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更新日:2024年01月30日

手取り20万円の年収は?家賃や生活費の目安、年収アップを狙える仕事

手取り20万円の年収は?家賃や生活費の目安、年収アップを狙える仕事

※この記事は6分30秒で読めます。

「手取り20万円って年収に換算するといくら?」
「手取り20万円でどのような生活ができるか知りたい」
など、手取り20万円の収入に関して疑問を持っている方もいるでしょう。

手取り20万円の場合、年収は282万円~320万円程度となり、不自由なく生活できるかは何人で生活するかによっても変わります。

今回は、手取り20万円の額面や年収の計算方法、手取り20万円は多いのか少ないのか、一人暮らし・二人暮らし・三人暮らしの生活費の目安、給与アップの方法や目指せる仕事などを解説します。この記事を読めば、手取り20万円の年収や生活費の内訳がわかり、お金の使い方や目指すキャリアが明確になります。

1.手取り20万円の額面

手取り20万円の額面は、24万円~27万円程度です。まずは額面の考え方について以下で解説します。

1-1.額面とは?

額面とは、会社が従業員に対して支給する金額の合計を指します。基本給に加えて、役職手当や時間外手当、通勤手当などの各種手当、社会保険料や住民税などすべてを合算した金額であり、給与明細では「総支給額」欄に明記されている金額です。

1-2.額面の計算方法

手取り20万円の額面は、以下の計算によっておおよそ24万円~27万円の範囲内と予測されます。

20万円÷0.75=26.66万円
20万円÷0.85=23.52万円

上記の根拠は、手取りが額面の75%~85%程度といわれていることにあります。したがって、手取りの金額を0.75~0.85で割ることで額面の金額が算出できます。

前述のとおり額面は控除前の金額であり、控除額は各々異なることから、10%程度の幅を設けて予測しています。

2.手取り20万円の年収

手取り20万円の年収は、282万円~320万円程度であると予測されます。年収についての考え方は以下のとおりです。

2-1.年収とは?

年収とは月収を12倍した金額で、1年間分の収入を指します。ただし、厳密にいうと、年収は「額面年収」と「手取り年収」の2種類に分かれています。

額面年収は、月々の給与明細に記載されている「総支給額」を12倍した金額で、1年間で稼いだ給与の合計額です。クレジットカードやローンの審査などで年収を問われた場合は額面年収を回答するのが一般的です。

手取り年収は、月々の給与明細に記載されている「差引支給額」を12倍した金額で、1年間で自分の手元に入った合計額です。社会保険料や住民税などが控除されているので、額面年収より金額はダウンします。

2-2.年収の計算方法

額面年収、手取り年収の計算方法は、それぞれ以下のとおりです。

額面年収=(手取り÷75~85%)×12」に当てはめると、 (200,000÷0.75~0.85)×12=282~320万円 になります。

手取り年収=手取り×12」に当てはめると、 200,000×12=240万円 になります。

3.20万円の額面と手取りの違い

あらためて、額面と手取りの違いに触れておきます。

まず額面とは、給与の総支給額を指すものです。雇用契約書に明記されている金額がそのまま額面となります。

一方、手取りとは、額面から社会保険料や住民税などを控除した差引支給額を指します。控除額はそれぞれの状況により異なるため、額面20万円の方が複数人いても、手取りはまったく同じ金額とはなりません。

例えば、40歳未満・前年の所得が同程度・健康保険は協会けんぽに加入という点が同じ方でも、独身か扶養親族がいるかで手取り金額は異なります。条件を満たした扶養親族がいる方は年間38万円~63万円の扶養控除が受けられます。

また、1年間で支払った医療費の合計が、保険金などで補てんされる金額を除いて10万円を超えた方は、超過分が医療費控除として控除されます。

扶養控除や医療費控除などは「所得控除」と呼ばれ、所得から差し引かれることで所得税や住民税が安くなります。つまり、同じ額面20万円でも税金が安くなるため、受け取れる手取りが多くなる仕組みです。

一方、年齢が40歳以上になると介護保険料を負担することになります。額面が同じ20万円でも、介護保険料を負担するぶんだけ手取りが少なくなる点に注意が必要です。

すべての方に共通しているのは、額面と手取りの金額には数万円程度の差があるという点です。額面の金額を丸々受け取れると思っていると、翌月の生活が苦しくなる可能性があるため、家計管理の際は注意しましょう。

4.手取り20万円は多い?少ない?

前述のとおり、手取り20万円を額面年収に直すと、282万円~320万円程度になります。これは一般的な年収と比較して多いのでしょうか。少ないのでしょうか。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、全国の平均年収は458万円でした。

このことから、手取り20万円は平均給与と比較して少ない水準であることがわかります。仮に年2回の賞与が受け取れる(額面27万円・年2ヵ月分)と仮定すると336万円~374万円となりますが、賞与を含めても一般的な年収より低い水準となっています。

ただし、手取り20万円が不十分かは年齢によっても変わります。上記の国税庁の調査では、25歳~29歳における平均年収は389万円となっており、336万円~374万円はこれに近い数値です。したがって、手取り20万円は20代のうちは決して少なすぎるとはいえないでしょう。

しかし、もし30歳~40歳代でも手取りが増えないようなら、給与交渉や転職などを検討する必要があるかもしれません。

5.手取り20万円で一人暮らしはできる?

手取り20万円であれば、一人暮らしをすることは十分可能です。ただし、自由で優雅な生活を送れるというわけではなく、ある程度の節約が必要となります。

ここでは、手取り20万円の際の生活費の目安をご紹介します。お金の使いどころや家計のやりくり方法はそれぞれ異なるものなので、あくまでも一つの参考としてご覧ください。

5-1.手取り20万円で一人暮らしする場合の生活費目安

20代~30代で独身の男女の場合、以下のような生活費が目安となります。

項目 目安金額 備考
食費 4万円程度 手取り給与の15%程度が理想
光熱費 1万3千円程度 エアコンを使用する夏と冬は状況に応じて上乗せして考える
家賃 6万円程度 手取り給与の30%以内に収めるのが望ましい
貯金 3万円程度 その他の費用がどの程度かかるかにより変動
合計 14万3千円

このとおり、毎月3万円程度貯金をしても、手取り20万円あれば生活することは十分に可能でしょう。

ただし、この目安金額の項目には医療費や保険料などは含まれていないため、通院中の方や民間の保険に加入中の方はこの金額にそのぶんをプラスして計算してみてください。

6.手取り20万で二人暮らしはできる?

次に、結婚をしたり同棲をしたりしてパートナーと二人暮らしをする場合の目安をご紹介します。どちらも働いている想定で、男性側が手取り20万円、女性側が手取り15万円と仮定して計算してみましょう。

6-1.手取り20万円で二人暮らしする場合の生活費目安

項目 目安金額 備考
食費 6万7千円程度 手取り給与の15%~20%程度が理想
光熱費 2万2千円程度 エアコンを使用する夏と冬は状況に応じて上乗せして考える
家賃 10万円程度 手取り給与の30%以内に収めるのが望ましい
貯金 5万円程度 その他の費用がどの程度かかるかにより変動
合計 23万9千円

支出の合計が20万円を超えることから、一人だけの働きでは生活が厳しいことがわかります。二人で生活するなら共働きも視野に入れる必要があるでしょう。

7.手取り20万円で三人暮らしはできる?

パートナーと結婚し、子どもを1人授かったことを前提に、必要な生活費を計算してみましょう。男性は手取り20万円、女性はパートで手取り5万円を想定します。なお、子どもの食費がかかることを考え、食費は手取りの20%を理想とします。

7-1.手取り20万円で三人暮らしする場合の生活費目安

項目 目安金額 備考
食費 8万円程度 手取り給与の20%程度が理想
光熱費 2万5千円程度 エアコンを使用する夏と冬は状況に応じて上乗せして考える
家賃 7万5千円程度 手取り給与の30%以内に収めるのが望ましい
貯金 5万円程度 その他の費用がどの程度かかるかにより変動
合計 23万

女性側の収入が下がることを考えて家賃を低めに設定しましたが、それでも支出の合計は20万円を超えてきます。さらに、子どもがいればオムツや病院、幼稚園や育園の費用など、表にはない支出が多くなります。

したがって、手取り20万円での三人暮らしは現実的ではなく、パートナーの手取りを増やせない場合は給与アップ交渉や転職が選択肢となります。

8.手取り20万円よりアップさせるには?

手取り20万円から収入をアップさせたいと思うなら、何らかのアクションを起こす必要があります。ここでは、考えられる方法をご紹介します。

8-1.給与交渉をする

現職において給与交渉をするのがもっとも手軽な方法です。ただし、ただ「給与を上げてください」というだけでは、受け入れてもらえる確率は限りなく低いでしょう。

昇給の交渉で重要なのは、上司や人事に「給与を上げるにふさわしいと思わせるための根拠」を提示することです。例えば「前年比20%増の実績を上げた」といった定量的な成果があればベストです。

また、企業にとって有益な資格を取得することも、給与を上げてもらえる大きな武器になります。

企業や職種によっても異なりますが、業務に関連する国家資格を取得することで数千円~1万円程度の資格手当を受け取ることができます。幅広い業務を担当することで給与交渉を進めやすくなるメリットもあるでしょう。

ただし、交渉の進め方には気をつける必要があります。従業員の給与は基本的に、会社の基準や従業員の能力に基づいた評価のもと、年間の定められた時期に一斉に見直されるケースが多いため、来月からすぐに昇給してほしいと交渉するのは得策とはいえません。

給与交渉について詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。

8-2.昇格を狙う

昇進を狙うことも、手取りを多くするための方法の1つです。企業によって給与テーブル(給与を決めるための基準となる表のこと)は異なりますが、一般的に、役職なし→主任→係長→課長と昇進するたびに基本給は上昇していきます。

ただし、管理職になることで時間外手当が支払われなくなるという会社もあります。それを踏まえても手取りが増えるようなら、昇進を目指す価値は十分にあるでしょう。

8-3.副業する

収入アップは、本業の昇給を目指すだけでなく、収入の柱を複数持つことでも実現します。会社で禁止されていなければ副業を始めるのも有効な手段です。

ただし、副業に精を出し過ぎるあまり本業の仕事に悪影響を及ぼすようになると、社内での評価を落とすことになりかねません。無理のないスケジュール管理を徹底し、あくまでも本業を第一優先として取り組みましょう。

ダブルワークについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

8-4.転職する

現職では昇給が望めない、副業も難しいという場合、手取り20万円からの収入アップを実現するためには転職がもっとも現実的な手段となります。

転職となると一時的なキャリアダウンになるケースも珍しくないため、収入アップを優先するならば、同業他社か異業種同職種での転職がおすすめです。

ただし、転職を検討する場合、給与だけを判断材料にするのはNGです。給与が高いとしても自分に合わない仕事では体力的・精神的につらくなり、早期退職をしてしまうリスクがあります。

また、残業が多かったり希望する日に休めなかったりしてワークライフバランスが崩れる可能性もあるでしょう。

「キャリアダウンしても良いからまったく新しい業種・職種で働きたい」という場合は、自身の年齢を考慮することも大切です。

20代~30代前半であれば、まったくの異業種・異職種でも一から学んで再びキャリアアップを狙えますが、30代後半~40代から飛び込んでしまうとキャリアアップを狙えない可能性もあります。せっかく転職したのに給与が上がりきらず、生活が楽にならないかもしれません。

もし、より早く手取り20万円から脱却したい場合は、転職サービスの力を借りてみましょう。転職サービスを活用すると、希望に応じた企業選定や選考対策、転職後のアフターフォローまで、一貫したサポートを受けられます。

応募先企業との給与交渉も代行してくれるので、収入アップをより確実に実現したい場合はぜひ利用してみましょう。

なお、JOBPALでは求職者を対象とした面接を無料で実施しています。ぜひお気軽にご応募ください。

年収交渉については以下の記事で詳しくご紹介しています。

9.手取り20万円以上を狙える仕事

最後に、手取り20万円以上を狙いやすい仕事を4職種ご紹介します。自分に適した仕事があれば、ぜひ積極的に挑戦してみましょう。

9-1.期間工

期間工とは、自動車の車体や部品のメーカーで採用される期間限定の作業員のことです。有名メーカーがいくつも求人を掲載していますが、いずれも数十万円単位の入社祝い金を用意しており、入社時点で大きな収入が見込めるのが人気の理由です。

また、基本給とは別の各種手当てが多く月々の給与も高水準のため、手取り20万円以上を十分に狙えます。遠方からの就職者には赴任手当や寮を用意していることも多いため、生活費もかなり抑えられるでしょう。

期間工の詳細は以下のページをご覧ください。

9-2.工場作業員

工場作業員は、メーカーの工場内で加工や検品、検査、ピッキング、仕分けなどの作業に従事します。企業や工場によって扱うものや作業工程はそれぞれ異なりますが、基本的にはルーティン作業が多いでしょう。

24時間稼働している工場の場合は夜勤帯のシフトが含まれる可能性があるので、深夜手当で手取り20万円以上が狙えます。また、製品需要にともなう繁忙期になると残業が増えるため、さらなる収入アップが期待できるでしょう。

工場作業員の詳細は以下のページをご覧ください。

9-3.ITエンジニア

ITエンジニアとは、システムエンジニアやプログラマー、ネットワークエンジニア、プロジェクトマネージャーなど、IT領域に携わる専門職の総称です。エンジニア職は1案件ごとの単価が高いため、手取り20万円以上の給与も十分狙えます。

また、実力主義の業界なので、スキルや経験を磨けば将来さらなる収入アップが期待できるでしょう。

9-4.営業職

営業職は、製品やサービスを提案し購入してもらう仕事です。業界問わず活躍の場が広く用意されているので、自分の希望に近い仕事が選びやすいメリットがあります。

成績に応じた成果報酬を支給している企業も多いので、自分の頑張り次第で手取り20万円以上の高収入が狙えます。

10.まとめ

手取り20万円の場合の年収は282万円~320万円程度となり、自分で部屋を借りて一人暮らしすることも十分可能な給与水準です。

しかし、一般的な年収水準と比べると、ボーナス込みでも少なめと言わざるを得ません。二人暮らしや三人暮らしを実現するなら、夫婦共働きやより高待遇な企業への転職などを考える必要があるでしょう。

今回の内容を参考に、手取り20万円で豊かな生活を送る方法や転職などによる収入アップの方法を考え、自分なりの理想の人生を送る道を模索してみてください。

なるべく早く手取り20万円を卒業したいという方は、ぜひ以下のページより高収入の仕事を探してみてはいかがでしょうか。

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