報連相とは?適切なタイミングや怠ったときに起きること、チャットでおこなう際のポイントを解説

この記事で分かること
- 報連相は「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとった言葉で、職場に欠かせない基本スキル
- 報連相には、円滑に業務を進められる、信頼関係が生まれるなど、仕事における重要なメリットがある
- 報連相のタイミングは、主に仕事開始時、業務進行時、トラブル発生時、業務完了時の4つ
- 報連相をうまくおこなうには、簡潔に結論から話し、客観的な事実を正確に伝えるとよい
- チャットツールの報連相では、箇条書きを使う、電話や口頭と組み合わせるなどの工夫が必要
※この記事は6分30秒で読めます。
「報連相って本当に必要なの?」
「報連相しようと思っていても、なかなかうまくできない」
など、報連相に関して疑問や悩みを持っている人もいるでしょう。
報連相は「報告」「連絡」「相談」のそれぞれの頭文字を取った言葉です。報連相には、円滑に業務を進められる、信頼関係が生まれるなど、仕事における重要なメリットがあります。
今回は、報連相の基礎知識と重要性、適切なタイミングやコツ、チャットでの報連相の注意点などを解説します。この記事を読めば、報連相を活用して上司や先輩・同僚とコミュニケーションを取り、業務がスムーズにできるようになります。
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1.ビジネスにおける報連相とは?
報連相とは、「報告・連絡・相談」の頭文字をとった言葉で、業務を円滑に進めるための基本的なコミュニケーションスキルです。
もともとは1980年代に証券会社で社内改善活動として提唱されたもので、情報共有をスムーズにし、ミスや認識ズレを防ぐことを目的としていました。
現在では、業種や職種を問わず求められるビジネスの基礎スキルとされており、新入社員研修でも必ずといっていいほど取り上げられています。
しかし実際には、「やっているつもりでも正しくできていない」というケースも少なくありません。
報告・連絡・相談それぞれの役割を正しく理解し、状況に応じて適切に使い分けることが、信頼される社会人への第一歩です。
ここからは、3つの違いを確認していきましょう。
1-1.報告
報告は、業務の指示や依頼を受けた相手に対し、進捗状況や結果を伝えることを指します。一般的には上司に対しておこなうことが多いですが、関係する顧客やチームメンバーに対しておこなう場合もあります。
例えば、上司から長期プロジェクトの責任者を任されたとき、部下はプロジェクトの進捗具合や問題点が発生していないかなどを、定期的に上司へ報告する必要があります。
部下から報告がないと、上司は次のアクションを起こすことができません。逆に、報告を適切におこなうことで、業務上のトラブルやミスが発生したときも上司が素早くフォローに入れます。
1-2.連絡
連絡とは、仕事上の情報を関係者に共有することを指します。報告が主に上司に対しておこなわれるのに対し、連絡は役職や上下関係に関係なく、関係するメンバーや他部署、取引先など幅広い相手に対しておこなわれます。
スケジュールの変更や納期の調整、トラブルの発生などを適切に共有することで、関係者間の認識ズレを防ぎ、業務を円滑に進めることができます。
1-3.相談
相談とは、業務に関して判断に迷ったときに、上司や同僚などに意見やアドバイスを求めることを指します。
業務の進め方や対応方法が分からないまま作業を進めてしまうと、ミスや手戻りにつながる可能性があります。そのため、早い段階で相談し、適切な指示や助言を受けることが重要です。
特に初めて取り組む業務や判断に迷う場面では、上司や先輩、同僚など複数の視点を取り入れることで、より確実に業務を進めることができます。
2.仕事において報連相が重要な5つの理由
仕事を進めていくうえで、報連相は欠かせない要素です。報連相ができるようになると、仕事にどのような変化が起こるか想像してみてください。
- 仕事が早く終わり、次々と新しいことに挑戦できる
- 仕事の質やスピードが評価される
- 「あの人に任せれば安心」と、上司から信頼される
ではなぜ、報連相だけでここまで仕事が変化するのでしょうか。それには、報連相が重要な5つの理由が関係しています。
- 現状を把握するため
- 情報を共有するため
- 問題を解決するため
- 業務の効率化を図るため
- 人間関係を構築するため
ここからは5つの理由について詳しく確認していきましょう。
2-1.現状を把握するため
会社の仕事が最初から最後まで一人で完結することは、ほとんどありません。多くの場合、リーダー役の上司と複数の部下がチームになって業務を進めます。
上司は、常に部下一人の仕事を見ているわけではなく、上司自身の仕事や他の部下のフォローもしています。上司が的確に現状を把握し、適切な指示を出すためには、部下からの定期的な現状報告が欠かせません。
また、こまめに報告すると、上司はプロジェクトの進み具合やトラブルが把握しやすくなり、部下は状況に適した新しい指示・アドバイスがもらえるようになります。
2-2.情報を共有するため
報告や連絡をすると、自分が持ち帰った情報やノウハウを上司や周囲の同僚に共有できます。情報を共有することで業務の質が高まったり、ミスを未然に防げたりなどのよい効果が期待できるでしょう。
また、プロジェクトの進捗を周囲にしっかり共有しておくと、手順を間違えずに全員が今やるべき仕事に取り組めます。
2-3.問題を解決するため
的確かつ迅速に報連相を実施することは、問題を迅速に解決するためにも重要です。
何か問題が発生した際は、状況に応じて上司への報告・相談、周囲への連絡を迅速に実行する必要があります。早く報連相をするほど対処がしやすくなり、早期の問題解決につながります。
小さい問題は「自分一人で解決できる」と思いがちですが、報連相をしなかったばかりに、大きな問題に発展するケースもあります。どれだけ小さな不安やトラブルでも、気になったときは速やかに報連相をしましょう。
2-4.業務の効率化を図るため
報連相を的確におこなうことは、業務の効率化にもつながります。
部下が報連相をすると、上司や先輩社員は仕事の進捗を把握し、業務に対する指示・アドバイスやフォローができるようになります。自分で試行錯誤するよりも、上司や先輩の知識と経験をもとに動いたほうが、早く作業を進められる場合があります。
上司や先輩から受け取った指示やアドバイスを実行し、必要に応じてフォローしてもらえれば、業務の効率化につながるでしょう。
2-5.人間関係を構築するため
仕事上の人間関係を構築するうえでも、報連相は非常に重要です。普段の関係性が薄い人から業務について相談されても、親身になって答えてくれる人は少ないでしょう。
逆に、普段からしっかりとコミュニケーションを取って信頼関係を構築していれば、困ったときでも上司や先輩がフォローしてくれます。
挨拶や日常会話に加え、仕事でしっかりと報連相することで、上司や先輩が部下に安心感を抱きます。取引先とのやり取りにおいても、適切なタイミングで情報共有をおこなうことで認識のズレを防ぎ、円滑な関係構築につながります。
よい人間関係を構築することでトラブルの対処がしやすくなったり、取引先から信頼されて新しい注文が舞い込んだりと、よい効果が期待できるでしょう。
3.報連相を怠るとどうなる?
あなたに職場の後輩ができたとして、毎日の業務を報告しない、またはミスを放置することがたびたび起きたら、どのように思うでしょうか。「大丈夫かな?」と心配になりませんか?
報連相を怠ると、仕事の進行や職場の人間関係にさまざまな悪影響が出てしまいます。
- 問題解決の方法がわからなくなる
- 業務の進捗が遅れる
- 小さな問題が大きな問題になる
- ミスやトラブルが増える
- 上司や先輩との人間関係が悪化する
- 会社やチームの信頼を損なう
報連相を怠るリスクを知って、その重要性を改めて確認しましょう。
3-1.問題解決の方法がわからなくなる
報連相をしないでいると、問題の発生に気付かなかったり、発生した要因や解決方法がわからなくなったりすることがあります。
根本的な原因がわからないと問題を解決できず、業務を進められません。トラブル対応に余計な時間を割くことで業務の質が落ち、納期遅れや品質悪化など、新たなトラブルの種になることも考えられます。
3-2.業務の進捗が遅れる
報連相は、上司や周囲の社員に業務の進捗を知らせ、必要に応じて指示やフォローを受けるためにおこなうものです。そのため、報連相を怠ると、業務の進捗に影響し、予定通りに進まなくなることがあります。
例えば資料作成のときに、必要なデータが見つからないのを報告しないままでいると、納期に間に合わなくなるリスクがあります。早めに上司に相談すれば、すぐにデータを共有してもらうなどのサポートにより、納期内に資料を完成できるでしょう。
このように報連相をこまめにおこなえば、適切なサポートを受けながら効率よく業務を進められます。
3-3.小さな問題が大きな問題になる
新入社員や若手社員によくありがちなのは、「小さなトラブルだから報告はあと回しにしよう」「このくらいなら自分で解決しよう」と思ってしまうことです。
しかし、最初は小さな問題でも、自分のなかで放置してしまうと、多忙で対処を忘れる、間違った対処をするなど、後々大きな問題になってしまうことがあります。
報連相を怠ったことで取引先の希望納期に良品を出荷できなかったり、クレームが発生して会社に迷惑をかけたりなどのトラブルにつながります。
3-4.ミスやトラブルが増える
報連相が不足すると、関係者へ十分な情報共有がされず、認識のズレが起きやすくなります。すると、本来防げたはずのミスやトラブルが発生してしまいます。
例えば、仕様変更や納期に関する情報が伝わっていない場合、誤った前提で業務を進めてしまい、やり直しに時間がかかることも少なくありません。このように、報連相の不足は業務効率の低下や、納期の遅れにつながります。
ミスやトラブルを広げないためにも、報連相は必要です。「怒られたくない」「評価に響くかも」とミスを隠していると、始めは小さなミスでもどんどん深刻になるかもしれません。ミスをしたら、早めに報連相をするのが基本です。
3-5.上司や先輩との人間関係が悪化する
報連相を怠ると、トラブルの発生に自分も上司も気付かない恐れがあります。トラブルの発見が遅れ、大きな損害につながることもあるでしょう。
トラブルを抱えていたことをあとから上司や先輩に知られると、「ちゃんと報告してくれれば問題なかったのに」「なんで早く相談してくれなかったんだ」といったように不信感が生まれるかもしれません。
そうした不信感から人間関係が悪化すると、その後の業務にも支障をきたし、生産性の悪化にもつながります。
3-6.会社やチームの信頼を損なう
報連相が不足すると、上司や同僚から「情報共有ができない人」という印象を持たれ、チーム内での信頼関係に影響する可能性があります。
また、個人レベルの問題にとどまらず、組織全体の対応にも支障が出ることがあります。例えば、トラブルの報告や共有が遅れると、適切な対応ができず、結果として業務の遅延や判断ミスにつながる場合があります。
ビジネスの多くはチームや組織単位で進むため、円滑に業務を進めるうえで報連相は欠かせない基本的な行動といえます。
4.報連相をおこなう適切なタイミングとは?
報連相は、単に情報を伝えればよいというものではなく、状況に応じて適切なタイミングでおこなうことが重要です。
適切なタイミングで報連相をおこなうことで、関係者との認識のズレを防ぎ、業務をスムーズに進めることができます。結果として、以下のような評価や信頼にもつながります。
- 上司から「こちらから聞かなくても報告してくれて助かる」と思われる
- 先輩から「フォローが必要かどうかすぐにわかるので安心」と思われる
- 同僚から「一緒に仕事がやりやすい」と思われる
このように、報連相のタイミングは業務の質やチーム内の信頼関係にも影響します。
では、報連相は具体的にどのようなタイミングでおこなうべきなのでしょうか。代表的な例は次のとおりです。
- 仕事開始時
- 業務進行時
- トラブル発生時
- 業務完了時
ここからは、上司から資料作成を依頼された場合を例に、報連相の適切なタイミングを確認してみましょう。
4-1.仕事開始時
業務を始める前に報連相をおこなうことで、業務の目的や優先順位、進め方に関する認識のズレを防げます。なかでも、指示内容を正しく理解しているか確認することは重要です。
例えば上司から「競合他社のサービス調査をまとめて」と指示があった場合、資料を作成する前に次の点を確認すると安心です。
- 何のために、誰が見る資料なのか
- 何ページほど必要か
- 納期はいつか
- 他社のどのような点を重点的にリサーチするか
- 参考資料や前提条件はあるか など
もし、事前確認が不足すると、30ページ以上のハイボリュームな資料が完成したあとで、実は1ページに他社サービスの比較表をまとめればよいとわかり、時間を大幅に無駄にしてしまうかもしれません。
業務が複雑になるほど、最初の認識違いがあとで大きなトラブルにつながる傾向があります。着手前の段階で疑問点を解消しておくことで、ミスとやり直しの手間を減らし、スムーズに業務を進められるでしょう。
4-2.業務進行時
作業の途中でも、進捗状況や課題の共有が求められます。途中経過を伝えることで、上司やチームメンバーは状況を把握しやすくなり、必要に応じて指示出しやサポートができるようになります。
資料作成では、資料の構成や、最初の数ページが完成した時点で内容とともに進捗を報告しましょう。資料の方向性が合っているか、進捗に遅れはないかを上司が確認できます。
特に長期の案件では、定期的な進捗報告がないと問題の発見が遅れ、最終段階で大きな修正が必要になるリスクがあります。こまめな共有が時間のロスを減らし、業務効率の向上につながります。
判断に迷ったときはもちろん、朝礼や退勤前などに報連相をおこなう習慣をつけてもよいでしょう。
4-3.トラブル発生時
トラブルが発生した場合は、できるだけ早い段階で報連相をおこなうことが重要です。対応が遅れるほど状況が悪化し、影響範囲が広がる可能性があります。
例えば資料作成において、他部署にデータ調査を依頼していたものの、納品が遅れているとします。この時点で速やかに上司へ報告すれば、関係部署への確認や代替データの手配など、早期の対応が可能になります。
一方で、「そのうち届くだろう」と判断して放置してしまうと、納期直前になってデータが届かず、全体のスケジュールに影響が出るリスクがあります。
そのため、トラブルや遅延の兆候を察知した段階で速やかに共有し、早期対応につなげることが重要です。
4-4.業務完了時
業務が完了したタイミングでは、単に仕事が終わったことを伝えるだけでなく、必ず成果も報告しましょう。成果を伝えると、上司は次の指示や評価をおこないやすくなります。
成果に加えて、工夫した点や課題を伝えることも大切です。今後の業務の質を向上させる他、ノウハウの蓄積に役立ちます。
資料作成では、資料が完成した時点で内容のチェックも依頼します。あわせて、作成を効率化できた点、反対に時間がかかった点も共有すると、のちの業務にも活かせるでしょう。
5.うまく報連相をおこなうためのコツ
いざ報連相をしようと思っても、「何に気をつければよいの?」「うまくできなかったらどうしよう……」と、なかなか実践できない人もいるのではないでしょうか。
ちょっとしたポイントを意識するだけで、慣れない人でも効果的な報連相ができるようになります。次の5つのコツを守って報連相を続けるうちに、仕事によい変化が出てきたと実感できるでしょう。
- なるべく早い段階でおこなう
- 相手への配慮を意識する
- 簡潔に結論から話す
- 客観的な事実を伝える
- メモを持参する
ここでは5つのコツを詳しく確認していきましょう。
5-1.なるべく早い段階でおこなう
報連相を的確におこなうと、上司は部下の仕事の進捗がわかり、次の仕事の指示を出しやすくなります。
報連相が遅れると、上司は部下に対して次の作業の指示を出せず、部下が何もしない時間ができ、生産性が低下する恐れがあります。報連相はできるだけ早いタイミングで、可能な限りこまめにおこなうのが基本です。
特に重要なのが、トラブルが発生したときです。早期に問題を解決するためにも、迅速な報連相が求められます。また、長期的な業務は一日の終わりに日報で状況を毎日報告するなど、定期的な報告も大切です。
5-2.相手への配慮を意識する
報連相をする際はできる限り迅速におこなうのが鉄則ですが、上司や先輩は常に待機しているわけではありません。上司や先輩の仕事をできるだけ止めない配慮も必要です。
- 「いまお時間よろしいでしょうか?」
- 「〇時から10分ほど時間をいただけませんか?」
このように、相手の都合を確認したうえで、お互いに問題ない時間帯に報連相をするとスムーズに完了します。
5-3.簡潔に結論から話す
報連相をするときは、結論から先に話すのがコツです。まず結論を端的に報告し、そのあとに補足事項をつけ加えるPREP法を意識するとよいでしょう。PERP法を使った報連相の例は、次のとおりです。
Point(結論):提案資料の作成が、一日遅れて完了になりそうです
Reason(理由):お客様から要望の追加があり、追加調査の必要があるためです
Example(具体例):現在データを確認中で、今日中にグラフを追加できます
Point(結論の再提示):明日、完成資料を渡すので、ご確認をお願いいたします
経過から話し始めてしまうと、上司や先輩が指示やアドバイスを出すまでに余計な時間がかかります。短時間で正確に情報を伝え、上司や先輩ができるだけ早く次の指示を出せるよう、結論から話し始めましょう。
5-4.客観的な事実を伝える
報連相をするときにやりがちなミスが、「私は○○だと思います」と根拠のない主観を述べてしまうことです。報連相の際は主観的な意見は排除し、客観的な事実のみを正確に伝えるようにしましょう。
上司や先輩は正確かつ客観的な情報を求めており、自分の感情や考えなどの主観的な情報はあまり重要ではありません。
主観が入った報告をするとそれが客観的な事実と異なり、上司が間違った指示を出してしまうこともあります。自分の主観や意見は「どう思う?」と上司や先輩に確認された場合か、データなどの根拠がある場合に答えるようにしましょう。
5-5.メモを持参する
報連相は、部下から上司や先輩に一方的に話をして終わりではありません。
仕事が終わった報告なら次の仕事の内容を、トラブルの報告なら対処のアドバイスをもらいます。受けた指示を忘れないように、メモ帳と筆記用具を持参して、必要があればメモを取りましょう。
メモに残しておけばあとから見返すことができ、同じミスを防いだり、次の仕事に忘れずに取り組めたりといったよい効果が期待できます。
以下の記事では、メモの有効な取り方について解説しています。
6.チャットツールで報連相をする際のポイント
近年では、社内の報連相にチャットツールを活用する企業が増えています。手軽に情報共有できる一方で、文章のみのやり取りになるため、対面とは異なるポイントに注意が必要です。
主なポイントは以下のとおりです。
- 文章は簡潔にまとめる
- 送信後のフォローも意識する
- チャットと口頭を適切に使い分ける
6-1.文章は簡潔にまとめる
チャットでは長文になるほど要点が伝わりにくくなるため、結論や目的を先に書き、そのあとに補足情報を整理することが重要です。箇条書きを活用すると、相手も短時間で内容を把握できます。
6-2.送信後のフォローも意識する
メッセージを送っただけで終わらせず、相手の反応を確認することも大切です。返信がない場合は見落としの可能性もあるため、必要に応じて再確認をおこないます。
また、受信したメッセージに対しても、早めにリアクションすることで、内容を確認したことが相手に伝わります。
6-3.チャットと口頭を適切に使い分ける
業務の指示や決定事項など、後から確認が必要な内容はチャットで残すことが有効です。一方で、緊急性の高いトラブルや即時対応が必要な場合は、電話や口頭での連絡を併用したほうが確実です。
また、口頭でのやり取り内容もチャットで補足を共有しておくと、認識のズレを防ぐことができます。
7.報連相の具体例
報連相の具体例について、口頭とチャットツールに分けて紹介します。ご自身の職場環境にあわせて参考にしてください。
7-1.進捗報告の例
進捗報告では、結論から簡潔に伝えることが大切です。現在の状況とあわせて今後の見通しも伝えると、簡潔かつ上司が指示を出しやすい報連相ができます。
【口頭で伝える場合】
具体例①:
「○○の資料作成について、ご報告です。現在、全体の7割ほど作業が完了しています。明日中には完成する見込みです。」
具体例②:
「プロジェクトAの進捗ですが、予定通り工程Bまで完了しています。現時点で大きな問題はありません。明日は、工程Cに移る予定です。」
【チャットツールで伝える場合】
具体例①:
「お疲れ様です。○○の資料作成について、進捗を報告いたします。
- 現在の状況:全体の7割完了
- 完了見込み:明日中
引き続きよろしくお願いいたします。」
具体例②:
「お疲れ様です。プロジェクトAについて進捗を報告いたします。
【本日の進捗】
予定通り工程Bまで完了しています。
【明日の予定】
工程Cに着手します。」
このように、「今どこまで進んでいるか」「今後はどこまでできる予定か」を伝えると、上司も安心して業務を任せられます。
7-2.トラブル発生時の報告の例
トラブルの報告でも、結論から簡潔に伝えましょう。また、トラブルは早めの対応が必要なため、チャットだけで済まさず口頭や電話での報連相もおこないます。
【口頭で伝える場合】
具体例①:
「クレームが発生しました。お客様から注文と違う品物が届いたとご連絡がありました。現在は原因を確認中です。」
具体例②
「○○の件でトラブルが発生しましたので、報告いたします。システムエラーにより作業が停止しました。過去に同様の事例がないか、ご確認いただけないでしょうか。」
【チャットツールで伝える場合】
具体例①:
「お疲れ様です。
お客様からのクレームが発生したため、報告いたします。
- 発生内容:お客様から注文と違う品物が届いたとのご連絡あり
- 現在の対応:原因を確認中
のちほど、口頭で詳しく説明いたします。」
具体例②:
「至急ご確認をお願いいたします。
○○案件でトラブルが発生しました。
- 内容:システムエラーにより処理が停止
- 状況:原因を調査中
過去に同様の事例があれば、ご共有をお願いいたします。
詳細は、帰社してから説明いたします。」
まずは、トラブルの内容を短く伝えることが大切です。今後の見通しや必要なサポートを加えると、上司が適切なフォローをしやすくなります。
7-3.相談の例
相談の際は、最初に相談したいテーマを伝えます。困っている事実だけを伝えて終わりではなく、上司に何をしてもらいたいかを明確にすることが大切です。
【口頭で伝える場合】
具体例①:
「○○の進め方について相談がございます。A案とB案で迷っており、効率面ではA案がよいと考えていますが、ご意見をいただけますでしょうか。」
具体例②:
「納期に間に合わない可能性があり、ご相談させてください。優先順位の見直しについてアドバイスをいただきたいです。」
【チャットツールで伝える場合】
具体例①:
「お疲れ様です。〇〇業務についてご相談です。
- 相談内容:A案とB案のどちらで進めるべきか
- 自分の考え:効率面からA案が適切と考えています
ご確認いただけますと幸いです。」
具体例②:
「お疲れ様です。業務の優先順位について、ご相談させてください。
現在の進捗だと納期に遅れる可能性があります。
優先順位について、ご指示をいただけますでしょうか。」
新入社員であれば、相談だけでも問題ありません。しかし、ある程度経験のある社員の場合は、判断を上司に丸投げするのではなく、自分で考えてから相談するのが望ましいです。
8.報連相ができない原因として考えられること
「忙しくて、報連相をする時間はない」「自力で仕事ができているから大丈夫」と思っている人は、要注意です。
報連相をしない人は、一度、自分の状況を整理してみてはいかがでしょう。次の状況に当てはまっていませんか?
- 忙しくて余裕がない
- 上司に相談しにくい
- 報連相の重要性を理解していない
- 必要以上にプライドが高い
報連相ができない原因を正しく理解すれば、具体的な改善策も見えてきます。ここからは原因と対策を確認していきましょう。
8-1.忙しくて余裕がない
報連相ができていない理由の一つは、目の前の仕事に追われて余裕がなくなっているためです。
仕事をこなすことに精いっぱいだと視野が狭くなり、報連相にまで考えが及ばないこともあります。しかし、忙しいときこそ報連相が重要です。
業務がこなしきれないときは、事実を正直に伝えましょう。業務量の調整やチームメンバーの増員、業務効率化のアドバイスなど、上司から適切なサポートを受け、忙しさを軽減できる可能性があります。
8-2.上司に相談しにくい
「上司が忙しく、邪魔をしてしまうのではないか」「能力不足と思われないか不安」などの理由から、相談をためらう人も多いのではないでしょうか。
報連相をしないまま業務を進めると、上司は部下の仕事内容を把握できません。ミスが発生しても気付かれないので、あとになって大きなトラブルに発展するリスクが高まります。
上司に相談するのは決して悪いことではなく、むしろ業務を円滑に進めるためには必要な行動です。
もし今、「上司が忙しいから」「能力不足と思われたくないから」と報連相を控えているなら、かえって積極的に報連相をおこなうべき場合もあります。
なぜなら報連相が不足すると、ミスが増え、上司がひんぱんにカバーすることで負担を増やしてしまうためです。「あの人は何の業務をしているかわからない」と、評価が下がるデメリットもあります。
8-3.報連相の重要性を理解していない
報連相をしない人は、そもそも報連相の重要性を理解していないことが多いようです。
小さな問題を後回しにして報連相を怠り、自分の作業を優先してしまうと、結果的に問題が大きくなって無駄な作業が増えたり、予定外の休日出勤や先方との打ち合わせが必要になったりして、業務が効率よく進まなくなってしまいます。
そうした事態を防ぐためにも報連相は非常に重要です。
8-4.必要以上にプライドが高い
プライドが高いばかりに報連相を怠る人もいます。「自分ならこの程度のトラブルは問題ない」「上司や先輩に頼りたくない」など、プライドや責任感が強い人はトラブルを自分で解決しようと試みてしまい、結果的に大きなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
プライドを持って仕事をすることは、自身の成長に必要なことです。しかし、自分だけで何でもこなそうとすると、失敗したときに周囲からフォローを受けにくくなってしまいます。
一人で進めるように指示された仕事でも、それは会社としての仕事であることに変わりはありません。上司が仕事の進捗を正確に把握するためにも、こまめな報連相を心がけましょう。
9.報連相をおこなう際の注意点
報連相をするとき、「どうやってすればよいかわからない」と迷うことがあるかもしれません。迷った結果、報連相をやめてしまうことがないよう、次のような注意点を意識しましょう。
- 少しでも迷ったら必ずおこなう
- 重要なことは直属の上司に伝える
- 正しく伝わったか確認する
9-1.少しでも迷ったら必ずおこなう
小さなトラブルの場合、「このくらいなら報告しなくてもいいかな」と迷うことがあるかもしれません。
ただ、もし問題を自分で解決できないと、大きなトラブルに発展します。少しでも迷いが生じたときは必ず報連相をするよう意識しましょう。
些細なトラブルだとしても、自分で抱えるより周囲に相談するほうが早く解決するかもしれません。自分自身の業務効率化にもつながるため、迷ったらすぐに報連相する癖を身につけましょう。
9-2.重要なことは直属の上司に伝える
報連相をするときにまず報告を入れるべきは直属の上司です。特にクレームなど緊急性の高いトラブルの場合は、的確な指示を出してもらえるよう、すぐに直属の上司に相談しましょう。
部下→先輩→上司と人づてに情報が伝わると、その情報が正しく伝わっているかがわかりません。本来のトラブルと違う内容が上司に伝わった場合、間違った指示が出て問題がさらに大きくなる可能性もあります。
9-3.正しく伝わったか確認する
報連相の目的は、正しい情報を上司や先輩、取引先など周囲の人に伝えることです。自分だけが状況を伝えて終わりではなく、正しく伝わっているかを確かめることも大切です。
間違った情報が伝わっていると、問題を正しく解決できなかったり、状況に応じたアドバイスが得られなかったりすることがあります。
相手に正しい情報を伝えるためには、文字に残すよう意識しましょう。口頭でしっかり伝わっているか不安がある場合は、打ち合わせのあとに「先ほどの件です」とメールやチャットでメモを残すのがおすすめです。
10.報連相に関するよくある質問
最後に、報連相をおこなう際によくある疑問や質問についてお答えします。
10-1.報連相が多すぎるのは問題ですか?
報連相は重要ですが、あまりに多すぎると相手の業務を妨げる恐れがあります。重要性の低い内容も含めて何度も共有すると、相手の時間を必要以上に奪うだけでなく、自分の業務効率も下がってしまいます。
そのため、緊急性と重要度、相手の状況を踏まえ、適切なタイミングと方法で伝えることが求められます。
また、上司が報連相に対応できる時間は限られているため、内容を簡潔に整理し、短時間で要点を伝えるよう意識することも大切です。
始めから適切な報連相をするのは難しいかもしれません。迷ったら、直接上司にどのような情報が必要なのかを聞き、報連相のフォーマットやタイミングをすり合わせるのがおすすめです。
10-2.部下から報連相を受けたときの心がけはありますか?
部下から報連相を受ける際は、「おひたし」を意識した受け答えをしましょう。
- 【お】怒らない:怒らずに、話を聞き入れる
- 【ひ】否定しない:部下の話を最後まで聞き、口を挟まない
- 【た】助ける:適切なフォローやサポートをおこなう
- 【し】指示する:次の行動を指示する
報連相に対して怒る、または否定すると、部下が萎縮して報連相が遅れる原因になります。まずは冷静に、最後まで話を聞き入れましょう。上司が意見を言うのは、部下が話し終わったあとです。
報連相を聞いたあとは、適切なサポートをおこない、部下に指示を出します。新人のうちは手厚いサポートが必要ですが、ある程度経験を積んだ部下には、自主性を育てるために自分で考えさせる場面が必要なときもあります。
上司の報連相を受けたときの態度は、職場の心理的安全性に関わります。心理的安全性とは、自分の考えや感情を安心して表現できる状態のことです。職場の心理的安全性を高めることで、業務効率の向上やコミュニケーションの活性化などの効果が期待できます。
10-3.確連報(かくれんぼう)とはなんですか?
確連報(かくれんぼう)とは、「確認・連絡・報告」を組み合わせた考え方です。
従来の報連相に加え、確認を重視しているのがポイントです。業務開始前に、目的や納期、仕様などを確認することで、ミスの予防や業務の質の向上が期待できます。
報連相は、若手からベテランまですべての社員を対象としたビジネスの基本です。一方で確連報は、ある程度自主的に行動できる社員以上を対象としています。
とはいえ、若手だから報連相だけ、中堅だから確連報だけといった明確な線引きはありません。報連相と確連報を組み合わせることで、認識のズレを防ぎ、より円滑にコミュニケーションを取れるようになります。
11.まとめ
報連相は、スムーズに業務を進めるための基本です。報連相を怠ると、仕事の遅れやミスが生じるだけでなく、会社やチームの信頼にも影響してしまいます。
報連相にはさまざまな注意点がありますが、難しければまずは「こまめに」「簡潔に」の2点を意識して実践してみてください。上司や先輩、同僚に「今日から報連相を徹底します!」と宣言すると、周囲も協力してくれるかもしれません。
仕事でミスが多い人や、やりづらさを感じている人は、ぜひ明日から報連相を実践してみてはいかがでしょうか。
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