派遣の仕事内容
更新日:2022年04月27日

派遣社員と正社員の違い!雇用主や給与形態、契約期間について徹底解説

派遣社員と正社員の違い!雇用主や給与形態、契約期間について徹底解説

※この記事は6分で読めます。

「派遣社員と正社員は主にどんなことが違うの?」
「自分は派遣社員が合うのか、正社員が合うのか知りたい」
など、派遣社員と正社員の働き方について疑問を持っている方もいるでしょう。

派遣社員と正社員では、雇用主、給与形態、仕事内容、契約期間などさまざまな違いがあります。

今回は、派遣社員と正社員の違いを徹底解説します。最後まで読めば、自分にどちらの雇用形態が合うのか分かるのでぜひ参考にしてください。 

1.派遣社員と正社員の違い

まず、派遣社員と正社員との違いについてお伝えします。主な違いを表にまとめましたのでご覧ください。

  派遣社員 正社員
雇用主 派遣会社 勤務先企業
給与 基本的に時給制 基本的に月給制
就業日数・業務時間 希望に合わせて自由に選択可能 基本的にフルタイム勤務
契約期間 有期雇用契約で最長で3年間まで 無期雇用契約で定年までの雇用が前提
福利厚生 派遣会社から受けられる 勤務先企業から受けられる
仕事内容 契約時に決めた仕事内容のみ担当 会社の指示に従いさまざまな仕事を担当

それぞれの違いについて確認していきましょう。

1-1.雇用主の違い

派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結びます。派遣先の企業とは雇用契約を結びません。給与の支払いも派遣会社からおこなわれます。

正社員は、実際に勤務する会社と直接雇用契約を結びます。給料は勤務する会社から支払われ、仕事の指示も勤務先の上司から直接受けることになります。

1-2.給与形態の違い

派遣社員の場合、基本的には時給制で給与が支払われます。そのため、正月休みや夏季休業など、大型連休があり勤務日数が少なくなる月は給与が少なくなってしまいます。

正社員は、月給制で給与が支払われることが多いです。勤務日数を問わず、毎月固定の給与が支払われるので、収入が安定しているといった特徴があります。

1-3.就業日数・業務時間の違い

派遣社員は、就業日数や業務時間を自分で決めることができます。「週3日」「6時間勤務」など、時短で働くこともできるので、自由度が高いことが特徴です。

正社員の場合は、基本的に1日8時間フルタイム勤務となります。子育て期間など一定の条件を満たせば、時短勤務の制度を利用できる会社もありますが、派遣社員ほど自由度の高い働き方はできない傾向があります。

1-4.契約期間の違い

派遣社員は、就業前に雇用期間をあらかじめ定められます。一つの会社で働き続けられるのは、最長で3年間です。場合よっては、3年が経たずとも契約更新のタイミングで契約を打ち切られることもあります。

正社員は、無期雇用契約で働けるので、基本的に会社が定めた定年まで働き続けられます。大きなトラブルがない限り、急に仕事がなくなることはないので、雇用が安定しているといえるでしょう。

1-5.福利厚生の違い

派遣社員は、福利厚生を勤務先ではなく派遣会社から提供されます。「同一労働同一賃金」の導入によって、派遣社員などの非正規社員の待遇の改善が見込まれましたが、派遣会社によって定めがあり、すべての福利厚生が正社員のように使えるとは限りません。

正社員の場合は、勤務先企業から福利厚生が提供されます。基本的には、すべての福利厚生を利用できるので、手当や休暇の制度が派遣社員よりも充実している可能性が高いです。

1-6.仕事内容の違い

派遣社員は、基本的に契約書に書かれた仕事内容のみをおこないます。契約外の仕事を任せられることは基本的になく、契約期間中は同じ業務を継続して担当します。

正社員の場合は、会社の事情に応じてさまざまな仕事をすることがあります。派遣社員より裁量権のある仕事を任せられたり、部署異動で大きく担当業務が変わる可能性があるのも特徴です。

2.派遣社員のメリット・デメリット

ここからは、派遣社員として働くことのメリット・デメリットをお伝えします。

2-1.派遣社員のメリット

派遣社員のメリットは、以下の6点が挙げられます。

  • 自由度が高い
  • アルバイトより時給が高い
  • ライフスタイルに合わせた働き方が可能
  • さまざまな分野の仕事に挑戦できる
  • 決まった仕事内容を黙々とこなせる
  • 派遣会社のサポートが受けられる

派遣社員は、自分で勤務地や勤務時間、仕事内容を選べるので自由度が高いです。また、同じ自由度が高い働き方でもアルバイトよりも時給が高い傾向があります。

契約期間の定めがあるため、契約を更新しなければさまざまな分野の仕事に挑戦できるのも魅力です。また、それほど難しくなく比較的簡単な仕事を派遣社員に任せている会社が多いので、未経験からでも働きたい業界に挑戦できます。

仕事探しの段階から就業後まで、派遣会社の担当者のサポートを受けながら仕事ができるので、何か不安があってもすぐに相談しやすいのもメリットです。

2-2.派遣社員のデメリット

次に、派遣社員のデメリットをお伝えします。

  • 雇用期間が決まっている
  • 時給制なので収入が安定しない

派遣社員は、雇用期間を決められた状態で働くことになります。いくら仕事内容や勤務先の雰囲気との相性が良くても、最長3年間しか働き続けることができません。

また、給与が時給制なので収入が安定しないのもデメリットです。正社員と違って賞与も基本的にはありません。

派遣社員のメリット・デメリットについては以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。

3.派遣社員に向いている人の特徴

お伝えしたメリット・デメリットを踏まえると、派遣社員には以下のような方が向いているといえます。

  • プライベートの時間を充実させたい人
  • 残業や休日出勤を避けたい人
  • さまざまな仕事を経験してみたい人
  • 未経験から新たな職種に挑戦したい人
  • 明確にやりたい仕事が決まっていない人
  • いずれは正社員になりたい人

プライベートの時間を充実させたいなら、働き方の自由度が高い派遣社員がおすすめです。残業や休日出勤も基本的にはありません。

また、未経験から挑戦できる仕事が多いのも派遣社員の特徴です。まだやりたい仕事が決まっていなくて、とりあえずさまざまな仕事を経験してみたいなら、派遣社員として働き始めるのもよいでしょう。さまざまな経験を積んだのちに、やりたい仕事が決まってくれば、正社員として働き始めることも可能です。

4.正社員のメリット・デメリット

ここからは、正社員として働くことのメリット・デメリットをお伝えします。

4-1.正社員のメリット

正社員のメリットは、以下の5つです。

  • 雇用が安定している
  • 賞与や退職金がもらえる
  • 昇給や昇格のチャンスが多い
  • 福利厚生をすべて利用できる
  • 副業ができる会社もある

正社員の大きなメリットは、雇用が安定していることです。無期雇用契約となるので、契約期間がなく、会社が定めた定年まで働き続けられます。

賞与や退職金があり、収入面が安定しているのもポイントです。昇給や昇格のチャンスがあったり、福利厚生もすべて利用できたりするので、仕事をするうえでモチベーションを高く保てるでしょう。

また、最近では正社員でも副業ができる会社も増えています。働き方の自由度は高くないものの、やり方次第では一つの会社に留まることなく活躍できるでしょう。

4-2.正社員のデメリット

一方、正社員のデメリットは以下の3つが考えられます。

  • 異動や転勤の可能性がある
  • 時給換算すると収入が低い場合がある
  • 責任感のある仕事を任せられる

正社員は、異動や転勤によって部署や勤務地が変わる可能性があります。引っ越しを伴うこともあり、家族にも仕事を辞めてもらったり、学校を転校してもらったりする影響が出る場合もあるでしょう。

また、月給制で収入が安定しているものの、働いている時間で時給換算すれば、派遣社員よりも低くなる場合があり、収入に対して不満を感じることもあります。責任感のある仕事を任されるのでやりがいや達成感は感じられますが、人によってはプレッシャーが重くのしかかってくる場合もあるでしょう。

5.正社員に向いている人の特徴

お伝えしたメリット・デメリットを踏まえ、正社員には以下のような方が向いています。

  • 同じ仕事を長く続けたい人
  • 今より収入アップを目指したい人
  • 安定した収入を得たい人
  • キャリアップを目指したい人
  • 裁量権を持って働きたい人
  • 社会的な信用を得たい人

正社員は、雇用期間の定めがないため長く仕事を続けることができます。収入が安定している分、選ぶ仕事にもよりますが、収入アップを狙えるでしょう。

また、業務の幅が広い分キャリアップを目指すことも可能です。裁量権を持って働けるので、派遣社員やアルバイトの方が経験できない仕事にも携われます。

ほかにも賃貸契約や住宅ローンなどの審査は正社員のほうが通過しやすい傾向にあります。社会的信用を勝ち取るためにも、正社員として長く働き続けることはおすすめです。

6.派遣社員から正社員になる4つの方法

ここからは、派遣社員から正社員になる4つの方法をご紹介します。

  • 正社員求人を探して応募する
  • 派遣先企業の正社員登用を狙う
  • 派遣会社の正社員になる
  • 紹介予定派遣制度を利用する

それぞれの方法についてお伝えします。

6-1.正社員求人を探して応募する

求人サイトや企業のホームページから正社員求人を探して応募する方法です。

自分で求人を探して、気になる企業に応募して面接や選考を受ける流れになります。

6-2.派遣先企業の正社員登用を狙う

派遣先企業で正社員になる方法もあります。今働いている派遣先の契約期間満了後、正社員登用を打診してくれることがあります。

派遣社員としての働きが評価される必要があるので、勤務態度や任された業務をこなすことはもちろん、積極的にコミュニケーションをとって信頼関係を作っていくことが、正社員登用への近道です。

6-3.派遣会社の正社員になる

派遣会社の正社員になりたいなら、派遣会社の担当者に相談してみることをおすすめします。

派遣社員としてしっかりと働き、派遣会社が正社員を募集している状況にあれば、人事担当の方に話をしてくれるかもしれません。

派遣会社の正社員になる方法は以下の記事でもご紹介しています。ぜひご覧ください。

6-4.紹介予定派遣制度を利用する

紹介予定派遣制度とは、後々の直接雇用を前提とした派遣の制度です。契約期間が終われば、派遣先企業と派遣社員の双方の合意を持って、直接雇用に切り替えられます。

契約期間中は試用期間のようなもので、業務内容や職場の雰囲気を知ったうえで、正社員になることができます。

紹介予定派遣に関しては以下の記事でもご紹介しています。ぜひご覧ください。

7.知っておくべき無期雇用派遣社員について

派遣社員として働くか、正社員として働くか迷っている方は「無期雇用派遣」という制度についても知っておくべきです。

無期雇用派遣とは、派遣社員と正社員の中間的な働き方ができる制度です。名前のとおり、契約期間の定めがなく雇用が安定し、同じ勤務先で長く働き続けることができます。

派遣期間が終了した場合でも、派遣会社との契約は継続されるので、次の派遣先が見つかるまでの間も給与は支給され続けます。

始めは契約期間の定めがある派遣として働き、のちに無期雇用派遣に切り替えることも可能です。いきなり正社員として働くことに不安がある方は、無期雇用派遣から始めることも考えてみましょう。

無期雇用派遣については以下の記事でも詳しく解説しています。

8.まとめ

今回は、派遣社員と正社員の違い、それぞれの特徴などをお伝えしました。

派遣社員にも正社員にもメリット・デメリットがあります。どちらの働き方が合うかは人によって異なるので、今回お伝えしたそれぞれの特徴を把握して、自分に合う雇用形態を選びましょう。

働き始めてから後悔しないためにも、一度自分が仕事に求める条件、理想の働き方をよく考えてみることをおすすめします。また、できるだけ多くの求人情報を見て、どういった企業であれば働いてみたいと思えるのか考えてみましょう。

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