もう面接で失敗しない! 面接官からの逆質問を自己アピールに活用しよう

※この記事は6分30秒で読めます。
「面接での逆質問って何?」
「逆質問を自己アピールに活用するための方法が知りたい」
など、採用面接時の逆質問に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
逆質問とは、面接官から「何か質問はありますか?」と問われたあと、応募者から面接官に対して質問することで、自己アピールにつなげられる絶好の機会です。
今回は、面接で逆質問をする理由、目的別の自己アピールにつながる逆質問の例、逆質問するうえでのポイントなどを解説します。この記事を読めば逆質問の重要性がよくわかり、逆質問を効果的な自己アピールの場に活用できるようになります。
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1.逆質問は応募者と企業間でのミスマッチを防ぐ
逆質問とは、採用面接時の終盤に面接官からされる質問のことです。
通常の面接の流れは、「弊社を志望した理由は?」などと具体的な問いかけが面接官から応募者へおこなわれます。対して逆質問とは、「何か質問はありますか?」と応募者から面接官への質問を促されるものです。
逆質問には、応募者と企業の間に生じるミスマッチを軽減する役割があります。質問する側、回答する側の立場を入れ替えることで、双方に新たな気づきや理解がもたらされます。
応募者視点では、自らの疑問や不安を解消することで、満足度が高い就職・転職を実現しやすくなるでしょう。企業側の視点では、応募者からの逆質問の内容が、自社への理解度や志望度を測る材料となります。
2.面接官はここを見ている! 逆質問をする理由
面接官が逆質問をする理由としては、主に以下の3つが考えられます。有意義な逆質問をするために、まずは先方の意図をしっかりと理解しておきましょう。
2-1.応募者の働く意欲や興味、熱意を知りたい
面接時の逆質問は、応募者の働く意欲や興味・関心、熱意を知る絶好の機会です。
質問というと、「何もわからない人がするもの」というイメージがあるかもしれませんが、面接の場においては誤りです。質問という行為は思いのほか、相手への理解や興味が必要になってきます。
そのため、しっかりと逆質問できる応募者は、事前のリサーチを怠らず自社へ深い興味や理解を示していると評価につながるでしょう。
2-2.面接への事前準備度を測る
前述にも通じる要素ですが、面接への準備具合を測る意図でも逆質問は活用されます。
逆質問は、ただ質問をすれば良いというものではありません。中身が伴わない質問を受ければ、面接官は「自社への理解や興味は薄そうだ」と評価するでしょう。対して、一歩深い質問ができる応募者には、「業界や企業に対して丁寧なリサーチをしてきたんだな」と好印象を抱くはずです。
2-3.仕事の不安や疑問があれば解消する場にしたい
逆質問を実施する理由には、企業側の目的を達成するためだけでなく、「不安や疑問を解消してあげたい」という応募者への配慮も含まれています。応募者の気持ちに寄り添うことで自社の印象を高めたいという思惑もあるでしょう。
また、できる限り満足度の高い就職・転職を実現してもらいたいという願いも込められています。
3.面接官に自己アピールにつなげられる逆質問の例
逆質問は、応募先企業への志望度や仕事に対する熱意をアピールする場でもあります。面接官に好印象を与えられる効果的な自己アピールをするために、以下の逆質問の例を参考に内容を検討していきましょう。
3-1.やる気をアピールする逆質問
逆質問例「工場勤務は未経験ですが、特技の集中力と体力は活かせますか?」
やる気をアピールしたい場合は、自分の能力を活かして仕事がしたいという意思を伝えることで面接官に積極性を感じ取ってもらうことが重要です。
上記の逆質問によって、業務経験はない状況下でも自分の能力を活かして応募先企業に貢献したいというやる気をアピールできるでしょう。
3-2.熱意を感じさせる逆質問
逆質問例「過去に新卒(または中途)採用で入社し現在活躍されている方々には、何か共通点はありますか?」
熱意を感じさせたい場合は、入社後の自分の目指すべき姿や目標をリアルに想像しようとしている様子を伝えると良いでしょう。
上記の逆質問では、かつて今の自分と同じように採用面接を受けた先輩の特徴を知ることで、先輩の背中を追いかけようとしている熱意をアピールしています。
3-3.経験をアピールする逆質問
逆質問例「○○の仕事をしたことがありますが、役に立ちますか?」
逆質問の前段階で過去の経験をうまくアピールしきれなかった場合は、逆質問を活用するのも一つの手段です。
上記のような問いかけであれば、逆質問しながら経験もアピールできます。応募先企業の業務に関連のある経験をチョイスしましょう。
3-4.志望度をアピールする逆質問
逆質問例「工場勤務にあたって勉強しておくべきことはありますか?」
応募先企業の志望度をアピールするために、業務に対する理解を深めたいという積極性を表現しましょう。
上記の逆質問では自ら貢献できる人材になろうとする意思を表明でき、面接官に志望度の高さを感じてもらえるはずです。
3-5.面接官が好印象をもつ逆質問
逆質問例「工場勤務にはどのような人が向いているのでしょうか?」
上記の逆質問では、企業の社風や業務にマッチしたい、していきたいという意思をアピールできます。
自社にマッチした人材に末永く活躍して欲しいというのが企業の本音です。あらためて確認することで、応募者自らマッチ度を意識していると好印象を抱いてくれるでしょう。
3-6.熱意をアピールする逆質問
逆質問例「1日でも早く御社で働きたいと思っておりますが、何日後に内定をいただけそうでしょうか?」
熱意をアピールする場合は、志望度の高さをわかりやすく表現するのが近道です。
上記の逆質問は少々前のめりの印象もありますが、「絶対にここで働きたい」という熱意をダイレクトに伝えることができます。
4.面接官に社風や雰囲気を聞きたいときの逆質問の例
応募先企業の社風や社員たちの雰囲気について知りたい場合は、以下の例を参考に逆質問をしてみましょう。
4-1.わからないことは周りに聞きやすい風土ですか?
この逆質問では、仕事環境のイメージをより具体化できるでしょう。
いくらマニュアルが完備されている仕事でも、実務のなかで疑問点が出てくるのは当然のことです。
その際、周囲に質問できる環境なのか、フォローしあえる体制が構築されているのかは重要なポイントです。
特に未経験の業界・職種へ挑戦する場合はこのような逆質問がおすすめです。
4-2.飲み会など社員同士の交流は盛んですか?
この逆質問によって、社員同士の距離感や雰囲気を確認できます。
ベンチャー企業のようにフレンドリーな雰囲気だったり、飲み会やイベントなどが頻繁に開催されたりする職場の場合、それらの環境を苦手とするタイプの人にとっては働きづらい職場かもしれません。
社員同士の盛んな交流を望まない場合は、逆質問で状況を把握しておきましょう。
4-3.前職では週に2日残業していました。貴社では平均どの程度でしょうか?
時間外労働がどの程度発生するかを知りたい場合の逆質問です。
単に「残業は多いですか?」と聞いてしまうと、「働く意欲がないのでは」と誤解される恐れがあります。
前職での実績をベースに逆質問すれば、ネガティブな印象を与えずに実情を確認できます。
5.面接における逆質問のポイント
面接で逆質問する際には押さえておくべきポイントがあります。より効果的な逆質問をするためにも以下3点を理解しておきましょう。
5-1.「特にありません」は印象を悪くする恐れがある
面接官からの「何か質問はありますか?」という問いに「特にありません」と回答した場合、そのとらえ方は面接官によって二分されます。
「逆質問がないということは、面接の場で応募者の疑問点や不安点をすべて解消できたのだろう」というポジティブな評価と、「この応募者は自社に興味がないようだ」「事前に質問を用意していなかったんだな」というネガティブな評価です。
面接官によって捉え方が異なることを考慮すれば、やはり逆質問は用意しておくべきでしょう。
疑問や不安がないにも関わらず無理矢理質問をするのは不自然に思えるかもしれません。しかし、逆質問はアピールの絶好の機会でもあるため、ぜひ有効に活用しましょう。
5-2.面接前に企業理念や社風など企業研究をする
面接に挑む前には、企業理念や社風などを含めた企業研究を済ませておきましょう。
企業側に好印象を与えられる逆質問づくりには、企業研究の下地が必須となります。研究の精度が高いほど深い逆質問が可能です。
もちろん、面接官から受ける通常の質問にも説得力ある回答ができるようになるでしょう。
5-3.疑問に感じたこと、知りたいことを率直に聞こう
逆質問するにあたって、「本当にこの質問をしても大丈夫だろうか」と不安に思うかもしれません。しかし、疑問や不安に感じたことは遠慮せず率直に質問すべきです。
質問の仕方には気を配る必要がありますが、疑問や不安を放置してしまうと、いずれ大きなわだかまりとなるリスクがあります。後悔しないキャリアを構築するためにも、問題を先送りせずその場で解消するよう心がけましょう。
6.逆質問はいくつ用意しておけば良い?
逆質問は、2~3個程度用意しておけば問題ないでしょう。いくつ逆質問が可能かは面接の残り時間や面接官のやりようによって変動するため断定できませんが、逆質問が1個のみというのはなるべく避けるべきです。
ここまでお伝えしてきたように、逆質問の有無や内容は、応募者の志望度などを測る材料になっています。
1つ目の逆質問と回答が終了したら、多くの場合、面接官は再び「ほかにはありませんか?」と投げかけてくるはずです。その際、もう一個プラスで逆質問できれば、やる気や熱意、コミュニケーション能力を評価してもらえる可能性が高まります。
しかし、かといって逆質問が多ければ良いわけでもありません。逆質問が多すぎると、「こちらの話から意図を汲み取ったり、想像したりする力が不足しているのかも」と新たな懸念を生む可能性があります。
複数の逆質問を用意した場合、どの逆質問を1つ目にするかは自分が確認したい優先度を踏まえるのはもちろんのこと、当日の面接の流れも意識すると良いでしょう。
7.面接官の印象を下げる、NGな逆質問とは?
「とにかく何か質問すればOK」という心持ちで逆質問をするのは危険です。内容によっては、自己アピールどころか逆に面接官の印象を下げることになりかねません。
以下4つのNGな逆質問についてしっかりと理解しておきましょう。
7-1.求人情報やホームページを見ればわかる内容を聞いてしまう
求人情報やホームページに記載されている情報を逆質問してしまうのはNGです。そうした逆質問を受けた面接官は、「この応募者は自社への志望度が低いようだ」と瞬時に判断するでしょう。
事前のリサーチを怠ったことが一発でバレてしまうので、絶対に避けましょう。
7-2.面接官がすでに説明したことを質問する
すでに面接官から聞いた内容を逆質問するのもタブーです。
面接官は、自社のことを知ってほしい、入社してほしいという思いで説明しているにも関わらず、まるでその話がなかったかのように同じ内容を質問されれば「全然聞いてなかったんだな」と落胆するでしょう。
万が一、理解できなかった場合は、角度を変えた聞き方をするか、「先ほどお伺いした部分ですが、誤解のないように理解を深めたいので、あらためて質問させていただきたいです」といった前置きを添えると安心です。
7-3.ふわっとした抽象的な質問をする
ふわっとした抽象的な逆質問は、面接官から好印象を持たれません。具体的な回答をしにくい逆質問や、他社にも流用できるような逆質問は避けましょう。
会社説明会や面接で得た情報を用いて具体的な質問を心がけると、面接官から「自社のことをちゃんと理解しようとしてくれているな」と思われやすくなります。
7-4.有休取得のしやすさ、福利厚生制度ばかりを聞く
有給休暇の取得率や福利厚生制度の内容などを集中的に逆質問するのもNGです。
働くうえではたしかに重要なことではありますが、事業や業務内容よりも待遇で企業選びをしているという印象を与える可能性があり、それを嫌う面接官も多くいるのが現実です。
質問すること自体が悪いのではなく、あくまでもバランスが問題なので、逆質問の程度や聞き方は適宜判断するようにしましょう。
8.面接は事前準備が大事
これからの人生を左右するといっても過言ではない採用面接の場面では、多くの人が日常とは異なる緊張感に包まれています。そんな特別な場面であるからこそ、いかに入念な事前準備ができるかがとても大切です。
なお、事前準備とは、質問の回答内容だけでなく服装や持ち物、マナーの習得なども含みます。緊張しやすいタイプの人はもちろんですが、そうでないタイプの人でも、いつもならしない失敗や勘違いをしたりする可能性は大いにあります。
事前準備をして損することはありません。特に面接初心者の場合は十分な事前準備をおこないましょう。
面接の事前準備に関しては、以下の参考記事もご覧ください。
9.まとめ
面接で受ける「何か質問はありますか?」という問いかけに対して、どのような対応がふさわしいのか悩んできた人も多いはずです。
ここでご紹介したように、逆質問は、企業と自分のマッチ度を測ったり、意欲や志望度をアピールしたりできる貴重な機会です。今回の内容を参考に、面接での逆質問を効果的に活用して、採用選考を有利に進めていきましょう。
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