契約社員から正社員になる方法やなれる可能性が高い方の特徴7つを解説
※この記事は6分30秒で読めます。
「契約社員から正社員にはなれるの?」
「契約社員から正社員を目指す方法を知りたい」
など、契約社員から正社員になる方法に関して、疑問を持っている方もいるでしょう。
契約社員として働いている方は、いくつかの方法で正社員を目指すことが可能で、あなたの環境やビジョンによっては正社員として働いたほうが良い場合があります。
今回は、契約社員から正社員になる方法、契約社員と正社員の違い、正社員に向いている方の特徴や正社員を目指す際の志望動機の書き方などについて解説します。この記事を読めば、契約社員から正社員になる方法がわかり、理想の働き方の実現に近づけるでしょう。
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1.契約社員から正社員になることはできる?
勤務先の規定などにもよりますが、契約社員から正社員になることは可能です。
今正社員として働いている方も、新卒、中途で正社員採用された方ばかりとは限りません。契約社員として入社したあと、正社員の働き方や福利厚生などに魅力を感じ、経験やスキルを積んでから正社員登用を実現した方もいるはずです。
厚生労働省による労働経済動向調査(令和5年2月)の概況によると、調査対象の全事業所のうち、77%の事業所が正社員登用制度があると回答しています。
また、実際に登用実績がある会社は、全体の44%という結果で、正社員登用制度がない事業所であっても、登用実績がある場合がありました。
【登用実績の有無についての回答】
計 | 登用制度あり | 登用制度なし | 無回答 | 登用 実績 あり |
登用 実績 なし |
||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
計 | 登用実 績あり |
登用実 績なし |
計 | 登用 実績 あり |
登用 実績 なし |
||||
100 | 77(75) | 39(37) | 39(38) | 21(23) | 6(7) | 15(16) | 2(2) | 44(44) | 54(54) |
(単位:%)
※( )は前年同期の数値
※過去1年間(令和4年2月から令和5年1月まで)の登用実績の有無別事業所割合
-
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和5年2月)の概況 表12」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2302/dl/8roudoukeizaidouko.pdf
産業別では、正社員登用実績がもっとも高いのは「医療、福祉」の51%、次いで「金融業、保険業」の50%、「運輸業、郵便業」の47%という順番になっています。
また、登用制度の今後の方針についての回答では、登用制度がある事業所の62%が「今後も登用していきたい」と回答しています。
一方で、登用制度がない事業所においては、今後の正社員登用について「現在のところ未定」と回答している事業所がもっとも多く、56%を占めています。
【登用制度の今後の方針についての回答】
登用してい きたい |
新たに登用 するつもり はない |
現在のとこ ろ未定 |
本社等でし か回答でき ない |
現在・今後 とも、正社 員以外の労 働者が存在 しない |
無回答 | |
---|---|---|---|---|---|---|
登用実績あり | 62(59) | 1(1) | 27(31) | 7(6) | 2(2) | 1(2) |
登用実績なし | 18(18) | 6(5) | 56(57) | 9(7) | 9(9) | 2(4) |
(単位:%)
※( )は前年同期の数値
※過去1年間(令和4年2月から令和5年1月まで)の登用実績の有無別事業所割合
-
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和5年2月)の概況 表14」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2302/dl/8roudoukeizaidouko.pdf
過去1年間の登用実績別の今後の登用方針に対する回答をみると、登用実績のある事業所では、今後も「登用していきたい」と回答する事業所がもっとも多い72%を占めました。
一方、登用実績のない事業所においては、「登用していきたい」と回答する事業所は37%にとどまり、もっとも多い回答は「現在のところ未定」の44%という結果でした。
【過去1年間の登用実績別の今後の登用方針に対する回答】
登用してい きたい |
新たに登用 するつもり はない |
現在のとこ ろ未定 |
本社等でし か回答でき ない |
現在・今後 とも、正社 員以外の労 働者が存在 しない |
無回答 | |
---|---|---|---|---|---|---|
登用実績あり | 72(68) | 0(0) | 20(25) | 6(4) | 0(0) | 1(3) |
登用実績なし | 37(34) | 3(3) | 44(47) | 9(8) | 6(6) | 1(2) |
(単位:%)
※( )は前年同期の数値
※過去1年間(令和4年2月から令和5年1月まで)の登用実績の有無別事業所割合
-
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和5年2月)の概況 表15」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2302/dl/8roudoukeizaidouko.pdf
これらのデータをみると、登用実績のある事業所は産業全体の半分以下ですが、今後の方針として前向きに正社員登用を考えている事業所は多く、契約社員からでも正社員を目指せる可能性は十分にあるといえます。
もちろん、すべての契約社員の方が正社員になれるわけではありませんが、多くの前例があることからも、実現は十分に可能です。
また、正社員制度がある事業所や実際に登用実績のある事業所は、今後の正社員登用に対しても前向きな姿勢のところが多い傾向にあります。積極的に正社員登用を目指したい方は、実績のある事業所を選ぶとその可能性が高くなるでしょう。
2.そもそも契約社員と正社員の違いとは
契約社員と正社員の雇用条件を抜粋してみると、以下のような違いがあることがわかります。
契約社員 | 正社員 | |
---|---|---|
雇用形態 | 有期 | 無期 |
勤務時間 | 契約により異なる | 基本的にフルタイム |
勤務地 | 固定 | 転勤ありの場合がある |
昇進・昇格 | なし | あり |
給料 | 時給制、日給制 | 月給制、年俸制 |
賞与・退職金 | ない場合が多い | ある場合が多い |
福利厚生 | 制限がある可能性あり | すべて対象 |
責任の重さ | 責任をともなう仕事が任されづらい | 裁量権があるぶん、責任がともなう |
以下、順番に解説していくので、しっかり確認しておきましょう。
2-1.雇用期間の違い
契約社員と正社員のもっとも大きな違いは、雇用期間に定めがあるかどうかです。
契約社員は、有期雇用で一定期間に対する雇用契約を締結し、その契約を都度更新していきます。対する正社員は、いわゆる無期雇用となり、採用後は期間に関わらず在籍できます。
2-2.勤務時間の違い
正社員と契約社員は、勤務時間が異なる場合もあります。正社員は基本的にフルタイム勤務で、1日8時間、週40時間を所定労働時間と定めている企業が多くなっています。
一方、契約社員の勤務時間は契約内容によって異なります。人によっては午前中だけ、午後だけという場合もありますが、正社員と同じフルタイムで働いている場合も多くあります。
2-3.勤務地の違い
契約社員は原則として転勤はなく、当初契約を結んだ勤務地にて働き続けられます。
一方で正社員は、会社の指示により転勤の可能性があります。ただし、正社員の場合も、あらかじめ勤務地を限定する「限定正社員」という形態を導入する企業も増えてきています。
2-4.昇進・昇給の違い
契約社員には、昇進・昇格がありません。契約期間中は、基本的に同じ条件で働き続けることになります。
一方の正社員は、多くの企業で昇進・昇格の機会が設けられています。ただし、昇進・昇格のタイミングや規定は会社ごとに異なります。
2-5.待遇・福利厚生の違い
給料は、契約社員が時給や日給制、正社員が月給制を採用しているケースがほとんどです。
ただし、雇用形態の違いによって、不合理な待遇差を設けることは法律により禁止されています。そのため、まったく同じ業務に就く契約社員と正社員は、基本的に同額の給料が支給されることになっています。
交通費や食堂の利用などの福利厚生については、どのような雇用形態でも平等に必要なものであるため、同じように受けることができます。その他の福利厚生については、業務内容や労働条件によって、合理的な範囲で制限されることがあります。
一方、契約社員に対する賞与や退職金は、正社員と同等のケースはまれで、一部のみ適用される形が一般的です。
2-6.責任の重さの違い
契約社員は有期雇用です。契約を更新して長く働いている人もいますが、契約が切れるタイミングで仕事を辞めなくてはいけない可能性があります。
会社としても、契約が切れるタイミングでいなくなってしまう可能性がある人に大きな仕事は任せづらく、正社員に比べ責任をともなう業務が少ない傾向です。
正社員には仕事の割り振りや進め方などを決める裁量権があり、自分が決めたことに責任を持たなければならないため、契約社員よりも責任が重くなります。
2-7.働くメリットやデメリット
正社員と契約社員では、それぞれの雇用形態で働く際のメリットとデメリットが存在します。主なメリットとデメリットを表にまとめたので、それぞれを理解したうえで自分に合った働き方を考えてみましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
正社員 |
|
|
契約社員 |
|
|
3.契約社員から正社員になる4つの方法
ここから、契約社員から正社員になるための以下の4つの方法を紹介します。
- 今働いている会社の正社員になる
- 契約社員として今の会社で5年以上勤務する
- 転職活動をして別の会社で正社員になる
- 紹介予定派遣を利用して正社員を目指す
自分が置かれている状況に応じて、最適な方法を見つけてみましょう。
3-1.今働いている会社の正社員になる
もっともシンプルなのは、今働いている会社で契約社員から正社員登用を目指す方法です。企業によっては、正社員登用制度が設けられており、定期的に試験を実施している企業もあります。
ただし、契約社員から正社員になるにあたっての条件は各企業で異なるため、まずは上司や人事担当者への確認が必要です。
もし登用制度がなかったり、試験日の時期が遠すぎたりする場合は、契約社員の雇用契約更新のタイミングで、交渉を持ちかけてみましょう。
3-2.契約社員として今の会社で5年以上勤務する
今の会社に5年以上勤務することで、「無期転換ルール」を行使し、契約社員から正社員になる方法もあります。
無期転換ルールは、労働契約法において定められているもので、「同一企業で通算5年以上の勤務実績があり、本人の申し出を受けた場合、企業は無期雇用契約に転換しなければならない」とされています。
そのため、たとえ自社に正社員登用制度が設けられていなくても、5年間働き続ければ、自動的に正社員になる権利が獲得できることになります。もう少しで5年を迎える方の場合は、この方法が正社員になる一番の近道かもしれません。
3-3.転職活動をして別の会社で正社員になる
今働いている企業ではなく、別の企業の正社員求人に応募し、転職する方法もあります。
新たな環境に移ることになりますが、正社員登用制度がない、無期転用ルールが適用されるまで待てない、別の職種にチャレンジしてみたいなどといった方は、思い切って転職をしてみるのも有効です。
ただし、転職活動には時間や体力を要するため、勢いではなく、できる限り具体的なビジョンや計画を定めてから進めることをおすすめします。
今まで正社員として働いたことがなかったり、ブランクがあったりする方は、1人で転職活動を進めることに不安を感じるかもしれません。転職活動に不安がある場合には、転職相談を活用すると良いでしょう。
JOBPALでは、キャリアパートナーがあなたのお悩みを解決できるようにサポートをします。経験や経歴をもとに、正社員の求人を紹介することも可能です。気になる方は、まずは無料の面談応募からお申し込みください。
3-4.紹介予定派遣を利用して正社員を目指す
紹介予定派遣を利用して、最短で数ヵ月後に正社員になる方法もあります。
紹介予定派遣とは、派遣先企業との将来的な直接雇用を前提とする派遣制度で、一定期間就業後、派遣先企業と派遣社員が双方合意した場合に、直接雇用に切り替える仕組みです。
この制度を利用する会社のなかには、大手企業も多く、多くの方が知っている有名企業で正社員になることも期待できるでしょう。
派遣会社へ登録する手間はありますが、希望に添った仕事を紹介してくれたり、困り事をサポートしてくれたりするので、働きながらでも正社員を目指しやすくなります。
ただし、企業によっては契約社員からのスタートとなる可能性もあるため、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
紹介予定派遣に関しては以下の記事でも詳しく解説しています、ぜひ併せてご覧ください。
4.契約社員と正社員それぞれに向いている方とは?
正社員は雇用において最良の形態と思われがちですが、一概にそうとは言い切れません。それぞれが置かれている状況や、目指すキャリアビジョン、望むライフスタイルによって、契約社員のほうが適している場合もあります。
ここでは、契約社員、正社員それぞれに向いている方の特徴を挙げていきます。
4-1.契約社員に向いている方の特徴
契約社員に向いているのは、以下の特徴がある方です。
- 同じ勤務地で働きたい方
- 仕事とプライベートを両立したい方
- 決められた範囲の仕事をコツコツこなしたい方
- さまざまなスキルや経験を積みたい方
それぞれ詳しく解説していきます。
4-1-1.同じ勤務地で働きたい方
正社員は会社から指示されれば遠方に転勤しなければならない可能性もありますが、契約社員は原則転勤がないため、契約が切れない限り、同じ勤務地で働けます。
また、契約が切れてしまった場合でも、次の仕事を探す際に自宅から通える範囲の職場で探せば、引越しをする必要はありません。契約社員は正社員に比べ採用されやすいため、通勤圏内で仕事が見つかる可能性も正社員よりも高い傾向にあります。
子どもを転校させたくない場合や家庭の都合で引越しできない場合などは、契約社員として働くほうが安心です。
4-1-2.仕事とプライベートを両立したい方
仕事とプライベートの両立は、契約社員のほうが実現しやすいでしょう。
正社員になると、繁忙期は残業続きになったり、休みの日でも仕事になったりする可能性があります。しかし、契約社員は「残業なし」などの条件で働くことも可能です。
4-1-3.決められた範囲の仕事をコツコツこなしたい方
一般的に契約社員は、仕事の内容や範囲が契約時に決められます。正社員のような昇進・昇給が望めない代わりに、最初に決められた範囲の仕事をし続けることができます。
そのため、同じ業務をコツコツこなしたいという方は契約社員に向いているでしょう。
4-1-4.さまざまなスキルや経験を積みたい方
決められた範囲の業務をこなすこととは正反対のようですが、さまざまなスキルや経験を積みたい方にも契約社員はおすすめです。
契約社員は決められた期間その会社の社員として働き、期間が終了すれば他の会社に移ります。そのため、転職をしなくても契約期間ごとに違う業界で働くことが可能です。契約先が変わるたびに新たなスキルを身につけることができるでしょう。
4-2.正社員に向いている方の特徴
一方、正社員に向いているのは以下のような方です。
- 安定的な環境や収入を求めている方
- 狭く深く仕事を突き詰めてスキルを極めたい方
- キャリアアップを目指したい方
それぞれ詳しく解説します。
4-2-1.安定的な環境や収入を求めている方
正社員は、原則その会社で定年まで働くことができる働き方です。雇用期間が限られている契約社員に比べ安定的な環境といえるでしょう。充実した福利厚生や各種手当が得られるメリットもあります。
また、収入も基本的には下がる心配がなく、むしろ勤続年数やポジションに応じて給与が高くなっていきます。さらに会社によって年2回の賞与があるなど、安定して一定の収入を得られるのも魅力的です。
4-2-2.狭く深く仕事を突き詰めて、スキルを極めたい方
正社員は、一つの仕事を突き詰めたい方、スキルを強化したい方にも適しています。社内で異動がある可能性はありますが、同じ業界に携わり続けることで、より深い知識や高いスキルが身につくはずです。
好きな業界で一生働きたい方や何かを極めたい方におすすめの働き方です。
4-2-3.キャリアアップを目指したい方
契約社員として働くと、昇進や昇格の機会が得にくい傾向にあります。まったくないとはいえませんが、期間の定めがあることが前提であるため、キャリアアップしにくいのが実状です。
一方、正社員は長く働き、企業を支える人材として成長していくことが求められます。そのため、すべての社員に対して昇進や昇格の機会が与えられることが多く、仕事で良い成績を残していければどんどんキャリアアップすることも可能です。
仕事でキャリアアップを目指したいと考えている方は、契約社員ではなく正社員として働くほうが向いているでしょう。
5.契約社員から正社員になれる可能性が高い方の特徴
契約社員から正社員へのキャリアアップが見込める方には共通した特徴が見られます。正社員を目指す方は、以下の7点を意識してみましょう。
- 向上心があり意欲的に仕事を進められる方
- スキルや実績を積んでいる方
- 持っているスキルが企業が求める人材と合っている方
- ビジネスマナーが身についている方
- コミュニケーション能力が高い方
- 将来のキャリアビジョンを描けている方
- 登用試験対策をしっかりおこなえる方
それぞれの特徴についてお伝えします。
5-1.向上心があり意欲的に仕事を進められる方
大前提として、仕事をしっかりと進められる方は評価につながりやすい傾向にあります。日々の仕事の姿勢から、意欲・自主性・向上心などが感じられる方は評価が高くなり、そのぶん正社員に登用される可能性が高くなります。
意欲的に働いているか、自主的に動けるか、向上心を持って仕事にあたれるか、などといった観点で見られることが多いでしょう。
5-2.スキルや実績を積んでいる方
業務に活かせるスキルや実績を持ち合わせている方は、契約社員から正社員になれる可能性が高い方です。
正社員になれる方とは、「より長く自社で働き成果を出してほしい」「手放すのが惜しい」と企業側に思わせることができる人材です。
また、転職によって正社員を目指す場合も、スキルや実績があれば応募先企業から即戦力として期待され、内定を獲得しやすいでしょう。
5-3.持っているスキルが企業が求める人材と合っている方
スキルや実績があるのはもちろんですが、あなたが持っているスキルと企業が求める人材がマッチしているかどうかも大切なポイントです。
企業の事業内容に直結するようなスキルを持っている場合、その事業で長く活躍できる可能性が高いため、正社員登用につながりやすくなります。
例えば、製造業の職場で働く方が工場で使用する機械の免許を持っていたり、建築関係の仕事をしている方が建築士の資格を持っていたりすると、企業が正社員登用に踏み切る可能性が高まります。
もし、仕事に関連するスキルなどを持っていない方は、取得を目指すことも方法の一つです。たとえ最初は知識がなくても、仕事に必要な知識を得るために積極的に学んでいる姿勢を見せることによって、評価につながることもあるでしょう。
5-4.ビジネスマナーが身についている方
ビジネスマナーはどの職業でも必須のマナーです。正社員になると、契約社員の場合よりも社外的なやりとりが増える場合もあります。その際に、会社を代表する人間として恥ずかしくないようなビジネスマナーを持っているかどうかは重要なポイントです。
社内外を問わず、相手が心地よく対応できるよう、ビジネスマナーを守って過ごせる方は、安心して自社の正社員にできます。第一印象が良ければ、転職時の面接でも有利です。
以下の記事では、ビジネスマナーについて詳しく解説しています。
5-5.コミュニケーション能力が高い方
コミュニケーション能力に自信がある方も、契約社員から正社員になれる可能性が高いでしょう。正確な報連相や、相手に配慮した言動が取れることなど、まずは基本的なコミュニケーションを意識していくことで、周囲からの信頼を獲得できます。
信頼関係が構築できれば、次第に「ずっとうちで働いてもらいたい」と思ってもらえるようになり、正社員への道が開けてくるでしょう。
他社へ転職する場合でも、「すぐにうちに溶け込んでくれそう」と思ってもらえる可能性が高く、早い段階で内定の獲得が期待できます。
5-6.将来のキャリアビジョンを描けている方
キャリアビジョンとは、将来的に自分はどのような社会人になりたいか、理想とする姿はどのようなものかという、自分自身の目標のことです。
正社員になりたい理由が明確にあり、将来のキャリアビジョンが描けている方は、進むべき道筋が見えており、多少の困難が想定されても諦めない精神力を持っています。
また、そうした方は自分に足りない要素を補う努力をしたり、企業研究を抜かりなくおこなったりといった行動がともなうため、正社員になる目標を達成しやすいでしょう。
5-7.登用試験対策をしっかりおこなえる方
契約社員から正社員に登用される場合は、登用試験をクリアしなくてはいけません。内容は企業によって異なりますが、書類選考、小論文、面接などが実施されるケースが多いようです。
企業は自社で確実に活躍してくれる人材を正社員として求めるため、基準に満たない場合には正社員登用はされません。社内の試験だからといって手を抜くと、正社員になるチャンスを逃してしまいます。徹底的に対策しましょう。
働きながら試験対策をするのは大変かもしれませんが、正社員になるんだという強い意志をもち試験対策に取り組み、その熱意も合わせて伝えられれば、正社員に登用してもらえる可能性は高まるでしょう。
6.契約社員から正社員になるには志望動機に力をいれよう
契約社員から正社員になるためには、面接時に提出する志望動機が非常に重要です。なぜ契約社員から正社員になりたいと思ったのかを、採用担当者にしっかりと伝える必要があります。
意欲や意気込みを伝え、自分が正社員になることでどのようなメリットがあるのかを理解してもらえるようにしましょう。
6-1.志望動機を書く際のポイント
契約社員から正社員を目指す場合の志望動機を書く際には、以下の5つの点を押さえた内容にしましょう。
- 意気込みがよく伝わるような文章にする
- 応募する企業やポジションについての考えを盛り込む
- なぜ正社員になりたいのかを伝える
- 今後のキャリアプランを伝える
- 自分の言葉で自分らしい志望動機を作成する
それぞれについて詳しい内容をお伝えします。
6-1-1.意気込みがよく伝わるような文章にする
志望動機を書く際には、意気込みがよく伝わるような文章にすることが重要です。どうして正社員なのか、どうしてこの会社なのかなど、正社員として働きたいという強い気持ちが伝わるような文章を作成しましょう。
また、企業は実際に活躍できる人材を求めているため、入社後にどのように活躍・貢献していきたいのか、自分のキャリアビジョンと絡めながら具体的な行動案を示すと良いでしょう。
経験のある職種なら、自分の経験を活かしてどう企業に貢献することができるか、未経験の職種なら、これから積極的に勉強をしていく意欲などを伝えることも効果的です。
6-1-2.応募する企業やポジションについての考えを盛り込む
志望動機の作成の際には、応募する企業やポジションに特化した内容を盛り込みましょう。どの企業、どのポジションにも通用するような文章にしてしまうと、志望動機を使いまわしている印象を与えてしまうため、注意が必要です。
「この企業だからできること」「この企業のこのポジションで実現したいこととその理由」など、企業の強みや独自性の部分に焦点をあてることで、そこに入社したいという強い気持ちを伝えることができます。
どうしてもその企業やポジションでないといけない理由が思いつかないという場合には、企業分析や業界分析をあらためて確認してみましょう。
企業や業界についてより深く知ることで、その企業ならではの理由が見えてくる場合もありますし、逆に自分に向いているのは違う業界なのだと気づく場合もあります。
どちらの場合でも、自分が本当に魅力を感じている企業でなければ、心から伝わる志望動機は書けません。さまざまな企業の情報を集めることも大切です。
6-1-3.なぜ正社員になりたいのかを伝える
これまで契約社員として働いてきたあなたが、どうして正社員を志すようになったのか、その理由を明確に伝えます。「単に正社員になるだけなら、どの企業でも良いのでは」と思われてしまうと、採用や登用に結びつきにくくなってしまいます。
「この企業で○○を実現したい」という夢から、「そのためには正社員として働く必要がある」という理由を理論的に説明することができれば、説得力のある志望動機を作ることができます。
その際、この企業でないといけない理由が曖昧なものだと、正社員になりたい理由も説得力が薄れてしまいます。曖昧な理由ではなく、ここでなくてはいけないという具体的なポイントを押さえて伝えることが重要です。
6-1-4.今後のキャリアプランを伝える
企業は、正社員として採用する以上、長期にわたって活躍する人材となってもらうことを期待します。そのため、将来どのように活躍してくれるのかのイメージを明確に伝えれば、正社員として採用してもらえる可能性が高くなります。
正社員として働き始めた先で、自分がどのように活躍したいのか、具体的なキャリアプランを盛り込みましょう。
以下の記事では、キャリアプランの考え方や作り方を詳しく解説しています。キャリアプランがなかなか思いつかないという方は、この記事を参考にご自身のキャリアプランを作ってみてください。
6-1-5.自分の言葉で自分らしい志望動機を作成する
志望動機は自分の言葉でオリジナルのものをしっかりと作りましょう。
志望動機の書き方をインターネットで検索するのは良いですが、インターネットの例文をそのままコピーしたものを使うのは良くありません。インターネット上にある例文は、あなた自身を反映する要素は何もなく、どこにでも通用する汎用的なものです。
採用担当者はたくさんの志望動機を見てきた経験があるため、コピペの志望動機だとすぐに見抜かれてしまうこともあります。例文は参考程度にとどめ、自分の言葉で自分らしい志望動機に仕上げることが大切です。
6-2.志望動機の例文
志望動機の例文を2つご紹介します。志望動機作成時の参考にしてみてください。
【例文】工場の製造業に応募する場合
これまで契約社員として5年間、貴社の製造部門で働いてきました。人々の生活の役に立つ部品を作ることにやりがいを感じ、丁寧に、かつ効率的に作業する方法を考えながら仕事をしていました。
これまでは自分の周りの作業の効率化を図ることに取り組んできましたが、さらに作業を効率化するためには、工場全体としての取り組みが必須だと痛感しました。
具体的には、○○を○○するといった手順を踏むことで、今よりもミスが減り、作業の効率化につながると思います。それを実現するためには、契約社員という立場には限界があります。今後は正社員として裁量をいただき、工場全体の作業効率アップに貢献したいと考えています。
今まで貴社の商品の製造に関わり、商品の魅力を誰よりも知っている私だからこそ、商品のクオリティを落とさず、作業効率をアップさせることを目標にしています。そして、貴社製品の素晴らしさを今まで以上に世に広められたらうれしいです。
【例文】事務職に応募する場合
これまで4年間、貴社の一般事務に携わってきました。貴社の和気あいあいとした雰囲気や地域とのつながりが心地よく、私も貴社の一員として貴社の活動にさらに深く関わりたいと思うようになりました。
また、今までは貴社で一般事務に従事していましたが、前職では営業事務の経験もあります。貴社の営業職の方はみなさん優秀ですが、私を正社員として登用していただければ、営業事務の経験を活かして営業職のみなさんをサポートし、さらに営業成績を上げることに貢献していけると考えています。
貴社の事業を幅広く支える存在として、今後は営業職のサポートなどにも積極的に取り組み、貴社の発展に貢献したいと考えています。
7.契約社員から正社員になることに関するQ&A
契約社員から正社員になることに関しては、不安や心配もあるでしょう。ここでは、契約社員から正社員になる際によくある質問をまとめました。
7-1.正社員登用面接や試験はどこの会社でもあるのでしょうか?
正社員登用面接や試験は、すべての会社にある制度ではありません。登用制度がない会社もあるため、契約社員として応募し正社員を目指すなら、まずは制度の有無を確認しましょう。
就業規則を確認しても制度の有無がわからない場合は、上司や人事担当者に確認して規定を教えてもらいましょう。
7-2.正社員登用されやすい業種はありますか?
令和5年2月の労働経済動向調査では、登用制度のある事業所のうち、特に「医療、福祉業」「宿泊業、飲食サービス業」「製造業」「生活関連サービス業、娯楽業」において、積極的に正社員登用をしていきたいと回答している事業所が多いという結果でした。
これらの業種は、調査対象の70~80%以上の事業所で登用制度がすでにあるため、契約社員から正社員に登用されやすい傾向があると考えられます。
-
参照:厚生労働省「労働経済動向調査(令和5年2月)の概況 表12 表14」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2302/dl/8roudoukeizaidouko.pdf
7-3.正社員登用面接では何を聞かれますか?
正社員登用面接では、「なぜ正社員になりたいと思ったのか」「あなたを正社員にすることで会社にどのようなメリットがあるのか」「正社員になってやりたいことは何か」などといった質問をされます。
「正社員なら安定して働けるから」といった回答ではなく、「これまでできなかった範囲の業務に携わりたい」「スキルを活かして貴社の発展を支えたい」など、正社員になることで会社にどのように貢献できるのかを伝えましょう。
7-4.正社員登用面接で一度落ちてしまいましたが、再チャレンジしても良いのでしょうか?
再チャレンジが可能かどうかは、会社ごとに規定がある可能性があります。
再チャレンジ不可な場合や別部署なら可能な場合、一定期間をあければ再チャレンジ可能な場合などがあるので、人事や採用担当者に確認してみましょう。
確認せずに再応募すると悪い印象を与えてしまう可能性があるため、避けたほうが無難です。
8.まとめ
契約社員から正社員になることは可能ですが、そのためには、登用試験や採用試験をクリアしなくてはなりません。正社員を目指す際は、しっかりと対策をして面接や試験に臨みましょう。
特に、志望動機を作成する際には、正社員として働きたい理由を明確にもち、応募する企業への考えやキャリアプランなど、自分の文章で表現することが大切です。
ただし、置かれている現状やビジョンによっては、契約社員のままのほうが自分の理想を実現しやすい場合もあります。どちらの雇用形態が今の自分にとってベストなのかをよく考えてみましょう。
JOBPALでは、幅広い業界や職種の求人情報を掲載しています。正社員として働ける求人、契約社員として働ける求人など、雇用形態もさまざまな求人があるので、仕事選びでお困りの方はぜひご活用ください。
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