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更新日:2022年04月27日

紹介予定派遣とは?通常の派遣との違いとメリット・デメリット

紹介予定派遣とは?通常の派遣との違いとメリット・デメリット

※この記事は4分30秒で読めます。

「紹介予定派遣はどんな働き方?普通の派遣と違うの?」
「紹介予定派遣ならではの働くメリットはある?」
など、紹介予定派遣に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

紹介予定派遣は、派遣先企業での直接雇用が前提となるため、将来的に正社員雇用を希望している方におすすめの働き方です。

今回は、紹介予定派遣の特徴やメリット・デメリット、注意点などを解説します。この記事を読めば、紹介予定派遣の仕組みがよくわかり、キャリアの選択肢が広がります。

1.紹介予定派遣とは?

紹介予定派遣とは、派遣社員としての就業期間終了時点で、派遣先企業と直接雇用を締結することを前提とした派遣の種類です。

一定期間設けられる派遣期間は、一般的な中途採用での試用期間に該当するものであり、この期間中に派遣先企業と派遣社員双方が直接雇用契約を結ぶか否かを検討します。双方の合意が取れた場合は、派遣会社の雇用から派遣先企業の直接雇用に移行し、引き続き同じ環境で勤務していくことになります。

2.紹介予定派遣と通常の派遣との違い

派遣社員には、「紹介予定派遣」と「通常の派遣」(登録型派遣)の2つのスタイルがあります。雇用主である派遣会社の紹介を受け、派遣先企業で就業するという大枠は一致しているものの、条件にいくつかの違いがあるので確認しておきましょう。

2-1.就業前の面接の実施

通常の派遣では、派遣先企業による面接の実施、選考は認められていません。しかし、紹介予定派遣は派遣期間終了後の直接契約が前提のため、履歴書・職務経歴書を用いた書類選考や担当者との面接など、一般的な正社員採用と同じような選考フローが課されます。

そのため、派遣だからといって必ずしも就業が約束されているわけではなく、派遣先企業の選考を通過する必要がある点を理解しておきましょう。

2-2.契約期間の長さ

紹介予定派遣と通常の派遣は、契約期間の上限が異なります。通常の派遣は、同一企業における派遣期間の上限が原則3年以内と定められています。

一方で、紹介予定派遣は最長6ヵ月です。契約期間満了後、通常の派遣はそのまま契約終了となりますが、紹介予定派遣の場合は直接雇用するかどうかの判断をおこなうことになります。

2-3.派遣期間中の直接雇用への切り替え

派遣期間中の派遣社員の雇用主は、所属する派遣会社です。そのため、通常の派遣の場合、派遣期間中に派遣先企業と派遣社員が直接雇用を締結することは禁止されています。

しかし、紹介予定派遣の場合は、派遣先企業と派遣社員が双方合意すれば、派遣契約期間満了を待たずとも、直接雇用へ切り替えることが認められています。派遣先企業のニーズを的確に汲み取り成果を出していけば、直接雇用がグッと近づくでしょう。

ここまでお伝えした通常の派遣(登録型派遣)について詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。

3.紹介予定派遣ならではの4つのメリット

紹介予定派遣には、通常の派遣とは異なる以下の4つのメリットがあります。

  • 職場の雰囲気を知ってから直接雇用契約できる
  • 未経験でも応募できる求人がある
  • 派遣会社の担当者がサポートしてくれる
  • 直接雇用に至らなくても次の仕事を見つけやすい

それぞれのメリットについて確認していきましょう。

3-1.職場の雰囲気を知ってから直接雇用契約できる

紹介予定派遣のメリットは、この先5年、10年と働く自分の姿を想像して、疑問や不安を最大限解消した状態で直接雇用を迎えられる点にあります。

派遣期間で職場の雰囲気を体感し、会社の仕組みや業務内容を少しずつ知っていけるため、「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを回避しやすくなります。そのため、「なかなか自分に合う職場が見つからない」と感じている方に紹介予定派遣はおすすめです。

3-2.未経験でも応募できる求人がある

業種・職種未経験でも応募できる求人が、比較的多く揃っているのも紹介予定派遣の大きなメリットです。通常、中途採用では即戦力が求められるケースが多く、未経験者に対する間口は決して広いとは言い切れません。

しかし、紹介予定派遣の場合は、人柄や仕事に向き合う姿勢などから評価してもらいやすく、キャリアチェンジを希望する方にとって大きなチャンスです。また、派遣期間で適性を見極められるため、「興味があるけれど正社員としてやっていけるか不安」という方にも紹介予定派遣は適しています。

3-3.派遣会社の担当者がサポートしてくれる

紹介予定派遣では、直接雇用の判断に至るまで派遣会社の担当者からさまざまなサポートを受けることができます。企業選定や選考はもちろんのこと、実際に派遣先企業で働き始めてからも、不安や困り事があれば相談に乗ってもらえます。

直接雇用の契約締結にあたっての条件交渉や諸手続きも任せることが可能です。希望を考慮した形で調整してくれるため、より満足度の高い転職を実現できます。

3-4.直接雇用に至らなくても次の仕事を見つけやすい

直接雇用に至らなかったとしても、次の紹介予定派遣の仕事を紹介してもらいやすいことも魅力です。転職サイトなどを活用し自力で転職活動をおこなう場合、企業の選定だけで多大な時間と労力を要します。

しかし、紹介予定派遣であれば、派遣会社の担当者がこれまでの経歴や希望条件をあらかじめヒアリングしているため、最適な次の派遣先企業がスムーズに見つかりやすいです。

4.紹介予定派遣で働くときの注意点

さまざまな魅力がある紹介予定派遣ですが、把握しておくべき注意点が2つあります。

  • 働き始めるまでに時間がかかる
  • 正社員にはなれない場合もある

それぞれの注意点についてお伝えします。

4-1.働き始めるまでに時間がかかる

紹介予定派遣は、基本的に一般的な中途採用と同じような選考フローをたどることになるため、働き始めるまでに時間がかかります。

そのため、「来週から働きたい」「来月には勤務したい」といった自分の希望通りにはいかないことも多いです。できるだけ早く働き始めるために、手続きをスムーズにおこなうことは大切ですが、ある程度時間がかかることは理解しておきましょう。

4-2.正社員にはなれない場合もある

紹介予定派遣では、派遣期間終了後に必ずしも正社員になれるわけではありません。あくまでも直接雇用の可能性がある仕組みであり、企業によってはまず契約社員として採用するケースも見受けられます。

また、そもそも派遣期間中に勤務態度が悪かった、トラブルを起こしたなど問題があれば正社員登用を認められない可能性が高いです。

正社員になりたいと思っている方は、真面目に働くことは当然のことですが、就業を希望する派遣先企業がどのような条件で紹介予定派遣の仕組みを採用しているのか、事前に確認しておくようにしましょう。

5.紹介予定派遣で働くときの流れ

紹介予定派遣で企業に就業するまでの流れは、おおよそ以下の通りです。

  • 派遣会社の登録する
  • 派遣会社の担当者と面談する
  • 紹介予定派遣の仕事を紹介してもらう
  • 派遣先企業の担当者と面接する
  • 派遣先企業で就業を開始する

紹介予定派遣で理想の働き方を実現するためには、まず自分の希望を明確にする必要があります。業種や職種、勤務地、給与、福利厚生などのうちどの要素を重視するのか、優先順位もある程度固めておくと良いでしょう。

また、派遣会社の担当者とのコミュニケーションも重要です。希望を的確に伝えられなかったり、意思疎通に齟齬があったりすると、ミスマッチが生じやすくなります。

そのため、満足度の高い転職を実現するには、自分の意思をしっかりと伝える必要があります。面談や面接時はもちろん、就業開始後も的確にコミュニケーションがとれるように、自分の希望や要望はしっかりと整理して、こまめに伝えるようにしましょう。

6.まとめ

今回は、紹介予定派遣の特徴、メリット、注意点などをお伝えしました。

直接雇用が前提である紹介予定派遣は、一つの企業で腰を据えて働き続けたいという方にピッタリの働き方です。派遣期間があることで、業務内容や職場環境に抱いていたイメージに対するギャップの有無や、それが解消可能なものなのかといった点をあらかじめ把握できるため、早期退職の可能性を下げることにつながるでしょう。

一方で、長期的な雇用を見込んでいることから、通常の派遣よりも就業決定までのハードルは高いです。派遣会社の担当者と綿密な打ち合わせをおこない、選考に通過できるようしっかりと対策を講じておきましょう。

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