出戻り社員とは?メリット・デメリットや出戻る際の注意点を解説
※この記事は4分30秒で読めます。
「転職に失敗して前の職場に戻りたい」
「出戻り社員として働くメリットはなんだろうか」
など、出戻り社員として働くことを考えている方もいるのではないでしょうか。
働き方の多様化にともない、転職や独立を選択する方が増えています。その一方、退職した会社に再び雇用される「出戻り社員」もよく見受けられる状況です。
今回は出戻り社員とは何か、出戻り社員のメリット・デメリット、出戻り社員として採用されやすい方の特徴や注意点について解説します。この記事を読めば、出戻り社員についてより深く理解できるようになります。
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1.出戻り社員とは?
出戻り社員とは、一度会社を退職して他社で働いたり、独立開業して働いたりしたあと、再び元の会社に復帰する社員のことです。育児や介護など家庭の事情で退職したあと、他社などで一度も働くことなく戻ってきた社員なども含みます。
出戻り社員へと至る経緯はさまざまですが、主に以下のようなケースがあります。
- 現状を変えようと思い他社に転職したが、前職のほうが働きやすいと感じた
- フリーランスとして独立開業したが、収入が安定しないので前の会社に戻りたい
- 育児や介護のためにやむを得ず退職したが、状況が落ち着いたので復帰したい
- 経験豊富な人材が足りないので、元社員に対して出戻りを打診する
また、上記のような事情に応じて元社員を受け入れることを「出戻り採用」や「カムバック採用」などと呼びます。
なお、定年退職後の再雇用については、会社から離れた期間が短い、あるいは空白期間なしで雇用契約を再締結するため、出戻り社員には該当しません。「出戻り社員」とは、あくまで退職後に一定期間以上離れてから、元の会社に戻る方を指します。
2.出戻り社員の需要が高い理由
近年、出戻り社員を歓迎する会社がよく見受けられます。需要が高まっている理由としては「少子高齢化による人材不足」「働き方の変化」の2つが挙げられます。
元の会社で働くことを考えているなら、これらの理由も押さえておきましょう。
2-1.少子高齢化による人材不足
一昔前の日本は終身雇用が当たり前だったこともあり、転職者は少なかったため、退職・転職という選択はネガティブにとらえられる傾向がありました。
しかし、現在は人材の流動化が進んでいるうえ、少子高齢化・人口減少も深刻化しており、新たな人材を確保することが困難になっています。そのため、元社員にも採用の目が向けられている状況です。
なお、出戻り社員を受け入れる会社は多くなっていますが、その割合は経営規模が大きい会社ほど高い傾向にあります。
2-2.働き方の変化
時代の流れとともに働き方が変化してきたことも要因の一つです。
現在、より良い職場を求めて転職したり、フリーランスで働いたりすることが一般化しているうえ、女性の社会進出も進んでいます。それにともない、キャリアの選択肢もさまざまなパターンが認められるようになったため、退職した社員がもう一度働くこともポジティブな選択肢と認識されつつあります。
3.出戻り社員として働くメリット
出戻り社員として働く場合、以下のようなメリットがあります。
3-1.採用されやすい
過去に働いたことがある会社へ転職する関係上、その社員の人となりは会社側もある程度理解しています。トラブルや人間関係などで会社と軋轢を残したまま退職した方の復帰は困難ですが、特に問題なく退職した方であれば早く採用されやすいことがメリットです。
一般的な求職者の場合、書類選考から一次面接や二次面接をおこなうなど、多くのプロセスを踏まなければなりません。
一方、出戻り社員なら会社がすでに人物像を把握しているので、筆記試験の免除や面接回数の削減など、プロセスを短縮するケースがよく見受けられます。そのため、別の会社よりスピーディーに採用してもらえる可能性が高いのです。
3-2.培った知識や経験を活かせる
一度勤めた経験がある会社で再び働くため、過去に培ってきた知識や経験をそのまま活かせることもメリットです。退職から復帰までブランクがあったとしても、ある程度のノウハウを理解しているので、すぐに業務の感覚を身につけることができます。
また、会社側もそれを踏まえて、出戻り社員に以前担当していた業務を任せるケースが多いため、即戦力として活躍しやすいでしょう。
4.出戻り社員として働くデメリット
出戻り社員として働く場合、以下のようなデメリットがあるので、メリットと併せて把握しておきましょう。
4-1.雇用条件が過去と異なる可能性
会社は出戻り社員を雇うにあたって、既存の社員とのバランスを保つ必要があります。以前と変わらない待遇・ポジションで迎えることで既存の社員から不満が出てしまう可能性もあるため、過去と同じ雇用条件で雇ってもらえるとは限りません。
具体的な条件は会社によって異なりますが、以前より給料がダウンしたり、役職が下がったりするケースもあります。そのため、復帰を考える前にきちんと雇用条件をチェックすることが大切です。
もちろん、一回目の退職以降のキャリアによっては、反対に以前より好待遇で雇用されるケースもあります。
4-2.職場環境が変わっている可能性
過去に培ったノウハウを活かした職種、過去に在籍していた部署に配属されれば問題ありませんが、以前と同じ職種・部署で働けない可能性もあります。
また、同じ職種・部署であっても、メンバーや業務内容が大きく変わっていると違和感や疎外感が生じやすいため、事前に職場環境の変化をチェックしましょう。
なお、UTグループでは出戻り社員も少なくありません。そのため、当グループは出戻りを検討している方に向けても、手厚いサポート体制を整えています。
また、UTグループへの出戻りを検討している方以外でも、キャリアパートナーに自分のキャリアの相談をできる環境も整っています。もしもいま自身のキャリアについて悩んでいる場合はぜひ一度ご相談ください。
5.出戻り社員として採用されやすい方の特徴
出戻り社員の需要が高まっているとはいえ、誰でも歓迎されるわけではありません。そこで、出戻り社員として採用されやすい方の特徴をまとめました。
5-1.円満退社をした方
出戻り社員として受け入れてもらうためには、円満退社をしていたかどうかが重要です。例えば、パワハラや社内不倫など大きな問題を起こしていたり、十分な引き継ぎをしないまま辞めたりした場合、会社側の印象は当然悪く、採用される可能性は低いでしょう。
「スムーズに退職できたか」「周りから引き留められたか」といった点を踏まえて、出戻りすべきかどうか検討しましょう。
5-2.在籍時に信頼や実績を得ていた方
「在籍時に周りと良好な人間関係を築いていた」「売上や宣伝に大きく貢献していた」など、確かな信頼や実績を得ていた方は採用されやすい傾向にあります。
そのような社員は現在勤めている社員とも打ち解けやすく、成果も期待できるため、採用される可能性は高いといえます。
6.出戻り社員として働く際の注意点
出戻り社員として働きたいなら、以下に挙げた2つのポイントに注意しましょう。
6-1.退職した理由を振り返る
元の会社へコンタクトをとる前に、以前の退職理由がどういったものだったか一度振り返りましょう。退職理由に関する問題が改善されていない場合、せっかく復帰しても不満やストレスが生じ、短期間で辞めてしまう可能性が高いからです。例えば「残業時間が多い」という理由で退職していた場合、残業時間の多さが改善されていない環境に出戻っても、再び残業を理由に退職を検討することも十分に考えられます。
退職理由を今一度明確にしたうえで、会社の現状についても確認し、出戻り社員として働くべきか決めましょう。
6-2.出戻り社員として働きたい理由を考える
「なぜ元の会社で働きたいのか?」という理由についても、きちんと言語化できるようにしましょう。会社を納得させる理由がなければ、出戻りに対する熱意や説得力は伝わりません。
会社側の心情も踏まえて、自分の価値をしっかりアピールしましょう。
7.まとめ
近年、一度退職した会社で再び勤務する「出戻り社員」が増えています。その背景には人材不足・働き方の変化という要因がありますが、会社側だけではなく社員側にとっても多くのメリットがあります。
ただし、出戻り社員として採用してもらっても、以前と同じように働けるとは限らないので、その点も踏まえて慎重に検討しましょう。
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