正社員の給料・お金
更新日:2023年09月26日

週休3日制度の仕事は給料が減る?メリット・デメリットを解説

週休3日制度の仕事は給料が減る?メリット・デメリットを解説

※この記事は5分30秒で読めます。

「週休3日制はどのような制度?」
「週休3日制になると給料は減るの?」
など、週休3日制の仕事に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

週休3日制とは、週に3日間の休暇を設ける制度です。多様な働き方の実現が求められるなか、政府によって制度が推進され、現在では大手企業を中心に週休3日制の導入が進められています。

今回は、週休3日制の概要や導入の背景、種類や給与形態、メリット・デメリットなどを解説します。この記事を読めば、週休3日制の仕事のことがよくわかり、自分が選ぶべきかどうかが分かります。

1.週休3日制とは?

そもそも、週休3日制とはどのような制度なのでしょうか。まずは、週休3日制の概要と制度導入の背景を解説します。

1-1.週休3日制は公休となる休みを3日にする制度

週休3日制とは、公休となる休みを週3日間設ける制度のことです。日本では多くの会社が、週に2日間の休暇を設ける週休2日制を導入しています。ここで紹介する週休3日制になると、さらに1日休みを多く取れることになります。

厚生労働省の令和4年就労条件総合調査によると、週休2日制より休日日数が実質的に多い企業は全体の8.6%にとどまっており、週休3日制を導入している企業はまだまだ多くないのが現状です。

週休3日制は、近年採用され始めた新しい制度です。日本政府が週休3日制を企業に推奨していることから、今後は週休3日制がさまざまな企業に広まっていくと予想されます。

1-2.週休3日制の導入背景

2021年に内閣府が発表した「経済財政運営と改革の基本方針2021」において、選択的週休3日制の導入促進・普及が示されたことにより、週休3日制の導入への議論が活発化しました。

日本企業には、労働時間が諸外国と比較して長く、年次有給休暇の取得率も低い特徴があります。このような労働環境を改善するために、働き方改革の一環として、週休3日制が注目されているのです。

また、近年では新型コロナウイルス感染症の影響で、日常生活を重視するようになった方が増え、仕事を中心とした人生を見直す動きも生まれています。その点、ワークライフバランスを実現できる新しい働き方としても、週休3日制は期待されています。

2.週休3日制の種類と給与体系

週休3日制は給与体系との関係性から、「給与維持型」「労働時間維持型」「給与減額型」の3種類に分類できます。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

2-1.給与維持型

給与維持型は、休みを増やす一方で、給与は週休2日制と変わらないタイプの週休3日制です。4日間の勤務時間も週休2日制のときと変わらず、単純に休みだけが増えるため、1日あたりの給与が増える計算になります。

休みが増えても給与が減らない給与維持型は、従業員にとってはメリットです。しかし、減少した労働時間内でこれまでと変わらない量の業務をおこなわなければならないため、従業員には生産性の向上が求められます。

2-2.労働時間維持型

労働時間維持型は、休みが1日増える代わりに、1日の労働時間を増やし、週あたりの労働時間を週休2日制と同じにするタイプの週休3日制です。

例えば、週休2日制で1日8時間、計5日働いた場合、一週間の労働時間は1日8時間×5日で計40時間となります。この状況下で労働時間維持型を導入すると、労働日数4日で40時間働く計算になるため、1日あたりの労働時間は10時間になります。

  • 週休2日制:1日8時間×5日=40時間
  • 週休3日制:1日10時間×4日=40時間

また、労働時間維持型では、給与維持型同様に、給与は週休2日制と変わりません。

労働時間維持型は、休日は増えるものの1日あたりの労働時間が増えるため、人によっては負担に感じる場合もあるでしょう。

2-3.給与減額型

給与減額型は、休みを1日増やす分、その1日分の給料が減ってしまうタイプの週休3日制です。給料が減ってしまうことに抵抗を感じる従業員もいるため、希望制を採用している会社もあります。

給与減額型は、収入が落ちたとしても休日を増やしたい方や、増えた休日を活かして副業やダブルワーク、趣味などに取り組みたい方に向いている制度だといえるでしょう。

3.週休3日でも給料が減る場合と減らない場合がある

前述のとおり、同じ週休3日制でも、種類によって給料が減る場合と減らない場合があります。

休日の増加は、多くの労働者にとってうれしいポイントですが、給料が減るとなると抵抗を感じる方もいるでしょう。給料が減るのであれば、週休2日でもよいと考える人もいると思います。

週休3日制を導入している企業への就職・転職を希望している方は、週休3日制の種類についてもよく理解し、希望している企業がどの種類の週休3日制を採用しているのかを調べておく必要があります。

4.週休3日制のメリット

週休3日制には、以下のメリットがあります。

  • 疲労やストレスの低減
  • 趣味などに割ける時間の増加

それぞれのメリットについて簡単に見ていきましょう。

4-1.疲労やストレスの低減

給与維持型の場合、休日が1日増えたうえで、勤務すべき4日間の勤務時間は、週休2日制のときと変わりません。給与維持型であれば、1日休みが増えることで、仕事での疲労やストレスを低減する効果が期待できます。

ただし、労働時間維持型の場合は、1日休みが増える代わりに、1日の労働時間が長くなるため、休日が増えたとしても、仕事にストレスを感じてしまう方が出てくる可能性があります。

週休3日制による疲労やストレスの低減効果は、人によって評価が分かれるかもしれません。休みが多く欲しい方や自由なタイミングで休みが欲しい方は、週休3日制の仕事ではなく、シフト制の仕事やアルバイトなどを検討すると良いでしょう。

4-2.趣味などに割ける時間の増加

休みが1日増えると、趣味などのプライベートに割ける時間が増えるため、私生活が充実します。休みの期間を使ってリフレッシュしたり、スキルアップしたりすることで、仕事にも良い影響を与えるかもしれません。

また、介護や子育て、病気などを理由に、週休2日制での勤務が難しい方にとっても、休みが1日多くなるため、週休3日制はメリットがある制度だといえます。

5.週休3日制のデメリット

週休3日制にはデメリットもあります。

  • 給料が下がってしまう可能性がある
  • 生産性を向上させる必要がある
  • 1日の労働時間が長くなる可能性がある

デメリットについても把握しておきましょう。

5-1.給料が下がってしまう可能性がある

給与減額型を会社が採用した場合、休みが1日増える代わりに給料も下がってしまいます。

給与が減ったとしても休日が欲しい方には、給与減額型が向いていますが、給与が減ることで生活に影響が出てしまう方には、給与減額型の週休3日制は向いていません。

5-2.生産性を向上させる必要がある

労働時間維持型の場合、休日が1日増えても週の労働時間は週休2日制のときと変わらないため、労働時間の観点では生産性を大きく向上させる必要はありません。

しかし、給与維持型の場合は、働く日数とともに労働時間も1日分減ってしまうため、これまで5日間でおこなっていた仕事を4日間で終わらせなければなりません。

同じく給与減額型でも、これまでの仕事のやり方では業務を完遂することが難しくなり、業務効率を上げる必要性が出てきます。

5-3.1日の労働時間が長くなる可能性がある

労働時間維持型の場合、休日が増える代わりに1日あたりの労働時間は長くなってしまいます。

出社時間が従来よりも早くなったり、帰宅時間が遅くなったりするため、これまでと生活リズムが変わって、かえって疲労感を覚える方もいるでしょう。

6.週休3日制に向いている方の特徴

それでは、週休3日制は具体的にどのような方に向いているのでしょうか。最後に、週休3日制に向いている方の特徴を3つ紹介します。

  • 自分の時間を確保したい方
  • 家族や友人と過ごす時間を充実させたい方
  • 副業やダブルワークをおこないたい方

自分に合う働き方かどうか確認しておきましょう。

6-1.自分の時間を確保したい方

週休3日制になると1日休日が増えるため、休みの時間を趣味などに費やしたいと考えている方は週休3日制に向いているといえます。

株式会社学情によるアンケート調査によると、週休3日制が導入されたら取り組みたいこととして、趣味などの時間の確保や、資格取得やスキルアップの勉強を挙げた方が多くいることが示されています。

得られた休日をどのように活用したいか、具体的にイメージできる方には、週休3日制は受け入れられやすい制度だといえるでしょう。

6-2.家族や友人と過ごす時間を充実させたい方

週休3日制に向いている方のなかには、家族や友人などと過ごす時間を充実させたいと考えている方もいます。

1日増えた休みを活かして、家族や友人と過ごす時間を増やせれば、家庭環境や友人関係を良好に保てるため、自身だけでなく周囲にも良い影響を与えられるでしょう。

6-3.副業やダブルワークをおこないたい方

近年、多様な働き方が推奨されていることにより、副業やダブルワークを始めたい方や、これまでおこなってきた副業などにより注力したいと考えている方が増えています。

本業以外の仕事に時間を使いたい方にも、週休3日制はおすすめです。1日休みが増える分、副業やダブルワークにより多くの時間を費やせるでしょう。

7.まとめ

今回は、週休3日制についてお伝えしました。

働き方改革の一環として、近年週休3日制の導入が推奨されています。実際に、週休3日制が導入されている企業もあり、今後も制度を導入していく企業は増えていくでしょう。

週休3日制には、給与維持型、労働時間維持型、給与減額型の3種類があります。同じ週休3日制でも、労働時間や給与の考え方は種類によって異なるため、それぞれの違いを知って、どのような制度が自分に合っているのかを考えてみましょう。

週休3日制にはメリットもデメリットもあるため、週休3日制のもと、どのように働きたいのかを考えることが大事です。

また、休みが多く欲しい方や自由なタイミングで休みが欲しいという方は、週休3日制の仕事ではなく、シフト制の仕事やアルバイトなどをおこなうという選択肢もあります。理想とする生活を実現するために、どのような働き方をしたいのかを考えてみてください。

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