派遣の仕事内容
更新日:2017年04月27日

【図解付き】請負・派遣の違いをわかりやすく解説。それぞれのメリットも紹介

【図解付き】請負・派遣の違いをわかりやすく解説。それぞれのメリットも紹介

「あー、お金ほしいなー」と思ったとき、気軽にお金を稼ぎやすいのが、工場や倉庫に行って軽作業をするなどの「派遣」の仕事。

働きやすさを求めて、求人サイトで派遣の仕事を探すこともありますよね。そんなとき、派遣と同じように考えてしまいがちなのが、「請負(うけおい)」という働き方。「どちらも派遣先の場所で働くんじゃないの? 請負ってどういうこと…?」と思うかもしれませんが、この2つの働き方はまったく違うものなんです!

今後、請負や派遣で働くことを検討している場合には、これらの違いをよく理解しておくことが大切です。そこで、派遣と請負の意味の違いや、労働形態にどのような違いがあるのかを具体的に解説します。 

「請負」と「派遣」とは?

派遣も請負も、「外部の会社から依頼された仕事を実行してお金を得る」という点は同じです。

それだけだと、労働形態も同じように考えますが、実際には大きな違いがあります。派遣と請負が、どのような働き方なのか基本的な意味について解説します。

請負とは?

請負とは

請負とは、「請負労働者」「請負会社」と、仕事の依頼主である「発注者」の3つによって成り立つ労働形態になります。

請負の仕事は、発注者と請負会社が「請負契約」を結ぶことによって成立し、仕事の発注を受けた請負会社は、自社に所属している人に請負労働者として働いてもらうことによって仕事を行います。

このとき、請負労働者は請負会社の上司などから指示を受けて仕事を行うことになります。

派遣とは?

派遣とは

派遣とは、「派遣労働者」「派遣会社」と、依頼主である「派遣先企業」の3つによって成り立つ労働形態になります。

派遣の仕事は、派遣先企業と派遣会社が「労働者派遣契約」を結ぶことによって成立し、仕事の発注を受けた派遣会社は、派遣の仕事を希望している人を派遣労働者として派遣先企業に向かわ仕事をしてもらいます。

このとき、派遣労働者に対して業務上の指揮命令権をもつのは派遣先企業になりますので、派遣労働者は派遣先企業の指示に従って仕事を行うことになります。

請負と派遣の違いとは?

請負と派遣での異なる点について、4つほど解説していきます。

請負と派遣の違い その1:仕事をする仲間が違う!

まず、請負と派遣では、「仕事をする仲間」が違います。

仮に、あなたが「A社」という請負や派遣を行っている会社に登録をしているとします。請負で働く際、あなたに仕事の指示を出すのは、A社の社員です。そして、一緒に働く同僚も、A社に所属している社員たち。請負の場合、このようにチームを組んで、協力して仕事をする機会が多いので、連帯感が生まれやすいといわれています。

一方で派遣の場合、A社の役割はあなたに派遣先を紹介すること。そのため、実際に仕事の指示を出すのは、派遣先の社員です。また、派遣先にはA社以外の企業の社員(派遣先の社員や、ほかの派遣会社の社員)もいるので、その人たちと一緒に働くことになります。

請負と派遣の違い その2:契約期間が違う!

請負の場合は、契約期間が長期になることが多いようです。そうなると、給与は安定しやすくなりますし、一つの仕事に長く携われるので、経験やスキルを磨くことも可能になります。これは、うれしいメリットですよね。

一方、派遣会社に登録した上で、派遣先が見つかった際に雇用契約を結ぶ「登録型派遣」の場合、契約期間の上限によって、働き方や働く期間はさまざまです。そのときどきで派遣先が変わることで、どうしても給与面が不安定になることもあるかもしれません。

請負と派遣の違い その3:目的が違う!

請負と派遣では、そもそも目的が違います。請負の目的は、請負契約に基づいて「成果を提供すること」です。ですから、約束された成果が達成された時点で、事前に取り決めてあった対価(給料)が支払われます。例で説明すると、「成果物Aを10万円とする」という取り決めを請負会社と交わした場合は、成果物Aが完成した時点で請負会社から10万円が支払われます。大抵の場合、請負会社は従業員に対しては時給や月給などの給料を支払いことが多いです。

一方、派遣の目的は、労働者派遣契約に基づいて「労働力を提供すること」です。ですから、仕事に対する対価は労働時間によって決まります。例で説明すると、8時間働いた場合、「時給×8時間」に相当する対価(給料)が派遣会社より支払われます。労働基準法に基づいてルールが定められておりますので、定められた時間を超えて働いた場合には残業代などが支給されます。

請負と派遣の違い その4:指揮命令が違う!

指揮命令権を誰がもっているかも、派遣と請負で違う点です。請負の場合は、請負労働者に対する指揮命令権は請負会社がもっています。また、成果に対しての報酬を支払うのも雇用主である請負会社になります。

一方、派遣の場合は、派遣労働者に対する指揮命令権は派遣先企業がもっています。派遣労働者の雇用主は派遣会社ですが、仕事の指示は派遣先企業からの指示で仕事を行うことになります。しかし、労働者への給料を支払うのは派遣会社からになります。

請負と派遣のメリットについて

請負と派遣には、それぞれメリット・デメリットがあります。ここでは、両者の良い点を紹介します。

請負のメリットは長期的に働ける場合が多い

請負のメリットとしては、雇用形態に関わらず、長期的に働けることが多いということです。発注会社と請負会社の契約(発注)には、プロジェクトで仕事を受託することが多い為、長期に渡るケースがよくあります。

請負のメリットまとめ

  • 1.業務の範囲が明確

  • 2.働き方の自由度が高い

  • 3.能力によって収入を増やせる

派遣のメリットは自分の希望に合わせて働くことが可能

派遣のメリットは、労働時間や休日など、自分の希望に合わせた条件で働くことができます。

先ほども読んでいただきましたが、指揮命令の相手が異なり、原則として契約内容の範囲を超えた業務は、派遣先と派遣会社、労働者の三者間での調整が必要になります。

そのため、労働者の要望や不満が通りやすく自分の希望に合った働き方やすい環境を作ることが出来ます。

派遣のメリットまとめ

  • 1.給料は安定している

  • 2.福利厚生が充実している

  • 3.社会保険に加入できる

自分に合った雇用を選ぶ

どちらも派遣先の場所で働くものの、実は働き方に大きな違いがある請負と派遣。「請負」と「派遣」は、似ているようで、大きな違いがあることを理解いただけたと思います。

どちらの働き方が優れているというようなことはありませんが、どちらが自分にあっているか事前に考えておけば、これから仕事を選ぶ際に役立つことでしょう。

そして、求人情報をチェックするとき、仕事内容を見て自分が働くイメージをしてみると良いでしょう。

それぞれのメリットを知れば、今後の就職や転職先探しの際にも役立つはず。自分に合った働き方を見つけて、毎日を充実させていきましょう!

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