電話面接とは?押さえておきたいマナーと内定を勝ち取る秘訣
※この記事は6分30秒で読めます。
「電話面接ってどのような面接?」
「電話面接を突破する秘訣が知りたい」
など、電話面接に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
電話面接にはお互いの声だけで面接をするという特徴があり、対面やオンラインとは違った準備や対策が求められます。
今回は、電話面接の概要、対面での面接やオンライン面接との違い、事前準備のコツ、内定を得るための秘訣などを解説します。この記事を読めば電話面接のことがよくわかり、採用の可能性を高めることができます。
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1.電話面接とは?
電話面接とは、文字通り電話を使った面接のことです。一般的に面接は企業の応接室などを使って対面でおこなわれますが、応募者が遠方にいる場合などのケースで電話面接が実施されます。
また、ほかの面接の代替手段として電話面接が使われることもあります。近年はオンラインのビデオ通話アプリを使った面接が多くなっていますが、応募者の自宅の電波が悪い場合や応募者がインターネット環境を準備できない場合もあります。そのような場合に電話で面接がおこなわれることがあります。
2.電話面接と他の面接形式との違い
面接の方法としては、電話面接以外にも対面面接やオンライン面接があります。ここでは、電話面接と他の面接の特徴の違い、それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。
2-1.対面面接
対面面接は、企業のオフィスや指定された場所(ホテルのロビーなど)に出向き、担当者と直接会って面接をおこなう形式です。求人募集をしている企業の面接方法として一般的に利用されています。
2-2.オンライン(Web)面接
オンライン(Web)面接は、パソコンやスマートフォンで利用できるZoomなどのビデオ通話アプリを利用して面接をする方式です。面接担当者と応募者が離れた場所にいても、お互いの顔を見ながら面接を進められます。
対面面接もオンライン面接も、声だけでコミュニケーションを取る電話面接と比較して細かなニュアンスや不明点を確認しやすい特徴があります。
電話面接に参加する場合には、対面やオンライン以上に言葉のキャッチボールを意識し、シンプルな受け答えになるよう工夫が必要です。
オンライン(Web)面接のマナーや流れなどは以下の記事で詳しく解説しています。
3.電話面接の事前準備
何の準備もなく電話面接を受けても、良い評価をもらえない可能性があります。電話面接を受けることが決まったら、以下でご紹介する事前準備をしてから本番の面接に臨みましょう。
- 自己分析をしっかりおこなう
- 想定される質問の回答を考える
- 企業のホームページをよく見ておく
- 口角を上げて話せるよう練習する
- 面接時に手元に置いておくものを揃える
それぞれについてお伝えします。
3-1.自己分析をしっかりおこなう
電話面接を受ける前には自己分析を徹底して進めておきましょう。面接ではさまざまな質問が投げかけられますが、自己分析で自分の強みや弱みをはっきりさせておけば、どのような質問がきてもブレない回答ができるはずです。
特に電話面接では、考えながら話したり言い直したりすると非常に聞き取りにくく、自分の魅力が採用担当者に伝わらない可能性もあります。
一度でスラスラと自分の魅力を伝えられるようにするためにも、自己分析はしっかり進めておきましょう。
具体的な自己分析の進め方を知りたい場合は以下の記事をご覧ください。
3-2.想定される質問の回答を考える
電話面接では、採用担当者からどのようなことが質問されそうか、想定される内容と回答を考えてメモしておくことが大切です。
電話面接は声でのコミュニケーションになるので、目の前に想定問答集をおいて回答ができます。事前に想定される質問の回答をメモに手元に置いて面接を受けられれば、大事なことを余すことなく伝えられるでしょう。
面接で想定される質問の代表例を以下にピックアップしました。これをもとに、自分なりの回答を用意してから電話面接に挑みましょう。
- 簡単に自己紹介をしてください
- あなたの長所と短所を教えてください
- あなたの趣味を教えてください
- 志望動機を聞かせてください
- 転職したいと思った理由を教えてください
- 将来はどのようなキャリアを歩みたいですか
- 前職で一番大切にしていたことを教えてください
- 何か質問はありますか
面接での質問は以下の記事でも詳しく解説しています。併せてご覧ください。
3-3.企業のホームページをよく見ておく
電話に限った話ではありませんが、面接では企業の事業内容や社長の名前、企業理念といった内容に質問が及ぶこともあります。
単純に知っているかどうか以外に、事業内容や企業理念についてどう思うかという具体的な質問が投げかけられる可能性があります。
そうしたときのために、まずは企業研究としてホームページに記載がある内容はできるだけ頭に入れておきましょう。
ホームページに書いてあることを頭に入れておくことで、「熱心に自社を見てくれている」「熱意がある」といった高評価につながることもあります。
事業内容や理念を頭に入れたあとは、それについて意見を求められても良いように、自分なりに意見をまとめておくと良いでしょう。
3-4.口角を上げて話せるよう練習する
電話面接では顔を見て話すことはありませんが、口角を上げて話すように意識して練習しましょう。
顔は見られないとはいっても、口角が下がると声のトーンが下がり、ハキハキとした話し方が難しくなります。口角を上げて元気良く話すことで、ハキハキとした印象を相手に与えられるでしょう。
練習は、鏡の前で自分の顔を確認しながらおこないましょう。また、本番でも、手元に鏡を置いて表情を確認しながら話すことをおすすめします。
3-5.面接時に手元に置いておくものを揃える
面接の際は採用担当者から重要事項が伝えられることもあるため、手ぶらで面接を受けるのは避けましょう。以下のようなアイテムは事前に用意しておいてください。
- メモ帳
- 筆記用具
- 履歴書や職務経歴書のコピー
- 企業に関する資料
- 想定される質問の回答メモ
- カレンダー
メモ帳や筆記用具があれば、メモを取るべき話になった際に慌てずに済みます。
また、面接は送付した履歴書や職務経歴書をもとに進められるため、提出した履歴書や職務経歴書のコピーも必ず用意しましょう。心配であれば想定問答集も手元にあれば安心です。
さらに、次回の面接日程のすり合わせが面接の場でおこなわれることも考え、カレンダーがあるとなお良いでしょう。
4.電話面接で企業側が主にチェックしていること
電話面接において、企業側は以下のようなことを確認しています。
- 電話応対のマナーが備わっているか
- コミュニケーション能力があるか
- 癖のある話し方をしないか
各チェック事項についてお伝えします。
4-1.電話応対のマナーが備わっているか
電話面接では、電話応対のマナーを必ずチェックされると思っておくべきです。
得意先から電話を受けた際のマナーは社会人として重要なポイントであり、面接で電話応対の基本ができていなければ、マナーができていない方ととらえられてしまいます。
逆に、しっかりとした電話応対ができれば高評価を得ることも可能です。
4-2.コミュニケーション能力があるか
電話に限った話ではありませんが、面接ではコミュニケーション能力もチェックされます。
対面と違い、電話では身振り手振りや表情で伝えることができません。声のみで相手に自分の考えや気持ちを伝えるためには、わかりやすく声でリアクションをする必要があります。
適切なリアクションができていないと「声が聞こえていないのかな」と心配させてしまい、面接がスムーズに進まない可能性があります。できるだけ沈黙を作らず、採用担当者の話にしっかりと反応することが大切です。
4-3.癖のある話し方をしないか
電話では声のみで人の印象が左右されることもあり、特徴的な話し方になっていないかもチェックされます。
例えば、「あー」や「えっと」などが多いと相手が聞き取りにくく、話の要点が伝わらない可能性があります。早口すぎるのも同様で、相手のことを考えない一方通行な話し方と評価されてしまう場合があります。
採用担当者は、面接を通して一緒に仕事ができる方かどうかをチェックします。特徴的すぎる話し方は不快な印象を与えかねないため、落ち着いてハキハキ話すことが大切です。
5.電話面接で押さえておきたいマナー
会社に入社したあとは顧客と電話で応対する可能性もあり、電話面接ではマナーを守った応対ができるかは間違いなくチェックされていると思ったほうが良いでしょう。ここでは、電話面接までに押さえておきたい社会人の電話マナーの例をご紹介します。
- 3コール以内に電話に出る
- 電波状況が良い場所で話す
- 物音が少ない静かな場所で話す
- 丁寧な言葉で話すことを心がける
- 自分から電話を切らない
それぞれのマナーについてお伝えします。
5-1.3コール以内に電話に出る
企業からの電話は、できる限り3コール以内に出るようにしましょう。採用担当者を待たせないためのマナーです。面接の数分前にはすぐに電話に出られるように座って待機しましょう。
実際に入社したあとも、電話は2~3コール以内に出るように教育を受けます。電話にすばやく出ることで電話対応のマナーができていると評価されやすくなります。
とはいえ、3コール以内に出ないと即座に不合格というわけではありません。何らかの事情で3コール以上の時間がかかった場合、「お待たせいたしました」と謝罪の言葉を述べてから落ち着いて面接を受けましょう。
5-2.電波状況が良い場所で話す
電話面接の際は、家のなかでも電波が良い部屋で待機しましょう。電波が悪くて通話が中断したり聞き取りにくかったりすると、面接が中断して採用担当者に迷惑になることがあります。
面接にふさわしい場所で待機していないと「準備が不足している」という印象を与えてしまうかもしれません。家族などに協力してもらい、家のなかで電波状況が良い場所を探しましょう。
5-3.物音が少ない静かな場所で話す
電波が良いとしても、騒音が入る場所で面接を受けるのはNGです。会話中に音が入ることで面接が中断し、中断が続くと面接時間が押してしまって採用担当者のスケジュールに影響するおそれがあります。
小さな子どもがいる家庭では、面接時間にパートナーに子どもを外に連れ出してもらうなどの工夫をし、静かな環境で電話ができるように準備しておきましょう。
5-4.丁寧な言葉で話すことを心がける
電話とはいえ正式な面接試験であることは変わりありません。友人や家族と話すようなフランクな話し方にならないように注意しましょう。
状況に応じて適切な敬語を使うこと、また電話面接では身振り手振りでコミュ二ケーションがとれないため、面接担当者が聞き取りやすいようにゆっくり丁寧に話すことも必要です。
5-5.自分から電話を切らない
面接が終わったあと、採用担当者より先に電話を切ってしまうのはNGです。目上の方と電話をする場合、自分から切るのはビジネスマナーでは失礼とされています。
面接が修了したあとは「それでは失礼いたします」と言ったあとでそのまま待機し、採用担当者が電話を切ったことを確認してから自分も電話を切るようにしましょう。
基本的なビジネスマナーについては以下の記事でもご紹介しています。
6.電話面接で内定を勝ち取る5つの秘訣
電話面接では、お互いの顔が見えないことを意識しておくことが大切です。ここからは、電話面接に不慣れな方が内定を勝ち取るための5つの秘訣・コツをご紹介します。
- 第一印象を大切にする
- 必要に応じてメモを取る
- 意識してこまめに相槌を打つ
- 抑揚をつけて話す
- 大切なことは復唱する
各秘訣を押さえておきましょう。
6-1.第一印象を大切にする
電話面接では、自分の姿や立ち振る舞いではなく、話し方で第一印象が大きく左右されます。
ボソボソとした話し方や声のトーンが低い話し方では悪い印象を与えてしまう可能性があります。電話を取った第一声からハキハキとした口調で話すことを心がけましょう。
なお、面接の時間を希望できる場合は、しっかりと目が覚める時間帯を希望することをおすすめします。起きてすぐの時間では眠そうな声になってしまい、第一印象が良くならない可能性があります。
6-2.必要に応じてメモを取る
面接では、ホームページに載っていない事業内容や次回の面接日程など、重要な情報が伝えられる可能性があります。
しかし、電話面接では声だけのやり取りになるため、聞き漏らしや聞き間違いが発生する可能性があります。そのようなミスを防ぐために、必要な情報はメモを取るようにしましょう。
6-3.意識してこまめに相槌を打つ
電話面接では、対面面接やオンライン面接以上に意識して「はい」「なるほど」といったような相槌をうちましょう。
電話面接では相手の顔が見えないため、沈黙が続くと「ちゃんと聞いているか」「電話が切れていないか」と採用担当者に無用な心配をかけることになります。
6-4.抑揚をつけて話す
電話面接では、声色に抑揚をつけることも大切です。一般的な対面面接ではお互いの顔が見えるため、しぐさや表情で自分の気持ちや感情を伝えられます。
しかし、電話面接では声以外に相手に感情を伝える手段がありません。ハキハキと受け答えをしつつ、特に聞いてほしい部分はゆっくり丁寧に話すなど、単調にならないように気をつけましょう。
話し方が単調だと、就職・転職への熱意が採用担当者に伝わらない可能性もあります。
6-5.大切なことは復唱する
電話面接では、合否の連絡がくる日時や次回の面接日程など、重要な内容がその場で伝えられるケースがあります。聞き取り間違いを防止するため、必ず復唱しましょう。
例えば、「もし採用の場合は来週月曜日に電話しますね」と言われたら、「かしこまりました(承知いたしました)。採用の場合は来週月曜日にお電話をいただけるのですね」と復唱します。
聞き間違いを防ぐことができ、しっかり話を聞いているという良い印象を与えることもできます。
7.電話面接のよくある流れ
電話面接では、企業によって質問の内容が変わります。ただ、大まかな会話の流れはどの企業でも大きくは変わりません。電話面接に慣れていない方は、事前に面接の流れを理解しておきましょう。
一般的には、以下の流れで面接が進んでいきます。
- 採用担当者から電話がかかってくる
- 電話に出て挨拶をする
- 企業に関する説明を受ける
- 採用担当者からの質問に答える
(自己紹介、自己PR、志望動機、転職理由、逆質問など) - 今後の選考に関する説明を受ける
- 挨拶をして採用担当者が電話を切る
8.電話面接の際に役立つ言葉
最後に、電話面接の際に役立つ言葉をご紹介します。
電話面接は声だけでコミュニケーションを取る必要があり、ふさわしくない言葉遣いは悪い意味で採用担当者の印象に残りやすい傾向にあります。電話面接を受ける際は、ここでご紹介する言葉を正しく使えるように練習しておきましょう。
8-1.〇〇様はいらっしゃいますか?
電話面接の際は基本的に採用担当者から電話がかかってきますが、やむを得ない事情で電話が取れなかったときなど、こちらから電話をかけるパターンもあります。
その際、別の社員が電話に出ることも多く、担当者に取り次いでもらわなければいけません。
取り次いでもらう際は、まず自分の氏名を名乗り、用件を伝えたあとで「○○様はいらっしゃいますか?」と伝えましょう。「○○様はいますか?」と間違った表現にならないよう注意が必要です。
8-2.御社
相手方の会社を指すときの言葉として「御社」や「貴社」といった言葉がありますが、電話や対面で話すときは「御社」が正しい表現です。
「貴社」は書き言葉で、メールや履歴書の志望動機に応募先企業のことを書く際に使用します。
なお、下記のような会社以外の組織で面接する場合は、御社ではなく別の表現を利用します。面接を受ける応募先に応じて使い分けましょう。
応募先 | 御社に代わる言い方 |
---|---|
病院 | 御院 |
省庁 | 御省 御庁 |
銀行 | 御行 |
社団法人 | 御団体 御法人 |
財団法人 | 御財団 |
各種協会 | 御協会 |
8-3.かしこまりました・承知致しました
次回の面接日程や合否の連絡日程などを伝えられて返事をする際は「かしこまりました」「承知致しました」と言いましょう。
「了解です」という返事は、目上の方に使う表現としては適切でないと判断される可能性があります。
8-4.すみません・恐れ入ります
「すみません」は、謝罪や依頼の際に使う言葉です。「恐れ入ります」も相手に何かをしてもらう際に使います。
面接で謝罪するシーンはあまりないですが、何かをお願いしたり頼んだりすることがあれば、「すみません」や「恐れ入ります」を使って申し訳ない気持ちを表現しましょう。
使い方の例は以下のとおりです。
【質問があるか問われて質問するとき】
「すみませんが、入社後の仕事内容について詳しくお聞かせいただけますか」
【合否の連絡は後日電話かメールですると言われたとき】
「恐れ入りますが、よろしくお願いいたします」
なお、「すいません」は誤用なので注意が必要です。面接では正しく「すみません」と言いましょう。
8-5.もう一度お伺いできますか?
電話面接では、周囲の雑音が入ったり電波が悪くなったりして、うまく聞き取れないときがあります。
相手の話が聞き取れなかったときは、「(すみません、)もう一度お伺いできますか?」と言って再度同じ話をしてもらうようにしましょう。
聞き返すことは失礼にはあたりません。面接をスムーズに進めるためにも不明点は確認しましょう。ただし「え?」「なんですか?」といった聞き方はNGです。
8-6.本日はありがとうございました
電話面接は電話を切る最後の瞬間までのふるまいが評価の対象になります。最後まで気を抜かずに、正しい言葉遣いとマナーを心がけることが大切です。面接の電話を切る前には、「本日はありがとうございました」とお礼を伝えましょう。
9.まとめ
電話面接は、対面やオンライン(Web)と違い、しぐさや表情が開いてから見えないため、声の第一印象が重要です。
ボソボソとした小声や早口にならないように気を付けつつ、ハキハキと元気の良い受け答えを工夫しましょう。
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