正社員になる方法
更新日:2024年01月10日

契約社員と正社員の違いとは?契約社員から正社員になる4つの方法やなれる可能性が高い方の特徴

契約社員と正社員の違いとは?契約社員から正社員になる4つの方法やなれる可能性が高い方の特徴

※この記事は6分30秒で読めます。

「契約社員から正社員になる方法が知りたい
「契約社員から正社員になれる人ってどのような人?
など、契約社員から正社員になる方法に関して、疑問を持っている方もいるでしょう。

契約社員から正社員になる方法は複数あり、あなたの環境やビジョンに合わせて目指すことが可能です。

今回は、契約社員から正社員になる方法、契約社員と正社員の違い、正社員に向いている方の特徴などについて解説します。この記事を読めば、契約社員から正社員になる方法がわかり、理想の働き方の実現に近づけるでしょう。

1.そもそも契約社員と正社員の違いとは

契約社員と正社員の雇用条件を抜粋してみると、以下のような違いがあることがわかります。

契約社員 正社員
雇用形態 有期 無期
勤務地 固定 転勤ありの場合がある
昇進・昇格 なし あり
給料 時給制、日給制 月給制、年俸制
賞与 ない場合が多い ある場合が多い
福利厚生 制限がある可能性あり すべて対象

以下、順番に解説していくので、しっかり確認しておきましょう。

1-1.雇用期間の違い

契約社員と正社員のもっとも大きな違いは、雇用期間に定めがあるかどうかです。

契約社員は、有期雇用で一定期間に対する雇用契約を締結し、その契約を都度更新していきます。対する正社員は、いわゆる無期雇用となり、採用後は期間に関わらず在籍できます。

1-2.勤務地の違い

契約社員は原則として転勤はなく、当初契約を結んだ勤務地にて働き続けられます。

一方で正社員は、会社の指示により転勤の可能性があります。ただし、正社員の場合も、あらかじめ勤務地を限定する「限定正社員」という形態を導入する企業も増えてきています。

1-3.昇進・昇給の違い

契約社員には、昇進・昇格がありません。契約期間中は、基本的に同じ条件で働き続けることになります。

一方の正社員は、多くの企業で昇進・昇格の機会が設けられています。ただし、昇進・昇格のタイミングや規定は会社ごとに異なります。

1-4.待遇・福利厚生の違い

給料は、契約社員が時給や日給制、正社員が月給制を採用しているケースがほとんどです。

ただし、雇用形態の違いによって、不合理な待遇差を設けることは法律により禁止されています。そのため、まったく同じ業務に就く契約社員と正社員は、基本的に同額の給料が支給されることになっています。

一方、契約社員に対する賞与や福利厚生は、正社員と同等のケースはまれで、一部のみ適用される形が一般的です。

2.契約社員から正社員になることはできる?

勤務先企業の規定などにもよりますが、契約社員から正社員になることは可能です。

今正社員として働いている方も、新卒、中途で正社員採用された方ばかりとは限りません。契約社員として入社したあと、正社員の働き方や福利厚生などに魅力を感じ、経験やスキルを積んでから正社員登用を実現した方もいるはずです。

もちろん、すべての契約社員の方が正社員になれるわけではありませんが、多くの前例があることからも、実現は十分に可能です。

3.契約社員から正社員になる4つの方法

ここから、契約社員から正社員になるための以下の4つの方法を紹介します。

  1. 今働いている会社の正社員になる
  2. 契約社員として今の会社で5年以上勤務する
  3. 転職活動をして別の会社で正社員になる
  4. 紹介予定派遣を利用して正社員を目指す

自分が置かれている状況に応じて、最適な方法を見つけてみましょう。

3-1.今働いている会社の正社員になる

もっともシンプルなのは、今働いている会社で契約社員から正社員登用を目指す方法です。企業によっては、正社員登用制度が設けられており、定期的に試験を実施している企業もあります。

ただし、契約社員から正社員になるにあたっての条件は各企業で異なるため、まずは上司や人事担当者への確認が必要です。

もし登用制度がなかったり、試験日の時期が遠すぎたりする場合は、契約社員の雇用契約更新のタイミングで、交渉を持ちかけてみましょう。

3-2.契約社員として今の会社で5年以上勤務する

今の会社に5年以上勤務することで、「無期転換ルール」を行使し、契約社員から正社員になる方法もあります。

無期転換ルールは、労働契約法において定められているもので、「同一企業で通算5年以上の勤務実績があり、本人の申し出を受けた場合、企業は無期雇用契約に転換しなければならない」とされています。

そのため、たとえ自社に正社員登用制度が設けられていなくても、5年間働き続ければ、自動的に正社員になる権利が獲得できることになります。もう少しで5年を迎える方の場合は、この方法が正社員になる一番の近道かもしれません。

3-3.転職活動をして別の会社で正社員になる

今働いている企業ではなく、別の企業の正社員求人に応募し、転職する方法もあります。

新たな環境に移ることになりますが、正社員登用制度がない、無期転用ルールが適用されるまで待てない、別の職種にチャレンジしてみたいなどといった方は、思い切って転職をしてみるのも有効です。

ただし、転職活動には時間や体力を要するため、勢いではなく、できる限り具体的なビジョンや計画を定めてから進めることをおすすめします。

3-4.紹介予定派遣を利用して正社員を目指す

紹介予定派遣を利用して、最短で数ヵ月後に正社員になる方法もあります。

紹介予定派遣とは、派遣先企業との将来的な直接雇用を前提とする派遣制度で、一定期間就業後、派遣先企業と派遣社員が双方合意した場合に、直接雇用に切り替える仕組みです。

この制度を利用する会社のなかには、大手企業も多く、多くの方が知っている有名企業で正社員になることも期待できるでしょう。

派遣会社へ登録する手間はありますが、希望に添った仕事を紹介してくれたり、困り事をサポートしてくれたりするので、働きながらでも正社員を目指しやすくなります。

ただし、企業によっては契約社員からのスタートとなる可能性もあるため、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

紹介予定派遣に関しては以下の記事でも詳しく解説しています、ぜひ併せてご覧ください。

4.契約社員と正社員それぞれに向いている方とは?

正社員は雇用において最良の形態と思われがちですが、一概にそうとは言い切れません。それぞれが置かれている状況や、目指すキャリアビジョン、望むライフスタイルによって、契約社員のほうが適している場合もあります。

ここでは、契約社員、正社員それぞれに向いている方の特徴を挙げていきます。

4-1.契約社員に向いている方の特徴

契約社員に向いているのは、以下の特徴がある方です。

  1. ずっと同じ勤務地で働きたい方
  2. 仕事とプライベートを両立したい方
  3. 決められた範囲の仕事をコツコツこなしたい方
  4. さまざまなスキルや経験を積みたい方

それぞれ詳しく解説していきます。

4-1-1.ずっと同じ勤務地で働きたい方

正社員は会社から指示されれば遠方に転勤しなければならない可能性もありますが、契約社員は原則転勤がないため、ずっと同じ勤務地で働けます

子どもを転校させたくない場合や家庭の都合で引越しできない場合などは、契約社員として働くほうが安心です。

4-1-2.仕事とプライベートを両立したい方

仕事とプライベートの両立は、契約社員のほうが実現しやすいでしょう。

正社員になると、繁忙期は残業続きになったり、休みの日でも仕事になったりする可能性があります。しかし、契約社員は「残業なし」などの条件で働くことも可能です。

4-1-3.決められた範囲の仕事をコツコツこなしたい方

一般的に契約社員は、仕事の内容や範囲が契約時に決められます。正社員のような昇進・昇給が望めない代わりに、最初に決められた範囲の仕事をし続けることができます。

そのため、同じ業務をコツコツこなしたいという方は契約社員に向いているでしょう。

4-1-4.さまざまなスキルや経験を積みたい方

決められた範囲の業務をこなすこととは正反対のようですが、さまざまなスキルや経験を積みたい方にも契約社員はおすすめです。

契約社員は決められた期間その会社の社員として働き、期間が終了すれば他の会社に移ります。そのため、転職をしなくても契約期間ごとに違う業界で働くことが可能です。契約先が変わるたびに新たなスキルを身につけることができるでしょう。

4-2.正社員に向いている方の特徴

一方、正社員に向いているのは以下のような方です。

  1. 安定的な環境や収入を求めている方
  2. 狭く深く仕事を突き詰めてスキルを極めたい方

それぞれ詳しく解説します。

4-2-1.安定的な環境や収入を求めている方

正社員は、原則その会社で定年まで働くことができる働き方です。雇用期間が限られている契約社員に比べ安定的な環境といえるでしょう。充実した福利厚生や各種手当が得られるメリットもあります。

また、収入も基本的には下がる心配がなく、むしろ勤続年数やポジションに応じて給与が高くなっていきます。さらに会社によって年2回の賞与があるなど、安定して一定の収入を得られるのも魅力的です。

4-2-2.狭く深く仕事を突き詰めて、スキルを極めたい方

正社員は、一つの仕事を突き詰めたい方、スキルを強化したい方にも適しています。社内で異動がある可能性はありますが、同じ業界に携わり続けることで、より深い知識や高いスキルが身につくはずです。

好きな業界で一生働きたい方や何かを極めたい方におすすめの働き方です。

5.契約社員から正社員になれる可能性が高い方の特徴

契約社員から正社員へのキャリアアップが見込める方には共通した特徴が見られます。正社員を目指す方は、以下の3点を意識してみましょう。

  1. スキルや実績を積んでいる方
  2. ビジネスマナーが身についている方
  3. コミュニケーション能力が高い方
  4. 将来のキャリアビジョンを描けている方

それぞれの特徴についてお伝えします。

5-1.スキルや実績を積んでいる方

業務に活かせるスキルや実績を持ち合わせている方は、契約社員から正社員になれる可能性が高い方です。

正社員になれる方とは、「より長く自社で働き成果を出してほしい」「手放すのが惜しい」と企業側に思わせることができる人材です。

また、転職によって正社員を目指す場合も、スキルや実績があれば応募先企業から即戦力として期待され、内定を獲得しやすいでしょう。

5-2.ビジネスマナーが身についている方

即戦力としてすぐに現場に出られるようなビジネスマナーをすでに身につけている方は、契約社員から正社員になれる可能性が高いでしょう。

ビジネスマナーはどの職業でも必須のマナーです。社内外を問わず、相手が心地よく対応できるよう、ビジネスマナーを守って過ごせる方は、安心して自社の正社員にできます。第一印象が良ければ、転職時の面接でも有利です。

以下の記事では、ビジネスマナーについて詳しく解説しています。

5-3.コミュニケーション能力に自信がある方

コミュニケーション能力に自信がある方も、契約社員から正社員になれる可能性が高いでしょう。正確な報連相や、相手に配慮した言動が取れることなど、まずは基本的なコミュニケーションを意識していくことで、周囲からの信頼を獲得できます。

信頼関係が構築できれば、次第に「ずっとうちで働いてもらいたい」と思ってもらえるようになり、正社員への道が開けてくるでしょう。

他社へ転職する場合でも、「すぐにうちに溶け込んでくれそう」と思ってもらえる可能性が高く、早い段階で内定の獲得が期待できます。

5-4.将来のキャリアビジョンを描けている方

正社員になりたい理由が明確にあり、将来のキャリアビジョンが描けている方は、進むべき道筋が見えており、多少の困難が想定されても諦めない精神力を持っています。

また、そうした方は自分に足りない要素を補う努力をしたり、企業研究を抜かりなくおこなったりといった行動がともなうため、正社員になる目標を達成しやすいでしょう。

6.契約社員から正社員になるには志望動機に力をいれよう

契約社員から正社員になるためには、面接時に提出する志望動機が非常に重要です。なぜ契約社員から正社員になりたいと思ったのかを、採用担当者にしっかりと伝える必要があります。

意欲や意気込みを伝え、自分が正社員になることでどのようなメリットがあるのかを理解してもらえるようにしましょう。

6-1.志望動機を書く際のポイント

志望動機を書く際には、意気込みがよく伝わるような文章にすることが重要です。どうして正社員として働きたいと思ったのか、この会社で何をしたいのかなど、この会社で正社員として働きたいという強い気持ちが伝わるような文章を作成しましょう。

また、作成する際は、応募する企業やポジションについての考えを盛り込むようにすると良いでしょう。どの企業・どのポジションにも通用するような文章にすると、使い回しをしている印象を与えてしまいます。

なお、志望動機の書き方をインターネットで検索するのは良いですが、インターネットの例文をそのままコピーしたものを使うのはよくありません。例文は参考程度にとどめ、自分の言葉で自分らしい志望動機を作成しましょう。

6-2.例文

志望動機の例文を2つご紹介します。志望動機作成時の参考にしてみてください。

【例文】工場の製造業に応募する場合

これまで契約社員として5年間、貴社の製造部門で働いてきました。人々の生活の役に立つ部品を作ることにやりがいを感じ、丁寧に、かつ効率的に作業する方法を考えながら仕事をしていました。

これまでは自分の周りの作業の効率化を図ることに取り組んできましたが、今後は正社員として、工場全体の効率アップに貢献したいと考えています。商品のクオリティを落とさず、作業効率をアップさせ、貴社製品の素晴らしさを世に広められたらうれしいです。

【例文】事務職に応募する場合

これまで4年間、貴社の一般事務に携わってきました。貴社の和気あいあいとした雰囲気や地域とのつながりが心地よく、私も貴社の一員として貴社の活動にさらに深く関わりたいと思うようになりました。

営業事務の経験もあるので、今後は営業職のサポートもできたらと考えています。

7.契約社員から正社員になることに関するQ&A

契約社員から正社員になることに関しては、不安や心配もあるでしょう。ここでは、契約社員から正社員になる際によくある質問をまとめました。

7-1.正社員登用面接や試験はどこの会社でもあるのでしょうか?

正社員登用面接や試験は、すべての会社にある制度ではありません。登用制度がない会社もあるため、契約社員として応募し正社員を目指すなら、まずは制度の有無を確認しましょう。

就業規則を確認しても制度の有無がわからない場合は、上司や人事担当者に確認して規定を教えてもらいましょう。

7-2.正社員登用面接では何を聞かれますか?

正社員登用面接では、「なぜ正社員になりたいと思ったのか」「あなたを正社員にすることで会社にどのようなメリットがあるのか」「正社員になってやりたいことは何か」などといった質問をされます。

「正社員なら安定して働けるから」といった回答ではなく、「これまでできなかった範囲の業務に携わりたい」「スキルを活かして貴社の発展を支えたい」など、正社員になることで会社にどのように貢献できるのかを伝えましょう。

7-3.正社員登用面接で一度落ちてしまいましたが、再チャレンジしても良いのでしょうか?

再チャレンジが可能かどうかは、会社ごとに規定がある可能性があります。

再チャレンジ不可な場合や別部署なら可能な場合、一定期間をあければ再チャレンジ可能な場合などがあるので、人事や採用担当者に確認してみましょう。

確認せずに再応募すると悪い印象を与えてしまう可能性があるため、避けたほうが無難です。

8.まとめ

契約社員から正社員になることは可能です。正社員を目指すのであれば、しっかりと対策をして面接や試験に臨みましょう。

ただし、置かれている現状やビジョンによっては、契約社員のままのほうが自分の理想を実現しやすい場合もあります。どちらの雇用形態が今の自分にとってベストなのかをよく考えてみましょう。

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