中卒でも働ける仕事12選!仕事探しの成功のコツ、就職率や平均給与を徹底解説

この記事で分かること
- 中卒の就職内定率は95.8%で、多くの方が就職している
- 中卒の平均給与は他の学歴と比べて低い傾向だが、資格取得やキャリアアップで収入アップは十分見込める
- 中卒の方に人気の職種は「男性は体力仕事」「女性はサービス業」
- 中卒の方におすすめの職業は、実力や成果を重視してくれる職種
- 中卒で仕事探しを成功させるためには、自己分析、企業研究が重要
※この記事は6分30秒で読めます。
「中卒だとできる仕事や雇ってくれる会社がないのでは?」
「中卒で仕事がない状態を打開する方法が知りたい」
など、中卒で働くことに関して疑問や不安を持っている方もいるでしょう。
中卒の方でも、適切な方法で就職活動をおこなえば安定した仕事に就くことは可能です。
この記事では、中卒の方の平均給与やおすすめの職業12選、仕事探しのコツ、履歴書の書き方などを解説します。この記事を読めば、中卒でも働ける仕事の種類がわかり、安定的な就職を目指せます。
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1.中卒の就職率は95.8%!
中卒の方の中には、「学歴のせいでどこの会社も雇ってくれない」と思っている方も多いのではないでしょうか。
求人を見ると、「大卒以上」「高卒以上」と書かれていることがあります。このような条件がある求人も多く、中卒の方が応募できる仕事が少ないという意味で、「中卒には仕事がない」としばしばいわれます。
しかし、厚生労働省の令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在)によると、中卒の就職内定率は95.8%で、多くの方が就職しています。
データを見る限り、中卒だから大卒や高卒などと比べて仕事が見つからないことはないといえます。
-
参照:厚生労働省「令和5年度 高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況 取りまとめ(7月末現在)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001228701.pdf
2.中卒で就職した場合の平均給与はいくら?
中卒で就職した場合の平均給与を、政府統計の総合窓口 e-Statが調査した「新規学卒者の学歴別所定内給与額」で確認してみると、下記の結果がわかりました。
中卒で就職した場合の平均給与は、月額で男性が18万6,800円、女性が15万円、男女計で約18万5,400円となっており、他の学歴より少ない傾向にあります。(※)
年収に換算すると、男女計の平均年収は約222万円という計算です。賞与は含まれていないため、実際にはもう少し年収は多くなる可能性があります。
他の学歴と比べると中卒の方の年収は少ない傾向にはありますが、資格を取得したり、キャリアアップしたりすると年収アップも期待できます。
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(※)参照:政府統計の総合窓口 e-Stat「新規学卒者の学歴別所定内給与額」 ※給与額はすべて企業規模計(10人以上)のデータを記載
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040163795
3.中卒の方に人気の仕事とは?
中卒の方に人気のある仕事を男性・女性別で紹介します。
なぜその仕事が人気なのかも説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
3-1.男性には体力仕事が人気
中卒の男性には、体力仕事が人気です。具体的には、工場勤務や建設業、運転手などが挙げられます。
特に建設業などの技術職は、働いていく中でスキルや技術を習得しキャリアアップを目指すことも可能です。若くて体力があることや体力仕事は実力主義であることから、学歴を気にする必要なく活躍できる人気の仕事となっています。
3-2.女性にはサービス業が人気
中卒の女性には、飲食業やアパレル販売員などのサービス業が人気です。普段の生活のなかで身近にあるものが多く親近感をもちやすいことや、サービス業は学歴不問となっているケースが多いことから特に女性に人気の職業となっています。
また、女性比率が高い職場であれば、妊娠や育児などライフイベントへの理解も期待できるでしょう。
4.中卒でもできるおすすめの仕事12選
実際に中卒でも働ける仕事12選を紹介します。
- 工場勤務
- 公務員
- 介護職
- 建設業
- 飲食業
- 接客業
- 販売員(アパレルや携帯電話販売など)
- 営業職
- 運転手(トラック・タクシー)
- オペレータースタッフ
- 警備員
- ITエンジニア
それぞれの仕事について詳しく解説します。
4-1.工場勤務
中卒の方向けに特におすすめしたいのが工場勤務です。工場勤務をおすすめする理由として、下記が挙げられます。
- 就職祝い金や夜勤勤務などで他の10代より稼げる可能性が高い
- 学歴よりも仕事がきちんとできるかが重要視される傾向がある
- 資格取得を支援する企業なら働きながらスキルアップを目指せる
- 大手企業では福利厚生や寮、社宅が充実している工場も多く、安定した収入を得ららる
- 大手企業への転籍制度を利用して有名企業に就職できる可能性がある
工場は、学歴よりどれほど真剣に仕事に取り組めているかを重視しています。
工場勤務の主な仕事内容は下記のとおりです。
- 工場で製造された商品の検品・検収
- 製造された部品の組立・組付け・加工
- 工場内の機械操作・マシンオペレーター
- 軽作業・物流・運搬
- フォークリフト運転手など
勤務内容は細かくマニュアル化されている場合が多いので、比較的簡単に仕事を覚えやすい傾向があります。
なんとなくこなすのではなく、効率化など常に考えながら作業をしていくことで、自身のキャリアアップにもつながる仕事といえます。
4-2.公務員
中卒におすすめしたい職業に公務員があります。公務員と聞くと、中卒では就職できないと思われがちですが、公務員になるのに学歴は関係ありません。
中卒の方に公務員をおすすめする理由として下記が挙げられます。
- 学歴に関係なく安定した収入を得られる
- 倒産のリスクがなく雇用が安定している
公務員になるための制限は年齢制限だけで、 中卒であっても試験に合格することができれば、公務員になることができます。
ただし、試験の難易度は高いのでしっかり勉強しなければ合格することは難しくなっています。
また、高校卒業程度の学歴の有無や、応募できる職種が事務や一般職に限定されている場合があるため、応募要項は確認しておきましょう。
中卒の方が応募できる公務員の職種は、自衛隊や地方公務員、国家公務員の一般職・技術職などです。
公務員の仕事内容は、職種や配属される課によって異なり、下記のような仕事をおこないます。
- 自衛隊:国の防衛活動、災害派遣、国際平和協力活動など
- 地方公務員の一般職:地域の生活全般
- 国家公務員の一般職:企画・立案された政策の執行や住民の生活サポート対応、電話応対
公務員は、国民が暮らしやすい社会作りに務める必要があり、やりがいのある仕事です。
4-3.介護職
介護職は専門的な知識や技術が必要と感じてしまいがちですが、中卒であってもチャレンジしやすい職業です。
中卒の方に介護職をおすすめする理由として、下記が挙げられます。
- 学歴よりも実務経験や資格を重視している
- 資格取得でキャリアアップが目指しやすい
介護職は、働きながら実務経験を重ね必要な条件を満たすことで、国家資格である介護福祉士の受験資格を取得できるなど、中卒であってもキャリアアップを目指せる仕事でもあります。
介護職はサービスの種類によって働き方も多様にあります。サービス別の仕事内容は以下のとおりです。
サービスの種類 | 仕事内容 |
---|---|
入所系・居住系 | ・施設に入所している高齢者に、介護職員が24時間体制で生活に必要な支援をおこなう(食事、入浴、排泄など) |
通所系 | ・自宅で暮らす高齢者が、日中を過ごす事業所で介護職員が必要な支援を提供する(食事、入浴、排泄など) |
訪問系(※) | ・自宅で暮らす高齢者に訪問介護員が利用者の居宅を訪問して必要な支援を提供する身体介護(食事、寝返りの介助、入浴、排泄、衣服の着脱)や生活援助(調理、洗濯、掃除、買物)など |
(※)訪問介護では「介護職員初任者研修」を終了、または介護福祉士の資格の取得が必要です。
介護現場では、人手不足に陥っている職場が多く、学歴不問や未経験歓迎としている求人も多い傾向があります。人と関わることが好きな方や、ある程度体力に自信のある方におすすめです。
4-4.建設業
建築士は高卒以上の学歴が求められますが、 工事現場や建設現場の作業員や塗装作業、とび職などの仕事は学歴に関係なく就職できます。
中卒の方に建設業をおすすめする理由として下記が挙げられます。
- 学歴よりも経験を大事にしているため実力で評価されやすい
- 資格取得に必要な経験年数を若いうちから稼げる
建設業では、未経験で採用してくれる会社も多く、頑張り次第ではキャリアアップや高収入を目指すのも可能です。
建設業の主な仕事内容は下記のとおりです。
- 構造物の計画設計
- 工事現場の施工管理
- 完了後の維持管理
建設業は体力仕事かつ実力主義の仕事であるため、体力に自信があれば中卒であっても学歴を気にする必要もありません。
4-5.飲食業
飲食業界は、学歴に関係なく中卒でも積極的に採用をしており、就職や転職がしやすい傾向があります。
中卒の方に飲食業をおすすめする理由は下記のとおりです。
- 年収やスキルUPを狙いやすい
- 専門知識は必要ないため未経験でも始めやすい
他にも、飲食業界は慢性的に人手不足であり、学歴ではなく実力主義でもあるため、中卒でもキャリアアップを目指せるメリットがあります。
飲食業の主な仕事内容は下記のとおりです。
- 来店したお客様の案内、注文を取る、料理提供、精算、席の片付けなどをおこなうホールスタッフ
- 料理の仕込み、調理、片付けなどをメインにおこなう調理スタッフ
飲食業には調理スタッフやホールスタッフなどさまざまな種類の仕事があるため、自分の得意分野を活かせる仕事です。
そのなかでも、最初はホールスタッフがおすすめです。表情や態度、言葉遣いなどの最低限の一般常識を、仕事を通して身につけることができます。
調理スタッフとしてのキャリアアップを目指すうえでは、国家資格である調理師免許をぜひ取得しておきたいものです。
調理師免許を取得するには、都道府県が指定する調理師学校(養成施設)を卒業するか、飲食店などで2年以上調理の実務経験を積み調理師試験に合格するかの2種類の方法があります。
4-6.接客業
接客業は、学歴よりコミュニケーション力や共感力を重視しているため、中卒でも学歴を気にせず働ける職場としておすすめです。
中卒の方に接客業をおすすめする理由は、下記が挙げられます。
- 接客業は募集している分野が広いため、興味のある仕事を選びやすい
- 長期的なキャリアアップも検討できる分野も多い
接客業では、中卒でも応募できる分野が多いです。ネイリストや美容師、ウエディングプランナーなどが特に人気があります。
ネイリストは、おしゃれやファッションに興味のある方におすすめです。
美容師も、おしゃれや美容に興味がある方におすすめな職業です。美容師になるためには国家試験に合格する必要がありますが、努力次第では中卒の方でも取得可能なため、気になる方は検討してみてください。
また、ウエディングプランナーは、新郎新婦の大きなイベントとなる結婚式に携われる仕事として人気が高い傾向があります。
接客業の主な仕事内容は下記のとおりです。
- お客様とのやりとりが主な業務
- 販売、受付、案内、問い合わせ対応
接客業は、お客様と対面してやりとりする業務がメインとなるため、学力よりはコミュニケーション力や共感力が大切なスキルです。中卒の方でも十分にスキルを発揮できる仕事といえます。
4-7.販売員(アパレルや携帯電話販売など)
アパレルや携帯電話ショップでも、販売員として中卒を採用している企業は多くあります。
中卒の方に販売員をおすすめする理由は下記のとおりです。
- 学歴より販売の実力を重視している
- 努力しだいで評価を受けやすい
- 早くからキャリア形成ができる
販売員で求められるスキルは、コミュニケーション能力や販売している商品の知識などです。
販売員の主な仕事内容は以下が挙げられます。
- 接客・販売・会計
- 商品の検品・在庫管理・品出し
- 商品のレイアウト・ディスプレイ
- 店舗の清掃
販売員の仕事は、学歴に大きく左右されるものではなく、中卒であっても高卒や大卒と同じように活躍できる職業といえます。
自身の学歴を悲観的にとらえることなく、商品の知識を深めたりコーディネートのセンスを磨いたり、自分の興味関心のある分野を深く学んでいくことができる業種です。
4-8.営業職
営業職も、中卒でも十分に活躍できる仕事です。
中卒の方に営業職をおすすめする理由は下記が挙げられます。
- 学歴より結果を重視しているため
- 学歴に左右されず昇進や昇給しやすい
- 営業に向いているかの判断に学歴は関係ない
給料は歩合制になっていることが多く、頑張れば頑張るほど稼ぐことができる仕事です。
ただし、営業職で求められるスキルは、応募する企業によって異なるため、募集条件は必ず確認しておきましょう。
営業職の顧客は各企業によって異なりますが、大まかに法人と個人の2種類にわけられます。
営業職の仕事内容は下記のとおりです。
- 顧客候補を選定する
- 顧客の問題や課題を解決する提案やプレゼンをおこなう
- 成約すれば見積もり・受発注作業に取り掛かる
- 商品やサービスを納品し請求書の発行をする
- 継続的なアフターフォローをおこなう
法人向けの営業では株式会社や財団法人などが対象となり、ハイレベルな知識が求められる場合があります。
一方、個人向けの営業は、不動産や旅行などのサービスを提供する営業職だというとイメージしやすいでしょう。社交性がより重視され、中卒であってもチャレンジしやすい仕事です。
法人向けの営業をおこなっている大企業では「大卒以上」などの募集条件があることが多いですが、個人向け営業もおこなっている中小企業などで長年キャリアを重ねていくことで、転職も視野に入れたキャリアアップを目指すことができます。
4-9.運転手(トラック・タクシー)
中卒でも必要な運転免許を取得できれば、トラックやタクシーの運転手として活躍できます。
中卒の方に運転手をおすすめする理由は下記のとおりです。
- 実力やシフト次第で大きく稼げる可能性がある
- 必要な免許があれば採用される可能性が高い
タクシー運転手になるためには「第二種運転免許」の取得が必須であり、地域によっては追加の試験に合格しなければいけません。
タクシー運転手の仕事内容は下記が挙げられます。
- 運転する車のメンテナンスや清掃をおこなう
- お客様の目的地まで運転する
- 売上管理や走行距離などの確認・記録をする
- 車を清掃して車庫に格納する
トラック運転手は小型、中型、大型など、トラックの大きさによってそれぞれ運転に必要な免許が異なります。希望する会社が扱うトラックの種類や必要な免許を確認しておきましょう。
トラック運転手の仕事内容はトラックの車両の規模によって仕事内容が異なります。詳しくは下記のとおりです。
- 大型トラックの運転手:指定の場所まで荷物輸送するのが主な仕事、長距離の場合では車中泊で休憩をとりながら運転する
- 中型トラックの運転手:仕事内容は大型トラックと変わらないが、車中泊するほどの距離ではない
- 小型トラックの運転手:大型トラックや中型トラックが配送した荷物を各エリアの集配所へ輸送する
タクシー運転手やトラック運転手は私たちの生活の中で欠かすことのできない仕事ですが、深刻な人手不足に陥っています。
そのため未経験歓迎の求人も多く、免許取得に向けた補助金の支給や、研修などを通して人材育成に力を入れている企業も少なくありません。
運転が好きな方や体力に自信のある方にとっては、チャレンジしやすい職種のひとつといえるでしょう。
4-10.オペレータースタッフ
オペレータースタッフは、入社時に特別な資格が必要なく、未経験の方でも始めやすい仕事です。
中卒の方にオペレータースタッフをおすすめする理由は下記が挙げられます。
- 多くの企業で手厚い研修制度があるため、未経験でもチャレンジしやすい
- 実践を繰り返すうちに臨機応変に対応できるコミュニケーション力が向上する
オペレーターの仕事内容は、一般的に「受信業務(インバウンド)」と「発信業務(アウトバウンド)」の2つにわけられます。
受信業務(インバウンド)の仕事内容は下記のとおりです。
- お客様からかかってくる電話を受ける
- 商品やサービスの注文対応をする
- 「お客様窓口」への問い合わせに対応する
「受信業務(インバウンド)」は、業務の幅も広いため、応募の際には業務内容をしっかりと確認しておきましょう。
一方、発信業務(アウトバウンド)の仕事内容は下記が挙げられます。
- 商談などのアポイントを取るテレフォンアポインター
- 商品やサービスの満足度調査をおこなうテレマーケティング
基本的には座って電話対応をおこなうため、体力に自信のない方でも挑戦しやすい仕事でしょう。なかにはクレーム対応が求められる場合もあるため、精神的な疲弊には注意が必要です。
4-11.警備員
学歴や年齢制限がない仕事といえば、警備員もおすすめです。
中卒の方に警備員をおすすめする理由は下記が挙げられます。
- アルバイトや契約社員だけでなく正社員も募集されている
- 学歴・年齢に関係なく募集されている場合が多い
警備員の仕事では、体力とコミュニケーション力が重要です。学歴は関係ないため、中卒の方でもチャレンジしやすいといえます。
また、システムのIT化が進んでいるため、ITシステムへの対応力も重要です。システムに詳しくなるとキャリアアップにつながる可能性もあります。
警備員にも交通誘導や巡回警備など数々の種類があり、交通誘導は季節などによっては非常に過酷な仕事になってしまいますが、巡回警備であれば比較的楽な仕事になっています。
警備員の種類や仕事内容は下記のとおりです。
- 施設警備:各施設での監視や対応など
- 機械警備:警備対象の施設のセキュリティシステムに異常信号が出た際、緊急出動して対応する
- 雑踏警備:各種イベント会場で事故が発生しないように警備をおこなう
- 交通誘導:車の運転手や歩行者が事故やトラブルを起こさないよう誘導をおこなう
- 貴重品運搬:警備員が盗難などに警戒しながら、現金や貴重品、美術品などを輸送する
- 身辺警備:警備対象者の直近で要望に応じた警備をおこなう
- その他の警備:空港保安、列車監視、万引き警戒業務、プール監視業務など
巡回警備は主に夜間の仕事になりますので、昼夜逆転することから体調管理には注意が必要です。
4-12.ITエンジニア
ITエンジニアとはIT(情報技術)技術者の総称であり、具体的には「システムエンジニア(SE)」「プログラマー(PG)」「ネットワークエンジニア(NE)」などの職業を指します。
エンジニアという言葉から専門的な知識が求められる仕事だと思われがちですが、未経験であっても知識やスキルを身につけていくことで就職を目指すことができる分野でもあります。
ITエンジニアはコンピューターの操作や知識に優れていることだけでなく、コミュニケーション能力や集中力、文章力などのスキルなども必要とされており、必ずしも理系課程を修めた方だけが向いている仕事ではありません。
中卒の方にITエンジニアがおすすめな理由は下記が挙げられます。
- 学歴より成果が重視される
- 熱意や情熱のある若い人材が求められている
- 早い段階で実務経験を積めると大きく成長しやすい
求められる知識やスキルの高さゆえに容易なことではありませんが、ITが好き、最先端の技術に興味があるなど、コンピューターへの興味や熱意があれば、中卒であってもITエンジニアを目指すことはできます。
ITエンジニアにはさまざまな種類があり、仕事内容も多岐に渡ります。ITエンジニアの代表的な例は下記のとおりです。
- システムエンジニア(SE):顧客の要望に応じて、システムを構築・設計する
- プログラマー(PG):開発仕様書に基づいて効率の良いプログラムを作成する
- ネットワークエンジニア(NE):適切なネットワークの設計構築や運用、保守もおこなう
中卒の方がITエンジニアに応募する際は、未経験の場合が多いため「学歴不問」「未経験歓迎」としている求人を探してみてください。場合によってはアルバイトから経験を重ねて正社員登用を目指すのもひとつの方法でしょう。
5.中卒の仕事探しで成功するための7つのコツ
中卒の仕事探しで成功するためには、どのように動けば良いのでしょうか。そのコツを7つご紹介します。
- 中卒なら学歴不問の仕事を探すとスムーズ
- 仕事について情報収集する
- 徹底的に自己分析をする
- 正社員以外の雇用形態も検討する
- 知人や友人に仕事を紹介してもらう
- 高校卒業認定資格を取る
- ネガティブな質問が来ると想定し前向きな回答を準備しておく
それぞれのコツについて詳しくお伝えします。
5-1.中卒なら学歴不問の仕事を探すとスムーズ
中卒で仕事を探すときには、学歴の壁があります。例えば、銀行や証券会社などの高度な分析力が求められる業種や専門的な知識や技術を必要とする業種では、採用時に学歴が重視されやすい傾向があります。
しかし近年では、学歴ではなく人柄やポテンシャルを重視して採用を検討する企業も増加傾向にあります。
もちろん、応募者の能力と企業の採用ニーズが合わなければ学歴を問わず不採用になりますが、「中卒だから」「高校を中退したから」などと最終学歴を気にするのではなく、自分の可能性を広げてチャレンジしてみることが大切です。
中卒の方が求人を探す際は「学歴不問」の記載を探してみましょう。JOBPALでも学歴不問の求人を取り扱っています。気軽な転職相談もできますので、ぜひご活用ください。
学歴不問については、以下の記事でも詳しく解説しています。
5-2.仕事について情報収集する
仕事探しにあたって、自分の希望する業界や職種に関する情報を収集することは非常に大切です。「興味があるから」「何でも良いから仕事がしたい」という理由だけでは、なかなか内定に結び付きません。
希望する業界や職種に関する知識を深めたうえで面接に臨むことで、その仕事に対する自分の強みや具体的にやりたいことなどを面接官にしっかりアピールできます。
中卒の場合は「何か問題があって中卒になったのではないか」などの偏見を持たれがちです。しかし、希望する仕事についてしっかりと情報収集をすることでやる気や熱意を伝えることができ、内定に結び付きやすくなるかもしれません。
就職・転職活動は個人で取り組むことも可能ですが、実際に一人で業界の情報収集や面接対策をするのは大変なことでしょう。転職サポートなどへ相談してみることもひとつの方法です。
JOBPALでは、UTグループのキャリアパートナーが仕事に関するお悩みをサポートします。対面面談の他、オンライン面談やLINE相談など、さまざまな方法で気軽に相談できます。
5-3.徹底的に自己分析をする
普段の生活の中で自己分析をすることはあまりないかもしれませんが、仕事探しのタイミングでは自己分析は非常に重要です。
自分はどのような性格で、何が好きで、何ができるのか、自分の強みや弱みは何かを理解することで、強みを活かす方法や弱みをカバーする方法を認識できます。
まずは、自分が今までたどってきたキャリアを振り返るところから始めましょう。これまでの仕事内容や身に付いたスキルなどを振り返ります。そのあと、自分が何をやりたいかを考えます。
仕事は単にお金を稼ぐためだけのものではなく、なりたい自分や未来を実現する手段でもあるので、自問自答は必要な工程です。
自分のやりたいことが明確になった後は、自分にできることについて自己分析を進めましょう。今の自分の能力でできることや自分のスキルが活かせる仕事は何かを考えます。自分にできることは自分の強みでもあるため、大切なアピールポイントのひとつともいえるでしょう。
最後は、企業が自分に求めていることを把握するための自己分析をおこないます。企業が求める人物像に自分が近づけるかを考えましょう。もし企業の求める人物像と自分の実力にギャップがある場合は、すぐに諦めてしまうのではなく、解消する方法を検討してみることも大切です。
中卒はどうしても学歴や職歴でアピールすることが難しくなりがちです。そのため、学歴以外の自分のアピールポイントをしっかりと認識し、効果的なアピールをすることが重要です。ミスマッチを防ぎ自分に合った仕事探しを成功させるために、ぜひ一度自己分析に取り組んでみましょう。
自己分析については、以下の記事でも詳しく解説しています。
5-4.正社員以外の雇用形態も検討する
とりあえず正社員を目指す方も多いと思いますが、正社員以外の雇用形態で働くのもひとつの方法です。
アルバイトや派遣社員でも、正社員登用制度のある会社なら、頑張り次第で正社員を目指すことができます。正社員登用制度のメリットは、ある程度仕事内容を理解してから正社員になれることです。
一般的にアルバイトや派遣社員は、正社員よりも採用のハードルは低いため、まずはアルバイトや契約社員で経験を積み、高い評価を受けることができれば、同じ仕事内容のまま正社員になることができます。
5-5.知人や友人に仕事を紹介してもらう
もし周りに仕事を紹介してくれそうな知人や友人がいる場合には、頼るのも良いでしょう。
知人や友人は、初対面の面接官とは違い、あなたのことをよく知っているはずです。お互いに信頼があるので、顔見知りがいない企業よりも採用される可能性が高くなる可能性があります。
自分の周りの方だけでなく、身内の知人にも人材募集をおこなっている企業がないかを聞いてみましょう。
5-6.高校卒業認定資格を取る
高校卒業認定資格を取れる環境であれば、積極的に受けてみましょう。学歴が高卒になるものではありませんが、高卒と同等の学力があることを証明できる国家資格です。
高校卒業認定資格を取得すれば、応募できる求人の幅がグッと広がります。
5-7.ネガティブな質問が来ると想定し前向きな回答を準備しておく
企業の面接担当者によっては、中卒に対してネガティブな疑問を抱いている可能性があります。
また質問される内容も、回答がネガティブなものになりやすい場合もあるため、ポジティブな回答ができるように準備しておきましょう。
中卒の方が面接で質問されやすい例を紹介します。
- 高校に進学しなかったのはなぜですか?
- 中学校卒業後、どのようなことをしていましたか?
- 志望動機・自己PRを教えてください
中卒の方の場合「なぜ高校に進学しなかったのか」はほとんどの場合、聞かれる質問といえます。
高校に進学していない理由はさまざまですが、ポジティブな回答でなければ印象は良くなりません。中卒という事情を乗り越え、将来を前向きにとらえて活動している内容を伝えましょう。
また「中学校卒業後もしくは高校中退後にどのようなことをしていたのか」も、企業側が知りたい内容です。
人によってさまざまですが「何を学び、仕事で活かせることは何か」をアピールできるようにしておくのがポイントです。
志望動機や自己PRでは、入社する意欲の強さをみられるため、明確に回答できるようにしておく必要があります。希望する企業の研究は必ずしておきましょう。
6.中卒で仕事探しをするときの履歴書の書き方
求人に応募する際には履歴書の提出が求められます。ここでは履歴書の書き方を解説します。
6-1.基本の書き方
履歴書は応募者の第一印象を左右する大切な書類であり、いわば最初のアピールポイントでもあります。簡潔にすっきりまとめ、誰が見ても読みやすい履歴書を目指しましょう。
字が汚い、下書きが消えずに残っている、などといった履歴書では「本当に就職したいのか」と就業意欲を疑われてしまう恐れがあります。履歴書を書く際は、字を丁寧に書く、文字の大きさを揃える、誤字脱字がないか確認することを意識してみましょう。
6-1-1.学歴欄
中学校卒業後進学していない場合も高校を中退した場合も、最終学歴は「中卒」です。先程紹介した高校卒業認定資格を取得していても、最終学歴は「中卒」です。
中学校卒業後の進学の有無によって学歴欄の記載方法が異なりますので、それぞれ見ていきましょう。
【記載例:中学校卒業後進学していない場合】
2018年3月 ◯◯市立◯◯中学校 卒業
以上
【記載例:高校中退の場合】
2018年3月 ◯◯市立◯◯中学校 卒業
2018年4月 △△県立△△高等学校 入学
2019年5月 △△県立△△高等学校 中途退学(家庭の経済的事情のため)
以上
学歴欄は中学校卒業から記載します。中学校までは義務教育のため小学校の記載は不要です。学校名を記載する際には略称ではなく正式名称を記載しましょう。
また、年号の表記については応募先からの指定がなければ和暦、西暦どちらで記載しても構いません。その際、職歴欄と表記を合わせるようにします。
高校中退の場合、理由が明確であれば履歴書に書いておくのがおすすめです。
書かなくても問題はありませんが、面接官から聞かれることがほとんどのため、経済的な事情や病気などやむを得ない理由での中退の場合は、誤解をされないよう履歴書に記載しておいたほうが無難でしょう。
最終学歴については、以下の記事で詳しく解説しています。
6-1-2.職歴欄
職歴欄には正社員経験を書くことが一般的であるため、正社員経験がなければ空欄でも構いません。しかし、企業へのアピール不足や学歴に対する不安を感じる場合は、アルバイト経歴についても書いておいたほうが良い場合もあります。
アルバイト期間はマイナス評価につながると考えられがちですが、そうとも限りません。例えば中学卒業後にフリーターとしてアルバイトをしていた場合、長期間勤務した事実やアルバイトで得たスキルを入社後に活かせるなど、評価につながる場合もあります。
自分にどのくらいの経験とスキルがあるかを知ってもらうためにも、正社員経験のみの記載ではアピールしにくい場合、アルバイト経歴も書くようにしましょう。
【記載例:正社員の場合】
2019年7月 株式会社○○工務店 入社
2022年10月 株式会社○○工務店 一身上の都合により退職
以上
【記載例:アルバイトの場合】
2019年7月 株式会社○○ 入社(アルバイト)
2020年8月 株式会社○○ 会社都合により退職
2020年9月 株式会社△△ 入社(アルバイト)
現在に至る
以上
6-1-3.志望動機欄
履歴書の中でも、特に重要視されるのが志望動機欄です。志望動機欄で、いかに企業へ熱意や本気度をアピールできるかで採用が決まるといっても過言ではありません。
志望動機を記載する際には、いきなり文章にまとめるのではなく、「なぜこの企業を志望しているのか」「入社後に自分は何をしたいのか」などを整理することが大切です。
ずらずらと文章が続いていると「簡潔にまとめることができない方」といったマイナスイメージにつながってしまう恐れがあるので注意しましょう。志望動機を書く際には、以下のような構成で書くと読み手に伝わりやすく、すっきりとした文章になります。
- 志望理由
- 前職の業務内容
- 転職のきっかけ
- 入社後の意気込みや取り組みたいこと
以上を踏まえた記載例をご紹介します。
【記載例】
私は人と関わることが好きで、飲食店で接客業に携わってまいりました。
飲食店にはさまざまなお客さまがご来店されるため、一人ひとりに寄り添った接客やサービスを意識しております。
例えば、ご高齢のお客様に対しては食べやすい大きさにカットしたり、座敷ではなくテーブル席を優先してご案内したりと、お客様に楽しいひと時を過ごしていただけるよう心がけてまいりました。
自分の接客に対し、お客様が「ありがとう」と言ってくださったときには非常にやりがいを感じ、もっと人のために働きたいという気持ちが強くなりました。
介護職は未経験ではありますが、これまでの仕事で培った接客スキルやコミュニケーション能力を活かして利用者様に寄り添いながら、一日でも早く戦力になれるよう努めてまいります。
志望動機の書き方については、以下の記事でも詳しく解説しています。
6-1-4.本人希望欄
本人希望欄に書かれていることは絶対的な条件としてとらえられやすいため、絶対に譲れない条件がない限りは「貴社の規定に準じます」と書くのが無難です。
求人で複数の職種が募集されていた場合、自分が希望する職種を本人希望欄に書くようにしましょう。希望がない場合も「貴社規定でお願いいたします」などと記入し、空欄にはしないようにしましょう。
【記載例】
営業職を希望いたします。
勤務地、待遇面などについては貴社の規定に準じます。
6-2.履歴書作成の注意点
履歴書を作成する際、嘘の学歴を書いてはいけません。中卒であるにも関わらず、高卒や大卒など嘘の学歴を記載するのは「学歴詐称」にあたり、罪に問われる可能性がありますので絶対にやめましょう。
なかには、自分の学歴に対してコンプレックスを抱えていたり、「学歴の欄に中学卒業しか書くことがない」と不安に感じたりするかもしれませんが、嘘をつくよりも正直に伝えることが大切です。
履歴書には、志望動機欄など自己アピールできる項目があります。学歴をネガティブにとらえるのではなく、志望理由や自分の強みを採用担当者に理解してもらえるよう履歴書を作成しましょう。
履歴書の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
7.中卒の仕事探しに関するよくある質問
中卒で仕事探しをしていると、いろいろと疑問が出てくることがあるかと思います。ここでは、高卒で仕事がない状態をなくすために有効なポイントをご紹介します。
7-1.中卒だからこその面接のコツはある?
中卒であることに限らず、面接ではやる気や熱意を伝えることが重要です。
中卒であることに対して「何か問題があるのではないか」「すぐに辞めてしまうのではないか」などの不信感を抱いている企業は少なからずあります。そのため面接では「なぜ中卒なのか」という質問が多くなりがちです。
それらの質問に対して素直に答え、真面目に仕事に取り組めることをアピールすれば、内定を勝ち取れる可能性は高くなります。
面接では質問に対する受け答えだけでなく、さまざまな面が評価の対象となります。服装や言葉遣い、態度なども見られていますので、第一印象を良くするために日頃から自分の言動などに気を付けて生活するようにしましょう。
面接の流れやマナーは前もって勉強しておけるので、以下を参考にしてください。
7-2.応募する勇気が出ないときは?
中卒であっても働ける仕事はありますが、学歴にコンプレックスを感じてしまいなかなか応募する勇気が出せない方もいるでしょう。
また、中卒であるがゆえに仕事に対して壁を感じることもあるかもしれませんが、企業は「一緒に働き続けられる人材かどうか」を見ています。
近年では学歴ではなく人となりを重視する企業も増えていることから、気になる求人があればどんどん応募し、面接では堂々と自分のアピールポイントを伝えましょう。
JOBPALでは対面面談やオンライン面談など、仕事について気軽に相談できます。あなたに合った仕事があれば案内もできますので、ぜひをご活用ください。
8.まとめ
中卒の方は仕事探しの際に学歴の壁を感じてしまい、「どうせ中卒だから」と悲観的になってしまいがちですが、中卒でも働ける仕事はあります。学歴ではなく実力主義の仕事を選ぶことで、中卒でも十分キャリアアップを目指せます。
紹介した「中卒でもできるおすすめの仕事12選」の中でも、特に工場勤務はおすすめの仕事です。学歴不問や未経験歓迎の求人も多く、働きながら知識や技術を身につけられます。また、資格取得を目指すことで、より安定した就職を実現することも可能です。
仕事探しの際は、自己分析をおこなって学歴以外の自分の強みを認識し、堂々と企業にアピールしましょう。加えて、応募する企業の研究や面接対策も重要です。
JOBPALでは多くの求人を取り扱っていますので、気になる求人があればどんどん応募してみましょう。
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