工場勤務の契約・待遇
更新日:2023年10月20日

工場勤務未経験でも正社員になれる?求人の特徴やおすすめ職種、応募のコツを解説

工場勤務未経験でも正社員になれる?求人の特徴やおすすめ職種、応募のコツを解説

※この記事は6分30秒で読めます。

「工場は未経験で正社員入社できる?」
「工場未経験でも正社員として働ける職種を知りたい」
など、未経験の方でも工場の正社員になれるのか、疑問を持っている方もいるでしょう。

工場の仕事は多くがマニュアル化されているため、未経験でも働きやすい特徴があります。

今回は、工場未経験でも正社員になれるのか、工場未経験の方の採用基準、未経験の方でも正社員になれる工場の求人の特徴などを解説します。この記事を読めば、工場未経験者が活躍できるのかがよくわかり、入社後の姿をイメージできます。

1.工場勤務未経験でも正社員になれる?

結論からいうと、工場勤務未経験でも正社員になることは十分に可能です。そのハードルもさほど高くなく、求人広告を見れば多くの製造業で未経験可の求人を出しています。

未経験でも働ける理由としては「マニュアルが完備されている」という点が大きいです。マニュアルに従って作業ができれば、工場未経験の方でも一定レベル以上の成果を出すことができます。

工場の面接では、現場作業のスキルや経験よりも仕事に対する熱意や、毎日しっかり出社して仕事をする責任感、体力などが重視される傾向があります。

2.正社員に採用されるための基準は?

工場勤務で正社員になるには、工場を運営する企業が用意した基準をクリアする必要があります。詳しい採用基準が公開されているわけではありませんが、基本的な採用基準として考えられるのは以下のとおりです。

2-1.勤務態度が良いか

工場の正社員になるには、最初から正社員募集の求人に応募する方法と、アルバイトや契約社員として働いて正社員登用制度を活用する方法の2つがあります。

非正規から正社員を狙う場合、普段の勤務態度や正社員登用試験の面接場面で「勤務態度が良いか」ということは必ずチェックされます。

将来的に正社員を目指している派遣社員やアルバイト、契約社員の方は、毎日の仕事ぶりが正社員登用につながることを意識して働きましょう。

仕事のスキルを身につけることはもちろん、「無断欠勤をしない」「上司や同僚への挨拶を徹底する」といった社会人として基本的なマナーを守ることも大切です。

2-2.ルールを守れるか

工場の現場では安全性などを目的に、機械の扱いだけでなく、工場内の歩き方や材料・製品の保管方法まで、細かなルールが徹底されます。工場内で身の危険を感じたことは「ヒヤリハット」として社内に共有され、新しいルール作りに活かされます。

毎週のようにさまざまなルールができたり、古いルールが見直されたりするなかで、ルールに従った働き方ができるか否かは正社員として働くには非常に重要なポイントです。
周囲が決めたルールに従うことが苦手な方や、自分の決めたとおりに自由に働きたい方は、正社員か否かに関係なく工場の仕事は向いていないでしょう。

2-3.やる気があるか

工場では、「限られた時間内でいかに多くの製品を効率よく生産できるか」「限られた資源や工具をできるだけ長く使ってコストダウンするにはどうすれば良いのか」といったことが日夜考えられています。

効率化とコストダウンを実現する新しいアイデアがどんどん取り入れられ、新しい機械や製造技術も導入されます。

そのため、一度覚えたことをずっと続けるのではなく、常に新しい技術を身につける必要があります。新しいスキルを身につけるやる気を持った方が、工場の正社員の基準を満たせるでしょう。

3.未経験で正社員になれる工場の求人の特徴

未経験で正社員になることに対して「正社員になれたとしても待遇は良くないのではないか?」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

実際は、長期間にわたって働きやすい待遇が用意されているケースが多いです。正社員の待遇について詳しく解説します。

3-1.毎年給料が上がる工場もある

「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、製造業は平均賃金で16業種中11位、年収は353万8,800円でした。

一方、国税庁が発表した「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、国内の給与所得者の年間平均給与は443万円です。

一般的な年収と比較して製造業の年収は高いとはいえない水準ですが、工場は毎年給与が上がるような昇給制度が用意されているケースが少なくありません。

企業によっては、「10年勤続表彰」「25年勤続表彰」といった具合に勤続年収に応じた報奨金を受け取れることもあります。長く働けば毎年の昇給と昇進、褒章(ほうしょう)によって、平均以上の年収を得ることも可能です。

3-2.中途入社でも不利にならない場合もある

一般的な企業では、中途採用の場合、高校や大学を卒業して新卒で入社した社員と比較して、スキル面の不利を感じることも少なくありません。

一方、工場の場合は作業マニュアルやルールが完備されており、中途入社でもマニュアルどおりに作業することで一定以上の品質の製品を作ることができます

また、実際の仕事を通じて先輩から丁寧に仕事を教えてもらえる「OJT」も盛んであり、中途入社であっても、スキル面で不利に感じることは少ないでしょう。

工場を運営する企業のなかには、年功序列ではなく実力評価で昇進できるケースもあります。先輩に負けない技術を身につけるというやる気があれば、昇進面でも不利になることはないでしょう。

3-3.労働の環境を改善している工場が多い

工場の仕事といえば、「キツイ」「汚い」「危険」を意味する3Kと呼ばれることもあり、労働環境が良くないというイメージを持っている方も少なくはないのでしょうか。

しかし、近年は政府主導の働き方改革や、人材不足解消のための企業独自の働き方改革が進んでおり、そのイメージはなくなりつつあります。

例えば、政府主導の働き方改革では年間5日の有給消化が義務化されました。企業による働き方改革では有給休暇の取得促進や、成果が待遇に反映される仕組みづくりなどが実施された企業もあります。

4.経験者に聞いた!工場の仕事がおすすめの未経験者の特徴

工場の仕事は未経験でも転職することは可能ですが、自分に合った仕事であるかどうかが大切です。ここでは、経験者の声とあわせて、工場の仕事がおすすめの方の特徴をご紹介します。

4-1.安定した給料を得たい方

工場で製造する製品は家電や食品、ねじやボルトなど、生活をしたり経済を回したりするうえで必要不可欠なものが多いです。安定した需要があることから、安定して給料を得たい方に向いています。

大手家電メーカーの下請け工場で働いていますが、特定の家電を作るのに当工場の技術が不可欠ということもあり、安定した受注をいただいています。

経営に問題がなく、給与の未払いやボーナスゼロといったことは発生したことがありません。景気の影響を受けやすい小売業やサービス業と比べれば収入の激減を心配することなく、安定した給料を得ることができるでしょう。

(30代・製造オペレーター)

4-2.一つの仕事に没頭したい方

工場の配置によって仕事内容はさまざまですが、現場作業員は1つの仕事に没頭できることが多いです。担当者ごとに作業工程が割り振られるため、ルーティンワークに苦手意識を感じない方に向いているでしょう。

製造業の機械に使われる部品を工具室から現場のオペレーターに運ぶ仕事をしています。最初はあまりの数の多さに驚いてしまい不安だらけでしたが、毎日ずっと同じ作業をしているうちにスムーズに作業ができるようになりました。

接客業やサービス業は向いていないので、1つの仕事に集中できる工場の仕事は自分に向いています。

(20代・製造オペレーター補助)

4-3.対人関係のストレスをなくしたい方

工場では1つの仕事に没頭でき、営業職のように顧客と商談をしたり要望を聞いたりする必要はありません。対人関係のストレスを回避したい方は、工場の仕事が向いているでしょう。

自分は数年前に生産技術部門として、現場の作業を効率化する部品を開発したり、そのような製品の図面をCADで作成したりといった仕事をしていました。

基本的に打ち合わせの相手は上司や現場のスタッフであり、現場は僕の仕事がないと効率が落ちるので優しく、対人関係に悩んだことはありません。

(40代・生産技術部門)

4-4.福利厚生を優先する方

工場は安定した需要があることから売上が比較的安定しており、安定した利益を原資にして手厚い福利厚生が用意されていることがあります。福利厚生を優先する方であれば、工場は良い選択肢といえるでしょう。

私がいた工場では家賃補助や昼食補助、社員旅行の補助など、さまざまな名目の福利厚生が充実していました。

営業部にいた私は「営業手当」を受け取ることもできたので、当時の待遇には非常に満足しています。

(30代・営業部)

4-5.プライベートを充実させたい方

工場の仕事は「日勤」や「交代勤務」に分かれています。残業時間が制限されていたり、あらかじめシフトが決まっていたりと、ワークライフバランスを保ちやすくなっています。

3交代で夜勤ありの職場に勤めていました。夜勤手当がつくことで待遇が良いということ以外に、次の時間帯の出勤者がくれば残務処理をして帰れる点も魅力でした。

繁忙期以外はあまり残業せずに帰れていたのでプライベートを充実させることができました。

(30代・製造オペレーター)

5.未経験で工場求人に応募するならどの職種が良い?

ひとくちに工場といっても、製造オペレーターや技術職、営業、経理など、さまざまな職種があります。工場未経験の方が応募するなら、どのような職種が良いのでしょうか。ここでは、未経験で工場求人に応募したい方におすすめの職種を紹介します。

5-1.ピッキング

ピッキングは、指示書に従って必要なものを倉庫や出荷場から取り出し、出荷場に並べたり、運送トラックに積み込む準備をしたりする仕事のことです。

指示書どおりに商品を取り出して並べる仕事であり、機械棚の操作方法や商品の配置さえ覚えてしまえば、工場の仕事が未経験でも働きやすい仕事の一つといえます。

ピッキングが素早く終わると出荷担当者全体の仕事が早く終わり、残業時間の削減に貢献できるといったやりがいや魅力があります。

5-2.軽作業

軽作業は、梱包やシール貼り、袋詰めなど腕力や体力を必要としにくい仕事の総称です。

ライン作業の最終段階を担う仕事であり、軽作業をする時点では製品は完成していて検査や選別も済んでいます。そのため、製造や品質管理に関する技術がない未経験者でも働きやすい職種といえます。

一方で、梱包や袋詰めを完了させないと出荷担当者の仕事が終わらないことから、工場の効率的な生産を支える重要な部署です。体力に自信がない方や、製造現場のスキルがない新入社員でも、会社に貢献できることが軽作業の大きな魅力です。

5-3.清掃・洗浄

清掃は工場内のゴミやホコリ、油などを掃除して快適な労働環境を保つための仕事です。洗浄は、完成したばかりで油まみれの完成品を洗浄して検品や選別に流すための仕事を指します。

清掃は作業内容がマニュアル化されており、中途入社の方でもすぐに仕事を覚えられる可能性が高いです。洗浄作業は手作業でおこなうこともありますが、大半は自動化されているのでマニュアルさえ覚えればベテラン社員に負けない仕事ができるでしょう。

清掃は製造オペレーターが安全・快適に作業をするのに必要不可欠な仕事、洗浄は検査・選別・梱包という次工程に流すのに不可欠な仕事であるという点にやりがいがあります。

5-4.検品・検査

検品・検査(選別を含む)は、完成品に不純物や不具合品が含まれていないかを確認する重要な役目です。

検品は、袋詰めをした小さな部品に髪の毛やホコリといった混入がないか、重量は規定値以内におさまっているかなどを確認する作業です。

検査は完成品が寸法公差内におさまっているかを抜き取りチェックする仕事で、そのあとは全数の選別作業に回されることになります。

非常に集中力が要求される仕事ですが、どこをチェックするかはすべてマニュアル化されているため、完成品の特別な知識がなくても始められます。
一方で、検品や検査を完璧にこなすことでお客様に不良品を出荷するリスクを未然に抑えられます。クレームの発生を未然に防ぎ、会社の対外的な評価を高められるやりがいのある仕事です。

5-5.機械操作

機械操作は、現場で製品を製造する機械を操作するオペレーターのことです。

工場で製品を生産するためには、生産ラインごとに配置された機械を正しく作動させることが必要です。機械が正常に作動するように操作するだけでなく、万が一のトラブルの際の制御も重要な役割です。

完成品を作り上げるための正しい機械操作を覚える仕事ではありますが、マニュアルが完備されていること、工場の要の仕事として手厚いOJTを受けることができるため、未経験でも活躍できます。

工場のなかで核といえる重要な仕事であり、担当する仕事を極めることで会社の評判を上げることに貢献できる魅力があります。

6.未経験で工場の正社員求人に応募するときのコツ

工場の未経験者が就職・転職を成功させるには、応募時に守りたいコツ・ポイントがいくつかあります。ここでは工場未経験者が正社員求人に応募する前に覚えておきたいコツ・ポイントを紹介します。

6-1.工場求人や仕事内容の情報収集をおこなう

工場の求人に応募する前に、応募先の工場の仕事内容や評判について情報収集をおこないましょう。

特に未経験の場合、「想像していた仕事と違っていて、自分がやりたい仕事ではなかった」という入社後のギャップに苦しむことを防ぐためにも、事前調査は絶対に必要です。

【応募前に確認しておきたい内容】

  • どのような工場で、どのような仕事をするのか?
  • 何を扱うのか?
  • 雇用形態は正社員なのか?
  • 日勤なのか?夜勤なのか?
  • 給料はいくらなのか?
  • 年間の休日は何日なのか?
  • 福利厚生は?
  • 寮や社食はあるのか?

など、徹底的に調べることで、入社後のギャップを防げるでしょう。

チェックリストを作っておき、気になる工場が希望条件を満たしているかを確認できるようにしておくと良いかもしれません。

項目例 A工場 B工場 C工場
雇用形態:正社員
日勤のみ
重いものは扱わない

※◯は、希望条件を満たす場合。△は要相談の場合、✗は希望条件を満たさない場合。

6-2.退職は転職先が決まってからおこなう

自分に合う工場を見つけたあと、すぐに今いる会社を辞めてしまうのは得策ではありません。もしその求人で内定を得られなかった場合、「なかなか次が見つからない……」という事態に陥ることも考えられます。

基本的には内定を受けてから今の会社を退職しましょう。ただし、今の会社にどうしても長くいられないなど特別な事情がある方は、その限りではありません。

7.まとめ

工場の仕事は、「大変で給料が安い」というマイナスイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実際は毎年の昇給や昇進を重ねることで、平均以上の年収を得ることも十分に可能です。
近年は人手不足解消のために働き方改革に着手する企業も多いため、快適な環境で働けることも少なくありません。

未経験の方であってもマニュアルが完備されているため、チャレンジしやすい仕事の一つともいえるでしょう。興味があれば以下から求人を探してみてください。

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