派遣の種類は3つある!それぞれの特徴やメリット・デメリットを徹底比較

※この記事は5分で読めます。
「派遣っていくつかの種類があるって本当?」
「派遣で働くメリットやデメリットが知りたい」
など、働き方の種類をはじめとした派遣の仕事ついて疑問や不安を持っている方もいると思います。
ひと口に「派遣社員」といっても、そこには3つの種類があり、特徴や待遇はまったく異なります。
今回は、派遣の3つの種類について、それぞれの特徴やメリット・デメリット、派遣社員として働ける具体的な職種などを解説します。この記事を読めば、3種類それぞれの派遣の違いを把握でき、自分に適した働き方を選べるようになります。
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1.派遣の3つの種類ごとの特徴!
まずは、派遣社員の3つの種類について、それぞれの特徴を紹介していきます。
1-1.登録型派遣
「登録型派遣」は「派遣」「一般派遣」とも呼ばれ、最も知られている派遣の種類です。
派遣会社と有期雇用契約を締結し、派遣会社から紹介された派遣先企業で就業することになります。 派遣法により、同一企業の同一部署に就業できるのは最長3年間と定められているため、就業後3年経過すると別の就業先を見つける必要があります。
派遣会社との雇用契約は、派遣先企業に就業している期間のみ有効です。そのため、「就業期間終了=派遣会社との労働契約終了」となり、社会保険の資格も喪失します。
登録型派遣の詳細については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
1-2.常用型派遣
「常用型派遣」も派遣会社の従業員として、派遣先企業で就業する形態ですが、登録型派遣とは異なり就業期間の定めはありません。
したがって、一つの派遣会社に長期間所属できます。就業期間が終了し、次の仕事に備える待機期間中も雇用関係が維持されるため、給与の支給が継続される点は大きなメリットです。
ただし、常用型派遣として働くためには専門的な技術や能力が求められます。
常用型派遣の詳細については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
1-3.紹介予定派遣
派遣期間終了後、派遣先企業から直接雇用されることを前提とした派遣の種類が「紹介予定派遣」です。
一般的に半年間ある派遣期間は試用期間とされており、この期間に派遣社員と派遣先企業それぞれが直接雇用を検討します。双方が合意した場合は、派遣期間終了後に正社員などの直接雇用契約を締結する形となります。
紹介予定派遣の詳細については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
2.登録型派遣のメリット
登録型派遣の主なメリットは、以下の3点です。
- 勤務時間や勤務地、勤務期間が選べる
- 好きな仕事内容で働ける
- プライベートとの両立がしやすい
それぞれのメリットについてお伝えします。
2-1.勤務時間や勤務地、勤務期間が選べる
登録型派遣は、自分の意思で応募する派遣先企業を選択できる点がメリットです。
勤務時間や勤務地、勤務期間などで妥協しない仕事選びが可能となります。 正社員のように、会社の事情で勤務時間や勤務地が変更されることも基本的にないので安心です。
2-2.好きな仕事内容で働ける
登録型派遣は、派遣形態の中で求人数が最も豊富です。 そのため、好きな仕事内容を選びやすい点も大きなメリットです。
中途採用では経験者に限定して求人募集している企業でも、登録型派遣では未経験者を受け入れているケースが多く見受けられます。
「やりたい仕事があるけれど未経験者を採用してくれる企業と出会えなかった」という方が登録型派遣を足がかりにキャリアを積んでいくことも可能です。
2-3.プライベートとの両立がしやすい
登録型派遣は、仕事とプライベートとの両立を図りやすい派遣の種類であるといえます。
「残業は一切なし」「フルタイム以外の働き方も可能」といった就業先を選択すれば終業後に趣味や学びの時間を確保できますし、1日の労働時間が4時間の仕事を選べば子育て中の人も安心して働けるでしょう。
3.常用型派遣のメリット
常用型派遣の主なメリットを3点ご紹介します。
- 無期雇用として働ける
- 自分の能力をさまざまな企業で発揮できる
- 正社員と同じような待遇が受けられる
それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
3-1.無期雇用として働ける
常用型派遣の大きなメリットは、無期雇用として働ける点にあります。
「次の契約更新がなかったらどうしよう」という不安を感じずに、同じ就業先で腰を据えて働けるので、新たな環境にストレスを感じやすい人にとって安定した働き方ができるでしょう。
3-2.自分の能力をさまざまな企業で発揮できる
派遣先企業が常用型派遣に求めるのは即戦力となる能力です。したがって、高い能力や経験を持っている人材が選ばれやすく、活躍しやすい環境にあります。
求められる実務レベルが登録型派遣より高い企業も多いため、「派遣社員だからといって遠慮せず自分の力を存分に発揮したい」という積極性のある人に適しているでしょう。
3-3.正社員と同じような待遇が受けられる
給与や休日で正社員と同じような待遇が受けられるのも、他の派遣の種類にはない常用型派遣のメリットです。
月給制の常用型派遣は、年末年始やゴールデンウィーク、夏季休暇などの長期休暇がある月も、それ以外の月と同額の給与を受け取れます。
家計管理の見通しが立ちやすく精神的な安定が得られます。
4.紹介予定派遣のメリット
紹介予定派遣の主なメリットは、以下の2点です。
- 入社前に仕事内容や職場環境の見極めができる
- 派遣元の担当者に客観的なアドバイスがもらえる
紹介予定派遣ならではのメリットをお伝えします。
4-1.入社前に仕事内容や職場環境の見極めができる
正式に入社する前に実際の仕事を体験し、自分に合っているか否かを見極められる点が、紹介予定派遣の最大のメリットです。
派遣期間の間に自分の希望や適性にマッチした職場なのかを判断できるため、後悔のない転職を実現できます。万が一合わないと感じれば、派遣期間終了とともに別の派遣の仕事に就くことも可能です。
4-2.派遣元の担当者に客観的なアドバイスがもらえる
派遣元となる派遣会社の担当者から、客観的なアドバイスがもらえる点も紹介予定派遣のメリットです。
紹介予定派遣は直接雇用が前提ではあるものの、最終的には派遣社員と派遣先企業の双方の合意が必要です。直接雇用になれば長く仕事を続けることになるため、職場や業務に関する課題は派遣期間中に解消するに越したことはありません。
さまざまなケースに携わり、派遣先企業を熟知している派遣会社の担当者であれば、派遣社員一人ひとりに適した助言を与えてくれるでしょう。
5.登録型派遣のデメリット
登録型派遣の主なデメリットは、以下の3点です。
- 時給なので毎月の給料に変動がある
- 契約期間が継続されなければ同じ職場で働けない
- すぐに次の契約が見つからない場合もある
デメリットについても知っておきましょう。
5-1.時給なので毎月の給料に変動がある
登録型派遣の給与は時給計算のため、毎月の給料で変動が生じるデメリットがあります。
長期休暇などで勤務時間が少ない月は給料が落ち込むため、日々の生活に支障が生じる場合も出てきます。
5-2.契約期間が継続されなければ同じ職場で働けない
登録型派遣として同じ職場で働き続けるには、派遣先企業から契約更新を継続してもらわなければなりません。
契約更新が必要ないと判断されればその会社では働けなくなってしまうため、雇用の不安定さは否めません。
5-3.すぐに次の契約が見つからない場合もある
登録型派遣は他の派遣の種類と比べて求人が豊富ですが、必ずしもすぐに次の就業先が見つかるとは限りません。
条件や時期、タイミングによっては、すぐに次の契約を締結できないリスクがあります。
6.常用型派遣のデメリット
常用型派遣の主なデメリットは、以下の2点です。
- 派遣先を選べない
- 他の派遣より採用されにくい
それぞれ詳しくお伝えします。
6-1.派遣先を選べない
常用型派遣は、派遣会社が指定した派遣先企業で仕事をすることになります。
基本的に自分で就業先を選ぶことができないため、やりたい仕事があったり労働条件で詳細な希望があったりする人にはデメリットとなるでしょう。
6-2.他の派遣より採用されにくい
常用型派遣は、事務やサービス、福祉などで比較的高度な技術力が求められます。
登録型派遣よりも採用のハードルが高い傾向にあるため、「今すぐ働きたい」という希望が実現しないリスクがあります。
7.紹介予定派遣のデメリット
紹介予定派遣の主なデメリットは、以下の2点です。
- 必ずしも正社員になれるとは限らない
- 不採用になる場合もある
2点について説明していきます。
7-1.必ずしも正社員になれるとは限らない
紹介予定派遣だからといって必ずしも正社員になれるとは限りません。
派遣社員と派遣先企業の合意があることが大前提となります。派遣先企業によっては、まず契約社員として採用し、その後正社員登用となるケースもあります。
7-2.不採用になる場合もある
紹介予定派遣として就業する場合、一般的に書類や面接などによる選考があります。
不採用となれば当然就業できないので、すぐに働き始めたいという人にとってはデメリットとなる可能性があります。
8.3種類の派遣の比較表
ここまでお伝えした3種類の派遣のメリット・デメリットをまとめました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
登録型派遣 | 1.勤務時間や勤務地、勤務期間が選べる | 1.時給なので毎月の給料に変動がある |
2.好きな仕事内容で働ける | 2.契約期間が継続されなければ同じ職場で働けない | |
3.プライベートとの両立がしやすい | 3.すぐに次の契約が見つからない場合もある | |
常用型派遣 | 1.無期雇用として働ける | 1.派遣先を選べない |
2.自分の能力をさまざまな企業で発揮できる | 2.他の派遣より採用されにくい | |
3.正社員と同じような待遇が受けられる | ||
紹介予定派遣 | 1.入社前に仕事内容や職場環境の見極めができる | 1.必ずしも正社員になれるとは限らない |
2.派遣元の担当者に客観的なアドバイスがもらえる | 2.不採用になる場合もある |
それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、各派遣の種類ごとにおすすめできる人のポイントは以下のとおりです。
おすすめの人 | |
---|---|
登録型派遣 | 業務内容や労働条件を優先して仕事選びしたい人 |
常用型派遣 | 職場や仕事内容を頻繁に変えたくない人 |
紹介予定派遣 | 正社員を目指している人 |
自分がどの派遣の種類で働くのが一番いいか、ここまでお伝えした内容をもとにじっくりと考えてみましょう。
9.派遣社員として働ける職種の種類
これまでご紹介した3種類の派遣で、働ける主な職種と特徴を紹介します。仕事選びの参考にしてみてください。
9-1.事務職
事務職に求められる仕事内容や能力は企業によってさまざまですが、未経験を歓迎する企業も多くあるため、社会人経験が浅い人や育児などを経て久しぶりに仕事復帰する人なども挑戦しやすい職種です。
金融系や貿易系など専門性が高い業界では相応のスキルや資格が求められますが、そのぶん高収入が期待できます。
9-2.営業職
個人や法人に対して商品やサービスを紹介し購入や契約へとつなげるのが営業職の仕事です。
新たな顧客獲得を目指す新規開拓営業や、既存顧客を担当するルート営業、社内で活動する内勤営業など、営業スタイルはさまざまです。
仕事の成果がわかりやすく数値化されるため、やりがいやモチベーションを感じやすいでしょう。
9-3.テレアポ
テレアポは、電話で顧客にアプローチし商談などのアポイントを獲得する仕事です。
電話対応に苦手意識を持っている人でも、会話の流れが記されたトークスクリプトが用意されているため、慣れれば問題なく対応できます。
9-4.接客・販売
店舗でお客様を出迎え、商品を紹介して販売する仕事です。
お客様をもてなす姿勢や、満足感を得てもらえるような工夫が必要となります。
働く場所も扱う商品も多岐に渡るため、多くの就業先から選択できるメリットがあります。
9-5.ITエンジニア
ITエンジニアはITに携わる技術者を指します。具体的には、システムエンジニアやプログラマー、インフラエンジニアなどの職種が該当します。
専門的な仕事のため、ある程度のITスキルを持ち合わせている必要があります。派遣であれば自分の興味・関心や伸ばしたい分野の仕事を選べるため、あえて派遣として働くことを選ぶITエンジニアも少なくありません。
9-6.軽作業・製造
軽作業は、検品やピッキング、仕分けなどの単純な作業を担う仕事で、製造は家電や日用品などを組み立て、加工などに携わる仕事です。
軽作業は一人で黙々と作業することが多く、製造は担うフェーズによって働き方や働く場所は異なります。私たちの日常生活を支える仕事ですので、やりがいを持って働けるでしょう。
10.まとめ
この記事では、3種類の派遣の特徴やメリット・デメリットをご紹介しました。
派遣社員といっても、それぞれ種類ごとに仕組みや働き方は異なります。そのため、仕事を選択するうえで自分が重視するポイントを明確にして、自分に合った派遣の種類を選択しましょう。
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