機械オペレーターとは?主な仕事内容や向いている人、必要な資格を解説
※この記事は約6分30秒で読めます。
「機械オペレーターってどんな仕事?」
「機械オペレーターに向いている人が知りたい」
など、機械オペレーターに関して疑問を持っている方もいるでしょう。
機械オペレーターは、機械類を操作する役割で、製造工場や建築現場での活躍が求められています。
今回は、機械オペレーターの仕事内容、向いている人・向いていない人、役立つスキルや資格、求人選びのポイントなどを解説します。この記事を読めば、機械オペレーターの仕事がよくわかり、転職や就職のイメージが描けるようになります。
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1.機械オペレーターとは?
機械オペレーターとは、製造工場で使用する機械を操作する人です。
使用する機械は、「生産ラインの自動機」と「部品加工用の生産設備」の2種類があります。
1-1.製造オペレーターとの違い
機械オペレーターと類似する仕事に製造オペレーターがありますが、両者とも基本的な仕事内容は同じです。 企業ごとの呼び方の違いという認識で問題ないでしょう。
2.機械オペレーターの仕事内容って?
機械オペレーターは冒頭でもお話した通り、製造工場での機械操作が主な仕事内容となります。
製造工場にさまざまな種類の機械があり、当然担う作業内容も異なりますが、機械オペレーターの仕事は大きく以下の2種類に分けられます。
2-1.生産ラインの自動機
製造工場の生産ラインでは、ベルトコンベアで流れてくる製品に不具合がないかをチェックし、部品の組み立てをおこないます。自動機は部品を組み立てるときに必要な機械操作です。
2-2.生産ラインの自動機
部品を加工する生産設備では、部品の原型を作ったり、整えたりする機械の操作をおこなうことになります。
3.【種類別】機械オペレーターのきつい点・楽な点
機械オペレーターは大きく分けると、上記の2種類に分けられますが、製造するものによってさらに細かく4種類に分類されます。それぞれのきつい点と楽な点を見ていきましょう。
3-1.プレス加工機械オペレーター
プレス加工機械オペレーターは、板金などの金属をプレスする機械を操作する仕事です。
製品によって部品の大きさはさまざまで、かなり大きな板金をプレスすることや、とても小さな部品を鍛造とセットでおこなうこともあります。
3-1-1.きつい点①扱うサイズによっては力が必要
大きなサイズのものをプレスする場合、かなりの力が必要となるケースがあります。製造工場の規模によっては、板金のセットなどはすべて手作業となりますので、体力も求められます。
3-1-2.きつい点②単純作業の繰り返しになってしまう
プレス作業の場合、単純な作業の繰り返しになるケースが多いです。
そのため、仕事が単調でとても退屈なものに感じられることもあります。集中力があまり持続しないという方には、単調さがつらくなってしまうかもしれません。
3-1-3.楽な点①機械操作が難しくない
プレス加工の場合、一般的に機械の操作はそれほど難しくはありません。そのため、すぐに仕事を覚えることができます。未経験の方でも、比較的早い段階で慣れることができます。
3-1-4.楽な点②黙々と一人で作業することができる
他のスタッフと連携して作業することはあまりありません。
そのため、他人を気にせずに黙々と作業をすることができます。
3-2.食品加工・ラッピング機械オペレーター
食品加工は、食品工場内で製造や整備に関する機械を操作する仕事です。消費者に安心安全な食品を提供するために、ボイラーや殺菌装置を操作し加熱・殺菌処理などを施します。
ラッピング機械オペレーターは、機械操作してコンビニのおにぎりや雑誌の包装する仕事です。食品を加工する場合は衛生面に気をつけなければいけませんので、神経をつかう仕事内容でもあります。
3-2-1.きつい点①衛生面のチェックが厳しい
食品を扱うため、衛生面に気を遣う必要があります。工場に入る際なども細かくチェックされますので、性格によってはかなり面倒でストレスを感じてしまうかもしれません。
3-2-2.きついと思う点②機械の操作が複雑なケースも
ほとんどの機械が誰でも操作できるようになっています。しかし、種類によっては操作にいくつかのステップがあり、慣れるまでに時間がかかってしまうケースもあります。
3-2-3.楽な点①工場が清潔で環境が良い
食品を扱う工場の場合、衛生管理が徹底された環境のなかで仕事をすることができます。できるだけ綺麗な職場で働きたいという方にはうれしいポイントです。
3-2-4.楽なこと②体力はそれほど必要ない
直接自分で機械にラップをセットする必要がないことが多いため、体力はそれほど必要ありません。あまり体力に自信がないという方にもおすすめです。
3-3.建材の切断機械オペレーター
建材を決められたサイズに切断する機械を操作する仕事になります。
建材の切断機械は加工・組立の内容によって機械を使い分けていることが多く、機械ごとに操作方法などを覚える必要があります。
3-3-1.きつい点①高い集中力が求められる
切断加工は失敗が許されないこともあって、高い集中力が求められます。精神的なプレッシャーもかかり、ストレスに感じられるケースもあります。
3-3-2.きつい点②粉塵などが出るケースも
切断加工の際に、多量の粉塵や埃などが発生するケースもあり、設備によってはそれほど綺麗な職場環境ではないケースもあります。
3-3-3.楽な点①機械の操作は比較的シンプル
使用する機械の操作はシンプルなものが多いので、慣れてしまえばスムーズに作業できるでしょう。
3-3-4.楽な点②重いものをもつことがない
切断などの作業はすべて機械でおこなうため、重いものをもつ必要がありません。そのため、体力面に自信がなくても安心です。
3-4.NC旋盤機械オペレーター
NC旋盤はネジやボルトなど細かい部品を作る機械を扱う仕事でコンピューターを使って操作します。
電化製品や自動車部品など微調整をおこないながら作業を進めます。
3-4-1.きつい点①専門的な知識が求められる
NC旋盤は基本的にプログラミングによって動作します。そのため、オペレーターには専門的な知識が必要です。
3-4-2.きつい点②繊細な作業が必要となる
製造するのが小さなネジやボルトなどということもあって、繊細な作業が求められます。そのため、高い集中力を持続させなければなりません。
3-4-3.楽な点①プログラミングしてしまえば自動化もできる
機械操作に必要なプログラミングをしてしまえば、自動化することも可能です。そのため、実際の作業をする時間はかなり短いです。
3-4-4.楽な点②体力はあまり必要とされない
製造するものが小さく、軽量なケースが多いこともあって、体力はそれほど必要とされません。体力に自信がない方であってもそれほどつらく感じられることはないでしょう。
4.機械オペレーターが活躍できる現場
機械オペレーターとして活躍が期待できるのは、以下の2つの現場です。
- 製造工場
- 建築現場
それぞれの現場についてお伝えします。
4-1.製造工場
製造工場は、さまざまなものづくりに携わる現場です。
安全や衛生に関する対策が、徹底的におこなわれているケースが多いでしょう。
4-2.建築現場
建物の建築やそれにともなう土木作業を担う建設現場も、機械オペレーターの活躍の場です。
派遣の受け入れが禁止されているため企業に直接雇用される形となり、フォークリフトやクレーンを操作する機会が多くなります。
5.機械オペレーターの仕事が向いている人
反対に、以下のような人は機械オペレーターの仕事が向いているといえます。
- 真面目な人
- 製造やものづくりに興味がある人
- コミュニケーションが苦手な人
- 仕事をしながら経験・スキルを身につけたい人
- やりがいを感じながら仕事をしたい人
- 機械を操作するのが好きな人
自分に当てはまるかどうか確認していきましょう。
5-1.真面目な人
機械の操作は、マニュアルに従って正しくおこなわなければなりません。
そのため、仕事に対して責任感を持って取り組める人、真面目な性格の人ほど機械オペレーターに向いています。
5-2.製造やものづくりに興味がある人
機械や設備などを使って、自分で工夫しながら作業をしていくことになります。
そのため、製造やものづくりに興味を持っている人には向いている仕事です。
5-3.コミュニケーションが苦手な人
機械オペレーターの仕事は、一人で黙々と作業をこなしていかなければならないことが多いです。
そのため、コミュニケーションが苦手な人には向いている仕事といえます。
5-4.仕事をしながら経験・スキルを身につけたい人
将来的に転職を考えている人の場合、経験やスキルを身につけることも重要となります。
機械オペレーターとして働けば、機械操作のスキルを身につけることができるので、スキルアップや経験の蓄積につながるでしょう。
5-5.やりがいを感じながら仕事をしたい人
機械オペレーターの仕事は単純作業と違い、機械操作や効率化の工夫が必要となります。
その工夫によって生産性を向上させたり、評価されたりするため、やりがいを感じながら仕事をしたいという人におすすめです。
5-6.機械を操作するのが好きな人
数多くの機械に触れ、実際に操作する仕事です。
機械が好きな人であれば、楽しみながら仕事をこなすことができるでしょう。
6.機械オペレーターの仕事が向いていない人
どのような仕事にも、向いている人と向いていない人がいます。それでは、機械オペレーターに向いていない人の特徴をお伝えします。
- 集中力がない人
- 単純作業が好きな人
- 向上心がない人
- 仕事中も人とコミュニケーションを取りたい人
- 機械を扱うのが苦手な人
- 夜勤をしたくない人
それぞれ詳しく見ていきましょう。
6-1.集中力がない人
さまざまな機械の操作が必要となる現場では、小さなミスや油断が重大な事故につながるリスクを常にはらんでいます。
したがって、集中力が欠如している人は機械オペレーターの仕事には向いていません。
6-2.単純作業が好きな人
機械オペレーターの場合、単純に設備・機械を動かすだけでは製品を作れないケースもあります。
そのため、単純作業を求めているという人にはあまり向いていないかもしれません。
6-3.向上心がない人
機械オペレーターは管理や監視などの効率化について常に思考を巡らせ、工夫を凝らす必要があります。
試行錯誤を繰り返し、その時のベストを追い求める向上心がない人は、業務にやりがいを見出せないかもしれません。
6-4.仕事中も人とコミュニケーションを取りたい人
機械オペレーターの仕事は、基本的に一人でおこないます。
他のスタッフと連携することも少ないので、人とコミュニケーションを取りながら仕事をしたい人にとっては孤独で辛く感じられるかもしれません。
6-5.機械を扱うのが苦手な人
機械オペレーターは必ず何らかの設備・機械を操作することになります。
そのため、機械を扱うことや操作することが苦手な人には適していません。
6-6.夜勤をしたくない人
これは機械オペレーターのみでなく工場勤務全般にいえることですが、2交代・3交代の現場も多いため、夜勤をしなければならない場合もあります。
そのため、昼間に働きたいという人には向いていないでしょう。
7.機械オペレーターは資格が必要なの?
「機械を操作するなら資格が必要?」といったイメージを抱いている人も多いかもしれません。
しかし、実際のところ、機械オペレーターの仕事をするのに特別な資格などは必要なく、未経験の人でも操作できる機械がほとんどです。
ただし、仕事をするうえで役立つスキルや資格はいくつかありますので、以下にご紹介します。
7-1.機械オペレーターに役立つスキル
機械オペレーターに役立つスキルとしては、主に以下の3つがあげられます。
7-1-1.ハンダ付け
機械系の工場全般で役立つスキルといえば、ハンダ付けです。一見難しそうに思えるかもしれませんが、慣れると簡単にこなせるようになります。
7-1-2.プログラミング
NC旋盤などのオペレーションにはある程度のプログラミングの知識が必要です。職場で学べるケースもありますが、身につけておけば即戦力として活躍できるでしょう。
7-1-3.組立・加工などの経験
スキルというわけでではありませんが、過去に工場で組み立てや加工などの経験があれば、仕事の流れをイメージしやすいでしょう。
7-2.機械オペレーターにおすすめの資格
機械オペレーターにおすすめの資格は、主に以下の3つです。
7-2-1.フォークリフト運転技能講習修了証
職種によっては、フォークリフト操作が必要な場合があります。フォークリフト運転技能講習を受けていれば、即戦力として活躍できます。
7-2-2.機械加工技能士
工作機械や切削工具を用いた加工技術があることを示す資格です。機械加工技能士の資格があれば、ほとんどの現場でオペレーターとして活躍できるでしょう。
7-2-3.建設機械施工技士
国家資格の一つです。建設関係の機械を扱う現場において、監督や主任として業務に携わることができます。製造工場の現場でも、建設機械施工技士の資格があることで自分の仕事の幅を広げることが可能です。
8.機械オペレーターの5つのやりがい・メリット
どのような仕事であっても続けていくうえで必要となるのは、仕事にやりがいを感じることです。機械オペレーターの仕事では、以下の5つのことからやりがいを感じられます。
- 性別に関係なく働ける
- 給与や待遇が良い
- 製品が使われているときに感動する
- 職人としての成長が感じられる
- 経験やスキルが身につく
それぞれ見ていきましょう。
8-1.性別に関係なく働ける
機械オペレーターの仕事では、体力はあまり必要とされません。
そのため、性別に関係なく平等に活躍できるチャンスがあります。
8-2.給与や待遇が良い
機械オペレーターの仕事はある程度のスキルなどが求められることもあって、給与や待遇が良い傾向にあります。
給与は仕事をするうえで大きなやりがいとなる要素の一つです。
8-3.製品が使われているときに感動する
ものづくりに直接的に関わる仕事です。
製造に携わった製品が実際に使われているところを目にすると嬉しく感じ、それがやりがいになるという人も少なくありません。
8-4.職人としての成長が感じられる
単純作業ではありませんので、経験を積んでいくとそれだけ良い製品を作れるようになります。
職人としての自分の成長を感じやすい仕事です。
8-5.経験やスキルが身につく
長くオペレーターの仕事をしていると、さまざまな経験やスキルが身につきます。
キャリアアップを考えている人にとっては大きな武器となるでしょう。
9.機械オペレーター求人を選ぶときに確認すること
機械オペレーターの求人選びの際では、必ず確認すべきポイントがあります。
内定をもらったあとに「こんなはずじゃなかった」と後悔しないよう、求人選びの段階から情報収集を怠らないようにしましょう。
9-1.勤務体制や勤務時間
実際に働きはじめてからの生活をシミュレーションするためにも、自分の求める勤務形態や勤務時間であるかを確認することが必要です。
日勤・夜勤・シフト制のどれを採用しているか、フレックスタイム制の有無など、募集要項をくまなくチェックしましょう。
9-2.労働環境
労働環境の善し悪しは、入社した会社に長く勤められるかに大きく影響します。
面接時に安全衛生対策の程度を確認したり、可能であれば職場見学をさせてもらったりして、自分にとって快適な環境かを見極めましょう。
9-3.給与や待遇
いくら機械オペレーターという仕事が好きでも、働きに見合った報酬や待遇が受けられなければ働き続けることは難しいでしょう。
募集条件を見て、疑問点があれば採用担当者へ確認し、明らかに割に合わないと感じたり、矛盾や曖昧さがあったりしたら、その求人は避けるのが賢明です。
10.未経験で機械オペレーターとして働くには?
未経験から機械オペレーターとして働きたい場合は、以下の2つの方法が考えられます。
10-1.資格を取得する
たとえ実務経験がなくても、資格があればあなたのスキルの程度を証明できます。
例えば、「フォークリフト運転技能講習修了証」「機械加工技能士」「建設機械施工技士」の資格があると、企業側に安心感を与えられるでしょう。
10-2.工場の仕事に特化した求人サービスに相談する
「転職活動が初めて」「未経験の業界へ就職できるか不安」という人は、工場系の仕事に特化した求人サービスを活用するのも有効な手段です。
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11.まとめ
今回は、機械オペレーターの仕事についてお伝えしました。
機械オペレーターは、ものづくりの現場では欠かせない存在であり、未経験から長く働ける仕事です。
付随する資格もあり、実務経験を積みながらスキルアップも実現可能なので、昇給昇格も夢ではありません。
機械の操作や仕組みに興味がある方、具体的に転職や就職を検討したい方は、まずどのような求人があるのか検索するところから始めてみましょう。
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