ピッキングはきついって本当?9つの理由や作業方式ごとのきつい点と楽な点を解説

この記事で分かること
- ピッキング作業は、倉庫内を動き回ったり、ミスできないプレッシャーがあったりするため、きついと感じる
- 一度に多くの注文に対応する方式の場合は往復作業が少ないなど、作業方式ごとにきつい点と楽な点がある
- 立ち仕事や集中し続けることが苦手な方には不向きだが、単純作業を一人で黙々とこなせる方には向いている
※この記事は6分30秒で読めます。
「ピッキング作業はきついって本当?」
「ピッキング作業で得られるメリットを知りたい」
など、ピッキング作業に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
ピッキング作業は体力勝負できつい部分がある反面、一人で黙々と仕事がしやすく、未経験で挑戦しやすいのが特徴です。
今回は、ピッキング作業がきついといわれる理由や、向いていない方・向いている方の特徴、仕事で得られるメリットなどを解説します。この記事を読めば、ピッキング作業のことがよくわかり、応募へ向けて前向きな一歩を踏み出せます。
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1.ピッキング作業はきついって本当?
ピッキング作業とは、指示書で指定された商品を倉庫の中から集める作業のことです。扱う商品は、食品や衣料品、雑貨など、企業によってさまざまです。
集められた商品は、注文ごとに仕分け・検品がおこなわれたあと出荷されますが、企業の規模によってはピッキングを担当するだけでなく、出荷の業務も任される場合があります。
ピッキング作業はきついという評判を耳にする方もいるかもしれません。ここでは、ピッキング作業がきついといわれる理由を9つに分けて紹介します。
1-1.倉庫内を歩き回る
ピッキング作業は、倉庫の中から商品を探していくので、一日中歩き回ることになります。
業務に慣れていないうちは、商品の場所も把握できておらず、効率的に回れないので余計に大変かもしれません。倉庫が広いほど歩く距離も長くなるため、体力が必要です。
1-2.立つ・座るの繰り返しが多い
倉庫の棚に上から下まで詰め込まれた商品を取り出すため、必然的に立つ・座る動作が多くなります。そのため、足腰に大きな負担がかかります。
特に腰痛持ちの方は、早めに体が悲鳴をあげることになるかもしれません。腰痛でない方も、体に異変が出ないように気をつけながら仕事をする必要があります。
1-3.重い荷物の取り扱いが難しい
ピッキング作業をする際は、他の商品とぶつかり破損させてしまうことがないよう、慎重に取り扱わなければなりません。
倉庫内で長い距離を移動したり、重たい荷物を台車などを使わずに運ばなければないこともあり、かなりの肉体労働です。
仕事に慣れてくると、余計な体力を消耗しないためのコツや工夫が身につきますが、最初のうちはきついと感じることがあるでしょう。
1-4.品名を覚えるのが大変
ピッキングする商品は数多くあるため、品名を把握するのが大変です。
特に、化粧品や雑貨などの細々とした商品は品名が似ている場合も多く、覚えるのは一苦労です。
間違った商品を集めてしまうと、作業をやり直すことになってしまうので、細心の注意を払わなければなりません。
1-5.ミスできないプレッシャーがある
ピッキング作業は、常にミスできないプレッシャーにさらされています。ミスをすると商品が誤配送されて、顧客からのクレームにつながるからです。
倉庫によっては、商品を間違えて発送しない対策として、バーコードを利用したシステムを導入している場合があります。
しかし、システムを導入していない倉庫では人の目で確認をするため、作業の負担が大きく、きついと感じることもあるでしょう。
1-6.チーム作業の場合は輪に入りづらいこともある
作業内容によっては、すでに長年働いているスタッフを中心に、グループができあがっていることがあります。
新しく加わるスタッフにとって、すでにできあがっている人間関係にうまく溶け込むのは、難しい場合があります。チームワークが必要な作業では特に、輪に入れない寂しさを感じてしまうかもしれません。
1-7.単純作業で飽きることもある
ピッキング作業は、取り扱う商品は日々変わるものの、指示書に基づき商品を集めるという作業自体は変わりません。そのため、作業が単純すぎて飽きてしまう場合もあります。
新しいことに挑戦するのが好きな方は、最初は平気でもだんだんつらいと感じ始めるかもしれません。
1-8.繁忙期は忙しくなる
商品の注文数が増える年末年始や季節のイベントの時期などは、ピッキング作業の仕事も繁忙期を迎えます。
一日の作業数が増えて忙しくなるうえ、需要に合わせて商品の配置が変わるため、通常よりも大変になるでしょう。
場合によっては、仮設の倉庫に商品を納品する場合もあります。
また、繁忙期に備えて大量のスタッフを募集するので、人の多さから倉庫内が動きにくくなることもあります。
1-9.倉庫内の温湿度がきついと感じる
倉庫は、店舗などとは違って空調が十分に効いていないことがあります。その場合、夏場は暑く、冬場は寒い中で長時間の作業をしなければなりません。
近年、空調設備が整っている倉庫も多くなっていますが、広いスペース全体をカバーするのは難しく、温度差が激しい場合もあります。
特に、出入り口付近は搬入出のため扉を開けっ放しにすることが多いため、暑さ・寒さや湿度が不快できついと感じることがあるかもしれません。
2.ピッキングの作業方式ごとのきつい点と楽な点
ピッキング作業には、大きく分けて摘み取り方式と種まき方式の二種類があります。
摘み取り方式はオーダーピッキングとも呼ばれ、一つの注文ごとに商品を集める方式です。主に個人向けの出荷に用いられ、出荷数が少なくても対応できます。
一方、種まき方式はトータルピッキングとも呼ばれ、同時に複数の注文に対応する方式です。主に企業向けの出荷に用いられ、出荷数は段違いに多くなります。
ここでは、ピッキングの作業方式ごとのきつい点と楽な点をそれぞれ紹介します。
2-1.摘み取り方式のきつい点と楽な点
摘み取り方式は、倉庫内を歩き回って指示書通りに商品を集めなければならないので、体力的にきついと感じることがあります。
一方、注文数が少ない場合はそのぶんピッキングもすぐ終わるので、落ち着いて作業できる日もあるのが楽なところです。
2-2.種まき方式のきついと点と楽な点
種まき方式では、一度に多くの出荷に対応するため、商品ごとの注文数を把握するのが難しくなります。作業を進めながら追加発注にも柔軟に対応しなければなりません。
一方、ピッキングにおいては往復作業が少なくなるので体力面では楽になるでしょう。
3.業種別に見るピッキング作業のきつい点と楽な点
ピッキング作業は、働く業種によっても違いがあります。ここでは以下の業種に分けて、きつい点と楽な点を紹介します。
- アパレル
- お酒・飲料水
- 食品
- 医薬品
それぞれの業種の特徴をチェックして、自分に合った仕事を選びましょう。
3-1.アパレルのピッキング作業
アパレルのピッキングでは、季節や毎年の流行によって商品の種類が変わるので覚えるのが大変です。サイズや色に注意しなければならない点も手間となるでしょう。
一方、ファッション好きな方にとっては最新のトレンドをいち早くつかめるので、服が好きな方であれば楽しみながら働けるでしょう。
3-2.お酒・飲料水のピッキング作業
お酒・飲料水のピッキングは重いケースごと移動させることが多いので、かなりの重労働になります。
一方で、細かい作業が少ないこと、従業員が多く配置されていることなどから「楽だ」と感じる場合もあるでしょう。
3-3.食品のピッキング作業
食品のピッキングは、品質を保持するためにスピーディな対応が求められます。冷蔵・冷凍保存の商品がある場合は、徹底した防寒対策も必要でしょう。
一方で、毎日の注文数に変動があるため、繁忙期以外は作業量が少ない日もあります。商品の重さも、比較的軽い物が多いので力に自信がない方も楽に作業できるでしょう。
3-4.医薬品のピッキング作業
医薬品のピッキングは、患者の健康や命に関わる作業のため、高い正確性と責任感が求められます。
また、割れ物や細かい温度管理が必要な物などが多いので、作業は慎重におこなわなければなりません。
一方、医薬品は比較的小型で軽量なものがほとんどであり、医薬品の品質を保つために温度管理された快適な環境で作業できます。そのため、体力に自信がない方でも働きやすいのが特徴です。
4.ピッキング作業に向いていない方の特徴
ここでは、ピッキング作業に向いていない方の特徴を以下の3つに分けて解説します。
- 立ち仕事が苦手な方
- 集中力が続かない方
- コミュニケーションをとりたくない方
それぞれの特徴についてお伝えします。
4-1.立ち仕事が苦手な方
ピッキング作業は、歩き回って作業することが多いので、立ちっぱなしの仕事が苦手な方には向いていません。
スピーディに手際よく動くことを求められるので、体力に自信がない場合はハードに感じるでしょう。
4-2.集中力が続かない方
ピッキングは単純作業の繰り返しなので、簡単そうに思う方も多いですが、正確な商品と数量を効率良く集めるためには集中力が必要です。
そのため、同じ作業ですぐに飽きてしまう方や集中力が途切れやすい方には難しい仕事かもしれません。
4-3.コミュニケーションをとりたくない方
種まき方式の場合は、チームで協力して作業をおこなうので、最低限のコミュニケーションは必要です。そのため、誰とも話さずに黙々と作業したい方には向いていないかもしれません。
摘み取り方式は一人で完結する仕事なので、仕事探しをする際は作業方式をよく確認しましょう。
5.ピッキング作業に向いている方の特徴
それでは、ピッキング作業が向いている方とはどのような方なのでしょうか。以下の2点に分けて解説します。
- 一人で淡々と作業をしたい方
- 単純作業が好きな方
それぞれについてお伝えします。
5-1.一人で黙々と作業をしたい方
一人で黙々と作業したい方は、ピッキングに向いています。チーム内での報告・連絡など必要最低限のコミュニケーションは求められるものの、 黙々とこなす作業がほとんどです。
接客や社外との連絡なども少ないので、周囲に振り回されずに仕事ができます。
ただし、同時に複数の注文に対応する種まき方式の場合、チームで作業するのが一般的です。作業内容によっては密接なコミュニケーションが必要になることは、念頭に置いておきましょう。
5-2.単純作業が好きな方
指示通りに同じ作業を繰り返すことが好きな方、得意な方は、ピッキング作業に向いています。
単純作業でも最後まで飽きずに継続でき、丁寧に仕事をこなせる方なら、創意工夫することで仕事の楽しさを見出せるでしょう。

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6.ピッキングの仕事に就くメリットはたくさんある
たしかに、ピッキング作業はきついと感じる方がいます。しかし、実はピッキングならではの魅力もたくさんあるため、おすすめの仕事です。
ピッキングの仕事に就くメリットには、以下の6つが挙げられます。
- 商品についての知識がつく
- シフトが組みやすい
- 買い物が上手になる
- 単純作業なのでスキルや資格は必要ない
- 接客が苦手な方でもチャレンジできる
- 未経験でもはじめやすい
それぞれのメリットを詳しくお伝えします。
6-1.商品についての知識がつく
業種によっても異なりますが、さまざまな商品を毎日取り扱います。そのため、仕事をしながら自然と商品についての知識がついていくでしょう。
仕事をしながら「こんな商品があったんだ」と毎日新しい発見をすることができます。最新のトレンド情報が自然と目に入ってくるのもうれしいポイントです。
6-2.シフトが組みやすい
ピッキング作業は、多くの作業でのローテーションになり、人数の都合をつけやすいこともあって、他の軽作業と比較するとシフトが組みやすいというメリットがあります。
自分の生活スタイルを守りながら仕事をしたいという方にとっては、かなり大きなメリットといえるでしょう。
6-3.買い物が上手になる
毎日いろんな商品に触れてピックアップしていく作業を繰り返すので、毎日の買い物が上手になるという点もメリットです。
先ほども触れたとおり、さまざまな商品の知識も身につきますし、トレンドなどの情報も得られるので、買い物にはかなり有利になります。
また、倉庫の空間全体を把握する能力も磨かれますので、整理整頓が上手になったという声も聞かれます。
6-4.単純作業なのでスキルや資格は必要ない
注文があった商品を集めるピッキング作業には、特別なスキルも資格もいりません。
棚に置いてある商品の場所を覚えるまで時間がかかる場合もありますが、慣れてしまえば楽と思える仕事でしょう。
6-5.接客が苦手な方でもチャレンジできる
ピッキング作業は、倉庫で黙々と作業をします。そのため、接客業のようにお客様からの無理難題な要求や、クレームの対応などはありません。
対人関係が苦手な方にとって、ピッキングは働きやすい仕事でしょう。
6-6.未経験でもはじめやすい
ピッキングは、単純作業の繰り返しなので未経験でもはじめやすい仕事です。
商品を覚えてコツをつかむまでは少し大変かもしれませんが、仕事に慣れれば楽に働けるでしょう。作業方式や業種によっても働きやすさが変わるので、自分の得意不得意にあった職場を選ぶことをおすすめします。
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7.まとめ
ピッキング作業は、倉庫内を歩き回って作業するため体力が必要であり、ミスできないプレッシャーがあるなど、きついと感じる部分がある仕事です。
種まき方式は、一度に多くの注文に対応する必要はあるが、往復作業が少ない傾向にあるなど、作業方式ごとにきつい点と楽な点があります。
単純作業が好きな方にとっては、黙々と仕事できるピッキング作業が向いています。スキルや資格が必要ないため、未経験でも挑戦しやすいのはうれしいポイントです。
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