子持ちでも正社員になりたい!働きやすい職場の条件と就職のコツ
※この記事は6分30秒で読めます。
「子持ちでも正社員になれる?」
「子どもがいても正社員で働きやすい仕事はある?」
など、子育てしながら正社員になりたいと思っている方もいるでしょう。
子持ちの方が正社員として働く場合、子育てと仕事を両立させられるかどうかが鍵になります。
今回は正社員になりたいと思っている子持ちの方に向けて、職場に求めるべき条件や求人の探し方、就活を成功させるコツなどについて解説します。この記事を読めば、子持ちの方が正社員を目指すためにやるべきことがよくわかり、実際に行動へと移せるようになるでしょう。
エリアから工場・製造業のお仕事を探す
1.子持ちでも正社員になれる?
結論からいうと、子持ちの方が正社員として働くのは難しい側面もありますが、決して不可能ではありません。
近年、社会全体で子育てと仕事を両立する働き方への理解が進んでいるため、子持ちというだけで就職が不利になるケースも減ってきています。
しかし、一方で「残業を頼みにくい」「家庭優先で仕事が疎かになりそう」といった懸念から、子持ちの方の採用を見合わせる会社も存在します。
そもそも正社員は、パートや派遣社員と比べて果たすべき責任が大きいため、採用のハードルも高めです。
したがって、子持ちで正社員を目指すなら、より入念な準備や対策が求められることを理解しておきましょう。
2.子持ちの女性の就労状況
内閣府男女共同参画局が2018年に発表したデータによると、第1子出産前後に女性が就業を継続する割合は年々上昇傾向にあります。
従来は40%前後でしたが、最新の調査時点では53.1%まで上昇しています。
さらに、第2子・第3子出産前後に女性が就業を継続する割合も上昇しており、第2子だと78.1%、第3子だと79.1%となっています。
これらの調査結果が示すように、近年は子持ちの女性でも積極的に働き続けることを選択する世の中になってきたといえるでしょう。
-
参照:「第1子出産前後の女性の継続就業率」及び出産・育児と女性の就業状況について|内閣府男女共同参画局
https://wwwa.cao.go.jp/wlb/government/top/hyouka/k_45/pdf/s1.pdf
3.子持ちの方が正社員として働きやすい職場の条件
子持ちの方が正社員として働く場合、以下のような職場が働きやすいでしょう。
- 残業が少なめ
- 自宅・預け先と職場が比較的近い
- 子育て中の正社員が多い
- 産休・育休制度が充実している
- 柔軟な働き方ができて融通が利く
それぞれの条件に関して、確認していきましょう。
3-1.残業が少なめ
子持ちの方は、子育てと仕事の両立で大変忙しいものです。したがって、残業が少ないという点が、重要な条件の一つとなるでしょう。
会社や職種にもよりますが、正社員になると業務やお客様の都合で残業するケースも増える傾向にあります。
仕事探しの際には、月間残業時間の目安や繁忙期の有無などを必ず確認しましょう。
3-2.自宅・預け先と職場が比較的近い
子育てと仕事を両立するには、普段の生活からタイムロスを可能な限り減らす工夫が重要です。
自宅や子どもの保育園や幼稚園などの預け先から、比較的距離が近い職場を選べば、その分だけ移動時間を短縮できるため、日々の負担も軽くなるでしょう。
3-3.子育て中の正社員が多い
子育て中の方が正社員として数多く在籍している会社は、比較的働きやすい環境や制度が整っている可能性が高いといえます。
同じように子育てと仕事の両立に悩みながら働いている既存の社員の方がいれば、悩みを共感しながら、お互い支えあえるかもしれません。
求人サイトや会社のホームページなどをよく確認し、子育て支援に力を入れているか、どのような制度を導入しているかなどを細かくチェックしたいところです。
3-4.産休・育休制度が充実している
産休・育休制度が充実している会社には、実際に子育て中の方が数多く在籍していると考えられます。
特に第2子以降の出産予定がある場合、産休・育休の有無は長期的に影響するため、必ず確認したいところです。
また、制度の有無や内容だけではなく、実際の取得実績もチェックしておくと良いでしょう。手厚い子育て支援を謳っていても、実態は利用者がほとんどいないという可能性も否定できません。
面接時に直接質問したり、インターネット上の口コミを調べたりして、制度の利用率を把握できると理想的です。
3-5.柔軟な働き方ができて融通が利く
子持ちの方が正社員として働くなら、フレックスタイム制、リモートワーク、時短勤務など、多様な働き方に対応している職場がおすすめです。
柔軟に働ける仕事を選べば、勤務時間に融通が利きやすく、子どもの保育園の送り迎えや緊急時の通院などにも対応しやすくなるでしょう。
4.子持ちの方向け|正社員求人の仕事の探し方
子持ちの方が正社員を目指す場合には、以下のような方法で仕事を探しましょう。
- 求人サイトで探す
- ハローワークに相談する
- 転職エージェントに登録する
- 知人から仕事を紹介してもらう
- インターネットで検索する
それぞれの方法についてお伝えします。
4-1.求人サイトで探す
求人サイトには、数多くの求人情報が掲載されているため、子持ちの方に適した条件の正社員求人も見つかりやすいです。
求人を検索する際には、先に「原則残業なし」「福利厚生充実」「産休・育休取得実績あり」といった条件である程度絞り込んでから、希望に合いそうなものをじっくり探してみましょう。
JOBPALでは、工場・製造系および事務系の仕事を中心に、数多くの求人を紹介しています。
「一人で就活を進める自信がない」「子持ちを理由に不採用が続いているので、プロのアドバイスを聞きたい」という方に対しては、専任のキャリアパートナーが全面的にサポートします。
面談対策や入社後のフォローも充実しているので、ぜひ一度ご相談ください。
4-2.ハローワークに相談する
ハローワークとは、厚生労働省が運営している公共職業安定所(職安)のことです。
日本全国500ヵ所以上に設置されており、求人紹介、就職相談、書類添削、面接対策といったサービスを無料で受けられます。
地元の中小企業の求人を多く取り扱っているため、自宅や子どもの預け先の近くの求人を紹介してもらえるかもしれません。
住んでいる市区町村のハローワークに、一度相談に行ってみても良いでしょう。
4-3.転職エージェントに登録する
ある程度の時間をかけてでも、自分の希望にぴったり合う求人を見つけたいなら、転職エージェントを活用することも選択肢の一つです。
転職エージェントに登録すると、希望の働き方やキャリアプラン、細かい条件などについて相談できるほか、自分にマッチしそうな求人を紹介してくれます。
求人紹介だけでなく、応募書類の添削、面接対策、入社までのフォローなど、手厚いサポートを受けられることが魅力です。
ただし、地方や郊外だと条件に合う求人を探しにくいこともあるため、求人サイトやハローワークと併用することをおすすめします。
4-4.知人から仕事を紹介してもらう
子育てと仕事を両立させやすい環境で働いている知人がいる場合、リファラル採用(社員の紹介による採用)について相談してみるのも一案です。
あらかじめ職場の雰囲気やメンバー構成、福利厚生の充実度や利用率、仕事の融通の利きやすさなどを確認できるため、ミスマッチが起きにくいメリットがあります。
ただし、紹介された会社が必ずしも自分に合うとは限りません。最終的な判断は自分で下さなければならないので、安易に決断せず、慎重に検討しましょう。
4-5.インターネットで検索する
インターネットで「子持ち 働きやすい企業」などのキーワードで検索すれば、子育て支援が充実している会社を見つけられる可能性があります。
理想的な条件を提示する会社が見つかった場合、ホームページから直接求人に応募しても良いでしょう。
ただし、この方法で見つかる会社は大手企業が大半であるため、地域に密着した地元の企業で働きたい方は、他の方法と併用することをおすすめします。
5.子持ちの方が正社員就職を成功させる8つのコツ
子持ちの方が就職活動に取り組む際には、以下のようなコツを押さえておきましょう。
- あらかじめ子どもの預け先を確保する
- 緊急時の対応方法を決めておく
- 残業などを想定したスケジュールを組む
- 自己分析でアピールポイントを言語化する
- 譲れない条件をリスト化する
- 定番の質問に対する答えを用意しておく
- 休業中に役に立ちそうな資格を取得する
- .契約社員や派遣社員から正社員登用を目指す
それぞれのコツについてお伝えします。
5-1.あらかじめ子どもの預け先を確保する
正社員は原則、フルタイムで働くことが多いので、小さい子どもがいる場合、保育園、実家、親族宅といった預け先を確保する必要があります。
また、面接時に子どもの預け先について聞かれるケースもあります。預け先が決まっていない場合、正社員での採用が難しいと判断されるかもしれません。
したがって、就職活動に際しては、まず預け先を確保しましょう。
5-2.緊急時の対応方法を決めておく
保育園を利用する場合でも、子どもの病気やケガといった緊急事態が発生したときには、速やかに保護者が迎えに行く必要があります。
「毎週水曜日は自分の両親を頼る」「パートナーと交代で迎えに行く」など、あらかじめ緊急時の対応方法を決めておきましょう。
できるだけ仕事に支障を来たさない体制を整えておくことが大切です。
5-3.残業などを想定したスケジュールを組む
正社員として働く場合、ときには残業が発生して定時に帰れないケースもあります。特に繁忙期がある仕事に就くなら、あらかじめ注意が必要です。
保育園のお迎え時間はできるだけ遅い時間に設定する、夜間保育対応の保育園に子どもを預けるなど、突発的な予定の変更にも備えておきましょう。
5-4.自己分析でアピールポイントを言語化する
採用担当者の目を引くような特別な経験やスキルがなくても、正社員で働くことを諦める必要はありません。
自己分析によって自分の強みや弱み、大切にする価値観、会社に貢献できるポイントなどを洗い出して言語化すれば、ライバルに負けない強力なアピールができるでしょう。
一人で自己分析をするのが難しい場合には、キャリアパートナーなど専門家の力を借りるのも一案です。
5-5.譲れない条件をリスト化する
子持ちの方が正社員を目指すのは、ややハードルが高いのは事実です。とはいえ自分が求める条件を提示できないわけではないので、過度に妥協する必要はありません。
「多少の残業はOK」「休日出勤はNG」など、譲歩できる条件とできない条件をリスト化し、優先順位をつけて仕事探しをしましょう。
5-6.定番の質問に対する答えを用意しておく
子持ちの方が採用面接を受ける場合、「子どもが急に病気になったときの対応は?」「子育てと仕事の両立は問題ない?」など、踏み込んだ質問をされることもあります。
そのため、定番の質問が来ることを想定し、あらかじめ回答を用意しておきましょう。
「何かあれば両親の力を借りられますが、難しいときは早退させていただくかもしれません。ただし、そのような場合にも、仕事の持ち帰りはできます。」など、具体的かつ現実的な回答ができると好印象です。
5-7.休業中に役に立ちそうな資格を取得する
もし未経験の仕事にチャレンジしたい場合、関連するスキルを学んだり、資格取得を検討したりするのもおすすめです。
ただし、資格は就職活動においてマストではありません。こだわりすぎて初動が遅れると、年齢的な問題で就職が難しくなる可能性も考えられます。
正社員になることを目指すなら、学びと活動のバランスにも注意しましょう。
5-8.契約社員や派遣社員から正社員登用を目指す
正社員採用に向けた就職活動がうまく進まない場合、契約社員や派遣社員・パートタイマーとして一旦働き、その後正社員登用を狙うという選択肢もあります。
段階を踏んで正社員を目指すなら、まずは「正社員登用あり」の求人を選んだり、紹介予定派遣で働いたりするのがおすすめです。
6.子持ちの方が正社員として働きやすい仕事5選
ここでは子持ちの方が活躍しやすい職種を紹介します。どのような仕事が良いか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- 事務職
- 製造・工場系のスタッフ
- 介護職
- コールセンター
- 在宅ワーク全般
それぞれの仕事について見ていきましょう。
6-1.事務職
事務職は、急なトラブルや残業が比較的発生しにくい仕事であるため、子育て中の方におすすめです。
地域にもよりますが、一般的に求人件数も多いので、自宅や預け先の近隣で仕事を見つけやすい点もメリットといえます。
基本的なパソコン操作ができれば応募可能な求人もあるため、オフィスワーク未経験でもチャレンジしやすいでしょう。
6-2.製造・工場系のスタッフ
工場は24時間稼働の職場が多く、希望に合ったシフトを選択して働けるためで、子持ちの方に向いています。
また、地方在住者にとっては、郊外の求人が多いことも、魅力的なポイントといえるでしょう。
ピッキングや軽作業、加工、検品など、さまざまな仕事があり、自分に合うものを選べます。
6-3.介護職
介護職は体を動かすことが多く、体力的に楽な仕事ではありません。
しかし、基本的にシフト制で勤務するため、保育園などのお迎え時間に合わせて柔軟に働きやすい点がメリットです。
また、介護業界は慢性的な人手不足が続いているので、子持ちの方でも他の業界より採用のハードルは低いと考えられます。
6-4.コールセンター
コールセンターは、基本的に顧客からの問い合わせ受付時間が決まっているので、残業が少ない傾向にあります。
時間を区切ったシフト制を採用しているケースも多く、正社員であっても時間の融通は利きやすいでしょう。
また、会社によっては在宅ワークが可能で、子育てと仕事を両立させやすい点もメリットです。
6-5.在宅ワーク全般
業務の状況にもよりますが、在宅でおこなえる仕事であれば、子どもに万が一の事態が起こっても、自宅で面倒を見ながら働ける可能性があります。
在宅ワークの求人が多い職種としては、IT系やWeb系の技術職が挙げられます。
先に紹介した事務職やコールセンターでも在宅ワークが可能な求人はあるので、こまめに求人情報をチェックしておくと良いでしょう。
7.正社員になりたい子持ちの方向け|国の就業・再就職支援制度
正社員になりたい子持ちの方は、以下のような支援制度も活用しましょう。
- マザーズハローワーク事業
- 仕事と育児カムバック支援サイト
- 教育訓練給付制度
各制度についてお伝えします。
7-1.マザーズハローワーク事業
マザーズハローワークとは、子育てをしながら働くことを希望する女性などを対象に、求人紹介や就職相談のサービスを提供する専門相談拠点のことです。
全国21ヵ所にあるマザーズハローワークには、キッズコーナーなどが設置されているので、子ども連れでも安心して来所できます。
利用者の就職率は例年90%以上と高い水準を維持しており、2017年~2021年の5年間で32万人もの方が就職に成功しています。
-
参照:マザーズハローワーク事業|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21046.html
7-2.仕事と育児カムバック支援サイト
仕事と育児カムバック支援サイトとは、育休などで一定期間仕事から離れていた方の職場復帰にあたり、不安や疑問を解消するための情報提供をおこなうサイトです。
専門の相談員に再就職に関する悩みをメールで相談できるほか、再就職に役立つ各種研修やセミナー、パソコン講習なども開催されています。
-
参照:仕事と育児カムバック支援サイト|厚生労働省
https://comeback-shien.mhlw.go.jp/index.html
7-3.教育訓練給付制度
教育訓練給付制度とは、教育訓練を受講する際に支払った費用の一部が支給される制度です。
労働者の主体的な能力開発や中長期的なキャリア形成をサポートし、雇用の安定および再就職の促進を図ることが、制度の目的です。
一定の受給要件を満たすことにより、キャリアアップに向けた教育訓練講座の費用の20~50%(上限あり)が支給されます。
スキル不足が原因で不採用が続いている方は、一度利用を検討しても良いでしょう。
-
参照:教育訓練給付制度|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html
8.まとめ
子持ちの方でも正社員になることは可能ですが、子育てと育児を両立させやすい職場を選ぶ必要があります。
また、子どもの預け先を確保したり、自分のアピールポイントをまとめたりするなど、就活に向けた入念な準備も欠かせません。
JOBPALでは、子持ちの方にぴったりの正社員求人を紹介しているほか、キャリアパートナーによる就職サポートもおこなっていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
関連記事
人気ランキング
以下の条件から求人を探す
都道府県からお仕事を探す
職種からお仕事を探す