サポートデスクとは?種類や主な仕事内容、働くメリットや大変さを解説
※この記事は6分30秒で読めます。
「サポートデスクってどのような仕事?」
「サポートデスクで働くメリットが知りたい」
など、サポートデスクに関して疑問を持っている方もいるでしょう。
サポートデスクは、顧客からの問い合わせに対応するだけでなく、社内からの問い合わせにも対応することが特徴です。
今回は、サポートデスクの概要、ヘルプデスクやコールセンターなどとの違い、サポートデスクで働くメリット、向いている方の特徴などを解説します。この記事を読めば、サポートデスクのことがよくわかり、仕事探しの参考にできるようになります。
エリアから工場・製造業のお仕事を探す
1.サポートデスクとは?
サポートデスクは、ユーザーからの問い合わせに対応して疑問や悩みが解決できるようにサポートをする窓口のことです。対応する内容は、社外からの製品に関する問い合わせやクレームの対応をはじめ、多岐にわたります。
また企業によっては、社外対応だけでなく、社内で発生したシステムトラブルに関する問い合わせ(業務用パソコンが読み込めない、メールが受信できないなど)に対応するサポートデスクが設置されることもあります。
社外サポートデスクも社内サポートデスクも問い合わせ内容が多岐にわたるため、専門的な知識を持った応対はかかせません。
さらに、顧客や社員からの問い合わせに対する受信業務だけでなく、新商品の情報発信や顧客満足度調査などの発信業務をおこなうこともあります。
2.サポートデスクと似ている職種
企業などの問い合わせ窓口には、サポートデスクと似た名称でサービスデスク、ヘルプデスク、コールセンターという名称が使われている場合があります。また、混同されやすい部署として社内SEも存在します。
ここではサポートデスクとそれら4種の違いについて解説します。
2-1.サービスデスクとの違い
一般的にサービスデスクというと、あらゆる問題に対し1つの窓口で解決を図る窓口のことを指します。商品の使用方法や、トラブル・クレーム対応、契約内容の確認・解約など、ユーザーのさまざまな問い合わせに対応します。
一方のサポートデスクは、オペレーターがすべての問い合わせに対応するのではなく、引き継いだ専門部署の社員が顧客に折り返すことも少なくありません。
2-2.ヘルプデスクとの違い
ヘルプデスクは、顧客からの問い合わせに対応することが主な業務の窓口のことです。
技術的な問い合わせ、製品の使い方、トラブルやクレームに関する問い合わせに対応します。電話だけでなく、メールやチャットなどのツールを使った問い合わせにも対応する点が特徴です。
一方、サポートデスクの仕事には、顧客だけでなく自社スタッフからの問い合わせへの対応も含まれます。
2-3.コールセンターとの違い
コールセンターは、顧客からの電話での問い合わせに対応する窓口(インバウンド)および顧客に情報を発信する窓口(アウトバウンド)のことです。テレアポやテレフォンマーケティングなど、売り上げに関連する営業業務を積極的におこなう点がサポートデスクと異なります。
以下の記事では、コールセンターの仕事について詳しく解説しています。
2-4.社内SEとの違い
社内SEとは、社内業務で使用する自社システムについての構築や保守、運用、社内インフラの整備、またそれらに対する社員からの問い合わせに対応する部署のことです。社内対応という点において、社内SEがサポートデスクを兼務することもあります。
社内SEは、システムの運用や保守など、通常のサポートデスクやヘルプデスクでは対応できない技術的な部分のサポートをおこないます。
一方、サポートデスクは、顧客からのトラブル相談に対する対応や社内からのIT活用方法の問い合わせなど、社内SEと比較して浅く広く対応します。
3.サポートデスクの種類
ひとくちにサポートデスクといっても、実際の仕事内容はいくつかに分かれます。これからサポートデスクへの就職・転職を考えている方は、種類による特徴の違いを把握しておきましょう。
3-1.ローカルサポートデスク
ローカルサポートデスクは、顧客からの距離が物理的に近い場所に設置された窓口のことです。迅速な顧客対応やインシデント解決が主な目的となっており、社内や主要拠点ごとに人員を配置しています。
顧客との距離が近いと、対面でのコミュニケーションをとりながらサポートすることも可能です。顧客が抱えている問題に応じて専門社員が派遣される場合もあり、サポートデスクとしての経験をどんどん積むことができます。
3-2.中央サポートデスク
中央サポートデスクは、1つの拠点ですべての問い合わせに対応する窓口のことです。
どこからの問い合わせであっても1つの拠点で対応するため、拠点ごとに人員を配置するローカルサポートデスクと比べて少人数で対応できる強みがあります。
逆にいえば、少人数で全国からの問い合わせに対応する必要があるため、人員一人ひとりに高い対応力が求められます。
3-3.バーチャルサポートデスク
バーチャルサポートデスクは、複数の拠点に人員を配置しつつも、窓口は1つに集約されたサポートデスクのことです。
問い合わせ先が1つになっていることで、顧客が迷わずに問い合わせできるメリットがあります。
また、サポートデスクの担当者がどこにいても機能するため、在宅ワーク(テレワーク)でも対応が可能となります。ただし、在宅ワークでは自分以外に担当者が近くにいないため、上司や先輩のサポートを受けにくいことが考えられます。
3-4.フォロー・ザ・サン
フォロー・ザ・サンは、海外のサポートデスクと連携し、国境をまたいで顧客をサポートする窓口のことです。
時差を利用することで、24時間365日いつでも対応できます。国内のサービスデスクで対応が終わらなかった場合でも、海外のサポートデスクに引き継げる点が強みです。
ただし、言葉や文化が違う海外の担当者に、引き継ぎなどのやり取りをすることに苦労する場合もあるでしょう。
4.サポートデスクの主な仕事内容
ここからは、社内サポートデスクと社外サポートデスク、それぞれの仕事内容をご紹介します。
4-1.社内サポートデスク
社内サポートデスクは、自社の社員からの質問や相談に対応する窓口です。対応業務の一例には以下のようなものがあります。
- サーバーがダウンしてしまった
- 新しく導入したソフトの操作方法がわからない
- ソフトウェアをインストールできない
- エラーが発生して先に進めない など
社内のパソコンやソフトウェア、サーバーなど、社内インフラ全般に関する問い合わせに対応するほか、問い合わせ対応とあわせてパソコンの設置・設定、マニュアル作成なども担います。
社内にシステム開発をする部署があれば、社内SEが兼任することもあります。
4-2.社外サポートデスク
社外サポートデスクは文字どおり、社外の顧客からの問い合わせに対応する部署です。
対応業務の一例には以下のようなものがあります。
- 購入した商品の使用方法がわからない
- 契約内容を確認したい
- サービス料金の支払方法を変更したい
- サービスにログインできない など
自社の製品やサービスに対する質問を受けて正しい情報を伝えたり、専門的な内容の場合は専門部署の社員につなげたりすることもあります。
また、不具合の問い合わせには迅速に対応し、クレームにつながらないようにします。クレームが発生した場合には、丁寧かつ慎重な対応が求められます。
5.サポートデスクで働くメリット
ここからは、サポートデスクで働くことのメリットをご紹介します。
5-1.ありがとうの言葉をもらえる
人から感謝される仕事がしたい方に、サービスデスクの仕事は向いています。
サポートデスクは、社外の顧客や社内の従業員の困りごとを解決する仕事です。悩みごとを解決できたあと、多くの方から「ありがとう」と感謝の言葉をもらえるでしょう。
5-2.課題を解決できたときに達成感を得られる
課題を解決したときの達成感が大きいことが、サポートデスクの大きなメリット・やりがいです。
サポートデスクは担当部署の社員につなげるだけでなく、自分で対応できる部分は自分で顧客に直接アドバイスをすることもあります。
なかにはクレーム対応をはじめ、慎重な対応が迫られる案件もあるでしょう。そのような難しい問い合わせ内容を自分の力で解決したときのやりがいは、サポートデスクならではのものです。
6.サポートデスクで働く大変さ
さまざまな方の困りごとを解決できるのがサポートデスクの魅力ですが、働くうえでは大変に感じることもあります。これからサポートデスクの仕事への転職を検討している方は、その大変さについても事前に把握しておくと良いでしょう。
6-1.問い合わせがないときもある
サポートデスクは問い合わせの電話が鳴りやまないほど忙しいときもありますが、問い合わせがまったくなく、暇な時間ができることもあります。
忙しいときに比べ、暇なときには時間が過ぎるのが遅いと感じるものです。空いた時間はサービスや製品の新しい情報を調べるなど、ただ「暇な時間だった」で終わらせないような時間の使い方をすることが重要です。
6-2.クレーム対応がつらい
特に社外サポートデスクの場合、顧客からのクレームを受けることもあります。
製品の不具合などで怒っている顧客をさらに怒らせることがないよう慎重な対応が求められますが、顧客からの厳しい言葉がつらいと感じる方もいるでしょう。
ただし、クレームにうまく対応できれば、会社や自分の評価を上げることにもつながります。クレーム対処の方法を勉強したり、マニュアルを徹底的に覚えたりするなどして前向きに取り組みましょう。
6-3.最新の知識や情報を身につける必要がある
自社の製品は年を追うごとにアップデートされるほか、これまでとはまったく異なる仕組みの新製品が発売されることもあります。
これまでと同じサポートでは対応できない仕様になっていることもあるため、知識の刷新が常に必要となります。
ただ、大きな仕様変更や新製品の発売の際は、社内で研修や勉強会が開かれることも多いため、いきなり新商品について問い合わせ対応するケースは少ないでしょう。
7.サポートデスクに向いている方の特徴
サポートデスクは、きめ細やかな電話応対を必要とする点から向き・不向きがあります。ここからは、サポートデスクに向いている方の特徴をみていきましょう。
7-1.コミュニケーションを取るのが好き
サービスデスクは、顧客や社員から要望を聞き取ったり、依頼されたことに正確に対応したりする必要がある仕事です。
電話・メール・チャットなど、さまざまなツールを利用して接客することが求められます。特に電話応対は声のみの応対であり、企業の顔としてふさわしい声のトーン、話すスピード、言葉遣いが必要です。
コミュニケーション能力に自信がある方や、普段から人とのコミュニケーションを取る仕事をしており対人関係に慣れている方に向いているでしょう。
7-2.誰かの役に立ちたいと思っている
社内・社外を問わず、誰かの困りごとを解決することがサービスデスクの仕事です。
人の悩みを解決するために自分が苦労することになるかもしれませんが、それを苦に感じない方には、サービスデスクの適性があるといえます。
誰かの役に立ちたい、感謝される仕事がしたいと考えている方は、サービスデスクの仕事に向いているでしょう。
7-3.柔軟性がある
製品の種類や顧客ごとに問い合わせ内容は異なるため、サポートデスクの対応方法も変わってきます。
また、クレーム対応はマニュアルを遵守しつつ、その状況に合った対応が必要となります。ケースごとに柔軟な対応を求められることが多いため、臨機応変に動ける方に向いています。
8.サポートデスクの仕事に役立つ資格
サポートデスクでは、資格を持っていない方でもコミュニケーション能力や柔軟性を武器に仕事ができますが、資格を持っていれば仕事に役立つこともあります。サポートデスクの仕事にも役立つ有効な資格を4つご紹介します。
8-1.ITパスポート試験
ITパスポートは、情報処理技術者試験の入門部分にあたる資格です。ITに関する知識を総合的に身につけられるため、社内の技術的な対応をする際に知識を補ってくれるでしょう。
大手IT企業では取得が推奨されており、取得しておけばITの基礎がわかる人材として転職活動で有利に働く可能性もあります。
8-2.情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、サイバー攻撃や内部不正といった脅威から会社を守るための知識やスキルを認定する国家資格です。
ITの安全な利用のためにはセキュリティ対策が不可欠であり、サポートデスクとしてもセキュリティ関連の知識は仕事に役に立ちます。
実際、情報セキュリティマネジメント試験の取得を推奨する企業も少なくありません。
8-3.基本情報技術者試験
基本情報技術者は、ITパスポートの上位資格とされる国家資格です。
ITエンジニアとして働く知識を身につけるために取得が推奨されている資格であり、ネットワーク、データベース、セキュリティ、プログラミングなど、ITパスポートよりも踏み込んだ専門的な知識を身につけることができます。
製品のトラブルや社内トラブル対応に直接役立つ内容も多く、さらに上位の資格となる応用情報技術者などの資格を狙ううえでも登竜門となる資格です。
8-4.マイクロソフトオフィススペシャリスト
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、WordやExcelといったマイクロソフトのofficeソフトのスキルを証明する資格です。
一般レベル(スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)にわかれており、資格を取得することで、officeソフトに対する問い合わせにスムーズに対応できるようになります。
9.まとめ
サポートデスクは顧客からの問い合わせに対応する部署ですが、企業によっては社内からの問い合わせに対応する場合もある点が特徴です。技術的な問い合わせに自分で回答して解決まで進められれば、大きな達成感を感じられるでしょう。
サポートデスクに興味があれば、ぜひJOBPALで理想の求人を探してみてはいかがでしょうか。
関連記事
人気ランキング
工場・製造業の職種図鑑
以下の条件から求人を探す
都道府県からお仕事を探す
職種からお仕事を探す