派遣の仕事内容
更新日:2025年02月27日

派遣社員から正社員になる4つの方法となりやすい業界・職種を紹介

派遣社員から正社員になる4つの方法となりやすい業界・職種を紹介

この記事で分かること

  • 派遣社員から正社員になるのは十分可能である
  • 派遣社員から正社員になるには、正社員求人に申し込んだり派遣先企業に直接交渉したりなどの方法がある
  • 一人で転職活動をおこなうよりも専門家のアドバイスを受けながら進めると、正社員の仕事を見つけやすい

※この記事は6分30秒で読めます。

「派遣社員から正社員になりたい」
「正社員になるとどのようなメリットがある?」
など、派遣社員から正社員を目指す際の疑問や不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。

正しい方法を理解し行動すれば、派遣社員から正社員になることは十分可能です。安定した雇用や昇給のチャンスを得られる正社員は、多くの人にとって魅力的な働き方の一つです。

今回は、派遣社員から正社員になるための方法や派遣社員から正社員になりやすい業界・職種について解説します。この記事を読めば、正社員として働くための具体的な一歩を踏み出せます。

1.派遣社員から正社員になるのは難しい?

派遣社員として働きながら正社員を目指すのは、簡単ではありません

同じ職場で正社員になるには、まず企業に正社員登用の実績があるかを確認する必要があります。登用実績がない場合、正社員採用の機会そのものが少なく選考基準が厳しいため、道のりは険しいでしょう。

派遣先企業から引き抜かれる形で、正社員になる方法もあります。しかし、企業にとって必要不可欠なスキルや実績があることが前提な場合が多いです。

引き抜きで正社員になる場合、待遇が派遣時代より悪化する可能性もあるため、条件面の確認が欠かせません。

2.派遣社員から正社員になる4つの方法

派遣社員から正社員になるための4つの方法を紹介します。

2-1.自分で正社員求人を探して転職活動する

自分で正社員の求人を探す場合は、以下の3つの方法があります。

  • インターネットの転職サイトを活用する
  • 転職エージェントに登録する
  • ハローワークで求人を探す

35歳以下の人であれば「わかものハローワーク」、子育て中の人であれば「マザーズハローワーク」といった、属性に特化したサービスも存在するため、活用するのもよいでしょう。

自力で転職活動をする場合は、積極的な姿勢が大切です。

また、派遣の仕事を辞めてから転職活動をすると、仕事が決まるまでの間、収入が途絶えてしまいます。そのため、派遣の仕事を続けながら転職活動をして、新しい仕事が決まってから派遣を辞めるのが無難です。

2-2.今働いている派遣先企業の正社員になる

今働いている派遣先企業での仕事が自分に合っている、能力を発揮できていると感じるのであれば、派遣期間終了後に直接雇用してもらえないか交渉してみる方法もあります

派遣先企業との相性が合うと感じているのであれば、業務内容を理解したうえで働き続けられます。しかし、派遣先企業で高い評価を得られていたとしても、そのまま正社員に登用されるとは限りません。

日々の仕事に責任感を持って取り組んで周囲からの信頼感を得たり、多くの人と積極的にコミュニケーションを取って仕事に対する熱意を示したりするなど、日々努力をする必要があります。

もし派遣先企業に正社員登用の意志がない場合は、早めに見切りをつけて別の企業で正社員として働く選択肢を考えましょう。

2-3.紹介予定派遣制度を利用して直接雇用を目指す

正社員として働きたい思いが強いのであれば、紹介予定派遣制度の利用をおすすめします。紹介予定派遣とは、派遣期間(最長6ヵ月)が経過したあと、派遣先企業から直接雇用されることを前提とした契約で働ける制度です。

派遣社員として働いている間に、派遣先企業と派遣社員が直接雇用の契約を結ぶかどうかを検討します。しかし、双方の合意が必要になるので、直接雇用が約束されている制度ではありません。

紹介予定派遣については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

2-4.派遣元の派遣会社で正社員になる

派遣元の派遣会社の正社員になる方法もあります。派遣元会社の正社員になる場合、派遣会社の社内で働く「社内勤務型」と派遣社員の派遣先で働く「派遣先勤務型」の2種類の働き方があります。

派遣元会社の正社員になりたい場合は、今登録している派遣元会社の担当者と積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を作っていくのが重要です。派遣社員としての働きぶりを評価されれば、正社員になる話を打診してくれる可能性があります。

派遣元会社の正社員になる方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。

3.派遣社員から正社員になる5つのメリット

派遣社員から正社員になるメリットを5つ見ていきましょう。

3-1.収入が安定する

派遣社員は雇用期間が終了したり何らかの理由で雇用を打ち切られたりすると、収入が途切れてしまいます。

また、給料は時給制での支給が多いので、月に決まった金額を収入として得られるのではなく、労働日数によって収入が少なくなる場合もあります。

一方、正社員は無期雇用契約のため、急に契約を解消される心配がありません。給料は月給制での支給が多いので、毎月一定の収入を得られます

3-2.福祉厚生が充実する

同一労働同一賃金の動きが進む一方で、派遣社員が正社員と同じ福利厚生を受けられない場合も多いです。同一労働同一賃金とは、同じ内容の仕事をしている場合、雇用形態に関わらず賃金や待遇を平等にする考え方です。

正社員になれば企業が用意する福利厚生を利用できるため、待遇面で有利な点が多くあります。例えば、在宅勤務手当が支給されたり、社員旅行に参加できたりと、正社員のほうが福利厚生が充実しているのは事実です。

3-3.昇給や昇格のチャンスができる

派遣社員は、基本的に昇給や昇格の機会はありません。しかし、正社員は一定期間働けば、会社の制度に応じて昇給や昇格のチャンスがあります

昇給や昇格は働くうえでのモチベーションにもつながるため、正社員の大きなメリットといえるでしょう。

3-4.裁量権のある仕事ができる

派遣社員は雇用主が派遣先企業ではなく派遣会社となるため、トラブルや問題が発生した際の責任は派遣会社が負います。

そのため、派遣先企業は派遣社員に直接責任を求められません。したがって重要な意思決定や裁量が求められる業務を任せにくいのが実情です。

一方、正社員は直接雇用のため、責任をともなう裁量権が与えられます。責任感とともに、やりがいや達成感を得られる機会が増えるでしょう。

3-5.スキルアップを目指せる

正社員になって責任感を持ち、裁量権のある仕事に取り組み成功に導くことができれば、経験値や評価が上がります。また、より大きな役割が与えられ、スキルアップを実現できます

将来転職を考える際、責任ある仕事で培ったスキルや経験は大きなアピールポイントになるでしょう。正社員としての勤務は今の会社で成長できるだけでなく、将来的なキャリアプランにも大きく影響します。

4.派遣社員から正社員になる2つのデメリット

派遣社員から正社員になるデメリットを2つ紹介します。

4-1.異動や転勤を命じられる

派遣社員は労働契約を結ぶ際に勤務地を限定できるケースが多く、原則異動や転勤を命じられることはありません。

しかし、正社員の場合は会社の規模や労働条件にもよりますが、勤務地や仕事内容を限定した契約を結ぶケースは少ないです。そのため、部署異動や転勤を命じられた場合、原則として拒否できません

正当な理由がなく部署異動や転勤を拒否すれば、会社に対する命令違反となります。降格や減給、解雇など懲戒処分の対象となる可能性があるので、注意しましょう。

4-2.働き方の自由度が低くなる

正社員は責任があり裁量権を持つ仕事が多いので、フルタイムでの就業が原則です。多くの場合、勤務時間や休日が固定されているため、シフト制のように柔軟に休みを取るのが難しくなります。

派遣社員として短時間勤務をしていた人が正社員になると、生活スタイルが大きく変わる可能性があります。派遣から正社員への転換を検討する場合は、プライベートの時間が減る点を考慮しましょう。

5.派遣社員と正社員の違いがわかる比較表

ここで今一度、派遣社員と正社員の違いを確認しておきましょう。以下の比較表をご覧ください。

派遣社員 正社員
雇用主 派遣社員 勤務先企業
給与形態 基本的に時給制 基本的に月給制
仕事内容 契約時に決めた仕事内容のみ担当 会社の指示に従いさまざまな仕事を担当
勤務日数・勤務時間 希望に合わせて自由に選択可能 基本的にフルタイム勤務
社会保険・福利厚生 派遣会社から受けられる 勤務先企業から受けられる
契約期間 有期雇用契約で最長で3年間まで 無期雇用契約で定年までの雇用が前提

雇用主から給与形態、仕事内容、契約期間など、派遣社員と正社員では大きく違いがあります。本記事でお伝えした派遣社員から正社員になるメリット・デメリットを踏まえたうえで、正社員になるかどうかを判断しましょう。

派遣社員と正社員の違いについては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

6.派遣社員から正社員になるため5つのコツ

派遣社員から正社員になるためのコツを、5つ紹介します。

6-1.自分のスキルや経験を洗い出す

派遣社員として培ってきた自分のスキルや経験を整理して書き出していくと、自分の強みや得意分野がわかります

スキルや経験の洗い出しは、転職活動をするうえで重要です。自分の強みや価値を明確に理解し適切に伝えられられれば、採用担当者に自分の能力をアピールできるため、採用の可能性が高まるからです。

特に自分の強みの中から企業にとってメリットとなる点を見つけてアピールすると、好印象を与えられます。

職務経歴書や面接において自分の強みをアピールできるように、しっかり準備をおこないましょう。

6-2.派遣社員になった理由、正社員になりたい理由を明確にする

派遣社員から正社員を目指す際は、まず派遣社員として働き始めた理由と正社員になりたい理由の明確化が重要です。

2つの理由を整理すると選ぶ仕事の条件が見えやすくなるため、面接での説得力のある受け答えにもつながります

派遣社員になった理由として挙げられるのは、以下です。

  • スキルや経験に自信がなかったので派遣社員から始めようと思った
  • 自分がどのような仕事に向いているのかわからなかった
  • 残業や休日出勤などができない状況だった
  • どのような仕事でもよいのでとにかく早く働き始めたかった

一方、正社員になりたい理由としては、以下の内容が考えられるでしょう。

  • スキルや経験を積み、自分に自信が持てるようになった
  • いくつかの仕事を経験するなかで、ずっと続けたい仕事が見つかった
  • 今の職場が気に入り、このまま働き続けたいと思った
  • 残業や休日出勤などができるような状況になった
  • とにかく年収を上げたいと思った

上記のように理由を整理すると、自分が何を重視して正社員を目指すのかがはっきりします。

また、希望する仕事の条件が明確になれば、応募する求人の選定がスムーズになるだけでなく、面接時に自分の意欲を的確に伝えられます。

6-3.コミュニケーション能力を高める

派遣社員は、所属部署の人以外とコミュニケーションを取る機会は少ないです。しかし、正社員になれば、さまざまな部署の人とコミュニケーションを取らなければなりません

正社員登用の条件として、スキルや経験以上にコミュニケーション能力を重視している企業もあります。

コミュニケーション能力に不安がある人は、面接練習をしっかりとおこなってから本番に臨みましょう。

6-4.必要なスキルや資格を自主的に習得する

業務に役立つスキルや資格を取得すると、即戦力として評価され、採用の可能性が高まります。例えば、工場や倉庫で働く場合、フォークリフト運転技能資格を取得すると搬入や出荷作業で重宝されやすいです。

自ら学び行動する姿勢は、意欲的な人材として企業に好印象を与えます。必要なスキルを調べ計画的に習得すると、面接時に説得力のあるアピールができるでしょう。

6-5.できるだけ多くの求人に応募する

スキルや経験にもよりますが、正社員採用の面接合格率は高くありません。転職活動を始めてすぐには結果が出ないと考えたほうがよいでしょう。

また、合格したからといって、必ず入社しなければならないわけではありません。少しでも興味のある求人が見つかったら、積極的に応募してみましょう。複数社を比較すると自分に合う企業を見つけやすくなり、転職活動の時短を図るうえでも効果的です。

7.派遣社員から正社員になりやすい業界・職種

派遣社員から正社員になりやすい業界・職種を5つ紹介します。

7-1.製造業

製造業ではライン作業や機械オペレーター、品質管理など、多岐にわたる業務があります。長期的に働ける人材を求める傾向にあるため、派遣社員として現場経験を積み業務全体の流れを把握できるようになると、正社員登用の可能性が高まるでしょう。

特に現場の業務に精通し即戦力として評価される人材は、正社員として採用されやすいでしょう。


初めての方必見!職種別の年収やおすすめの人がわかる工場・製造業の職種図鑑

7-2.IT・技術職

プログラマーやシステムエンジニアなどのIT業界は、技術者不足が課題です。そのため、スキルを持つ派遣社員が、そのまま正社員として登用されるケースは珍しくありません

IT技術職はスキル重視のため、派遣期間中に実績を積み信頼を得られると、同じ職場で正社員として働ける可能性が高まります。ITパスポートや基本情報技術者などの資格を習得している場合、正社員への道がさらに広がるでしょう。

7-3.医療・介護

医療や介護の現場では、看護助手や介護士、医療事務など、さまざまな職種でニーズが高まっています。高齢化が進む中、実務経験や資格を持つ派遣社員は特に評価されやすく、正社員への転換が期待できる業界です。

例えば、介護福祉士や医療事務資格を取得していると、即戦力として正社員採用される場合があります。

7-4.販売・接客業

販売スタッフや店舗運営に関わる仕事は、人材確保を目的に正社員登用を積極的に進めている企業が多く見られます。そのため、派遣として店舗運営に貢献した実績や顧客対応スキルが評価されると、正社員への道が開ける可能性が高いでしょう。

また、長期間同じ店舗で働くと信頼関係が築かれ、正社員登用の話が進む場合もあります。

7-5.物流・運輸業

物流業界では倉庫管理や仕分けスタッフ、配送ドライバーなど、さまざまな業務で人手不足が課題となっています。近年のインターネット通販の急成長により、物流の需要が大幅に増加しているからです。

そのため、派遣社員として一定期間働き、業界の仕組みや職務内容を理解したうえで正社員として雇用される場合もあるようです。

8.派遣社員から正社員になるのは早いほうがいい?

正社員の中途採用は、基本的に経験者を優先して採用する傾向にあります。しかし、20代の若手であれば、たとえ未経験でも今後のポテンシャルを見込んで積極的に採用している企業も多いです。正社員経験がなくても、20代という若さは大きな武器になります

また、30代40代は年齢を重ねると正社員として採用される確率が下がります。早く内定を勝ち取るためにも、30代40代は経験や実績を活かしましょう

働いた経験がある職種や業界に絞って転職活動をすれば、即戦力として好条件で採用される可能性もあります。

転職活動では、なかなか内定がもらえない場合もあるでしょう。焦って転職活動をしてしまうと、とりあえず内定をもらえたところに入社する人もいます。しかし、条件が悪かったりブラック企業だったりした場合、入社後に後悔する可能性が高いです。

転職活動に成功するためには、早めの行動はもちろん心に余裕を持って面接を受けたり内定を承諾したりするのが大切です。

なお、転職活動は一人でおこなうのではなく、専門家のアドバイスを受けながら進めると、いち早く正社員として働ける仕事を見つけやすくなります。

JOBPALの面談では、仕事に関するさまざまなお悩みをご相談いただけます。派遣から正社員を目指している人は、ぜひご活用ください。

9.まとめ

派遣社員から正社員になることは簡単ではありません。派遣社員になった理由と正社員になりたい理由を明確にすることや、派遣社員から正社員になるメリット・デメリットをしっかり把握しておきましょう。

派遣社員から正社員になりやすい業界・職種があるので、その中から探すことはもちろん、多くの求人情報を見てみることが大切です。気になる求人があったら積極的に応募してみましょう。

JOBPALでは、幅広い業種・業界の正社員求人情報を掲載しています。正社員の求人探しでお困りであれば、ぜひご活用ください。

関連記事

閉じる

エリアから工場・製造業の
お仕事・派遣情報を探す

STEP1 エリアを選択

  • 北海道・東北
  • 関東
  • 甲信越・北陸
  • 東海
  • 関西
  • 中国
  • 四国
  • 九州・沖縄

< エリア選択に戻る

閉じる
© 2022 UT Group Co., Ltd. All Rights Reserved.