は何なのかを一度考えてみて、情報を集めましょう。
2.中卒者が資格を取得するメリット
中卒者が資格を取得する3つのメリットを解説します。
- 就職や転職時に有利になる
- コンプレックスを感じにくくなる
- 学歴による収入差の開きが少なくなる
それぞれ確認していきましょう。
2-1.就職や転職時に有利になる
希望する仕事に関連する資格を持っていれば、就職や転職時に有利になります。
実際に担当する業務に活かせる資格であれば、実務経験がなくてもすぐに現場に立てる即戦力になれる可能性が高いです。
具体的に、事務職であれば秘書検定、日商簿記など、運送会社であれば自動車やトラックの運転免許を持っていると、就職や転職時に有利になるケースがあります。
資格を持っていることを面接の際にアピールすれば、仕事に対する熱意ややる気を企業の担当者が感じてくれるでしょう。
2-2.コンプレックスを感じにくくなる
中卒であるということで、学歴コンプレックスを感じる方もいるでしょう。しかしながら、資格を取得すれば自分に自信を持つことができます。
そもそも学歴コンプレックスは、自分と人を比べたときに、大卒や大学院卒の人が自分よりも輝いて見えてしまうことで感じる場合が多いです。
自分に負い目を感じて最終学歴を変えるために、学校に通い直す人もいますが、時間もお金もかかり簡単には選べない道です。
その点、資格の取得はいますぐ取り組むことができ、試験に合格すれば技術やスキルを証明できるようになります。
資格があれば、高卒や大卒の人と同じ立場で同じ仕事ができることもあるので、学歴コンプレックスを感じにくくなります。
2-3.学歴による収入差の開きが少なくなる
資格を取得すると、学歴による収入差の開きが少なくなります。
一般的な給与水準は、大学院卒、大卒、専門・短大卒、高卒、中卒の順に下がっていくものです。
そのため、中卒者と大卒者であれば、入社時点の初任給に差があることはもちろん、年数を重ねると、より収入差の開きが大きくなってきます。
しかしながら、資格を取得すれば手当を受けられるため、学歴が高い人との収入の差を埋めることができます。
場合によっては、資格を持っていることでより難しい特定の業務を任されることになり、自分と比べて学歴が高い人よりも良い給与をもらえる可能性もあるでしょう。
3.中卒でも取得できる国家資格おすすめ8選
ここからは、中卒者でも取得できるおすすめの国家資格をご紹介します。
国家資格の概要については、文部科学省のホームページで、下記のように記載されています。
国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。法律によって一定の社会的地位が保証されるので、社会からの信頼性は高い。
-
参照:文部科学省「国家資格の概要について」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/014/shiryo/07012608/003.htm
国家資格を取得すれば、中卒者でも高い技術やスキルを証明できます。実際におすすめできる国家資格は、下記の8つです。
- 宅地建物取引士
- 介護福祉士
- 保育士資格
- 高卒認定試験
- フォークリフト運転技能者
- 玉掛技能者
- 危険物取扱者
- 普通自動車免許
それぞれどのような資格なのか詳しく解説します。
3-1.宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産取引の専門家であることを示す資格です。宅建と呼ばれることもあり、毎年約20万人といった多くの人が受験しています。
宅地建物取引士になれば、不動産売買や賃貸契約の際に、登記、敷地面積、飲用水・電気・ガス等のインフラの供給施設、契約の解除方法などの重要事項説明ができるようになります。
不動産取引をおこなう企業では、社員5名につき1名の宅地建物取引士の配置義務が設けられているので、資格を取得すれば就職活動で有利になれるでしょう。
3-2.介護福祉士
介護福祉士は、介護に関する一定の知識や技術を持っていることを証明できる資格です。
介護に関する資格は数多くありますが、国家資格に該当するのは介護福祉士のみです。
確かな介護の知識や技術を証明できるため、就職や転職時に有利になるでしょう。
また、介護業界は慢性的な人手不足に悩まされているので、資格があれば将来的にも長く活躍し続けることができ、安定した雇用につながります。
3-3.保育士資格
保育士資格は、保育園や幼稚園、児童養護施設などで、子どもの保育に携わる仕事に就ける国家資格です。
大学や短大で保育士資格を取得する人も多いですが、中卒から保育士養成学校に通ったり、通信講座を受講したりして保育士を目指すことができます。
ただし中卒の場合は、受験資格の取得のために、実務経験が7,200時間分必要になることを知っておきましょう。
たくさんの子どもと関わりながら仕事ができるため、子ども好きな人にはおすすめの資格です。
3-4.高卒認定試験
高卒認定試験とは、文部科学省が毎年2回実施している高等学校卒業程度認定試験のことです。
試験に合格すれば、高校卒業者と同程度の学力があることを証明できるようになります。
中卒の人のなかには、大学や専門学校への進学をはじめ、公務員試験の受験資格を得るために、高卒認定試験を受ける人がたくさんいます。
就職活動においても、高卒者と同程度の学力があることをアピールできるので、仕事選びの選択肢が広がるでしょう。
3-5.フォークリフト運転技能者
フォークリフト運転技能者は、工場や倉庫での仕事に用いられるフォークリフトの運転ができるようになる資格です。
最短2日間教習所に通うことで取得できる資格で、製造業をはじめ多種多様な業界の人が取得を目指しています。
試験は学科と実技があり、合格率は90%を超えているため、大半の人が免許を取得できています。
就職先によっては、入社後に会社負担でフォークリフト運転技能者の免許取得を目指せる場合もあるでしょう。
3-6.玉掛技能者
玉掛技能者とは、荷重制限が1トン以上のクレーンや移動式クレーン、デリックを扱うために必要な資格です。
運搬する荷物にふさわしい吊り具を選定し、荷物を吊り上げる手順や重心を調整しながら、安全に荷物を誘導できる技術を持っていることを証明できます。
玉掛技能者の資格を取得するには、18歳以上であれば、学歴や経歴は問われません。
取得すれば、製造業や建築業の仕事において活躍できるでしょう。
3-7.危険物取扱者
危険物取扱者とは、消防法で定められた危険物を取り扱ったり、危険物の取り扱いに立ち会ったりする知識や技術があることを証明する資格です。
危険物に含まれるものといえば、ガソリンや灯油などがあり、取得すればガソリンスタンドや化学工場などで活躍できます。
危険物取扱者は、甲種・乙種・丙種の3種に分かれており、種類によって対応できる仕事の範囲が異なります。
3-8.普通自動車運転免許
普通自動車運転免許は、車を運転するために必要な資格です。
プライベートで車を運転するときにも必要な資格ですが、車を運転する仕事に就くのであれば資格を活かすことができます。
営業職やドライバー職の仕事の場合、車の免許を持っていないと応募できないこともあります。
仕事だけでなくプライベートにおいても、この先長く車を運転する機会はあると思うので、18歳以上であれば早めに取得することをおすすめします。
4.中卒でも取得できる民間資格おすすめ3選
次に、中卒の人におすすめの民間資格を紹介します。
民間資格とは、民間の団体や協会、各企業が独自の審査基準を設けて任意で認定する資格のことです。
法律に基づいて実施されている試験ではないので、国家資格と比べるとやや劣ってしまうものの、民間資格でも非常に価値が高い資格がたくさんあります。
数ある民間資格のなかでも、中卒者におすすめなのは下記の3つです。
- 日商簿記
- 秘書検定
- マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
それぞれの資格について詳しくお伝えします。
4-1.日商簿記
日商簿記は、会計知識や財務諸表を読むスキルを持っていることを証明する資格です。
企業の日々の経営活動において、経理や事務の部門を担当し、経営成績と財政状態をチェックすることで、経営課題を見つける仕事ができるようになります。
簿記に関する知識を磨けば、自社の経営状況だけでなく、取引先の状況も把握できるようになり、企業にとって欠かせない存在になることも可能です。
簿記は会計に関する資格の登竜門と言われています。まずは3級を取得し、その後2級1級とステップアップしていくのが良いでしょう。
4-2.秘書検定
秘書検定は、一般常識や敬語の使い方、電話応対やビジネス文書の作成など、秘書に求められる知識やスキルを証明するための資格です。
秘書を目指している人だけでなく、多くの社会人にとって必要な能力なので、毎年たくさんの人が受験しています。
特に女性に人気の資格で、幅広い業界や職種の仕事で活かすことができます。
社会人としてのマナーを身につけられるので、入社後スムーズに、顧客の前に立って仕事ができるようになるでしょう。
4-3.マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
マイクロソフトオフィススペシャリストは、WordやExcelなど、マイクロソフト社製のオフィスソフトに関する知識を証明できる資格です。
パソコンスキルに関する資格のなかでも特に人気があり、多くの人が試験を受けています。
特に、WordやExcelなどを使う仕事をする可能性がある人にはおすすめの資格です。
営業職や事務職など、オフィスワークの仕事であれば、資料作成をする機会もあるので、資格を取得しておいて損はないです。
5.中卒者が資格を取得するための勉強方法とは?
次に、中卒者が資格を取得するための勉強方法についてお伝えします。
中卒の人だけに言える勉強方法ではありませんが、主に2つの方法があります。
- 独学で勉強する
- 通信講座で勉強する
それぞれの勉強方法を詳しく解説します。
5-1.独学で勉強する
独学は、先生に教わることなく1人で勉強を進める方法です。
具体的には、書店で売られている参考書や過去問題を購入し、ひたすら解くことがメインになります。
時間やカリキュラムに制限されることなく、自分のタイミングで好きなように勉強を進められるのがメリットです。
しかし、わからない部分があったり、勉強に行き詰まったときに、誰かに答えを聞くことができないデメリットがあります。
5-2.通信講座で勉強する
各資格には、通信講座が用意されている場合があります。
講座を受ける費用はかかりますが、専門知識を持っている人から学べるので、通信講座もおすすめの勉強方法です。
最近では、ただテキストや教科書が自宅に届くだけでなく、オンラインで講師の話を聞きながら受講できる通信講座も増えています。
通信講座を申し込んだ人限定のページでは、これまでの講座を何度も動画で見直すことができる場合もあります。
6.中卒者が資格を取得するときに気をつけたいこと
最後に、中卒者が資格を取得するときに気をつけたいことを解説します。
- 目的を明確にして資格を取得する
- 合格率が高い資格取得を狙う
- 資格取得までは費用も時間もかかる
- 資格があるから必ず就職が決まるわけではない
それぞれについて説明します。
6-1.目的を明確にして資格を取得する
資格を取得する際は、目的を明確にすべきです。
就きたい仕事に必要、自分のスキルアップのために必要など取得する目的を明確にして、本当に取るべき資格は何かを考えてみましょう。
「なんでもいいから資格を取ろう」と考えて資格を取っても、仕事で活かせなければ意味はありません。
目的を明確にすることで勉強もはかどります。その結果、合格できる可能性も高くなるので、まずは目的を明確にすべきです。
6-2.合格率が高い資格取得を狙う
できる限り合格率が高い資格取得を狙うことをおすすめします。
資格によっては、難易度が高く、合格するまでに何度も受験しなければならないものもあります。
ひとまず就職や転職のために資格を取得したいと考えているのであれば、まずは取得できる可能性が高いものを取るべきです。
一旦資格を取得して、働きながら知識や技術を磨き、実務経験を経たうえでより高度な資格の取得を目指すこともできます。
6-3.資格取得までは費用も時間もかかる
資格を取得するには、費用も時間もかかることを頭に入れておきましょう。
勉強するために参考書を購入したり、試験のために受験費用を払ったりして、何かと費用が発生します。
また、試験日も決まっているので、取得できるまで長い時間を要します。
今後の就職や転職活動のことも踏まえて、費用と時間がかかることを頭に入れて、資格を取得するまでの予定を立てることが大切です。
6-4.資格があるから必ず就職が決まるわけではない
資格があれば、絶対に就職が決まるということではありません。
資格はあくまでも知識や技術を証明するものであり、多くの企業では資格以上に人柄や印象をもとに採用の合否が下されています。
もちろん、資格を持っていることは一つのアピール材料になりますが、ただ取得しているということではなく、どう仕事に活かすかを伝える必要があります。
資格を取得したからといって安心せず、資格を仕事で活かすということが、最大の目的であることをよく理解しておきましょう。
7.まとめ
今回は、中卒者でも取得できる資格についてお伝えしました。
資格はあくまでも知識や技術を証明するものですが、世の中には資格が必要な仕事もたくさんあります。
中卒であることから、「多くの仕事に応募できない…」と悩んでいる人もいるでしょう。
資格を取得すれば、応募できる仕事の数が増え、自分の将来のキャリアの幅を広げられます。
もし今資格の取得を検討しているなら、今回紹介した内容を参考に、自分の将来に向けて試験を受ける準備を始めてみましょう。
また、たとえ中卒で資格なしでも活躍できる仕事は世の中にたくさんあります。
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