ピッキングとは?ピッキング(仕分け)作業のきつい点や楽な点、仕事内容を徹底解説
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「ピッキング作業ってどんな仕事?」
「ピッキングはきつい?難しい?」
など、ピッキングに関して疑問を持っている方もいるでしょう。
ピッキング作業は、工場の求人でよく見かける仕事の一つで、未経験者にもおすすめの比較的簡単な仕事です。
今回は、ピッキング作業の仕事内容や、きつい点と楽な点、メリットやデメリットなどについて詳しくご紹介します。さまざまな視点からピッキング作業についてお伝えするので、仕事選びに役立ててください。
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1.ピッキング(仕分け)とは?
ピッキングとは、指示書で指定された商品を倉庫のなかから集めていく作業のことです。商品は、食品や衣料品、雑貨など、企業によってさまざまです。
集められた商品は、注文ごとに仕分け・検品がおこなわれたあと出荷されますが、企業の規模によってはピッキングを担当するだけでなく、出荷の業務もおこなう場合もあります。
そのため、思っていたよりも負担の多い仕事を担当することにならないように、応募の際には業務範囲をよく確認しておきましょう。
ピッキング作業について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
2.ピッキング作業がきつい理由6点
ピッキング作業がきついといわれる理由には、主に以下の6点が挙げられます。
- 倉庫内を歩き回る
- 立つ・座るの繰り返しが多い
- 重い荷物の取り扱いが難しい
- 品名を覚えるのが大変
- 単純作業で飽きることもある
- 繁忙期は忙しくなる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1.倉庫内を歩き回る
ピッキング作業は、倉庫のなかから商品を探していくので、1日中歩き回ることになります。
業務に慣れていないうちは、商品の場所も把握できておらず、効率的に回れないので余計に大変かもしれません。倉庫が広いほど歩く距離も長くなるため、体力が必要です。
2-2.立つ・座るの繰り返しが多い
倉庫の棚に上から下まで詰め込まれた商品を取り出すため、必然的に立つ・座る動作が多くなります。そのため、足腰に大きな負担がかかります。
特に腰痛持ちの方は、早めに体が悲鳴をあげることになるかもしれません。腰痛でない方も、体に異変が出ないように気をつけながら仕事をする必要があります。
2-3.重い荷物の取り扱いが難しい
ピッキングする商品には、重い荷物もあります。余計な体力を消耗することなく、棚から重い商品を取り出すためにはコツや工夫が必要でしょう。
他の商品とぶつかり破損させてしまうことがないよう、慎重に取り扱わなければなりません。
2-4.品名を覚えるのが大変
ピッキングする商品は、数多くあるため品名を把握するのが大変です。
特に、化粧品や雑貨などの細々とした商品は品名が似ている場合も多く、覚えるのは一苦労です。間違った商品を集めてしまうと、作業をやり直すことになってしまうので、細心の注意を払わなければなりません。
2-5.単純作業で飽きることもある
ピッキング作業は、取り扱う商品は日々変わるものの、指示書に基づき商品を集めるという作業自体は変わりません。そのため、作業が単純すぎて飽きてしまう場合もあります。
新しいことに挑戦するのが好きな方は、最初は平気でもだんだんつらいと感じ始めるかもしれません。
2-6.繁忙期は忙しくなる
注文数が増える年末年始や季節のイベントの時期などは、ピッキング作業の仕事も繁忙期を迎えます。
1日の作業数が増えて忙しくなるうえ、需要に合わせて商品の配置が変わるため、通常よりも大変になるでしょう。スタッフ数も増加するので、倉庫内の移動に時間がかかることもあります。
3.ピッキングの作業方式は大きく分けて2種類
ピッキング作業は、大きく分けて以下の2種類があります。
3-1.摘み取り方式
摘み取り方式は、オーダーピッキングとも呼ばれる作業方法で、1つの注文毎に商品を集めます。
主に個人向けの出荷に用いられ、出荷数が少ない場合でも対応しやすい方式です。
3-2.種まき方式
種まき方式は、同時に複数の注文に対応する方式で、主に企業相手のオーダー対応となります。
当然、取り扱い商品の数は段違いに多いのが特徴です。ただ、一気に商品を集めることもあって、作業そのものはより効率的になります。
4.ピッキングの作業方式ごとのきつい点と楽な点
上記の通り、ピッキング作業には2つの方式があり仕事の方法が異なるので、それぞれにきつい点、楽な点があります。
これらが向き不向きにも繋がりますので、それぞれをチェックしていきましょう。
4-1.摘み取り方式のきつい点と楽な点
摘み取り方式は、倉庫内を歩き回って指示書通りに商品を集めなければならないので、体力的にきついと感じることがあります。
一方、注文数が少ない場合はそのぶんピッキングもすぐ終わるので、落ち着いて作業できる日もあるのが楽なところです。
4-2.種まき方式のきついと点と楽な点
種まき方式では、一度に多くの出荷に対応するため、商品ごとの注文数を把握するのが難しくなります。作業を進めながら追加発注にも柔軟に対応しなければなりません。
一方、ピッキングにおいては往復作業が少なくなるので体力面では楽になるでしょう。
5.業種別のピッキング作業できついと思う点と楽な点
ピッキング作業は、働く業種によっても違いがあります。ここでは以下の3つの業種に分けて、きつい点と楽な点をご紹介します。
5-1.アパレルのピッキング作業
アパレルのピッキングでは、季節や毎年の流行によって商品の種類が変わるので覚えるのが大変です。サイズや色に注意しなければならない点も手間となるでしょう。
一方、ファッション好きな方にとっては最新のトレンドをいち早く知れるので、服が好きな方であれば楽な気持ちで働けるでしょう。
5-2.お酒・飲料水のピッキング作業
お酒・飲料水のピッキングは重いケースごと移動させることが多いので、かなりの重労働になります。
一方で、細かい作業が少ないこと、従業員が多く配置されていることなどから「楽だ」と感じる場合もあるでしょう。
5-3.食品のピッキング作業
食品のピッキングは、品質を保持するためにスピーディな対応が求められます。冷蔵・冷凍保存の商品がある場合は、徹底した防寒対策も必要でしょう。
一方で、毎日の注文数に変動があるため、繁忙期以外は作業量が少ない日もあります。商品の重さも、比較的軽いものが多いので女性も楽にできるでしょう。
6.ピッキング作業に向いていない方の特徴
ここでは、ピッキング作業に向いていない方の特徴を以下の3つに分けて解説します。
- 立ち仕事が苦手な方
- 集中力が続かない方
- コミュニケーションをとりたくない方
それぞれの特徴についてお伝えします。
6-1.立ち仕事が苦手な方
ピッキング作業は、歩き回って作業することが多いので、立ちっぱなしの仕事が苦手な方には向いていません。
スピーディに手際よく動くことを求められるので、体力に自信がない場合はハードに感じるでしょう。
6-2.集中力が続かない方
ッキングは単純作業の繰り返しなので、簡単そうに思う方も多いですが、正確な商品と数量を効率良く集めるためには集中力が必要です。
そのため、同じ作業ですぐに飽きてしまう方や集中力が途切れやすい方には難しい仕事かもしれません。
6-3.コミュニケーションをとりたくない方
種まき方式の場合は、チームで協力して作業をおこなうので、最低限のコミュニケーションは必要です。そのため、誰とも話さずに黙々と作業したい方には向いていないかもしれません。
摘み取り方式は一人で完結する仕事なので、仕事探しをする際は作業方式をよく確認しましょう。
7.ピッキング作業に向いている方の特徴
それでは、ピッキング作業が向いている方とはどんな方なのでしょうか。以下の2点に分けて解説します。
- 一人で淡々と作業をしたい方
- 単純作業が好きな方
それぞれについてお伝えします。
7-1.一人で淡々と作業をしたい方
一人で淡々と作業したい方は、ピッキングに向いています。チーム内での報告・連絡など必要最低限のコミュニケーションは取る必要があるものの、黙々とこなす作業がほとんどです。
接客や社外との連絡などもほぼないので、周囲に振り回されずに仕事ができます。
7-2.単純作業が好きな方
指示通りに同じ作業を繰り返すことが好きな方、得意な方は、ピッキング作業に向いています。
単純作業でも最後まで飽きずに継続でき、丁寧に仕事をこなせる方なら、創意工夫することで仕事の楽しさを見出せるでしょう。
8.ピッキングの仕事に就くデメリットとメリット
どんな仕事にもデメリット・メリットの両方があります。ここからは、ピッキングの仕事のデメリット・メリットをご紹介していきましょう。
8-1.ピッキングの仕事に就くデメリット
まずは、ピッキングの仕事に就くデメリットです。
8-1-1.空調が十分に効いていない場合がある
倉庫は、店舗などとは違って空調が十分に効いていないケースもあります。そのため、夏場は暑く、冬場は寒いなかで長時間の作業をしなければなりません。
近年では、ある程度は空調設備が整っている倉庫も多くなってはいますが、広いスペース全体をカバーするのは難しく、温度差が激しいケースもあります。
8-1-2.長い移動距離や重たい荷物を運ぶなどの肉体労働
特に摘み取り方式のピッキング作業では、倉庫内でかなりの距離を移動しなければならないケースもあります。
また、重たい荷物を台車などを使わずに運ばなければならないこともあり、かなりの肉体労働です。
8-1-3.商品を間違えてはいけないというストレス
多くの倉庫では、商品を間違えて発送しない対策として、バーコードを利用したシステムを導入している会社があります。
しかし、システムを導入していない倉庫では、人の目で確認をするため、間違えてピッキングする可能性があります。それが原因でストレスになることもあるようです。
8-1-4.繁忙期は忙しくなる
倉庫によっては、商品がたくさん納品される忙しい時期があります。忙しい時期は、商品の点数が増えたりするので、倉庫を片付けて商品を置くスペースを確保しなければなりません。
場合によっては、仮設の倉庫に商品を納品する場合もあります。また、忙しくなるため、大量のスタッフを募集するので、人の多さから倉庫内が動きにくくなることもあります。
8-2.ピッキングの作業に就くメリット
次に、ピッキングの仕事に就くメリットです。
8-2-1.商品についての知識がつく
業種によっても異なりますが、さまざまな商品を毎日取り扱います。そのため、仕事をしながら自然と商品についての知識が付いていくでしょう。
仕事をしながら「こんな商品があったんだ」と毎日新しい発見をすることができます。最新のトレンド情報が自然と目に入ってくるのも嬉しいポイントです。
8-2-2.シフトが組みやすい
ピッキング作業は、多くの作業でのローテーションになり、人数の都合をつけやすいこともあって、他の軽作業と比較するとシフトが組みやすいというメリットがあります。
自分の生活スタイルを守りながら仕事をしたいという方にとっては、かなり大きなメリットと言えるでしょう。
8-2-3.買い物が上手になる
毎日いろんな商品に触れてピックアップしていく作業を繰り返すので、毎日の買い物が上手になるという点もメリットです。
先ほども触れたとおり、さまざまな商品の知識も身につきますし、トレンドなどの情報も得られるので、買い物にはかなり有利になります。
また、倉庫の空間全体を把握する能力も磨かれますので、整理整頓が上手になったという声も聞かれます。
8-2-4.単純作業なのでスキルや資格は必要ない
注文があった商品を集めるピッキング作業には、特別なスキルも資格もいりません。
棚に置いてある商品の場所を覚えるまで時間がかかる場合もありますが、慣れてしまえば楽と思える仕事でしょう。
8-2-5.接客が苦手な方でもOK
ピッキング作業は、倉庫で黙々と作業をします。そのため、接客業のようにお客様からの無理難題な要求や、クレームの対応などはありません。
対人関係が苦手な方にとって、ピッキングは働きやすい仕事でしょう。
9.ピッキングの仕事は未経験でもはじめやすい
ピッキングは、シンプルな単純作業の繰り返しなので未経験でもはじめやすい仕事です。
商品を覚えてコツを掴むまでは少し大変かもしれませんが、徐々に仕事に慣れれば楽に働けるでしょう。商品によっても働きやすさが変わるので、自分の得意不得意にあった職場を選ぶことをおすすめします。
実際に求人サイトを見ると、ピッキングの仕事に関する求人情報は数多く掲載されています。条件もさまざまなので、自分が納得できる条件で働ける求人を探してみましょう。
10.ピッキングの仕事に興味を持ったら「JOBPAL」を活用しよう
今回は、ピッキング作業のきつさや作業方式、向いていない方・向いている方の特徴などをお伝えしました。
ピッキングは、たしかに業種や作業方式によってはかなりの体力が求められます。しかし、対人関係などを気にする必要が少ないので、一人で黙々と仕事をしたい方にとっては楽に感じられるでしょう。
ピッキングの仕事への転職を検討している方は、向き不向きやメリット・デメリットなども頭に入れたうえで考えてみてください。
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