面接で長所と短所を聞かれたら?答え方と注意点、短所の言い換え方まとめ
※この記事は6分30秒で読めます。
「面接で長所と短所を聞かれたら、どう答えれば良い?」
「長所と短所の伝え方を知りたい」
など、面接で答えるべき長所と短所に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
面接で聞かれる長所と短所は、企業が自社との相性を見極めるために質問するもので、自分の魅力をアピールするチャンスでもあります。
今回は、長所と短所の概要、面接で長所と短所を聞かれる理由、長所と短所の見つけ方、面接時の伝え方などを解説します。この記事を読めば、自分の長所と短所が明確になり、面接の場で最適な回答ができるようになります。
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1.そもそも長所と短所とは?
長所とは、素質や人柄・人格などにおいて人より優れているポジティブな要素のことです。その人が持つ魅力や持ち味としてとらえられる部分であり、公私問わず発揮されます。一方の短所とは欠点・劣っている・弱点といったネガティブな要素で、人より劣る部分を指します。
1-1.長所と強みの違い
長所とはその人本来の性格的な部分を指すものです。対する強みとは、仕事や業務などの社会生活を通じて習得したスキルのこと。本人の努力によって後天的に備わった魅力といえます。
2.面接で長所・短所を聞かれる理由
企業の採用面接では、長所と短所を質問されるケースが多々あります。長所と短所を聞かれる理由は、主に以下の4点です。
2-1.自社との相性を確認するため
企業は応募者が持つ長所と短所を知ることで、自社との相性を判断しています。どんなに優れたスキルや技術を持っていても、働き方や価値観など自社の社風やビジョンとかけ離れている人材は望ましくありません。採用しても双方でギャップが生まれ、早期退職につながるリスクがあります。
2-2.業務において特性をどう活かせるかを確認するため
企業側は、募集職種において活躍できる人物像であるかどうかを選考の段階で的確に判断したいと考えています。長所と短所は個人によって異なる特性であり、業務にどう活かすかイメージするためにも、企業側としてはぜひ知っておきたい情報です。
2-3.自分をどれだけ理解しているかを確認するため
長所と短所の質問は、応募者が自分自身についてどの程度理解できているかを確かめるためにも有効です。自己分析を突き詰めていった人とそうではない人の回答では、内容の深度が異なります。
自己理解がしっかりできていないと、自分が希望する条件や環境を棚卸しできていない可能性があります。そのため企業側としては、面接段階でしっかり確認しておきたいところとなります。
2-4.課題解決の力があるかを確認するため
企業側は、実務でトラブルや困難が訪れても立ち向かい乗り越える力がある応募者を採用したいと考えています。そのため、短所の回答内容によって面接官は応募者の課題解決力を測ろうとしています。短所との向き合い方や改善方法において自分なりの考察をもっている人は評価の対象となるでしょう。
3.自分の長所・短所の探し方
日常生活で自分の長所や短所を考える機会は、そう多くはないかもしれません。そのため、面接であらためて聞かれても答えられなかったり、思いつかなかったりする人も多いと思います。この項目では、自分の長所と短所を探す方法を3つご紹介します。
3-1.周囲の人に聞いてみる
自分の長所・短所が自分でわからない場合は、家族や友人、先輩、後輩など、あなたの「人となり」を熟知している人に聞いてみましょう。自分では思いもしなかった意外な答えをもらえることも多くあります。
3-2.診断ツールを使う
質問に答えていくと長所や短所を診断してくれるツールの活用も、長所と短所を見つける有効な手段です。さまざまなWebサイトやアプリケーションで提供されており、ゲーム感覚で取り組めます。
3-3.自己分析をおこなう
自己分析は長所と短所を探すうえでもっとも基本的な方法です。自分の本質を掘り下げ分析していくことで、おのずと長所や短所が見えてきます。
新卒採用の選考対策でおこなうイメージがあるかもしれませんが、年齢や経験、立場に関わらず、自分自身が今どうしたいか、どういうことに関心があるのか見つめ直すことで自己理解が深まります。しっかり時間をとり実行してみましょう。
自己分析については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
4.短所を伝えるときの注意点
面接時に短所を伝える際には伝え方に注意が必要です。自らの欠点を伝えることは難しいですが、以下2点を実践することで好印象を与えられるでしょう。
4-1.簡潔に話す
短所は簡潔に答えるのが鉄則です。言い訳がましくダラダラと話し続けることがないようにしましょう。要点を押さえて端的に話すためには、しっかりと自分の短所を理解し、言語化できている状態でなければなりません。
面接本番ではなかなかスムーズに話せないケースも多いので、あらかじめ書き出し整理しておくと良いでしょう。
4-2.改善できるように取り組んでいることを伝える
大前提として、短所は隠さないようにしましょう。誰にでも短所はあり、恥ずかしいことではありません。「短所はない」と伝えると、逆に自分自身を理解していないと思われる可能性もあります。
大事なのは短所そのものではなく、改善に向けてどのような取り組みをしているかです。自分の短所を的確に認識し、改善までの道筋を描けることは、ビジネスパーソンとして評価に値するスキルです。明確に伝えることができれば、企業側に「この応募者は課題発見力や課題解決力を持っている」「実務で発揮できるスキルがある」といった良い印象を与えられるでしょう。
5.短所しか思いつかないときはポジティブに言い換えてみよう
「短所ばかり思いついて長所が一向に見つからない」という人もいるかもしれません。その場合は、短所をポジティブな言葉に言い換えてみましょう。長所と短所は表裏一体であるため、思いつくほうから思考を展開していくのがおすすめです。
5-1.短所をポジティブにする言い換え20選
ここからは、短所をポジティブに言い換えた場合の一例を20パターン紹介します。考え方の参考にして、長所探しに役立てていきましょう。
短所 | 言い換え例 | ポイント |
---|---|---|
繊細 | 気配り上手 | 「繊細」は精神的な弱さをイメージさせますが、「気配り上手」に言い換えると人のために自分を抑えられる印象です。 |
神経質 | 真面目 | 「神経質」はわずかなことにも過敏に反応し精神的に不安定になるイメージですが、「真面目」に言い換えると何事にも一生懸命な印象になります。 |
頑固 | 職人気質 | 「頑固」は固定観念にとらわれ周囲の意見に耳を貸さないイメージですが、「職人気質」に言い換えると何事にもこだわりをもち愚直に取り組む印象です。 |
飽きっぽい | 好奇心旺盛 | 「飽きっぽい」は物事を途中で投げ出す無責任なイメージですが、「好奇心旺盛」に言い換えると視野が広く柔軟性がある印象になります。 |
短気 | 裏表がない | 「短気」は自己中心的なイメージですが、「裏表がない」に言い換えると誰にでも平等に接することができる人物像になります。 |
焦りやすい、せっかち | 決断が早い | 「焦りやすい、せっかち」は落ち着きのないイメージですが、「決断が早い」に言い換えると自分の言動に責任をもてる人という印象になります。 |
没頭しすぎる | 集中力が高い | 「没頭しすぎる」は視野が狭く周囲への気配りに欠けるイメージですが、「集中力が高い」に言い換えると仕事が早い人物の印象となります。 |
心配性 | 慎重 | 「心配性」は考えすぎて行動が遅いイメージですが、「慎重」に言い換えると丁寧に仕事をこなせる印象となります。 |
優柔不断 | 慎重 | 「優柔不断」は周囲に流され自分の意思がないイメージですが、「慎重」に言い換えると気配りができて責任感が強い印象です。 |
マイペース | 落ち着きがある | 「マイペース」は協調性に欠けるイメージですが、「落ち着きがある」に言い換えると何事にも冷静に取り組める印象を与えられます。 |
単独行動が好き | 主体性が高い | 「単独行動が好き」はコミュニケーションが苦手なイメージですが、「主体性が高い」に言い換えると人に依存せず自分自身に責任がもてる人の印象となります。 |
人見知り | 慎重 | 「人見知り」は自分の殻に閉じこもりやすいイメージですが、「慎重」に言い換えると着実に物事をこなせる印象になります。 |
緊張しやすい | 下準備を欠かさない | 「緊張しやすい」は行動や決断が遅いイメージですが、「下準備を欠かさない」に言い換えると慎重でミスが少ない印象になります。 |
負けず嫌い | 向上心がある | 「負けず嫌い」は諦めが悪く自分の非を認めないイメージですが、「向上心がある」に言い換えると自分の限界を更新し続け、成長できる伸びしろがあると感じさせることができます。 |
おせっかい | 相手のことを考えられる | 「おせっかい」は他人に干渉し余計な世話を焼いてしまうイメージですが、「相手のことを考えられる」に言い換えると面倒見が良く人間関係を大切に思っている印象になります。 |
おおざっぱ | 細かなことを気にしない | 「おおざっぱ」は些細なミスが多いイメージですが、「細かなことを気にしない」に言い換えると失敗してもすぐに気持ちを切り替えられる印象です。 |
完璧主義 | 真面目 | 「完璧主義」は自分の価値観に固執するイメージですが、「真面目」に言い換えるとルールを遵守しながらストイックに取り組む印象になります。 |
計画性がない | 柔軟性がある | 「計画性がない」は行き当たりばったりで物事を先延ばしするイメージですが、「柔軟性がある」に言い換えると行動力があり臨機応変な印象です。 |
引っ込み思案 | サポート役が得意 | 「引っ込み思案」は自分に自信がなく意見を主張できないイメージですが、「サポート役が得意」に言い換えると縁の下の力持ちとして裏方で活躍できるイメージになります。 |
気まぐれ | 柔軟性がある | 「気まぐれ」は言動に一貫性がないイメージですが、「柔軟性がある」に言い換えると状況に応じて最適な判断ができる人間像になります。 |
6.面接における長所・短所の伝え方【例文あり】
ここからは、面接で長所と短所を質問された際どのように伝えるべきか、その例文をご紹介します。あくまでも一例なので、あなたの長所・短所や応募先企業に合わせてアレンジしてください。
6-1.「長所:ポジティブ+短所:頑固」を伝える場合
私の長所は、ポジティブなところです。以前、大型プロジェクトが中止になってしまったときには「貴重な体験ができてラッキー!学びを無駄にせず次に進もう」と決意して行動を開始し、業界初となる○○の開発に中心的に携わりました。
短所は、頑固なところです。自分の納得いく方法や答えが見つかるまで探求し続ける傾向があるためときに非効率なこともありました。
しかし上司から「一歩踏み出してみることで見える景色が変わる」という学びを得てからは、動きながらでも方向性を見定めたり、軌道修正を図ったりできるスキルが身につき、スムーズに進行できるようになりました。
6-2.「長所:協調性が高い+短所:完璧主義」を伝える場合
私の長所は、協調性が高いところです。前職では毎月チーム目標が課されていましたが、立場や年齢の垣根を越え、どうすれば目標達成できるか、今不足している要素は何かをこまめに話し合い、業務進行が遅れているメンバーをフォローしてきました。全員で同じ方向を見て目標達成に挑んだ結果、全国2位の成績を獲得できました。
短所は、完璧主義なところです。目の前のことに全力投球してしまうため、細部まで見誤りがないか、考えうる選択肢で最善であるかなどを考えすぎる傾向がありました。
しかし、社会人経験を積み、立場も変化していくなかで、今のままでは自分が成長できないと同時に、自分のこだわりのせいで周囲に迷惑をかけてしまう場合があることに気付きました。それからは、各工程にバランス良く労力を割けるようになり、クオリティを保ちつつスピーディーにこなせるようになりました。
7.面接の長所・短所に関するQ&A
最後に、面接における長所と短所の伝え方に関する質問と回答の例をご紹介します。
7-1.面接では、長所と短所のどちらを先に言うべきですか?
面接では、先に長所を伝えてから短所を伝えるようにしましょう。短所は長所の裏返しであることが多いので、長所から話を進行したほうがスムーズです。
7-2.長所がないときはどうしたらいいですか?
長所がまったくない人はいません。自分には長所がないと感じる多くの場合は、単に自己理解が不足しているだけです。
「自分の長所・短所の探し方」で解説したように、周囲の人に聞いてみる、診断ツールを利用してみる、自己分析をするなどの方法で、今一度自分の長所を探してみましょう。どうしても見つからない場合は、短所をポジティブに言い換えてみると長所にたどりつく可能性が高まります。
7-3.たくさん長所と短所がありますが、全部伝えたほうがいいですか?
たくさん長所があるのは素晴らしいことですが、面接では厳選して伝えるべきです。応募先企業の社風や募集職種の内容を踏まえ、関連性が高く実務に活かせそうなものを一つピックアップして伝えるようにしましょう。
いくつも長所を並べたり長々と話したりしても、高評価につながらないどころか、場合によっては心証を悪くするリスクもあります。端的にわかりやすく話すのが得策です。
8.まとめ
面接で長所と短所を的確に伝えると、企業はあなたとの相性を測ることができます。自分を偽って話を創作するのは望ましくありませんが、企業の社風や応募職種の特性と結びつくような長所や短所の要素、伝え方を意識する必要があります。
まずはこの記事を参考に自分と向き合い、そのうえでぜひ一度、長所と短所を見つける作業に取り組みましょう。
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