中卒が活躍できる仕事とは?おすすめの仕事15選や最新の就職事情を解説

この記事で分かること
- 中卒の就職内定率は86.3%で、多くの方が就職している
- 中卒の平均給与は他の学歴と比べて低い傾向だが、資格取得やキャリアアップで収入アップは十分見込める
- 中卒でも働きやすい仕事の特徴は、未経験OKや学歴・資格不問の仕事、やる気や人柄を重視する職場など
- 中卒の方におすすめの職業は、実力や成果を重視してくれる職業
- 中卒で仕事探しを成功させるためには、自己分析や企業研究が重要
※この記事は6分30秒で読めます。
「中卒だとできる仕事や雇ってくれる会社がないのでは?」
「中卒で仕事がない状態を打開する方法が知りたい」
など、中卒で働くことに関して疑問や不安を持っている方もいるでしょう。
中卒の方でも、適切な方法で就職活動をおこなえば安定した仕事に就くことは可能です。
この記事では、中卒の方の就職事情や働きやすい仕事の特徴、おすすめの職業、仕事探しのときに意識したいこと、履歴書の書き方などを解説します。この記事を読めば、中卒でも働ける仕事の種類がわかり、安定的な就職を目指せます。
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1.【最新】中卒の就職事情
まずは最新データをもとに、中卒の方の就職率や平均給与、人気の仕事などを解説します。
1-1.就職率は86.3%
中卒の方の中には、学歴のせいでどこの会社も雇ってくれないのでは、と思っている方もいるのではないでしょうか。
仕事を探していると、必須の条件として「大卒以上」「高卒以上」などと書かれた求人を見かけることがあります。このような条件が設定されている求人も少なくないことから、「中卒には仕事がない」と思ってしまう方もいるようです。
しかし実際には、中卒だからといって仕事が見つからないとはいえません。
厚生労働省の「令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在)」によると、令和5年3月卒の中卒の就職内定率は86.3%で、多くの方が就職していることがわかります。
令和4年3月卒の95.8%と比較すると内定率は低下していますが、それでも大半の中卒の方が就職に成功しています。
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参照:厚生労働省「令和6年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在)
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001296335.pdf
1-2.中卒で就職した場合の平均給与
中卒で就職した場合の平均給与を、政府統計の総合窓口 e-Statが調査した「新規学卒者の学歴別所定内給与額」で確認してみると、以下の結果がわかりました。
中卒で就職した場合の平均給与は、月額で男性が23万100円、女性が21万1,000円、男女の平均で約22万700円となっており、他の学歴より少ない傾向にあります。年収に換算すると、男女計の平均年収は約265万円です。
この額には賞与は含まれていないため、実際にはもう少し年収は多い可能性があります。他の学歴と比べると中卒の方の年収は少ない傾向にはありますが、資格を取得したりキャリアアップしたりすることで年収アップも期待できます。
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参照:政府統計の総合窓口 e-Stat「新規学卒者の学歴別所定内給与額」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040247908
※給与額はすべて企業規模計(10人以上)のデータを記載
1-3.中卒の方に人気の仕事
中卒の方に人気のある仕事を男女別に整理しつつ、なぜその仕事が選ばれているのか、理由もあわせてご紹介します。
1-3-1.男性には体力仕事が人気
中卒の男性には、体力仕事が人気です。具体的には、工場勤務や建設業、運転手などが挙げられます。
特に建設業などの技術職は、働いていく中でスキルや技術を習得しキャリアアップを目指すことも可能です。若くて体力があることや体力仕事は実力主義であることから、学歴を気にする必要なく活躍できる人気の仕事となっています。
1-3-2.女性にはサービス業が人気
中卒の女性には、飲食業やアパレル販売員などのサービス業が人気です。普段の生活の中で身近にあるものが多く親近感をもちやすいことや、サービス業は学歴不問となっているケースが多いことから特に女性に人気の職業となっています。
また、女性比率が高い職場であれば、妊娠や育児などライフイベントへの理解も期待できるでしょう。
2.中卒でも働きやすい仕事の特徴とは?
中卒でも働きやすい仕事の特徴について、3つご紹介します。その仕事が働きやすい理由もあわせて解説します。
2-1.未経験OK・学歴不問・資格不問の仕事
未経験OKや学歴・資格不問の仕事は、やる気や真面目に働く姿勢が重視されることが多いです。
入社後に先輩から仕事を教わりながら覚えていけるため、学歴に自信がない方でも安心してスタートできます。応募にあたっては、学歴による足切りがないため、「まずはやってみたい」という気持ちがあれば、チャンスをつかみやすいのも特徴です。
また、このような職場ではスキルや頑張り次第で昇給や昇進のチャンスがあり、アルバイトや派遣から正社員になれるケースも少なくありません。コツコツ続ければ道が開ける仕事が多いのも魅力です。
2-2.人柄ややる気を重視・評価してくれる仕事
仕事によっては、スキルより性格や仕事に取り組む姿勢、周囲の人間への配慮などが評価されることがあります。「人間力」を重視している職場なら、学歴に関係なく自分の魅力を発揮して働ける可能性が高いといえるでしょう。
例えば、介護の現場では、学歴の高さよりも入居者のことを第一に考えた接し方が評価されます。そのため、中卒でも現場で高い評価を受けられる可能性は高く、正社員登用や昇給といったチャンスも得られるでしょう。
2-3.スキルよりも働く力や行動力が重視される仕事
学歴や知識、現状のスキルより、現場で積極的に仕事ができるメンタルや行動力が重視されている仕事も、中卒が活躍しやすい職場の一つです。
例えば、工場作業員や現場作業員など、同じ作業をコツコツと繰り返す仕事においては、地道な作業を継続できる忍耐力や丁寧さが評価されます。
また、仕事によっては、専門知識やコミュニケーション能力以上に、行動力や責任感が求められるものもあります。任された仕事にしっかり取り組むことで、周囲からの信頼も自然とついてくるでしょう。
3.中卒でも活躍できるおすすめの仕事15選
続いて、実際に中卒でも活躍できる15の仕事をご紹介します。
- 製造・工場作業員
- 倉庫内作業員
- 公務員
- 介護職員
- 現場作業員
- 飲食店スタッフ
- 接客スタッフ
- 販売員(アパレルや携帯電話販売など)
- 営業スタッフ
- 運転手(トラック・タクシー)
- オペレータースタッフ
- 警備員
- 清掃員
- ITエンジニア
- 農業作業員
3-1.製造・工場作業員
中卒の方向けに特におすすめしたいのが工場勤務です。
たとえば、夜勤手当や就職祝い金の支給がある職場では、10代でも他の同年代より高い収入を得られる可能性があります。さらに、資格取得を支援している会社も多く、働きながらスキルアップを目指せるのも大きな魅力です。
また、大手企業が運営する工場では、寮や社宅、食堂などの福利厚生が整っているケースも多く、生活コストを抑えながら安定した収入を得ることができます。
なかには、「転籍制度」を活用して、派遣や契約社員から大手企業の正社員へとキャリアアップできるチャンスもあります。
工場の現場では、マニュアルに沿って正確に作業できることが何より重要とされます。そのため、学歴に関係なく、地道にコツコツ取り組める人は高く評価され、昇給や手当の対象にもなりやすいのです。
また、工場勤務の主な仕事内容は以下のとおりです。
- 工場で製造された商品の検品・検収
- 製造された部品の組立・組付け・加工
- 工場内の機械操作・マシンオペレーター
- 軽作業・物流・運搬
- フォークリフト運転手 など
勤務内容は細かくマニュアル化されている場合が多いので、比較的すぐに仕事を覚えられます。なんとなくこなすのではなく、効率化などを常に考えながら作業をしていくことで、自身のキャリアアップにもつなげられるでしょう。
以下の記事では、工場の仕事についてより詳しく解説しています。
3-2.倉庫内作業員
倉庫内作業は、取り扱う商品や作業内容が企業によって異なりますが、基本的には以下のような業務が中心となります。
- 仕分け
- ピッキング
- 梱包
- 在庫管理 など
重い荷物を扱うこともあるため、一定の体力が求められる場面もあります。
中卒の方に倉庫内作業をおすすめできる理由は、次のとおりです。
まず、仕事内容の多くがマニュアル化された単純作業で構成されているため、未経験からでも始めやすい点が挙げられます。また、資格や専門的な知識が求められることは少なく、学歴に関係なく取り組みやすいです。
さらに、シフト制を導入している倉庫も多く、自分のライフスタイルにあわせた働き方が選びやすいのも魅力です。たとえば、夜勤や早朝シフトなどに入ることで、手当が加算され、より高い収入を目指すこともできます。
作業に慣れてくると、商品の流れや在庫の動きを見ながら、「どの順番で運べば効率的か」「どうすれば全体の作業がスムーズに進むか」といった視点で考えられるようになってきます。
このように広い視野で動けるようになると、作業の正確さやスピードが上がり、スキルアップにもつながるでしょう。
以下の記事では、代表的な倉庫内作業の一つであるピッキングについて解説しています。
3-3.公務員
公務員も中卒の方におすすめしたい職業の一つです。学歴がないと公務員にはなれないと思われがちですが、公務員は年齢を満たしていれば試験を受けることができます。
中卒の方に公務員をおすすめする理由には、学歴に関係なく安定した収入を得られることや、倒産のリスクがなく雇用が安定していることが挙げられます。
公務員は学歴の制限がないため、中卒でも公務員を目指すことが可能です。公務員になるためには公務員試験に合格する必要があります。公務員試験は決して簡単な試験ではないため、しっかりと勉強することが大切です。
学歴に関係なく目指すことのできる公務員ですが、なかには高校卒業程度の学歴が必要な求人もあります。また、応募できる職種も限られる可能性があるため、応募要項はしっかりと確認しておきましょう。
中卒の方が応募できる公務員の職種は、自衛隊や地方公務員、国家公務員の一般職・技術職などです。
公務員の仕事内容は、職種や配属される課によって異なり、以下のような仕事をおこないます。
- 自衛隊:国の防衛活動、災害派遣、国際平和協力活動など
- 地方公務員の一般職:地域の生活全般
- 国家公務員の一般職:企画・立案された政策の執行や住民の生活サポート対応、電話応対
公務員は、国民が暮らしやすい社会作りに務める必要があり、やりがいのある仕事です。
3-4.介護職員
専門的な知識がないと介護職員として働くことはできないのではないかと思う方も多いかもしれませんが、介護職員は学歴は関係なく活躍できる職業です。
中卒の方に介護職員をおすすめする理由には、学歴よりも実務経験や資格を重視していることや、資格取得でキャリアアップが目指しやすいことが挙げられます。
未経験・無資格であっても介護職員として働くことは可能ですが、キャリアアップを目指すなら国家資格である介護福祉士の資格を取得するとよいでしょう。
働いていく中で実務経験を積み介護福祉士の資格を取得することで、キャリアアップを目指すことができ、ケアマネージャーや相談員などさまざまな介護の職種で活躍することもできます。
介護職員の働き方は、サービスの種類によって異なります。サービス別の仕事内容は以下のとおりです。
| サービスの種類 | 仕事内容 |
|---|---|
| 入所系・居住系 | 施設に入所している高齢者に対し、介護職員が24時間体制で生活に必要な支援をおこなう(食事、入浴、排泄など) |
| 通所系 | 自宅で暮らす高齢者が日中に過ごす事業所。介護職員が必要な支援を提供する(食事、入浴、排泄など) |
| 訪問系(※) | 訪問介護員が自宅で暮らす高齢者を訪問して必要な支援を提供する。身体介護(食事、寝返りの介助、入浴、排泄、衣服の着脱)や生活援助(調理、洗濯、掃除、買物)など |
(※)訪問介護の仕事に就くには、介護職員初任者研修を修了すること、または介護福祉士の資格取得が必要です。
高齢化が進む日本では、介護職の人手不足が深刻化しており、学歴不問・未経験歓迎の求人も数多く見られます。そのため、介護の仕事は中卒の方でも挑戦しやすい職業の一つです。
人と接することが好きな方や、体力に自信のある方には特に向いており、やりがいを感じながら働けるでしょう。
3-5.現場作業員
工事現場や建設現場の作業員や塗装作業、とび職などの現場作業員は、学歴に関係なく就職できます。未経験で採用してくれる会社も多く、頑張り次第ではキャリアアップや高収入を目指すことも可能です。
中卒の方に現場作業員をおすすめする理由には、学歴よりも経験を重視しているため実力で評価されやすいことや、資格取得に必要な経験年数を若いうちから重ねられることが挙げられます。
現場作業員に該当する仕事は以下のとおりです。
- 鳶職人(足場作業)
- 土木作業員
- 建築作業員
- 解体作業スタッフ
現場作業員は体力仕事かつ実力主義の仕事であるため、体力に自信があれば学歴を気にする必要はありません。
3-6.飲食店スタッフ
飲食店の多くでは学歴に関係なく中卒でも積極的に採用をしています。現在の飲食業界は、人手不足に陥っているため、就職や転職しやすい傾向にあります。また、学歴より実力主義のため、中卒でもキャリアアップを目指すことは十分可能です。
中卒の方に飲食店スタッフをおすすめする理由は、年収アップやスキルアップを狙いやすいことや、専門知識が必要ない仕事が多く未経験でも始めやすいことが挙げられます。
飲食店スタッフの主な仕事内容は以下のとおりです。
- 来店したお客様の案内、注文取り、料理提供、精算、席の片付けなどをおこなうホールスタッフ
- 料理の仕込み、調理、片付けなどをメインにおこなう調理スタッフ
ホールスタッフはコミュニケーションを取る仕事のため、言葉遣いや態度など、最低限の一般常識を身につけることができます。飲食店スタッフとして働く際に最初に経験しておくとよいでしょう。
「料理についてもっと勉強したい」「手に職をつけたい」と考えている方は、国家資格の調理師免許を取得することで、キャリアアップにつながります。
免許の取得には、厚生労働大臣が指定する調理師学校を卒業、または2年以上の実務経験を積んだうえで試験に合格する2つの方法があります。どちらかを満たせば調理師免許を取得できるため、飲食業に興味のある方はチャレンジし、活躍の幅を広げましょう。
3-7.接客スタッフ
接客の仕事ではお客様と対面してやりとりする業務がメインとなるため、学歴よりコミュニケーション力や共感力が重視されます。そのため、中卒でも学歴を気にせず働けます。
中卒の方に接客スタッフをおすすめする理由は、募集している分野が広いため興味のある仕事を選びやすいことや、長期的なキャリアアップも検討できる分野も多いことが挙げられます。
接客スタッフの主な仕事内容は以下のとおりです。
- お客様とのやりとり
- 販売、受付、案内、問い合わせ対応
接客スタッフといってもさまざまな仕事がありますが、ネイリストや美容師、ウエディングプランナーなどは特に人気があります。ネイリストや美容師は、おしゃれやファッションに興味のある方におすすめです。
美容師になるには国家試験に合格する必要がありますが、努力次第では中卒の方でも取得可能です。ウエディングプランナーは、新郎新婦にとって大きなライフイベントとなる結婚式に携われる仕事として人気があります。
3-8.販売員(アパレルや携帯電話販売など)
アパレルや携帯電話ショップでも、販売員として中卒を採用している企業は多くあります。
中卒の方に販売員をおすすめする理由は、学歴より販売の実力を重視していることや、努力次第で評価を受けやすいこと、早くからキャリア形成ができることなどがあります。
販売員で求められるスキルは、コミュニケーション力や販売している商品の知識などです。
販売員の主な仕事内容は以下が挙げられます。
- 接客・販売・会計
- 商品の検品・在庫管理・品出し
- 商品のレイアウト・ディスプレイ
- 店舗の清掃 など
販売員の仕事は、学歴に大きく左右されるものではなく、中卒であっても高卒や大卒と同じように活躍できる職業といえます。
自身の学歴を悲観的にとらえることなく、商品の知識を深めたりコーディネートのセンスを磨いたり、自分の興味関心のある分野を深く学んでいくことができる職種です。
3-9.営業スタッフ
営業スタッフも、中卒から十分に活躍できる仕事です。
中卒の方に営業スタッフをおすすめする理由は、学歴より結果が重視されることや、学歴に左右されず昇進や昇給がしやすいこと、営業に向いているかの判断に学歴は関係ないことなどがあります。
営業スタッフの仕事内容は以下のとおりです。
- 顧客候補を選定する
- 顧客の問題や課題を解決する提案やプレゼンをおこなう
- 成約すれば見積もり・受発注作業に取りかかる
- 商品やサービスを納品し請求書の発行をする
- 継続的なアフターフォローをおこなう
給料は歩合制になっていることが多く、頑張れば頑張るほど稼ぐことができる仕事です。顧客は企業によって異なりますが、大まかに法人と個人の2種類にわけられます。
法人向けの営業は、株式会社や財団法人などの法人が営業対象となり、ハイレベルな知識が求められる場合があります。
一方、個人向けの営業は、不動産や旅行などのサービスを提供する仕事がイメージしやすいでしょう。社交性がより重視され、学歴は関係なくチャレンジしやすい仕事です。
営業スタッフに求められるスキルや条件は応募する企業によって異なるため、募集条件は必ず確認しておきましょう。
法人向けの営業をおこなっている大企業では「大卒以上」などの募集条件があることが多いですが、個人向け営業もおこなっている中小企業などで長年キャリアを重ねていけば、転職も視野に入れたキャリアアップが目指せます。
3-10.運転手(タクシー・トラック)
タクシーやトラックなどの運転手は、必要となる運転免許を取得していれば中卒の方でも活躍することができます。運転手は学歴を必要としないため、中卒の方におすすめの職業です。
中卒の方に運転手をおすすめする理由は、実力やシフト次第で大きく稼げる可能性があることや、必要な免許があれば採用される可能性が高いことが挙げられます。
タクシー運転手になるには「第二種運転免許」という運転免許を必ず取得しなければなりません。
また、これまで地域によっては各地域の主要施設や道路を答える地理試験も受けなければなりませんでしたが、この試験が廃止されたことにより、中卒の方でもさらに挑戦しやすくなったのも魅力です。
タクシー運転手の仕事内容は以下が挙げられます。
- 運転する車のメンテナンスや清掃をおこなう
- お客様の目的地まで運転する
- 売上管理や走行距離などの確認・記録をする
- 車を清掃して車庫に格納する
また、トラック運転手はトラックの大きさによって必要な運転免許が変わります。トラックの運転免許とあわせて、フォークリフトの免許や玉掛作業者の資格などを取得しておくと、仕事の幅が広がります。
トラック運転手の仕事内容はトラックの車両の規模によって仕事内容が異なります。詳しくは以下のとおりです。
- 大型トラックの運転手:指定の場所まで荷物輸送するのが主な仕事、長距離の場合では車中泊で休憩をとりながら運転する
- 中型トラックの運転手:仕事内容は大型トラックと変わらないが、車中泊するほどの距離ではない
- 小型トラックの運転手:大型トラックや中型トラックが配送した荷物を各エリアの集配所へ輸送する
タクシーやトラックの運転手は、深刻な人手不足と高齢化の状況に陥っています。
企業によっては、免許取得のサポートをしてくれたり、研修をおこない人材育成に力を入れていたりと手厚いサポートをしてくれるため未経験の方でも安心です。
運転が好きな方、やる気や体力のある方は挑戦しやすく、やりがいを感じられる職業でしょう。
3-11.オペレータースタッフ
オペレータースタッフは、入社時に特別な資格が必要なく、未経験の方でも始めやすい仕事です。
中卒の方にオペレータースタッフをおすすめする理由は、多くの企業で手厚い研修制度があるため未経験でもチャレンジしやすいことや、実践を繰り返すうちに臨機応変に対応できるコミュニケーション力が身につくことが挙げられます。
オペレーターの仕事内容は、一般的に受信業務(インバウンド)と発信業務(アウトバウンド)の2つにわけられます。受信業務(インバウンド)の仕事内容は以下のとおりです。
- お客様からかかってくる電話を受ける
- 商品やサービスの注文対応をする
- お客様窓口への問い合わせに対応する
受信業務(インバウンド)は業務の幅が広いため、応募の際には業務内容をしっかりと確認しておきましょう。
発信業務(アウトバウンド)の仕事内容には以下が挙げられます。
- 商談などのアポイントを取るテレフォンアポインター
- 商品やサービスの満足度調査をおこなうテレマーケティング
基本的には座って電話対応をおこなうため、体力に自信のない方でも挑戦しやすい仕事です。一方、クレーム対応が求められる場合もあるため、精神的な疲弊には注意が必要です。
3-12.警備員
学歴や年齢制限がない仕事といえば、警備員もおすすめです。
中卒の方に警備員をおすすめする理由は、アルバイトや契約社員だけでなく正社員も募集されていることや、学歴・年齢に関係なく募集されている場合が多いことが挙げられます。
警備員の仕事では、体力とコミュニケーション力が重要です。学歴は関係ないため、中卒の方でもチャレンジしやすいといえます。
また、システムのIT化が進んでいるため、ITシステムへの対応力も重要です。システムに詳しくなるとキャリアアップにつながる可能性もあります。
警備員にも交通誘導や巡回警備など数々の種類があり、交通誘導は季節などによっては非常に過酷な仕事になってしまいますが、巡回警備であれば比較的楽な仕事になっています。
警備員の種類や仕事内容は以下のとおりです。
- 施設警備:各施設での監視や対応など
- 機械警備:警備対象の施設のセキュリティシステムに異常信号が出た際、緊急出動して対応する
- 雑踏警備:各種イベント会場で事故が発生しないように警備をおこなう
- 交通誘導:車の運転手や歩行者が事故やトラブルを起こさないよう誘導をおこなう
- 貴重品運搬:警備員が盗難などに警戒しながら、現金や貴重品、美術品などを輸送する
- 身辺警備:警備対象者の直近で要望に応じた警備をおこなう
- その他の警備:空港保安、列車監視、万引き警戒業務、プール監視業務など
巡回警備は主に夜間の仕事になりますので、昼夜逆転することから体調管理には注意が必要です。
3-13.清掃員
中卒の方におすすめの仕事として、清掃員もあります。
中卒の方に清掃員をおすすめする理由は、未経験から始めやすいことや、作業内容が決まっていて取り組みやすいことなどが挙げられます。
ビルやオフィス、商業施設などで清掃業務をする仕事であり、床やトイレ、窓ガラスなど、建物を清潔に保つ作業をおこないます。専門的な知識がない未経験の状態からでも始めやすく、作業内容はマニュアル化されているため、経験を積むほどスキルアップしやすい仕事です。
清掃員の仕事の種類としては、主に以下のようなものがあります。
- 工場清掃員
- ビル清掃員
- ホテル清掃員
- 病院清掃員
- ゴミ回収業者
- ハウスクリーニング(家事代行)
- 夜間清掃員 など
勤務先によっては早朝や深夜の勤務になる場合があります。周囲に人がいない環境で黙々と仕事をしたい方に向いています。
以下の記事では清掃員の仕事についてより詳しく解説しています。
3-14.ITエンジニア
ITエンジニアとは、情報技術、いわゆるITに携わる技術者の総称です。システムエンジニアやプログラマー、ネットワークエンジニアなど、さまざまな職種に分かれ、システム設計やプログラミングなど仕事内容は多岐にわたります。
エンジニアは専門的な知識や技術が求められるのではないかと思う方も多いかもしれませんが、未経験歓迎や学歴不問の求人もあります。未経験であっても、ある程度の知識やスキルを身につけていればITエンジニアとして活躍することができる業界です。
中卒の方にITエンジニアがおすすめな理由は以下が挙げられます。
- 学歴より成果が重視される
- 熱意や情熱のある若い人材が求められている
- 早い段階で実務経験を積めると大きく成長しやすい
IT業界は、常に新しい情報を更新していかなければならず、日々情報収集をしなければなりません。ITエンジニアになることは簡単なことではありませんが、教育体制を整えている企業もあるため、意欲や熱意があれば中卒の方でもITエンジニアを目指すことはできるでしょう。
ITエンジニアにはさまざまな種類があり、仕事内容も多岐に渡ります。ITエンジニアの代表的な例は以下のとおりです。
- システムエンジニア(SE):顧客の要望に応じて、システムを構築・設計する
- プログラマー(PG):開発仕様書に基づいて効率のよいプログラムを作成する
- ネットワークエンジニア(NE):適切なネットワークの設計構築や運用、保守もおこなう
さまざまな職種があるITエンジニアは、学歴よりも実力や成果を重視される職業です。「学歴不問」「未経験歓迎」と書かれている求人を積極的に探してみましょう。
ただ、まったく知識がない状態ではITエンジニアになれる可能性は高くないため、最低限の知識は身につけておくと安心です。
3-15.農業作業員
中卒向けの仕事として最後にご紹介するのは、農業作業員です。
中卒の方に農業作業員が向いている理由には、自然の中で体を動かして働けることや、一人作業も多く集中できる環境で働けること、地方移住や短期アルバイトとしても人気があることなどが挙げられます。
農業作業員の求人は学歴不問が多く、中卒でも学歴を気にせずに働き始められます。農業法人に正社員やパート社員として雇用されるケースや、個人農家のアルバイトとして働くケースなど、さまざまな雇用形態で働ける魅力もあります。
農作業の内容は多岐にわたりますが、主な仕事内容は以下のとおりです。
- 畑の雑草取り
- 苗の手入れ
- 消毒作業
- 収穫作業
仕事のやり方さえ覚えれば、一人で黙々と仕事ができるメリットもあります。
4.中卒の方が仕事を探すときに意識したいこと
中卒の仕事探しで成功するためには、どのように動けばよいのでしょうか。そのコツを5つご紹介します。
- 仕事について徹底的に情報収集する
- 学歴不問の仕事を探すとスムーズ
- 正社員登用あり・資格取得支援ありの求人を優先する
- 徹底的に自己分析をする
- 将来の働き方や生活をイメージして選ぶ
4-1.仕事について徹底的に情報収集する
仕事探しにあたって自分が希望する業界や職種の情報を収集することは非常に大切です。
「興味があるから」「何でもよいから仕事がしたい」という理由だけでは、なかなか内定に結び付きません。希望する業界や職種に関する知識を深めたうえで面接に臨むことで、その仕事に対する自分の強みや具体的にやりたいことなどを面接官にしっかりアピールできます。
中卒の場合は、「何か問題があって中卒になったのではないか」などの偏見を持たれがちです。しかし、希望する仕事についてしっかりと情報収集をすれば、やる気や熱意を伝えることができるようになり、内定に結び付きやすくなるかもしれません。
就職・転職活動は個人で取り組むことも可能ですが、実際に一人で業界の情報収集や面接対策をするのは大変です。そんな場合は、転職サポートなどへ相談してみることも一つの方法です。
JOBPALの面談では気軽に転職相談ができますので、ぜひご活用ください。
4-2.学歴不問の仕事を探すとスムーズ
中卒での仕事探しには学歴の壁があります。例えば、銀行や証券会社などの高度な分析力が求められる業種や、専門的な知識や技術を必要とする業種では、採用時に学歴が重視されやすい傾向にあります。
しかし、近年は、学歴ではなく人柄やポテンシャルを重視して採用を検討する企業も増加傾向にあります。
もちろん、応募者の能力と企業の採用ニーズが合わなければ学歴を問わず不採用になりますが、「中卒だから」「高校を中退したから」などと最終学歴を気にするのではなく、自分の可能性を広げてチャレンジしてみることが大切です。
中卒の方が求人を探す際は、まず学歴不問の記載を探してみましょう。JOBPALでも学歴不問の求人を取り扱っています。気軽な転職相談もできますので、ぜひご活用ください。
学歴不問の求人については以下の記事でも詳しく解説しています。
4-3.正社員登用あり・資格取得支援ありの求人を優先する
中卒の方が安定して働きキャリアを築くためには、長期的に働ける環境がそろった職場を見つけることが大切です。
例えば、正社員登用制度がある会社を選べば長期的なキャリア形成が可能です。正社員登用制度がある企業では、最初は契約社員やアルバイトとして働き始めたとしても、勤続年数やスキルなどが一定の水準に達すれば正社員になれるチャンスがあります。
また、資格取得支援制度があるかどうかも、中卒の方が優先したいポイントの一つです。
企業にとって必要性の高い資格の取得費用を支援してもらえれば、受験のハードルが下がり、資格が取得できれば貴重な人材として長期的に働ける可能性が高まるでしょう。資格手当が支給される会社もあり、収入アップも期待できます。
4-4.徹底的に自己分析をする
普段の生活の中で自己分析をすることはあまりないかもしれませんが、仕事探しのタイミングでは自己分析は非常に重要です。
自分はどのような性格で、何が好きで、何ができるのか、自分の強みや弱みは何かを理解することで、強みを活かす方法や弱みをカバーする方法を認識できます。
まずは、自分が今までたどってきたキャリアを振り返るところから始めましょう。これまでの仕事内容や身についたスキルなどを振り返ります。そのあと、自分が何をやりたいかを考えます。
仕事は単にお金を稼ぐためだけのものではなく、なりたい自分や未来を実現する手段でもあるので、自問自答は必要な工程です。
自分のやりたいことが明確になったあとは、自分にできることについて自己分析を進めましょう。
今の自分の能力でできることや自分のスキルが活かせる仕事は何かを考えます。
自分にできることは自分の強みでもあるため、大切なアピールポイントの一つともいえるでしょう。最後は、企業が自分に求めていることを把握するための自己分析をおこないます。企業が求める人物像に自分が近づけるかを考えましょう。
もし企業の求める人物像と自分の実力にギャップがある場合は、すぐに諦めてしまうのではなく、解消する方法を検討してみることも大切です。
中卒はどうしても学歴や職歴でアピールすることが難しくなりがちです。そのため、学歴以外の自分のアピールポイントをしっかりと認識し、効果的なアピールをすることが重要です。
ミスマッチを防ぎ自分に合った仕事探しを成功させるために、ぜひ一度自己分析に取り組んでみましょう。
自己分析については、以下の記事でも詳しく解説しています。
4-5.将来の働き方や生活をイメージして選ぶ
仕事を選ぶときは、将来どのような働き方をしたいのか、どのような生活を送りたいのかをイメージして選ぶことが大切です。
例えば、肉体労働をともなう仕事は、若いうちは問題なくても、年齢を重ねると若手のときと同じ働き方ができない可能性があります。年齢が上がったときに事務や営業といった部署に異動できる企業であれば、一つの会社で長く働けるでしょう。
正社員登用制度がある企業なら、今すぐ正社員として働くのではなく、将来的に正社員になるためにアルバイトとして働き始めるという選択肢もあります。
派遣社員として働く場合も、派遣先への転籍が可能な派遣会社を選べば、将来的に大手企業の正社員として働ける可能性もあります。
5.中卒の方が仕事探しをするときの履歴書の書き方
求人に応募する際には履歴書の提出が求められます。ここでは履歴書の書き方を解説します。
5-1.基本の書き方
履歴書は応募者の第一印象を左右する大切な書類であり、いわば最初のアピールポイントでもあります。簡潔にすっきりまとめ、誰が見ても読みやすい履歴書を目指しましょう。
字が汚い、下書きが消えずに残っている、などといった履歴書では「本当に就職したいのか」と就業意欲を疑われてしまう恐れがあります。履歴書を書く際は、字を丁寧に書く、文字の大きさを揃える、誤字脱字がないか確認することを意識してみましょう。
5-1-1.学歴欄
中学校卒業後進学していない場合も高校を中退した場合も、最終学歴は「中卒」です。先ほど紹介した高校卒業認定資格を取得していても、最終学歴は「中卒」です。
中学校卒業後の進学の有無によって学歴欄の記載方法が異なりますので、それぞれ見ていきましょう。
【記載例:中学校卒業後進学していない場合】
2018年3月 ◯◯市立◯◯中学校 卒業 以上
【記載例:高校中退の場合】
2018年3月 ◯◯市立◯◯中学校 卒業 2018年4月 △△県立△△高等学校 入学 2019年5月 △△県立△△高等学校 中途退学(家庭の経済的事情のため) 以上
学歴欄は中学校卒業から記載します。中学校までは義務教育のため小学校の記載は不要です。学校名を記載する際には略称ではなく正式名称を記載しましょう。
また、年号の表記については応募先からの指定がなければ和暦、西暦どちらで記載しても構いません。その際、職歴欄と表記を合わせるようにします。
高校中退の場合、理由が明確であれば履歴書に書いておくのがおすすめです。
書かなくても問題はありませんが、面接官から聞かれることがほとんどのため、経済的な事情や病気などやむを得ない理由での中退の場合は、誤解をされないよう履歴書に記載しておいたほうが無難でしょう。
最終学歴については、以下の記事で詳しく解説しています。
5-1-2.職歴欄
職歴欄には正社員経験を書くことが一般的であるため、正社員経験がなければ空欄でも構いません。しかし、企業へのアピール不足や学歴に対する不安を感じる場合は、アルバイト経歴についても書いておいたほうがよい場合もあります。
アルバイト期間はマイナス評価につながると考えられがちですが、そうとも限りません。例えば中学卒業後にフリーターとしてアルバイトをしていた場合、長期間勤務した事実やアルバイトで得たスキルを入社後に活かせるなど、評価につながる場合もあります。
自分にどのくらいの経験とスキルがあるかを知ってもらうためにも、正社員経験のみの記載ではアピールしにくい場合、アルバイト経歴も書くようにしましょう。
【記載例:正社員の場合】
2019年7月 株式会社○○工務店 入社
2022年10月 株式会社○○工務店 一身上の都合により退職
以上
【記載例:アルバイトの場合】
2019年7月 株式会社○○ 入社(アルバイト)
2020年8月 株式会社○○ 会社都合により退職
2020年9月 株式会社△△ 入社(アルバイト)
現在に至る
5-1-3.志望動機欄
履歴書の中でも、特に重要視されるのが志望動機欄です。志望動機欄で、いかに企業へ熱意や本気度をアピールできるかで採用が決まるといっても過言ではありません。
志望動機を記載する際には、いきなり文章にまとめるのではなく、「なぜこの企業を志望しているのか」「入社後に自分は何をしたいのか」などを整理することが大切です。
ずらずらと文章が続いていると「簡潔にまとめることができない方」といったマイナスイメージにつながってしまう恐れがあるので注意しましょう。志望動機を書く際には、以下のような構成で書くと読み手に伝わりやすく、すっきりとした文章になります。
- 志望理由
- 前職の業務内容
- 転職のきっかけ
- 入社後の意気込みや取り組みたいこと
以上を踏まえた記載例をご紹介します。
【記載例】
私は人と関わることが好きで、飲食店で接客業に携わってまいりました。
飲食店にはさまざまなお客さまがご来店されるため、一人ひとりに寄り添った接客やサービスを意識しております。
例えば、ご高齢のお客様に対しては食べやすい大きさにカットしたり、座敷ではなくテーブル席を優先してご案内したりと、お客様に楽しいひとときを過ごしていただけるよう心がけてまいりました。
自分の接客に対し、お客様が「ありがとう」と言ってくださったときには非常にやりがいを感じ、もっと人のために働きたいという気持ちが強くなりました。
介護職は未経験ではありますが、これまでの仕事で培った接客スキルやコミュニケーション能力を活かして利用者様に寄り添いながら、一日でも早く戦力になれるよう努めてまいります。
志望動機の書き方については、以下の記事でも詳しく解説しています。
5-1-4.本人希望欄
本人希望欄に書かれていることは絶対的な条件としてとらえられやすいため、絶対に譲れない条件がない限りは「貴社の規定に準じます」と書くのが無難です。
求人で複数の職種が募集されていた場合、自分が希望する職種を本人希望欄に書くようにします。希望がない場合も「貴社規定でお願いいたします」などと記入し、空欄にはしないようにしましょう。
【記載例】
営業職を希望いたします。
勤務地、待遇面などについては貴社の規定に準じます。
5-2.履歴書作成の注意点
履歴書を作成する際、嘘の学歴を書いてはいけません。中卒であるにも関わらず、高卒や大卒など嘘の学歴を記載するのは「学歴詐称」にあたり、罪に問われる可能性がありますので絶対にやめましょう。
なかには、自分の学歴に対してコンプレックスを抱えていたり、「学歴の欄に中学卒業しか書くことがない」と不安に感じたりするかもしれませんが、嘘をつくよりも正直に伝えることが大切です。
履歴書には、志望動機欄など自己アピールできる項目があります。学歴をネガティブにとらえるのではなく、志望理由や自分の強みを採用担当者に理解してもらえるよう履歴書を作成しましょう。
履歴書の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
6.中卒の仕事探しに関するよくある質問
中卒で仕事探しをしていると、いろいろと疑問が出てくることがあるかと思います。ここでは、中卒で仕事がない状態をなくすために有効なポイントをご紹介します。
6-1.中卒だからこその面接のコツはある?
中卒であることに限らず、面接ではやる気や熱意を伝えることが重要です。
中卒であることに対して「何か問題があるのではないか」「すぐに辞めてしまうのではないか」などのネガティブな感情や不信感を抱いている企業は少なからずあります。そのため、面接では「なぜ中卒なのか」といった、以下のような質問が多くなりがちです。
- 高校に進学しなかったのはなぜですか?
- 中学校卒業後、どのようなことをしていましたか?
質問に対して素直に答え、真面目に仕事に取り組めることをアピールすれば、内定を勝ち取れる可能性は高くなります。
中卒という事実にコンプレックスを感じるのではなく、前向きにとらえたうえで、「人よりも先に社会に出たことで何を学び、何を仕事に活かせるのか」という観点でポジティブに回答しましょう。
また、面接では質問に対する受け答えだけでなく、さまざまな面が評価の対象となります。服装や言葉遣い、態度なども見られていますので、第一印象を良くするために日頃から自分の言動などに気を付けて生活するようにしましょう。
面接の流れやマナーは前もって勉強しておけるので、以下を参考にしてください。
6-2.応募する勇気が出ないときは?
中卒であっても働ける仕事はありますが、学歴にコンプレックスを感じてしまいなかなか応募する勇気が出せない方もいるでしょう。
また、中卒であるがゆえに仕事に対して壁を感じることもあるかもしれませんが、企業は「一緒に働き続けられる人材かどうか」を見ています。
近年では学歴ではなく人となりを重視する企業も増えていることから、気になる求人があればどんどん応募し、面接では堂々と自分のアピールポイントを伝えましょう。
JOBPALの面談では、仕事についての悩みや不安をご相談いただけます。あなたに合った仕事があれば案内もできますので、ぜひご活用ください。
6-3.中卒からでも年収アップを目指すには、どのような方法がありますか。
中卒の方は一般的に高卒・大卒よりも初任給が低い傾向にありますが、以下のような方法で昇給を狙うことができます。
- 資格取得支援がある職場でスキルを磨く
- 昇給・昇格制度のある職場で働く
- 転職・ステップアップを視野に入れる
入社時に給与が高い会社に入社できなくても、これらの方法によって高卒以上の給与水準を狙うことも可能です。
6-3-1.資格取得支援がある職場でスキルを磨く
専門知識やスキルの習得は、年収アップの大きな武器となります。企業にとって重要度が高い資格を取得できれば正社員として長く働ける可能性が高まるだけでなく、資格手当を得ることで年収が上がることもあります。
働きながら資格取得の支援をしてくれる資格取得支援制度がある企業なら、受験料の負担がほとんどなく資格を取得できる場合もあります。
資格を取得するなら、以下のように企業にとって必要不可欠な資格を優先して取得すると、資格手当を受けやすくなるためおすすめです。
- 工場:フォークリフト免許や危険物取扱者
- 介護:介護初任者研修や実務者研修
- 建設:玉掛けや施工管理技士
- 運送:大型免許・中型免許
6-3-2.昇給・昇格制度のある職場で働く
入社時から比較的給与が高い代わりに昇給が難しい会社よりも、昇給や昇格の規定が明確な企業のほうが年収アップのチャンスがあります。
また、未経験の中卒でも勤続年数や保有資格、実績などによって正当に評価される企業であれば、中卒でも高卒や大卒以上のポジションに就いて高収入を獲得できるチャンスがあります。
求人情報を確認するときは、給与がどのように見直されるのか、定期的に昇給のチャンスがあるのかを確認しておきましょう。
また、昇進後の役職に応じた手当があるか、昇進要件が年功序列ではなく実力主義かどうかも同時に確認しておきたいポイントです。
「定期昇給あり」「学歴不問」「キャリアアップ制度あり」などのキーワードが書かれた求人は中卒でもキャリアを築きやすい求人なので見逃さないようにしましょう。
なお、UTグループでは皆さんのキャリアアップを支援するサービスを提供しています。
例えば、社内ジョブチェンジ(Good Job)は、自分の希望や適性に合った職場を選んでエントリーできる仕組みです。「地元で働きたい」「キャリアアップしたい」など、全国約1,000件の仕事から、職種・勤務地・シフト・給与条件などで自由に検索・選択できます。
また、顧客企業への転籍支援制度(Next UT)では、グループ外の大手メーカーなどへの転籍も積極的にサポートしています。実際に就業した職場への転籍となるため、環境が事前にわかっており安心です。一般的な転職では難しい大手企業への転籍も実現しやすい制度です。
キャリアアップ制度について、より詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
6-3-3.転職・ステップアップを視野に入れる
年収アップを狙うなら、転職や転籍などによるステップアップも視野に入れましょう。今の会社で昇給・昇格の制度がなく、スキルや資格が給与に反映されにくい状況の場合、より条件のよい企業に転職することで年収アップを狙える可能性があります。
ただし、転職を検討する場合は、まず今の会社でスキルアップすることが先決です。例えば、工場作業員から部署をまとめるリーダー職になった経験があれば、転職先で管理職待遇として迎えられる可能性もあります。
また、スーパーマーケットでアルバイトとしてキャリアをスタートし、あらゆる部署の仕事を経験したりレジ打ちの仕事をマスターしたりすれば、転職で正社員になれることもあるでしょう。
転職を成功させるためにスキルアップや資格取得を狙うことは、「今の仕事ではどこまでスキルアップできるか」「次のキャリア形成や転職成功には何が必要か」を考えるきっかけにもなります。
今の待遇だけを比較するのではなく、キャリアの視野を広げて将来まで見据えることが、年収アップへの近道となるでしょう。
6-4.中卒でもキャリアを築けますか?
中卒でも昇進してキャリアを築き、企業の中心的な人材として活躍することは可能です。主な方法としては以下の3つが考えられます。
- 資格やスキルで収入アップを狙える
- 正社員以外の雇用形態も検討する
- 高校卒業認定資格を取るのもおすすめ
将来的に実現したいキャリアを明確にしておくと、目指す会社は自然と絞り込まれていくでしょう。
6-4-1.資格やスキルを身につければ収入アップも狙える
中卒の場合はアルバイトや契約社員からキャリアがスタートすることもありますが、企業が求める資格やスキルを獲得すればキャリアの構築が図れます。
例えば、工場・製造業であれば、材料や完成品を運搬するためにフォークリフト免許は必要不可欠であり、免許を取得すれば荷受け・出荷業務に必要な人材として重宝され、キャリアを重ねていけるでしょう。
また、取得した資格に対して資格手当が支給されれば、年収アップという別のメリットも得られます。難易度が高く有用な資格やスキルがあれば、将来的に転職や独立といった道も見えてきます。
6-4-2.正社員以外の雇用形態も検討する
将来までキャリアを見据えるなら、あえて正社員以外の雇用形態まで視野を広げることも大切です。アルバイト、派遣社員、契約社員などからキャリアをスタートして、経験やスキルを身につけたあとで正社員を目指す方法です。
転職活動で正社員にのみこだわると、理想の求人が見つからず、キャリアにブランクが生じる恐れがあります。
比較的見つけやすいアルバイトや派遣社員として働き始めれば、ブランクの発生が避けられると同時に、正社員よりも時間の融通がしやすいため、空いた時間で資格の勉強をしたり、次のキャリア形成のための情報収集をしたりできるでしょう。
キャリア形成における将来の目標を達成するためにはどの働き方がベストなのか、将来から逆算して考えることが大切です。
6-4-3.高校卒業認定資格を取るのもおすすめ
キャリアアップのためには、中卒という肩書を上書きすることも有効です。
高卒認定(旧「大検」)を取得すれば高卒として認定されるため、高校を卒業していなくても履歴書上は「高卒相当」として扱われます。「高卒以上」などの条件があり、応募できなかった企業にもチャレンジできるようになり、キャリア形成の選択肢が広がります。
仕事の選択肢が増えれば、より自分に合う仕事を見つけやすくなりますし、中卒より高い初任給を受け取ることも可能になるでしょう。
7.まとめ
中卒の方は仕事探しの際に学歴の壁を感じてしまい、「どうせ中卒だから」と悲観的になってしまいがちですが、中卒でも働ける仕事はあります。学歴ではなく実力主義の仕事を選ぶことで、中卒でも十分キャリアアップを目指せます。
ご紹介した15の仕事の中でも、特に工場勤務はおすすめの仕事です。学歴不問や未経験歓迎の求人も多く、働きながら知識や技術を身につけられます。また、資格取得を目指すことで、より安定した収入を実現することも可能です。
学歴で面接などの評価がすべて決まるわけではありません。自分に合う仕事に就くために入念な準備をすれば、内定を得られる可能性は十分にあります。
JOBPALでは、学歴不問の求人を取り扱っていますので、自分に合いそうな求人があればどんどん応募してください。
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