内定・退職・入社準備
更新日:2025年01月30日

内定辞退とは?連絡は電話?メール?基本的なマナーやよくある理由を解説

内定辞退とは?連絡は電話?メール?基本的なマナーやよくある理由を解説

この記事で分かること

  • 内定辞退は違法行為ではない
  • 内定辞退は内定承認後に自己都合で辞退することを指す
  • よくある内定辞退の理由として、一身上の都合や他社からの内定承諾が挙げられる
  • 内定辞退をする際は、採用担当者にできるだけ早く電話で連絡を入れるのがマナーである

※この記事は5分30秒で読めます。

「内定辞退の連絡方法は?」
「内定辞退の基本的なマナーや注意点が知りたい」
など、内定辞退に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

内定辞退は内定取り消しとは意味が異なり、伝え方のマナーやポイントもあります。

今回は、内定辞退の概要、マナーや伝え方のポイント、よくある内定辞退の理由と例文などを解説します。この記事を読めば内定辞退についてよくわかり、円滑に連絡ができるでしょう。

1.内定辞退とは?

内定辞退とは、企業からもらった内定を一度承認したあとに、自己都合により辞退することを指します。前提として内定通知書をもらってからの話という点を、頭に入れておきましょう。

企業と内定者の間には、内定をもらった時点で雇用契約が成立します。しかし労働契約の解約は、職業選択・退職の自由として法律で保証された権利(民法第627条)のため、内定をもらっていても、正しい手順を踏めば辞退できます。

以下の記事では、内定承諾について詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

1-1.内定取り消しとの違い

内定取り消しは内定辞退と勘違いされる場合も多いですが、双方には大きな違いがあります。内定取り消しとは、企業側の都合で内定をなかったことにする際に使う言葉です。

似ているようで意味はまったく異なるので、誤って内定辞退の連絡時に使わないようにしましょう。

2.よくある内定辞退の理由

よくある内定辞退の理由を確認し、先方に伝えるときの参考にしてください。

2-1.一身上の都合

一身上の都合は、内定辞退の理由としてよく使われます。「個人もしくは家庭の事情で」という意味があります。

ただし具体的な内容を尋ねられる場合もあります。すべてを正直に答える必要はありませんが、どこまでをどのように回答するかは、あらかじめ考えておくとよいでしょう。

本当は入社したい気持ちがあるものの、何らかの事情でやむなく断念する場合は、正直に伝えるのが最善策です。状況が落ち着いてからまた応募できるよう、前向きな理由で辞退するよう心がけてください。

2-2.他社からの内定承諾

複数社の面接・選考が同時進行している状況を面接などで伝えている場合は、隠さず正直に申し出るのがベストです。言いづらい場合は、一身上の都合としても問題ありません。

万が一企業から内定先を聞かれた場合は、回答を控えるのが無難です。選考していただいたお礼や辞退へのお詫びの言葉はしっかりと伝えましょう。

2-3.条件面の不一致

勤務先や給与額などの条件面が合わずに内定辞退をする際は、条件面の不一致を理由にします。場合によっては企業側から条件面の交渉が入る可能性もあるので、正直に伝えるのがポイントです。

提案された場合は即答せず、一度検討してから返事をしてください。求職者からの交渉の提案は失礼にあたるので厳禁です。

3.内定辞退のマナー

今回は縁のなかった企業でも、今後関わる可能性もあります。そのため内定辞退をするときのマナーは重要です。一人の社会人として失礼のない対応を取るためのポイントを理解しておきましょう。

3-1.できるだけ早く連絡をする

内定辞退の連絡は、遅くても入社予定日の二週間前(民法第627条)には入れることが法律で定められています。もちろん、できる限り早い段階での連絡が望ましいです。基本的には、企業の採用担当者に電話で連絡を入れます。

また内定辞退をする場合は、内定から一週間以内に連絡を入れるという通例もあります。厳守ではありませんが、可能であれば一週間以内に連絡を入れましょう。

万が一期限が過ぎてしまった場合は、気付いた時点ですぐに採用担当者に連絡を入れてください。期限が過ぎた点をしっかりと謝罪し、誠実な対応をする必要があります。

3-2.電話で連絡する

内定辞退の連絡は電話でおこなうのが一般的です。担当者への取り次ぎなどの手間は生じますが、確実に相手に伝えられます。メール連絡で懸念される確認漏れのトラブルが生じにくいというメリットもあるため、おすすめの方法です。

電話をする際は、出勤や退勤、お昼休憩の時間帯などを避けた先方の営業時間内に連絡します。相手が聞き取りやすいよう、慌てずゆっくりと落ち着いて話しましょう。

万が一担当者が席を外している場合は、戻り時間を確認し、自分から再度連絡を入れます。内定辞退は自己都合によるもののため、先方に折り返しをさせないのがマナーです。

ただしなかにはメールのみで内定辞退の連絡を受け付けている企業もあります。あらかじめ伝えられている場合は、指定の方法に従う形で問題ありません。

3-3.お礼とお詫びの言葉を入れる

電話、メールのどちらで内定辞退の連絡を入れる場合でも、内定へのお礼や辞退へのお詫びは必ず言葉で伝えましょう。あわせて採用担当者が納得できるよう、内定辞退の理由も簡潔に伝えるのが大切です。

採用担当者はあなたの採用を決めるまで、書類選考や面接、社内外の打ち合わせなどに時間や手間をかけています。時間を割いて対応してもらったことへのお礼を伝えるのは、最低限のマナーです。

また内定辞退は悪いことではありませんが、採用担当者をはじめ関係者の労力が無駄になる点は否定できません。そのため期待に応えられない点を謝罪し誠意を見せましょう。

例文については「内定辞退の例文」に載せていますので、ぜひ参考にしてください。

4.内定辞退の例文

内定辞退の例文を確認し、先方に伝えるときの参考にしてください。

4-1.内定辞退の電話例文

電話で内定辞退の連絡を入れる場合は、まず採用担当者への取り次ぎを依頼します。担当者が不在の場合は、在席予定時間帯を教えてもらい、あらためてかけ直しましょう。

内容の性質上、折り返しの連絡のお願いは避けたほうが良いです。

お世話になっております。先日御社から内定の通知をいただきました(あなたのフルネーム)と申します。 採用ご担当の(担当者氏名)様はいらっしゃいますでしょうか。

ーー担当者に代わるーー

先日は内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、このたび一身上の都合により、御社の内定を辞退させていただきたく存じます。

面接で貴重なお時間をいただいたにも関わらず、ご迷惑をおかけする形になってしまい誠に申し訳ございません。

4-2.内定辞退のメール例文

メールで内定辞退の連絡をおこなう際は、ビジネスメールの形式を取るのが一般的です。簡潔に要件を伝えたうえで、お礼やお詫びの気持ちも添えましょう。また本来は電話すべきところをメールで伝えている点に関しても、お詫びの言葉を伝えます。

件名:内定辞退のご連絡

(企業名)株式会社
(担当者フルネーム)様

お世話になっております。
先日、貴社より内定のご連絡をいただきました(あなたのフルネーム)です。

このたびは、内定をいただき誠にありがとうございました。 大変申し上げにくいのですが、ご提示いただいた条件も含めて慎重に検討した結果、今後のキャリアを考えて内定を辞退させていただきたく存じます。

お忙しいなか貴重なお時間をいただいたにも関わらず、ご期待に沿えないご連絡となり誠に申し訳ございません。

本来であれば直接お詫びに伺うべきですが、メールでのご連絡になりましたことを重ねてお詫び申し上げます。

(担当者フルネーム)様をはじめ、お世話になった皆様には心より感謝しております。

末筆ながら、貴社のますますの発展をお祈りしております。

5.内定辞退の注意点

ここからは、内定辞退をする際に気をつけて欲しいポイントをご紹介します。

5-1.内定辞退の判断は慎重におこなう

一度連絡を入れた内定辞退は、基本的に取り消しができません。そのため連絡を入れる前によく検討し、慎重な判断をする必要があります。

複数社から内定をもらっている場合は、希望条件に優先順位をつけて考えると比較検討がしやすくなります。家族など親しい相手に相談し、客観的な意見を聞いてみるのもおすすめです。

5-2.内定辞退の理由を聞かれたときの回答を準備しておく

内定辞退の理由を聞かれた際に慌てず答えられるように、事前に回答を準備しておきましょう。

採用担当者は内定辞退者の就職先を把握し、自社の今後の採用活動に活かしたいと考えている場合があります。内定辞退の理由を細かく聞かれてもよいように、回答を準備しておくのが大切です。

5-3.連絡なしで内定をなかったことにしない

当然ですが、連絡を入れずに内定辞退をするのは絶対に避けましょう。

内定を受けた時点で企業と応募者間の労働契約は成立しています。連絡なしでの内定辞退により問題が生じた場合は責任を問われる可能性もあるため要注意です。

6.内定辞退に関するQ&A

内定辞退に関する質問をQ&A形式で回答するため、参考にしてください。

6-1.内定辞退はマナー違反や違法になりますか?

内定辞退は労働者の権利として認められているため、違法ではありません。しかし内定承諾書を提出したあとの辞退はマナー違反です。

内定承諾書の提出後、企業はあなたの入社に向けて準備を進めるため、辞退すると迷惑がかかります。内定辞退をする場合は、内定承諾書を提出する前に採用担当者に連絡を入れましょう。

6-2.複数内定したときはどうすればいいですか?

まずは内定の返事を保留したい旨を速やかに連絡しましょう。連絡時には回答期限を伝えたほうがよいですが、通常は2〜3日、長くても一週間が目安です。さらに期間が必要なときは、理由を添えて担当者に相談をしてください。

6-3.内定辞退は電話でもいいですか?

内定辞退の連絡は電話でおこなうのが基本のため、問題ありません

電話は相手企業の就業時間内にかけるようにしましょう。相手企業の仕事が忙しい時間帯や昼休憩の時間帯がわかるときは、避けたほうが良いです。

6-4.内定辞退の連絡をしたら直接会って話したいといわれました。会うべきですか?

引き止めにあう可能性があるため、本当に辞退したい場合は断りましょう。

直接会って話したいといわれた場合、どうしても採用したいと思われている可能性があります。評価自体はありがたく受け取りつつ、丁寧に断りの連絡を入れて意思が変わらないと伝えるのが大切です。

6-5.内定辞退メールの返信に、担当者から返信が来た場合は返信すべきですか?

一般的に企業から承諾の返信が来た時点で内定辞退となるため、返信は不要です。

企業としても内定辞退の連絡に返信をした時点で対応終了と考えており、気にする必要はありません。

6-6.一度内定を辞退したらもう応募できませんか?

内定辞退の理由や対応によっては再応募が可能です。一身上の都合や条件の不一致で辞退し、前向きな終わり方ができていれば、時間をおいての再応募は問題ないでしょう。

7.まとめ

内定辞退は、一度受けた内定を自己都合で断ることです。面接や選考に時間と労力をかけてもらった感謝とお詫びの気持ちを伝え、丁寧な対応を心がけましょう。

また今後仕事で関わる機会ができた際に円滑なお付き合いができるように、前向きな終わり方を意識しながら転職を進めてください。

なおJOBPALでは転職相談を受け付けています。内定辞退を始め、転職について不安な点がある方は、お気軽にご相談ください。

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