転職先に求める条件はどう決める?注目すべき6つの軸と優先順位
※この記事は6分30秒で読めます。
「転職に求める条件には何がある?」
「転職先に求める条件の決め方が知りたい」
など、転職活動の進め方や企業に求める条件に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
ただ闇雲に転職活動をおこなっても、自身に合う企業には巡り合えません。自身の転職活動の軸や優先順位、譲れない条件を明確にしておくことが重要です。
今回は、転職活動における「軸を決めるべき理由」「軸になる条件」「転職活動のコツ」などを解説します。この記事を読めば、転職活動の進め方や、自身に合った企業の見つけ方がわかるようになります。
エリアから工場・製造業のお仕事を探す
1.転職先に求める条件を明確にすべき理由
転職活動を始める際には、「転職の軸」を明確にしておきましょう。「転職の軸」とは、絶対に譲れない条件や企業に求める条件の優先順位を明確にしておくことです。
「何が絶対条件なのか」「何が妥協できるのか」という転職の軸が決まれば、仕事に対して求めること、企業選びで迷ったときに大切にしたいことなどが見えてくるため、転職活動をスムーズに進めるためには非常に重要です。
また、軸が定まっていれば自分に合わない企業に応募することもありません。求人サイトで見るべき求人が明確になるため、求人の検索や応募に時間がかからなくなります。スムーズに自分に合う企業を見つけることはもちろん、その先の内定、転職の成功を実現するためにも、まずは求める条件を書き出し、転職の軸(優先順位)を明らかにしましょう。
もし転職の軸(優先順位)を明確に決めない場合、仮に入社できても後悔することになる可能性が高いです。衝動買いのような形で求人を選んでしまうと、本来応募前に知るべき情報を選考が進んでから知ることになったり、入社してもよく企業のことを理解せず働いたりすることになります。
入社したあとに「自分に合っていなかった」と後悔しても遅く、早期退職して自身の経歴に傷をつけてしまう可能性もあります。
求人は日々非常に多く出されていますが、そのなかで最も自分に合う仕事に出会うためには、「なんとなく」で転職先を選んではいけません。表面的な情報に加え、さらに企業のことを細かくチェックすることが、転職を成功させるためには大切です。
そのためにも、転職先に求める条件や優先順位を明確にし、自分の希望条件に合う求人情報を探しましょう。
2.転職活動の軸となる、代表的な6つの条件
転職活動の軸になる事柄には、大きく分けて以下の6つが存在します。
- 仕事内容に関する条件
- 給与や収入に関する条件
- 働く条件に関する条件
- 勤務時間や休日に関する条件
- 福利厚生に関する条件
- 経営方針に関する条件
2-1.仕事内容に関する条件
転職する際、「仕事内容」に関する条件を転職の軸とする人は多いでしょう。「前職の待遇面に不満はないけれど、やりたい仕事ができない」という理由で転職活動する人などが該当します。
仕事内容を転職の軸にするなら、「自分がどのような仕事をやりたいのか」を明確に決めておくことが重要です。「希望する働き方を実現できる仕事」なのか、「やったことはないけどやってみたい仕事、挑戦してみたい仕事」なのかなど、自身にマッチした仕事内容であるかをじっくりと吟味しましょう。
【仕事内容に関する条件の例】
- これまでの経験を活かしたい
- 未経験でも挑戦できる仕事がしたい
- 持っている資格を活かせる仕事がしたい
- 語学力を活かせる仕事がしたい
- 自分がやりたい仕事なのか
- 裁量権をくれる仕事なのか
2-2.給与や収入に関する条件
給与のアップを転職時に希望する人は多くいますが、給与を転職の軸にするなら具体的な条件まで明確にしておくことが大切になります。年収がいくら上がれば満足なのか、将来的にはどれくらいの収入が欲しいのか、転職先でそれを実現できるのかなど、求人情報や公式サイトから確認しましょう。
特にチェックしたい項目として「人事評価制度の有無」があります。人事評価制度のない企業でいくら成果を出しても給与には反映されません。転職直後の待遇では満足できても、その後の昇給の幅で不満を覚える結果になります。
長期的な給与UPを目指して転職をするなら制度の有無はもちろん、「どのような評価軸で考課されるのか」「どのように給与が上がるのか」といった昇給制度について調べることが大切です。
ただ、なかなか内定が出ずに転職先が決まらない場合は、希望する年収が本当に適正なのかについて柔軟に検討する必要もあるでしょう。
【給与や収入に関する条件の例】
- 転職して年収を50万円アップさせたい
- 今よりも手取りを毎月3万円は増やしたい
- 賞与が年2回ある企業で働きたい
- インセンティブ制度がある企業で働きたい
- 成果に応じて給与が上がる人事評価制度がある
2-3.働く環境に関する条件
新型コロナウイルスの感染拡大などの影響により、働く環境は大きく変化しています。そのため、「勤務地」「テレワークの有無」なども転職活動の条件で重要になるポイントです。
たとえどんなに自分がやりたい仕事であっても、働く環境が整っていなければ、ストレスを感じたり、だんだん仕事に対する興味がなくなったりしてしまう可能性もあります。
どのような環境であれば自分にとって働きやすいのかを考え、条件が整っていることを確認してから求人に応募しましょう。
【働く環境に関する条件の例】
- 勤務地は自宅から近いほうが良い
- 自転車で通える範囲の勤務地が良い
- 転勤がない職場で働きたい
- テレワークができる仕事がしたい
2-4.勤務時間や休日に関する条件
収入や労働環境と並んで重要度が大きいのが、「勤務時間・休日」に関する項目です。基本的な内容は求人情報に記載されているので、入社後に後悔しないようによく確認しておきましょう。
勤務時間については、「週・月の残業時間」も要チェックポイントです。いかに働きたい仕事でも、残業時間が多いと体力的に長続きしません。
休日も同様、「平日・土日のどちらが休みか」「年間どれだけの休日が設定されているか」などを確認しましょう。その際、有給休暇の消化を含めない「公休」がどれだけあるかも確認しておくことをおすすめします。
勤務時間に関しては「日勤」「二交代」「三交代」のどれに当たるかも確認しておくべきです。日中働きたい、夜勤で働きたいなど、自分がどの時間帯に働きたいのか明確にしておきましょう。
【勤務時間や休日に関する条件の例】
- 残業が少なく定時で帰れる仕事がしたい
- 夜勤がない仕事がしたい
- 土日祝は休みの仕事がしたい
- 5日以上連続で休暇が取れる仕事がしたい
2-5.福利厚生に関する条件
福利厚生は企業によって大きく異なるため、休日や勤務時間と並んで調べておきたいポイントです。人によっては充実した福利厚生を軸に転職活動をおこなう人もいます。
【企業ごとの福利厚生の例】
- 退職金
- 企業年金
- 人間ドック補助
- 保育施設の提供
- 持株制度
- 財形貯蓄
- 食事手当 など
人によってどのような福利厚生があれば満足できるかも変わってくるので、どのような福利厚生があれば自分にとってうれしいのかを考えておきましょう。
退職金制度、年金制度、有給休暇制度といった一般的によくある福利厚生の他に、「持ち株制度」や「グループ施設の割引」といった企業独自の福利厚生を設けている場合もあります。
ただ、何もかも完ぺきな福利厚生が用意された企業は少ないので、ここでも優先順位を明確にする必要があります。「前職でまったく受けられなかった福利厚生が欲しい」など、条件を明確にしておくと取捨選択がしやすくおすすめです。
【福利厚生に関する条件の例】
- 退職金制度がある企業で働きたい
- 社宅や家賃補助がある企業で働きたい
- 育児に関する福利厚生が充実している企業で働きたい
- 社員の持ち株会制度がある企業で働きたい
2-6.経営方針に関する条件
企業の経営方針も転職する前にチェックすべきポイントです。業種や働き方が自身の希望に沿うものであっても、経営方針に納得できないと長続きしません。
経営方針に共感できない企業に入社してしまうと、働き始めてから疑問を持つことが増え、仕事に対するモチベーションがだんだん低くなってしまう可能性があります。
経営方針は企業の公式サイトに必ずといって良いほど掲載されているので、調べることは容易です。いくつかの企業の経営方針を見比べながら、自分のなかで共感できる条件を見極めましょう。
【経営方針に関する条件の例】
- 管理職の男女比率が平等に近い企業で働きたい
- 海外に事業を展開している企業で働きたい
- 高い技術力を誇っている企業で働きたい
- 社員の定着率が高い企業で働きたい
3.転職先に求める条件、優先順位はどう決める?
転職先の企業に求める条件を明確にしたり、優先順位を付けたりするための方法としては、以下のような進め方があります。
- 求める条件をすべて書き出す
- 書き出した条件ごとに優先順位を割り振る
「絶対求める」=◎、「できれば求める」=◯、「あればうれしいけどなくても良い」=△、といった形でチェックリストを作成すると、優先順位が明確になります。現在の仕事の待遇も併せてまとめておくと、転職先の待遇の良し悪しがより明確になるのでおすすめです。
今の仕事 | 転職先に求める条件 | 必須/WANT | 優先順位 | |
---|---|---|---|---|
やりたい仕事かどうか | × | 〇 | 必須 | 1 |
資格を活かせるかどうか | △ | どちらでも良い | W | 7 |
年収は満足できるか | 〇 | 〇 | 必須 | 2 |
賞与は満足できるか | △ | △ | W | 6 |
休日数は満足できるか | △ | 〇 | 必須 | 3 |
勤務形態は満足できるか | 〇 | △ | W | 5 |
退職金制度があるか | 〇 | 〇 | 必須 | 4 |
◎や○だけでなく優先順位を記載すると、最終的に1社に絞り込む作業が容易になります。
さらに、「年収最低400万円以上」「年間休日日数125日以上」など、具体的な数字の条件も記載すると、より優先順位をつけやすくなるでしょう。
4.自分にとって理想的な転職先を見つけるコツ
転職活動で自身にぴったりの企業を見つけるのは大変な作業です。転職先に求める条件や優先順位を明確にしつつ、これからご紹介するコツも把握して理想的な企業探しをしていきましょう。
4-1.自分の転職理由を振り返ってみる
転職活動を進めるとさまざまな希望条件が見えてきますが、そもそものきっかけになった出来事を頭に入れておくと、目的から外れない転職活動ができます。なぜなら、最初に転職を考えたきっかけとなった出来事が、今自分が持っている「1番解消したい悩み」であるからです。
同じ理由で転職を繰り返さないためにも、転職活動を進めるなかで「そもそも転職したいと思った理由はなんだったのか」を振り返れば、軸がブレない転職活動ができるでしょう。
4-2.今の仕事を続けながら転職活動をする
転職活動をおこなう方法は、大きく以下の2つに分かれます。
- 退職してから転職活動をおこなう
- 今の仕事を続けながら転職活動をする
何らかの事情があり先に退職せざるを得ない場合もあるでしょうが、特に事情がないならば、今の仕事を続けながら合間の時間で転職活動を進めていくべきです。
退職してからの転職活動では時間が十分に確保できるので、納得する企業を探しやすいメリットがありますが、仕事の空白期間ができると収入面で不安を感じる可能性があります。
また、すぐに仕事が決まらず無職の期間が長くなると、選考で不利になる可能性もあります。そうしたことから、妥協して転職先を決めてしまうことも考えられるでしょう。
「どうしても今すぐ辞めたい」「辞めざるを得ない理由がある」という状況でなければ、とりあえずは今の会社の仕事を続けながら、内定が出てから退職手続きをすることをおすすめします。なかなか転職先が見つからなくても、とりあえず今の仕事をやっていれば収入を得ることができ、金銭と心の余裕を持って転職活動ができます。
4-3.活動範囲やチェックする求人を絞りすぎない
前述のとおり、条件や業界を絞って転職活動を進めることは重要です。しかし、あまりにも条件や優先順位を絞りすぎると、まったく転職先が見つからない可能性もあります。
「少し妥協すれば自分に合う転職先」を逃してしまうと転職活動が長期化しやすいため、リサーチ段階では一度広い視点で情報を見てみることも大切です。
4-4.譲れない点と妥協しても良い点を明確にする
転職活動を続けていると、最初に定めた優先順位がブレてきたり、妥協点が変わってしまったりすることがあります。
重要なのは「本当に譲れないのはどこなのか」をはっきりさせておくことです。妥協できるポイントとできないポイントがわかっていないと、「転職はできたが希望は叶えられなかった」ということになりかねません。
転職すること自体が目的ではなく、転職によってより良い環境で働くのが目的であることを意識し、妥協点を探ることも時には必要です。そのためにも、前述した「転職の軸を探すチェックシート」の作成をおすすめします。
4-5.求人サイトの転職サポートを活用する
自分の条件に合う転職先を見つけるためには、求人サイトが提供している転職サポートを活用するのがおすすめです。
転職サポートではキャリアアドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、求人紹介から面接のアドバイス、応募先企業との面接日程の調整、応募書類の添削などをおこなってくれます。経験豊富なアドバイザーが転職の相談に乗ってくれるので非常に心強い存在となるでしょう。
JOBPALでも無料で転職の相談ができる面談をおこなっています。悩んでいるなら一度相談してみてはいかがでしょうか。
5.まとめ
転職活動をおこなうにあたっては、まず「なぜ転職したいと思ったのか」という当初の目的を確認しておくことが重要です。そのうえで、転職先に求める条件や優先順位を明確にし、少しずつ条件に合う企業を絞り込んでいきましょう。
求人を見つける際には、インターネットの転職サイトが提供する転職サポートを利用するのもおすすめです。JOBPALでも数多くの正社員求人情報を掲載しています。福利厚生が充実した求人も数多くあるのでぜひご覧ください。
関連記事
人気ランキング
以下の条件から求人を探す
都道府県からお仕事を探す
職種からお仕事を探す