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更新日:2022年10月28日

最終学歴とは?履歴書への記入方法と状況別の注意点を解説

最終学歴とは?履歴書への記入方法と状況別の注意点を解説

※この記事は6分で読めます。

「最終学歴って何?」
「履歴書にはどのように最終学歴を書けば良いの?」
など、最終学歴という言葉に疑問を持っている方もいるでしょう。

最終学歴はよく耳にする単語ですが、正確には何を指すのでしょうか。

ここでは「最終学歴」の定義や考え方、履歴書の記載ポイントなどを説明します。この記事を読めば、最終学歴という言葉について理解を深めることができ、履歴書を正確に記入できるようになります。

1.最終学歴とは?

最終学歴とは、自分の卒業(修了)した学歴のなかでもっとも高い教育機関を指す言葉です。字面から「最後の学歴」だと勘違いしがちなので注意が必要です。

学歴のレベルは下から中学校、高等学校、その上にほぼ同じ水準で高等専門学校(高専)、専門学校、短期大学が並びます。その上が大学、そしてその上の大学院が最高の学歴とみなされます。

2.履歴書への最終学歴の記入方法

それぞれの学歴によって履歴書への最終学歴の記入方法は変わります。ここではケース別の書き方の例をご紹介します。

例)高卒の場合の最終学歴

  • 2010年4月私立○○高等学校□□科入学
  • 2013年3月私立○○高等学校□□科卒業

例)専門卒の場合の最終学歴

  • 2013年3月私立○○高等学校□□科卒業
  • 2013年4月○○専門学校□□科△△コース入学
  • 2015年3月○○専門学校□□科△△コース卒業

例)大卒の場合の最終学歴

  • 2013年3月私立○○高等学校普通科卒業
  • 2014年4月○○大学□□部△△科入学
  • 2018年3月○○大学□□部△△科卒業

例)大学院卒の場合の最終学歴

  • 2018年3月○○大学□□部△△科卒業
  • 2018年4月○○大学大学院□□研究科△△専攻修士課程入学
  • 2020年3月○○大学大学院□□研究科△△専攻修士課程修了

学歴のランクは専門学校と短期大学、高等専門学校が同水準とみなされるため、これらの複数の学校を卒業した場合は最後に卒業した機関を最終学歴としてください。

3.履歴書に学歴を書く際のポイント

学歴の書き方について記入例をご紹介しましたが、実際に学歴を書く際に注意すべきポイントについて説明します。

3-1.基本的に高校卒業から書く

小学校・中学校は義務教育にあたり、平等に卒業できるため学歴として記載する必要はありません。学歴欄には基本的に高等学校から記載します。

ただし、中卒の場合は中学校を省略すると学歴欄に書くことがなくなってしまいます。その場合は卒業した中学校名と卒業年月を記載し、中卒であることがひと目でわかるようにします。

3-2.西暦か元号どちらか統一で書く

学歴欄の年号については、西暦・元号どちらで書くというルールはありませんので、どちらで記載しても問題ありません。ただし、履歴書全体で西暦と元号が混同している状態は好ましくありません。例えば最初の生年月日を西暦で書いたら学歴も西暦で書くなど、書面全体として西暦か元号のどちらかで統一して記載しましょう。

3-3.学校名は正式名称を書く

学校名は省略せずに記載します。「○○高校」という言い方も省略形なので使用せず、「○○県立○○高等学校」などと記載しましょう。「東大」などのように一般的に略して知られている学校でも、「東京大学」と正式名称を記載しましょう。

また、学部・学科・専攻も省略せず書きます。間違いやすい箇所ですので、事前に正式名称を確認しておくと安心です。高等学校の場合、専門科がなく「普通科」のみの学校であっても、「○○高等学校普通科」と正確に記載しましょう。

3-4.在学中の場合は「卒業見込み」と書く

新卒での就職活動の場合などでは、在学中に履歴書を書くことになります。その場合、採用担当者も卒業後の入職であることを認識しているので、「2022年3月○○大学□□学部△△科卒業見込み」のように卒業する予定の時期がわかるように書きます。ただし、アルバイトなど大学に在学しながら働く場合の履歴書には「在学中」として記載します。

4.【状況別】最終学歴に関する注意点

次に、それぞれの状況に応じて学歴を記載する際の注意点をご紹介します。

4-1.修士卒のケース

大学院を卒業して修士卒になった場合は、「卒業」ではなく「修了」と記載します。大学院の場合はいくつかの課程に分かれているため、卒業ではなく課程を学び終えたという意味で「修了」を使います。

また、大学院は一般的に修業年限2年の「修士課程」と修業年限5年の「博士課程」に分かれています。修士課程において修士論文が受理され修士課程を修了すると「修士号」、さらにそこから博士課程に進学し、博士論文が受理され課程を修了すると「博士号」を取得することができます。

ただし、博士論文の審査を通過し博士号を取得するのは難易度が高く、なかには審査に通らず博士号を取得できずに終える人もいます。その場合には、修了はできなかったが博士課程で学んだという事実がわかるように「単位取得退学」または「満期退学」と記載します。

なお、修士課程を修了している場合は博士課程の修業年限が3年に短縮されるため、大学院によっては博士前期課程・博士後期課程と呼ぶこともあります。

また、専門職大学院の専門職学位課程や6年制医・歯・獣医・薬学部卒業生対象の4年制博士課程、前期後期のない一貫制博士課程など、大学院によっては独自の課程を設けているところもあります。自分がどの課程を修了したかを確認して、正確に記載しましょう。

4-2.留学したケース

1年以上の「正規留学(海外の正規の教育機関に籍を置き、学士・修士の習得や卒業をめざす留学)」や「交換留学(籍を日本の教育機関においたまま、学術交流協定を結んでいる海外のパートナー校に通学する留学)」をした場合には、留学経験を学歴欄に記載します。

留学していた期間(渡航・帰国の年月)、留学先の国名、正式な学校名・専攻を必ず正式名称で記載しましょう。応募先が外資系企業であれば学校名は英語表記で構いませんが、それ以外の場合はカタカナ表記のほうがわかりやすいでしょう。

ただし、語学留学は正式には「語学研修」であり、学歴としては認められません。また、1年未満の短期留学も学歴欄には記載しないのが一般的です。これらは自己PR欄や特技欄などに記載し、応募先へのアピールにつなげましょう。

4-3.中退したケース

最終学歴は自分が卒業(修了)した最も高い学歴のことを指すため、難関校に合格していても卒業(修了)しなければ学歴とは認められません。

例えば、高校を卒業したのち大学に入学し、その大学を中退した場合には最終学歴は高卒になります。ただし、学校の受験を突破し少しでも通っていたことはアピールポイントになるので、入学した学校・年月と、その下の欄に「2020年6月〇○大学□□学部△△専攻中途退学」と記載し、中退したことがわかるようにすると良いでしょう。

進路転向や留学などの前向きな理由、経済的・身体的にやむを得ない事情の場合には、続けて簡単に理由を記載しましょう。学校に通えなかった、単位が取れなかったなどのネガティブな理由は、採用担当者のマイナスイメージにつながるため、記入する必要はありません。

4-4.予備校に通っていたケース

予備校は正規の教育機関ではないため学歴になりません。高校を卒業し予備校だけ通い、大学に入学しなかった場合の最終学歴は高卒になります。高校卒業後に何年か予備校に通い、そのあとに大学に入学した場合も、高校と大学のあいだに予備校は記載しません。

一般的に、高校卒業から大学入学までに期間が空いていれば、採用担当者は浪人して予備校や家などで受験勉強をしていたのだろうと推測します。

4-5.学び直したケース

大学を卒業したあとに専門学校で学び直した場合、最終学歴は「大学卒」になります。最後に卒業した教育機関が専門学校であっても、卒業した最も高い教育機関が大学であるためです。同じように、大学院を修了したのちにまったく違う専攻の大学に入学し学び直した場合も、最終学歴は「大学院卒」になります。

5.最終学歴に関するよくある質問

最後に、最終学歴に関するよくある質問をご紹介します。

5-1.最終学歴の証明書は必要?

高校や大学在学中の就職活動であれば、企業側としては内定を出した相手が学校を卒業できないと困ります。

そのため、確実に卒業の見込みがあることが確認できるよう、採用選考の段階で「成績証明書」の提出を求めたり、入社時にもきちんと学校を卒業してきたことを確認するために「卒業証明書」の提出を求めたりする場合もあります。

一方、社会人が転職する際は、前職での経験があるため基本的に証明書の提出は求められません。

例外的に、民間企業から公務員に転職した場合や、学歴詐称を厳しく取り締まり慎重な採用選考をおこなっている会社などでは、卒業証明書の提出を求められる場合もあります。その場合は母校に問い合わせ、卒業証明書を発行してもらいましょう。

5-2.大学卒と専門学校卒はどちらが就職に有利?

学歴でいうと専門学校卒よりも大学卒のほうが高学歴になりますが、実際に就職する場合はどちらが有利でどちらが不利というものはありません。重要なのは、会社がどのような人材を求めていて、自分自身が会社の求める人材であるかどうかという点です。

ただし、専門学校では特定の分野や技術について重点的に学び、講義や実習を積み重ねるため、技術職の即戦力として期待される場合があります。専門学校に比べ大学では特定の分野への実践的技術を学ぶのが難しいととらえられることもありますが、4年間でしっかり学んだことをアピールすれば決して不利にはなりません。

5-3.最終学歴で詐称すればどうなる?

大前提として、学歴詐称は絶対にやってはいけません。高卒なのに大卒にする、中退しているのに卒業できたことにする、大学名を変える、どれもNGです。不要なトラブルを避けるためにも正しい最終学歴を伝えましょう。

仮に入社できたとしても、学歴詐称がばれたら懲戒解雇の対象になったり、減給や降格の処分を受けたりする可能性があります。懲戒解雇されたことは雇用保険の履歴にずっと残ってしまい転職に不利になりますし、学歴詐称が結果的に会社に大きな不利益をもたらした場合、犯罪として扱われることもあります。会社に残れたとしても、周りからの信頼は落ち、職場にいづらくなってしまいます。

6.まとめ

今回は、最終学歴の考え方や履歴書の基本的書き方、注意点などをご紹介しました。

学歴は十人十色。自分が歩いてきた軌跡をしっかりと伝えるためにもルールを理解し、誠実な履歴書を作成しましょう。また、就職活動は学歴がすべてではありません。

中卒であっても大学院卒であっても、大事なのはそこから何を学んで今に至り、希望している企業に対し自分がどのように貢献できるかという点です。それを伝えるためには、まずは自己分析をしっかりとおこない、履歴書の学歴欄だけではなく自己PR欄や特技欄、面接などで自己アピールをしっかりおこなうことが重要です。

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