工場勤務の契約・待遇
更新日:2024年12月13日

半導体製造工場の仕事内容とは?働くメリットやきついポイント、向き・不向きを解説

半導体製造工場の仕事内容とは?働くメリットやきついポイント、向き・不向きを解説

この記事で分かること

  • 半導体製造の仕事は、マシンオペレーターや組立、検品など、主に5つの業務に分類できる
  • 半導体製造工場で働くメリットには、未経験から働ける、キャリアアップしやすいなどがある
  • 半導体製造工場の仕事は、身だしなみのルールが厳しいことや、夜勤がある点が大変
  • 半導体製造工場の仕事は、丁寧に仕事ができる人や、ルールを遵守できる人などに向いている
  • 日勤だけの仕事をしたい人や、クリーンスーツを着たくない人には、半導体製造工場の仕事はおすすめできない

※この記事は6分30秒で読めます。

「半導体製造の仕事内容は?」
「半導体製造工場で働くメリットが知りたい」
など、半導体製造の仕事に関して疑問を持っている人もいるでしょう。

半導体製造の仕事は、半導体を作ることが主な業務であり、未経験者でもチャレンジしやすい点が特徴です。

今回は、半導体製造の具体的な仕事内容の他、半導体製造工場で働くメリットやきついポイント、仕事の向き・不向きについて解説します。この記事を読めば、半導体製造の仕事内容がよくわかり、自身が半導体製造の仕事に向いているかがわかるようになります。

目次

  1. 1.半導体製造の主な仕事内容とは?
    1. 1-1.マシンオペレーター
    2. 1-2.組立
    3. 1-3.検査・検品
    4. 1-4.運搬・出荷作業
    5. 1-5.設備点検
  2. 2.半導体を製造する工程
    1. 2-1.設計
    2. 2-2.前工程
    3. 2-3.後工程
  3. 3.半導体製造工場の勤務スケジュール例
  4. 4.半導体製造工場で働く5つのメリット
    1. 4-1.他の工場に比べて待遇が良い
    2. 4-2.未経験から働ける
    3. 4-3.他の工場に比べて休みが多い
    4. 4-4.キャリアアップできる
    5. 4-5.きれいな環境で働ける仕事もある
  5. 5.半導体製造工場の仕事の大変さやきついポイント
    1. 5-1.単純作業で飽きる
    2. 5-2.生産ノルマがある
    3. 5-3.身だしなみのルールがある
    4. 5-4.工場によっては夜勤がある
  6. 6.半導体製造工場の仕事に向いている人の特徴
    1. 6-1.丁寧に仕事ができる人
    2. 6-2.責任感を持って仕事ができる人
    3. 6-3.需要の高い業界で活躍したい人
    4. 6-4.ルールを守れる人
  7. 7.半導体製造工場の仕事がおすすめできない人の特徴
    1. 7-1.日勤だけの仕事をしたい人
    2. 7-2.クリーンスーツを着たくない人
  8. 8.半導体工場の転職需要や将来性
    1. 8-1.転職需要
    2. 8-2.将来性
  9. 9.半導体製造工場に就職・転職する方法
    1. 9-1.半導体製造工場の求人の探し方
    2. 9-2.半導体製造工場の面接対策
  10. 10.半導体製造の仕事に関するQ&A
    1. 10-1.半導体製造工場の仕事は難しい?
    2. 10-2.半導体製造工場は安全に働ける?
    3. 10-3.半導体製造工場の平均給与はどれくらい?
  11. 11.まとめ

1.半導体製造の主な仕事内容とは?

半導体とは、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間に位置するもので、正式名称は「半導体集積回路」と呼ばれます。パソコン・スマートフォン・液晶テレビ・冷蔵庫などの小型化や軽量化、省エネルギー化に役立つ大切な部品です。

一つの半導体を作るのにかかる総工数は400〜600工程にも及ぶといわれていますが、半導体製造の仕事は大きく分類すると、以下の5つに分けられます。

  • マシンオペレーター
  • 組立
  • 検査・検品
  • 運搬・出荷作業
  • 設備点検

ここからは、それぞれの仕事内容について詳しく解説します。

1-1.マシンオペレーター

半導体製造工場の仕事の大半が、マシンオペレーターの仕事です。指示書に従って機械に部材をセットし、機械操作をおこなうことが主な業務内容です。

未経験でも取り組める作業ではありますが、円滑に業務を遂行できるようになるには、さまざまなパターンを覚える必要があります。そのため、未経験者の場合は、機械を使いこなすまでにある程度の時間を要するでしょう。

以下の記事では、マシンオペレーターについてより詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

1-2.組立

組立は、マシンオペレーターが完成させたIC回路をウェーハと呼ばれる半導体の基盤となるパーツから切断し、保護や検査をおこなって一つの製品として完成させる仕事です。

この工程は半導体製造装置によっておこなうので、工場によってはマシンオペレーターと同等の業務として扱われることもあります。

マシンオペレーターと同じく機械の操作方法を覚えれば誰でもできるので、未経験者でも比較的挑戦しやすい業務といえます。

以下の記事では、組立作業についてより詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

1-3.検査・検品

組み立てられた製品に問題がないかを確認する仕事です。目視によるチェックは困難であるため、専用の顕微鏡を使用して、設計書や指示にしたがって確認をおこないます。

検品作業の仕事はマニュアルがあり、作業手順さえ覚えてしまえばあとは同じ作業を繰り返すことになるため、未経験者でも安心して始められる業務といえます。

以下の記事では、検品作業についてより詳しく解説しています。気になる人は、ぜひ参考にしてください。

1-4.運搬・出荷作業

検査・検品が終わった半導体を出荷する仕事です。「運搬」は社内で次の工程に進むために半導体を運び出すことを指し、「出荷」は完成した半導体を取引先に納品するための準備をおこなう作業を指します。

完成した半導体の場合、製品の保護処置は完了しているので、梱包とピッキングが主な作業です。

1-5.設備点検

設備点検は、半導体製造装置の定期点検やメンテナンスをおこなう仕事です。

専用の工具を使って部品の洗浄や交換をおこなったり、給油やポンプ交換をおこなったりすることが主な業務として挙げられます。

重量のある装置を扱う場合は、ハンドリフトやクレーンなどを使用することもあります。

2.半導体を製造する工程

半導体の製造工程は、大きく以下の3つに分類できます。

  • 設計
  • 前工程
  • 後工程

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

2-1.設計

半導体を製造するには、最初の工程として製造する半導体の性能を満たすための設計を確実におこなう必要があります。設計の工程では、主に以下2つの作業をおこないます。

作業名 作業内容
回路・レイアウトの設計 半導体チップ上にどのような回路を配置するかを設計し、回路の動作シミュレーションをおこないながら効率的なパターンを検討する
フォトマスクの作成 専用のコンピュータを使い、透明なガラス板の表面に設計した回路パターンを転写する

この工程は半導体の完成度を左右することから、高い加工精度が求められます。

2-2.前工程

前工程は、シリコンウエハ上に電子回路を作製するまでの工程を指します。チップの大きさによっては、1枚のウェーハから100個以上のチップをつくることもあります。

前工程の具体的な流れは、以下のとおりです。

作業名 作業内容
ウェーハ表面の酸化 ウェーハの表面を酸化させるため、高温の酸素にさらす
薄膜形成 ウェーハの表面にアルミニウムや酸化シリコンの薄膜形成をおこなう
フォトレジストの塗布 感光性の液状樹脂(フォトレジスト)をウェーハの表面に均一に塗布する
露光・現像 フォトマスクと縮小レンズに光をあて、ウェーハ表面に回路パターンを転写する
エッチング フッ酸やリン酸などで、露出した酸化膜・薄膜を除去する
レジスト剥離・洗浄 残ったフォトレジストを剥離、薬液で不純物を除去する
イオン注入 不純物イオンを注入して、半導体の特性を持たせる
平坦化 ウェーハ表面を研磨する
電極形成 ウェーハに電極配線用の金属を埋める
ウェーハ検査 チップに針を接触し、電気に問題がないか検査をおこなう

2-3.後工程

後工程では、前工程で作製されたウェーハ上の電子回路を機械加工により切り出し、製品を検査するまでの作業を担います。

後工程の具体的な流れは、以下のとおりです。

作業名 作業内容
ダイシング 前工程で作成された保護膜をつけたウエハーをカッティングし、一つのチップにする
ワイヤーボンディング リードフレーム(金属の枠)にチップを固定し、電気特性が外に信号を出せるようにする
モールディング チップの耐久性を上げるため、樹脂で保護する
最終検査 温度・電圧、外観構造の最終検査をおこなう

3.半導体製造工場の勤務スケジュール例

半導体製造工場は24時間稼働しているため、日勤と夜勤とをローテーションして勤務する必要があります。ここでは二交代の工場を想定し、日勤と夜勤それぞれのスケジュール例を見ていきましょう。

【日勤】

時間 スケジュール
6:45 出勤・朝礼
7:00 業務開始
10:00~10:10 10分休憩
10:10 業務再開
12:00~13:00 昼休憩
13:00 業務再開
15:00~15:10 10分休憩
15:10 業務再開
19:00 退社

【夜勤】

時間 スケジュール
18:45 出勤・夕礼
19:00 業務開始
22:00~22:10 10分休憩
22:10 業務再開
24:00~翌1:00 昼休憩
1:00 業務再開
3:00~3:10 10分休憩
3:10 業務再開
7:00 退社

実際のスケジュールは工場ごとにまったく異なるため、上記はあくまでもイメージです。二交代ではなく三交代のケースもあるので、気になる工場があればスケジュールを個別に確認してみましょう。

4.半導体製造工場で働く5つのメリット

ここでは、半導体製造工場で働くメリットを紹介します。主なメリットは以下の5つです。

  • 他の工場に比べて待遇が良い
  • 未経験から働ける
  • 他の工場に比べて休みが多い
  • キャリアアップできる
  • きれいな環境で働ける仕事もある

それぞれ詳しく解説します。

4-1.他の工場に比べて待遇が良い

半導体製造工場で働くことのメリットとして、他の工場よりも好待遇で働ける可能性がある点が挙げられます。

半導体製造工場のほとんどが都心から離れた場所にあることから、多くの工場では以下のような福利厚生を整えています。

社員寮を完備している工場が多かったり、マイカー通勤を認めている工場では通勤補助が手厚かったりすることが挙げられます。こうした福利厚生があることで、従業員は通勤にかかる負担を減らせます。

このような特徴から、半導体製造工場での勤務は、福利厚生が充実した職場で働きたいと考える人におすすめの仕事です。

4-2.未経験から働ける

半導体製造工場の求人には、未経験でも応募できる仕事が多数あります。

機械操作などはマニュアル通りに作業を進めれば、専門知識がなくても問題なく業務を遂行できることがほとんどです。

また、多くの工場では未経験者向けに研修制度や教育制度を整えているため、未経験者でも安心して働くことができるでしょう。

4-3.他の工場に比べて休みが多い

半導体製造工場での勤務は、8時間勤務または12時間勤務の交代制であることが一般的です。

8時間勤務の年間休日日数は一般的なサラリーマンと同程度ですが、12時間勤務の場合は年間の休日日数を多く取れることがメリットです。

ただし、工場の多くは24時間体制で稼働するため、日勤だけでなく夜勤で働く場合があることも覚えておきましょう。

4-4.キャリアアップできる

上述したとおり、半導体製造の仕事は未経験者でも働ける業務が多いため、現時点で専門的な知識や技術がない人でもキャリアアップを目指すことが可能です。

なかには現場経験を積んだあと、各業務の管理者や専門性の高いエンジニアとして活躍する人もいます。また、自身の努力次第では、現場から本社へ異動し、生産管理のマネジメント業務に就くこともできるでしょう。

この他、現場での仕事に役立つ資格を取得したい人は、半導体製品製造技能士の試験を受験するという選択肢もあります。

4-5.きれいな環境で働ける仕事もある

徹底的に清潔な状態を保たれた部屋で作業できることも、半導体製造工場で働くメリットの一つといえます。

半導体は非常に精密な部品のため、小さなチリや埃の侵入を防ぐために、作業の多くをクリーンルームでおこなうことがほとんどです。

目に見えない細かなゴミや細菌を排除したクリーンルームであれば、清潔な職場環境にこだわりたい人でも毎日気持ちよく業務を遂行できるでしょう。

また、クリーンルーム内は通年快適な室温に保たれているため、外気の変化の影響を受けることもありません。

以下の記事では、クリーンルームについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

5.半導体製造工場の仕事の大変さやきついポイント

半導体製造は未経験者でも働きやすいなど、多くのメリットがある仕事ではありますが、一方で以下のような大変さもあります。

  • 単純作業で飽きる
  • 生産ノルマがある
  • 身だしなみのルールがある
  • 工場によっては夜勤がある

それぞれについて、詳しく解説します。

5-1.単純作業で飽きる

半導体製造の仕事は単純な作業が多いため、人によっては業務の単調さに大変さを感じてしまうことがあります。

半導体製造工場に限らず、工場勤務は単純な作業が多い傾向にあるので、慣れていない人や単調作業が苦手な人にとってはつらさを感じることもあるでしょう。

また、たとえ単純な作業であっても、半導体製造の仕事は一つの業務が失敗することで多大な損害が出る場合もあります。ちょっとした不注意が大きな損害につながる可能性がある点も、半導体製造の仕事のきつさといえるでしょう。

5-2.生産ノルマがある

半導体製造工場では1日の生産ノルマが定められているため、人によっては数字のプレッシャーがストレスにつながることもあります。

生産ノルマは工場によって異なりますが、1時間単位で生産個数を決めている工場もあり、生産が遅い場合には早急な改善案が求められることもあります。

ただし、業務に慣れれば自然と生産ノルマを達成できるようになることがほとんどです。最初のうちは大変かもしれませんが、徐々に数字のプレッシャーは感じなくなるため、未経験者の人でも過度な心配は不要です。

5-3.身だしなみのルールがある

作業の多くをクリーンルームでおこなうことからもわかるように、半導体製造工場では外部からの汚れを持ち込まないよう、身だしなみに厳しいルールが設けられています。

化粧や整髪料の使用だけでなく、ネイルやアクセサリーなども異物混入につながる可能性があるため、多くの工場が着用を禁止しています。

仕事中もおしゃれを楽しみたい人にとっては、身だしなみの自由度の低さが仕事のストレスにつながることもあるでしょう。

工場勤務の身だしなみについては、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は、ぜひこちらも参考にしてください。

5-4.工場によっては夜勤がある

半導体製造は24時間体制で稼働する工場が多く、職場によっては夜勤が発生します。夜勤が続くと生活リズムが逆転し、人によっては心身に不調をきたすこともあるでしょう。

日勤の仕事に慣れている人にとって、夜勤が発生する半導体製造の仕事に大変さを感じることもあるかもしれません。

6.半導体製造工場の仕事に向いている人の特徴

半導体製造工場の仕事に向いている人の特徴として、以下の4つが挙げられます。

  • 丁寧に仕事ができる人
  • 責任感を持って仕事ができる人
  • 需要の高い業界で活躍したい人
  • ルールを守れる人

それぞれについて、詳しく解説します。

6-1.丁寧に仕事ができる人

非常に精密な部品を扱う半導体製造の仕事は、地味な作業でも丁寧に仕事ができる人に向いているといえるでしょう。

半導体は少しでも異物が入ると誤作動を招いてしまうため、どの工程においても、わずかなゴミ・チリも見逃すことができません。高い集中力を維持して、ミスなく丁寧に仕事をする姿勢が求められます。

また、丁寧さに加えて根気強さも重要な要素です。半導体が完成するまでにはさまざまな工程があり、いずれも黙々と担当する業務をこなしていく姿勢が非常に重要です。

6-2.責任感を持って仕事ができる人

半導体製造は、自身の仕事に責任感を持ち、日々真剣に半導体と向き合える人にふさわしい仕事です。

自身が製造に携わった半導体の精度が低ければ、企業としての信頼を失いかねません。ひとつのミスが、企業の損失に大きく関わる可能性があるのです。

そのようなリスクを正しく理解したうえで、最後まで責任感を持って業務に取り組める人であれば、半導体製造工場で重宝される人材として活躍できるでしょう。

6-3.需要の高い業界で活躍したい人

半導体は今後のデジタル社会を支える部品として大きな期待が寄せられています。そのため、需要の高い業界で活躍したいと考える人であれば、半導体製造工場で働くことに大きなやりがいを感じられるでしょう。

需要の増加にともない、半導体工場の多くは常に活気にあふれています。自身が携わっている分野が成長すれば高収入を見込めるだけでなく、経験を積むことで業界において唯一無二の人材としてより高度な業務に携わることができるかもしれません。

6-4.ルールを守れる人

半導体製造は非常に精密な部品を取り扱うため、身だしなみなどのルールが厳しく定められています。

また、業務中も精密機器を扱うことが多いため、仕様書やマニュアルなどを正しく理解し、正しい手順に沿って作業をおこなう姿勢が求められます。

そのため、ルールやマニュアルを遵守することに抵抗がない人であれば、半導体製造工場でストレスなく働けるでしょう。

7.半導体製造工場の仕事がおすすめできない人の特徴

半導体製造工場の仕事をおすすめできない人の特徴として、以下の2つが挙げられます。

  • 日勤だけの仕事をしたい人
  • クリーンスーツを着たくない人

それぞれについて、詳しく解説します。

7-1.日勤だけの仕事をしたい人

半導体製造工場での仕事は夜勤が発生することがあるため、日勤だけの仕事をしたい人にはあまり向いていません。

求人によっては日勤のみの勤務を可としているところもありますが、そのような工場は少数派であり、求人倍率も高くなる傾向にあります。

半導体製造に携わろうと考えている人は、基本的に夜勤が必須であることを念頭においたうえで求人に応募することをおすすめします。

7-2.クリーンスーツを着たくない人

半導体製造はクリーンルームでの作業時に、クリーンスーツと呼ばれる専用の作業服を着用する必要があります。

また、クリーンスーツの他にも、帽子・マスク・手袋の着用、専用靴への履き替えなどをおこなうなど、身だしなみを徹底しなければなりません。

特定の作業服を身につけることに窮屈さや煩わしさを感じる人には、半導体製造工場での勤務は不向きといえるでしょう。

8.半導体工場の転職需要や将来性

半導体はさまざまな産業で欠かせないものですが、転職需要や将来性はどうなのでしょうか。ここからは、転職の需要や将来性について詳しく解説します。

8-1.転職需要

近年では半導体の需要と供給のバランスが崩れており、世界的に半導体不足が起きています。

新型コロナウイルスの流行で在宅勤務やタブレット学習の需要がより高まり、半導体の需要が増加している一方、工場閉鎖や物流停止の影響で供給が追いついていません。

多くの半導体メーカーは、生産性の向上に向けてさまざまな取り組みをしている最中です。人手不足に悩まされている工場もたくさんあるので、半導体製造工場の転職需要は高まっているといえるでしょう。

8-2.将来性

パソコンやスマートフォンだけでなく、今後はさまざまなデバイスがインターネットとつながるようになり、ますますIoTが普及する世の中になることが予想されています。

IoTに関する機器はあらゆる部分に半導体を使用するため、IT技術の発展とともに半導体の需要も高まっていくでしょう。

特に今後は自動車、産業用ロボット、遠隔医療、仮想空間技術(AR・VR)などの分野において半導体の需要が高まっていく可能性があります。

9.半導体製造工場に就職・転職する方法

ここまでは、半導体製造の仕事内容について解説してきましたが、実際にどうすれば半導体製造の工場で働くことができるのか、気になる人も多いと思います。

そこでここからは、半導体製造工場で働くための方法について具体的に紹介していきます。

9-1.半導体製造工場の求人の探し方

半導体製造工場の求人を探す際は、工場や製造業に強く、できるだけ求人数の多いサイトを利用するのがおすすめです。

求人数の少ないサイトでは、自身の希望に合う工場を見つけられない可能性があるので、製造業や工場勤務の求人を多く扱っているサイトをピックアップし、自身に合ったものを利用すると良いでしょう。

求人サイトを利用する際は、働くうえで自身が外せない必須条件を事前に決めておくことも重要なポイントです。ここをしっかり練っておくことで、効率的に希望の求人を探しやすくなります。

JOBPALでは、さまざまな工場の半導体製造の求人を紹介しています。エリアや条件、キーワードからも求人検索ができるため、半導体製造に関する仕事をお探しの人は、ぜひ参考にしてください。

9-2.半導体製造工場の面接対策

希望の求人に応募したら、次は面接の段階に進みます。半導体製造工場の面接では、特に以下の点に注意しましょう。

  • 服装や髪型、身だしなみを整える
  • 志望動機の答え方を練っておく

繊細な部品や機器を扱う半導体製造工場の面接では、身だしなみから応募者の人柄を判断されることもあります。

自身の丁寧さや真面目さをアピールするためにも、面接時には必ずスーツを着用し、髪の毛を染めているのであれば黒髪に戻すなどの対応をしておきましょう。

また、工場勤務の面接では、自社のことをどれほど調べているかを試すために、志望動機を聞かれることが多いです。面接を受ける際は、事前に企業情報を十分に調べておき、自分なりの志望動機をしっかり練っておくことが大切です。

面接に不安を感じている人は、一度JOBPALの面談応募を利用して、面接対策をしてみましょう。就職・転職に関わる面接以外の相談も承っているので、まずはお気軽にご応募ください。

10.半導体製造の仕事に関するQ&A

ここからは、半導体製造の仕事に関するよくある質問を、Q&A形式で回答します。

10-1.半導体製造工場の仕事は難しい?

半導体製造の仕事は未経験者でもチャレンジできますが、「誰にでも簡単にできる仕事」というわけではありません。

工場では精密な装置を取り扱うため、設計書やマニュアルに沿った正確な作業が求められます。また、細かな作業をミスなく継続しておこなう、高い集中力も求められます。

そのため、人によっては半導体製造工場の仕事は難易度が高いと感じることもあるでしょう。

10-2.半導体製造工場は安全に働ける?

作業中は事故を起こさないよう各個人が十分に注意する必要がありますが、半導体製造工場では従業員が安全に働けるように徹底した安全管理を実施しています。

確かに半導体の製造では、高圧ガスや特定化学物質を扱う工程がありますが、工場内には「ガス検知システム」や「薬液漏洩検知システム」が設置され、万が一の事故にも速やかに対応できる環境が整備されているため安心です。

また、各工場ではガスや薬品の漏洩時の対応訓練などをおこない、従業員の安全教育を徹底しています。

10-3.半導体製造工場の平均給与はどれくらい?

厚生労働省の統計データによると、半導体製造業の平均賃金(年収)は、全国で414万円です。

国税庁が発表した「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、民間の事業所に勤務する給与所得者全体の平均年収は460万円(男女計)であり、一般的な年収と比較すると、半導体製造業の平均年収は少し低めです。

しかし、半導体製造の仕事は未経験からでもキャリアアップが図れるため、自身の努力次第では、平均よりも高い年収を狙える可能性は十分にあるでしょう。

11.まとめ

今後はIoTのさらなる普及にともない、半導体の需要はますます高くなっていくことでしょう。それと同時に、半導体製造を扱う各工場でも、多くの人材を求めることが予測されます。

半導体製造の仕事はマニュアルが完備されているため、未経験者でも活躍できる可能性は大いにあります。しかし、扱う部品や機器の精密さから、高い集中力と強い責任感が求められる仕事でもあります。

実直に仕事に取り組める人であれば、半導体製造工場で活躍できる人材として重宝されるでしょう。

転職サイトのJOBPALでは、半導体製造に関する求人を取り扱っています。未経験から応募できる正社員求人なども紹介しているため、半導体製造の仕事に興味がある人は、ぜひ一度目を通してみてください。

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