30代フリーターから正社員になれる?現状を続ける危険性や就職方法
※この記事は6分30秒で読めます。
「30代のフリーターは正社員になれる?」「30代でフリーターのままだと将来はやばい?」など、フリーターでいる現状に対して疑問や不安を持っている30代の方もいるでしょう。
そもそもフリーターは、定職につかず「パート・アルバイト」で生計を立てている人を指します。
今回は、30代フリーターが就職活動に難航する理由や正社員就職でおすすめの仕事などをご紹介します。この記事を読めば、30代フリーターが就職活動に成功するためのコツを知ることができ、迷うことなく正社員を目指せるようになります。
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1.知っておくべき!30代フリーターの割合
まず、30代フリーターの割合を男女別に見てみましょう。内閣府の男女共同参画局が出しているデータによると、フリーターの割合は下記のようになっています。
◎男性
25〜34歳:14.4%
35〜44歳:9.0%
◎女性
25〜34歳:34.3%
35〜44歳:49.6%
-
参照:男女共同参画局「年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移」
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r03/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-02-07.html
このデータからもわかるように、30代男性は圧倒的に正社員として働いている人が多いことがわかります。
一方、女性は30代になると結婚し子育てをしている人も増えるため、家庭のことをしながらフリーターとして働く人が多いことがわかります。
あらためてフリーターの定義について詳しく知りたい方は以下のページもご覧ください。
2.30代フリーターを続ける危険性
フリーターであることにメリットはありますが、デメリットも多くあります。30代でフリーターを続ける3つの危険性について解説します。
- 20代のような体力がなくなる
- 世間体が悪く肩身が狭くなる
- 税金や保険の負担が重くなる
それぞれの危険性についてお伝えします。
2-1.20代のような体力がなくなる
20代であれば、体力があり夜勤や連勤などキツいシフトも難なくこなせる人が多いため、フリーターでも辛さを感じにくいかもしれません。
ただし、30代になると体力の衰えを感じるようになり、不規則な生活や体力が必要な仕事はキツくなってきます。
働いたぶんがそのまま収入に反映されるフリーターの場合、体力が落ちて仕事量が減ってしまうと、そのぶん収入も減ってしまうリスクがあります。
2-2.世間体が悪く肩身が狭くなる
20代の頃は、周りの目もそこまで気にならなかったものの、30代でフリーターというと世間の目が気になる人も多いです。
実際に、「いつまでもフリーターのままで大丈夫なの?」と思われてしまうこともあり、肩身の狭い思いをすることもあります。
さらに、賃貸契約を結べず、実家で親と一緒に生活しなければならない可能性もあります。親から「そろそろちゃんと働けば?」など、言われたくない言葉をかけられることもあるでしょう。
2-3.税金や保険の負担が重くなる
正社員として企業に勤める人と異なり、フリーターは自分自身で税金や保険などの支払いや手続きをしなくてはいけません。
年齢を重ねるごとに、税金や保険の金額は増えていき、支払いが負担になってくるでしょう。
正社員であれば、昇給や賞与が見込めますが、フリーターは昇給のチャンスや賞与を受け取れる機会が少ないのが現状です。税金や保険の支払いに追われ、貯金を増やしたり、好きな趣味にお金を回したりするのは厳しいでしょう。
3.30代のフリーターと正社員の格差
そもそも30代のフリーターと正社員ではどの程度の格差があるのでしょうか。3つの角度から見てみましょう。
3-1.年収の格差
2020年度の「賃金構造基本統計調査」によると、フリーターと正社員の年収は60万円〜100万円程度の差があることがわかります。
30〜34歳 | 35〜39歳 | |||
---|---|---|---|---|
正社員 | 正社員以外 | 正社員 | 正社員以外 | |
男女計 | 282.8万円 | 207.2万円 | 316.3万円 | 214.3万円 |
男 | 294.6万円 | 222.6万円 | 334.7万円 | 235.3万円 |
女 | 258.1万円 | 195.1万円 | 272.9万円 | 200.6万円 |
-
参考:厚生労働省「雇用形態、性、年齢階級別賃金及び雇用形態間賃金格差」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/dl/06.pdf#page=2
正社員は、30代後半になるにつれ昇給により年収が高くなる傾向にあるのに対し、フリーターの年収はほとんど変わっていません。
3-2.社会的信用の格差
クレジットカードや不動産の賃貸契約、車や家を購入するときのローンなど、年齢を重ねると「審査」が必要な機会が増えてきます。
しかし、フリーターは正社員と比べて社会的信用が低いため、審査に通過することが難しいです。各種手続きで、思わぬ苦労をする可能性が高くなるでしょう。
審査に通過できないことでクレジットカードが持てなかったり、ローンが組めなかったりして、車や家の購入を諦めざるを得ない状況になるかもしれません。
3-3.ライフプランの格差
自由な働き方が許容される時代になってきたとはいえ、結婚を考えると、金銭面や将来の不安からパートナーの親に結婚を反対される可能性もあります。
結婚すると、自分の収入はすべて自分のものではなく、パートナーや子どもの生活にも自分の収入を使う必要があります。パートナーの親としては、「フリーターの収入でやっていけるの?」といった不安を感じてしまうでしょう。
また、さまざまな壁が立ちはだかり、自分では先々のライフプランを考えていてもなかなか想定通りに進まない可能性もあります。正社員の人以上に行き詰まることが多く、理想のライフプランとは程遠い人生になるかもしれません。
4.30代フリーターの就職活動が難航する理由
「30代で正社員になろうと思っても就職先がなかなか見つからない...」と悩んでいる人もいるでしょう。ここでは、なぜ30代フリーターの就職活動が難航しやすいのか、その理由を解説します。
- 20代の若手のほうが教育しやすい
- 職歴なしでは即戦力になれない
- 何か問題がある人材だと思われる
それぞれの理由についてお伝えします。
4-1.20代の若手のほうが教育しやすい
企業側は、教育するなら20代の若手のほうが教えやすいと考えている可能性があります。
30代であれば、さまざまな職場でフリーターとして働いてきた経験から、ある程度価値観が定まってきていると考えられます。それに比べ、社会人経験が浅く未熟な20代の若手であれば素直で教育がしやすいという考え方です。
また、30代フリーターを新人として採用した場合、20代の上司の下につけなくてはならず、上下関係が複雑になる可能性もあります。社内の雰囲気や仕事のしやすさを踏まえると、30代よりも20代を積極的に採用したいと考える企業がどうしても多いのです。
4-2.職歴なしでは即戦力になれない
30代を積極的に採用したいと考えている企業は、社員の教育に時間をかけず、即戦力としてすぐに現場で活躍できる人材を求めています。
しかし、職歴なしのフリーターは正社員のように責任感のある仕事を経験したことがないため、即戦力にならないと考える企業がたくさんあります。
そのため、たとえ職歴なしでも、これまでの経験を活かせる仕事に応募して、自分をアピールすることで、「この人は即戦力だ」と思ってもらうことが大切です。
4-3.何か問題がある人材だと思われる
正社員の経験がまったくない30代フリーターの履歴書の場合、「なぜ正社員にならなかったのか」「問題がある人材なのではないか」と企業の担当者に疑問を持たれる可能性があります。
企業によっては、少しでも疑問を持ってしまうと、書類選考で落としてしまうこともあります。
そのため、面接まで進むことができたら、正社員として働きたい意欲を伝えるだけでなく「なぜこれまでフリーターだったのか」といった理由を明確に話せるようにしておきましょう。
5.正社員就職に失敗する30代フリーターの特徴
ここでは、正社員就職に失敗する30代フリーターの特徴をお伝えします。
- 考え方が凝り固まってしまっている
- 企業が求める人物像を把握できていない
- 履歴書や職務経歴書を丁寧に書いていない
- 面接を受ける前の準備が不足している
自分が当てはまらないかよく確認しておきましょう。
5-1.考え方が凝り固まってしまっている
「営業職はきつい」「知識がないからIT業界は無理」など、自分が持っている固定概念で仕事を選んでしまうと、就職先の選択肢が狭くなってしまいます。
条件を絞り、良い条件の就職先を探したいというのは当然の心理ですが、絞りすぎてしまうと自分に合う仕事に出会えなくなってしまう可能性があります。
選択肢を広げるためにも、凝り固まった自分の固定観念をほぐし、幅広い視点で求人をチェックしていくと良いでしょう。
5-2.企業が求める人物像を把握できていない
自分に合わない仕事や、長所や強みを活かせない仕事ばかりに応募しても、不採用が続いてしまいます。
不採用が続くとモチベーションが低下してしまうだけでなく、履歴書を書いたり面接を受けたりする時間も無駄になってしまいます。
企業がどのような人材を求めているのか、事前に求人情報やホームページを確認し、しっかりと把握しておきましょう。
5-3.履歴書や職務経歴書を丁寧に書いていない
ただ時系列で学歴や職歴を記載しただけの志望動機や自己PRでは、採用担当者にあなたの印象が残りません。
採用担当者は、1日に何人もの履歴書や職務経歴書を見ることもあるので、他者よりも印象に残るものを提出することが大切です。
良い履歴書や職務経歴書を作成するためには、徹底的に自己分析をし、自分のことを知ることが重要です。他者との差別化を図るためにも、自分にしかない強みや経験を書いてみましょう。
5-4.面接を受ける前の準備が不足している
行き当たりばったりで面接を受けても、好印象を与えられません。自分のことを正しく伝えるためにも、事前に準備や練習をしておきましょう。
30代までフリーターだった理由や志望動機、自己PRの他にも、面接時に質問されそうなことをあらかじめピックアップし、回答を用意しておくと安心です。
何度も繰り返し面接の練習をしておけば、緊張する本番でも的確な受け答えができるようになるでしょう。
6.30代フリーターが正社員就職を目指す4つの方法!
ここからは、30代フリーターが正社員就職を目指す4つの方法をお伝えします。
- ハローワークを利用する
- 紹介予定派遣で入社する
- 求人サイトで未経験可の募集に応募する
- 就職サポートを利用する
それぞれ理解し、自分に合う方法で正社員の仕事を探してみましょう。
6-1.ハローワークを利用する
ハローワークでは、自分の特性ややりたい仕事から求人を探すことができます。30代であれば、比較的応募できる求人も数多くあるでしょう。
また、ハローワークでは職業訓練や資格取得に対する相談などにも乗ってくれます。新たなスキルや資格を身につければ、選べる仕事の選択肢を広げられるでしょう。
さらに、35歳までの人であれば「わかものハローワーク」を利用できます。35歳までの人向けの求人を紹介してもらうこともできるので、一度地元のハローワークに足を運んでみることをおすすめします。
-
参照:厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/ -
参照:厚生労働省「わかものハローワーク」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181329.html
6-2.紹介予定派遣で入社する
紹介予定派遣とは、一定期間派遣社員として働き、労働者と企業側の双方が合意することで正社員として働ける派遣の種類です。
雇用形態は事前に企業側と相談して決めることができますが、努力して勤めなければ正社員として契約してもらえないので、ある程度の覚悟を持って挑まなければいけません。
紹介予定派遣について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
6-3.求人サイトで「未経験可」の募集に応募する
求人サイトには数多くの仕事の情報が掲載されていますが、そのなかで「未経験可」の求人を出している企業に応募するのもおすすめです。
未経験者を積極的に募集している企業であれば、正社員として働いた経験がない人でも採用してもらえる可能性が高くなります。
ただし、未経験者でも応募できるということで、ライバルが多くなる傾向があります。20代の人と採用の枠を争うことになる可能性もあるので、しっかりと志望動機や自己PRを用意しておくことをおすすめします。
6-4.就職サポートを利用する
求人サイトや転職エージェントが用意している就職サポートを利用するのもおすすめです。
サポート内容は各社異なりますが、求人紹介、面接対策、応募先企業とのやり取りの代行などを無料でおこなってもらえます。
初歩的な相談から乗ってくれるので、これまで正社員として働いた経験がなく、さまざまな疑問を抱えていたとしても安心です。
UTグループでも、就職や転職に関する相談を受け付けています。経験豊富なアドバイザーがサポートさせていただくので、少しでも悩んでいるなら一度面談を受けてみてください。
7.30代フリーターが就職活動で成功するためのコツ
それでは、30代フリーターが就職活動で成功するためのコツをお伝えします。
- 人材が不足している業界・職種を狙う
- アルバイト経験の棚卸しをおこない経験をまとめる
- 雇用形態にこだわらずまずは就業経験を積む
少しでも早く正社員就職に成功するために、3つのコツについて理解を深めておきましょう。
7-1.人材が不足している業界・職種を狙う
人材が不足している業界・職種であれば、スムーズに就職できる可能性が高いです。倍率が低ければ、単純に就職できる可能性も高くなります。
また、人材が不足している業界や職種では、せっかく採用できた人材を戦力にするために人材育成に力を入れている傾向があります。そのため、早い段階で一人立ちできたり、スキルや経験を積んだりすることが可能です。
7-2.アルバイト経験の棚卸しをおこない経験をまとめる
アルバイト経験の棚卸しをして、自分の経験をまとめることも大切です。
フリーターとしてさまざまなアルバイトなどで経験を積んできているのであれば、その経験を活かして就職活動することができます。
まずは、自分が経験してきたことをまとめて、応募する企業での仕事に活かすことができるのかを考えることで、就職活動をスムーズに進められる可能性が高くなります。
7-3.雇用形態にこだわらずまずは就業経験を積む
正社員にこだわらないことも一つのコツです。フリーターから脱却したいからと正社員にこだわっていると選択できる幅が狭まってしまいます。
そこでまずは、契約社員などで経験を積み、後々正社員になるのも一つの選択肢です。
契約社員であれば、未経験から応募できる求人も多くなります。また、正社員と大きく条件が変わることなく働ける可能性もあるでしょう。
8.30代フリーターからの正社員就職におすすめの仕事
最後に、30代フリーターが未経験でも正社員就職しやすいおすすめの仕事をご紹介します。
- 営業職
- 介護職
- 飲食店スタッフ
- 建設作業員
- ITエンジニア
ぜひ就職活動の参考にしてください。
8-1.営業職
飲食店やコンビニなどでの接客経験が豊富なフリーターなら、コミュニケーションスキルが求められる営業職がおすすめです。
営業職の求人を見てみると、未経験者でも積極的に歓迎している企業が多くなっています。営業職は成果主義となっているので、未経験でも成果を出せば高収入を狙えます。
8-2.介護職
介護職の仕事も、未経験から挑戦できる仕事です。少子高齢化の影響で人手不足になっている企業が多く、介護の担い手は今後も必要な存在です。
介護業界にはさまざまな仕事があるので、未経験かつ資格なしでも働き始めることが可能です。働きながら資格を取得すれば、キャリアアップも狙えるでしょう。
8-3.飲食店スタッフ
今まで多くの飲食店で働いてきたというフリーターなら、飲食店で正社員として働くのもおすすめです。
今まで働いていた職場で正社員になっても良いですし、他の飲食店に応募しても経験があることから採用されやすいでしょう。飲食店で正社員になれば、アルバイトの頃は任されなかった責任ある仕事にも挑戦できます。
8-4.建設作業員
体力に自信があるなら、建設作業員になるのもおすすめです。建設現場で働く人材は、現状高齢化が進んでいます。
30代であれば、まだまだ若手として採用してもらえることが多く、ベテランからさまざまな技術を学びながら仕事ができます。建設業の仕事は幅広くあるので、経験を積みながら自分に合う仕事を探すのも良いでしょう。
建設作業員の仕事内容について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
8-5.ITエンジニア
パソコンやIT関連の仕事に興味があるなら、ITエンジニアになるのも良いでしょう。未経験者を積極的に採用しているIT企業も多くあるので、現段階で知識不足を気にする必要はありません。
ITエンジニアになれば、日々パソコンと向き合いながら、デスクワークをすることになります。フルリモートで働ける求人を出している企業もあるので、柔軟な働き方を目指すことができます。
9.UTグループのおすすめは「工場勤務」
UTグループが30代のフリーターの方におすすめしたい仕事は「工場勤務」です。
工場勤務の仕事は、未経験歓迎や学歴不問の求人が多く、過去に職歴がないフリーターでも比較的採用されやすいです。
また、未経験者を積極的に採用している分、これまでの経験から教育体制が整えられています。心強い上司や先輩に仕事を教えてもらえるので、工場や製造業で働いた経験がなくても、スムーズに働き始められるでしょう。
他にも、工場勤務にはメリットがたくさんあります。
- 未経験歓迎・学歴不問が多い
- 学歴や職歴のコンプレックスを抱きにくい
- 資格取得の支援のある会社が多い
- 寮付きが多く一人立ちがしやすい
- 入社祝い金などがある会社もある
- 福利厚生がしっかりしている会社が多い
- 職種に幅があり選択肢が広い
- 男女ともに受け入れている
さまざまな課題がある30代フリーターの就職ですが、工場勤務ならその課題をほとんどクリアしてくれます。
工場勤務の仕事に興味を持っている方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。
工場勤務の求人情報が見たい方は、下記をご覧ください。
10.まとめ
今回は、30代フリーターから正社員になる方法についてお伝えしました。
フリーターのまま30代、40代と年齢を重ねていくと、身体的にも金銭的にもキツくなってきます。正社員になれる可能性も低くなってくるので、少しでも不安を感じているならなるべく早く動き出しましょう。
30代であれば、お伝えした通りまだまだ未経験から挑戦できる仕事もたくさんあります。後悔することがないように、自分から積極的に動き、正社員就職を成功させましょう。
弊社JOBPALでは、数多くの求人情報を掲載しています。30代フリーターから挑戦できる仕事の情報もあるので、ぜひ一度求人情報をチェックしてみてください。気になる企業があれば、早めに応募してみましょう。
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