【テンプレートつき】履歴書の添え状とは?記載する項目と作成方法やマナー
※この記事は5分30秒で読めます。
「履歴書を送るのに添え状は必要?」
「添え状の正しい書き方が知りたい」
など、履歴書を送付する際に使う添え状に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
履歴書・職務経歴書を郵送する際に同封する添え状は、採用担当者への挨拶と同封書類の中身を示す目的で使われます。
今回は、履歴書に同封する添え状の概要、添え状を同封するメリット、作成する際の例文やテンプレートなどを解説します。この記事を読めば添え状のことがよくわかり、採用において高評価につなげることができます。
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1.添え状とは?
添え状は「送付状」「カバーレター」とも呼ばれる挨拶状の一種です。一般的に、応募書類を郵送する際には添え状を添えるのがマナーとされます。
履歴書は郵便で送ることが多く、採用担当者に挨拶なしで書類を受け取ってもらうことになります。本人が直接挨拶する代わりに、書面で挨拶を述べるのが添え状の主な目的です。
履歴書の全体的な書き方については以下の記事にまとめています。
2.履歴書を送るときに添え状は必要?
企業に履歴書を郵送するなら、添え状を同封するのがマナーです。添え状を送ることで「誰が何を送ったのか」を採用担当者に示すことができます。
採用担当者は日々たくさんの履歴書を受け取っており、応募者を把握するだけでも大変です。添え状があれば差出人の名前と中身を確認する手間を省くことができ、採用担当者の負担軽減にも一役買うことができるでしょう。
また、送付状は挨拶の役割もあります。営業マンは商談の本題に入る前に世間話で場を和ませることがありますが、添え状も似たような役割を持っているといえます。
2-1.添え状を同封するメリット
本来は履歴書や職務経歴書に記載されている内容を見て、応募者の熱意・経験・職務能力をチェックし、自社が求めている人材としてマッチしているかを判断します。しかし、それだけで判断できない場合は添え状も参考になるでしょう。
応募書類が多い場合は、添え状がついているかついていないかで見る書類を決める担当者もいます。特に営業関係の求人では契約を獲得するためにも相手への気配りが求められますが、添え状がついているだけで気配りができていると判断される場合もあります。
3.履歴書の添え状に関するマナー
履歴書に添え状を同封する際は、以下にご紹介するマナーを守りましょう。
3-1.基本的にはパソコンで作成する
添え状は手書きでもパソコンで作成してもOKですが、パソコンを使って横書きで作成すると、履歴書や職務経歴書との統一感が出て読みやすくなります。作成の際はWordを使って横書きで作成しましょう。
フォントは一般的な書体(明朝体(MS明朝)やゴシック体(MSゴシック))で十分です。奇抜な書体を使ってもアピール材料にはならず、かえって減点対象になる可能性もあります。
3-2.書類の1番上になるように重ねる
添え状は同封する書類の目次にあたる書類であり、応募書類の一番上に重ねるのが鉄則です。最初に目を通してくれないと「誰が・何を・どれくらい送ったかを伝える」という役割を果たすことができません。
また、郵送中に書類が曲がらないような配慮も必要です。封筒に入れる前に、添え状に記載した順番でクリアファイルに入れてから封筒に入れると、きれいな形で手に取ってもらえます。
3-3.A4サイズ1枚で作成する
添え状はA4サイズ一枚に内容をまとめるのが原則です。ほかの書類と同じA4の大きさに揃えることで採用担当者が扱いやすくなり、先方への気遣いができていると評価されます。
一枚にまとめるのは、添え状があくまでも挨拶や目次の役割を担う書類であるためです。熱意を伝えたいからといって2枚、3枚と書きつらねることは本来の目的から逸脱しています。また、贈り物の送付状などに使われる「一筆箋(いっぴつせん)」はカジュアルすぎるためNGです。
3-4.不要な内容を書かない
希望する給与額や志望動機など、履歴書に書くべき内容を添え状に書くことは避けましょう。挨拶文のなかで簡単な自己PRをすることはありますが、過剰なアピールは本来の目的から外れています。
4.履歴書の添え状に書く項目一覧
添え状に書く内容は、パソコン作成でも手書きでも共通しています。それぞれ何をどのように書くべきか、注意点も含めて解説します。
4-1.日付
添え状の作成日ではなく、書類を投函する日付を書きます。横書きの場合は書類の右上に記載します。西暦・和暦のどちらでも構いませんが、他の書類と統一するとわかりやすくなるでしょう。ただし、「年」を省略しないように注意してください。
4-2.宛先
応募企業の部署名と採用担当者を記載します。担当者の氏名がわからない場合は「採用ご担当者様」もしくは「人事部御中」と書きます。企業名は正式名称で書くのが鉄則です。株式会社を(株)と略すのはNGとなるので、注意しましょう。
4-3.本人連絡先・氏名
応募者本人の郵便番号・住所・氏名・電話番号・メールアドレスを記載します。住所は都道府県名も省略せずに書きます。電話番号は連絡が取れれば携帯電話の番号でも問題ありません。
4-4.件名
「応募書類の送付につきまして」など、書類の題名を書きます。
4-5-前文
主文の前の前文として「頭語」「時候のあいさつ」「相手の発展を喜ぶ言葉」を入れます。頭語は「拝啓」が主流です。挨拶を省略する意味の「前略」を使うのはNGです。
4-6.主文
主文とは、本文のことです。求人の募集を知った媒体名、中途採用の求人に応募する旨を書きます。
もし簡単な自己PRを書くなら、主文のなかに文章を盛り込みましょう。経験やスキル、応募先に入社したい決意を短く端的にまとめるのがコツです。目安は3~4行です。長く書き過ぎると、本来の挨拶状としての目的から外れるので避けます。
4-7.末文
末文には、面接を希望している旨を書きます。希望を書いた後は「宜しくお願い申し上げます」とひと言で締めるのが一般的です。
最後は頭語に対応する結語で締めましょう。頭語が「拝啓」の場合、結語は「敬具」と書くのが原則です。
4-8.記
横書きの場合、同封書類に何が含まれているかを示す部分として、敬具の下に「記」と記載します。
4-9.以上
最後は「以上」で締めます。
5-履歴書の添え状の作成方法【例文あり】
ここからは、履歴書の送付時に同封する添え状の具体的な作成例をご紹介します。前述でご紹介した項目をすべて盛り込み、シンプルながらも熱意が伝わる添え状を作りましょう。
5-1.パソコン作成
パソコンで添え状を作成する際のポイントと例文をご紹介します。
5-1-1.作成のポイント
添え状はほとんどの場合、面識のない採用担当者に送ることになるため、「です」「ます」調で書くことが必要です。内容がどれだけ素晴らしくても、言葉遣いが不適切では台無しです。
誤字・脱字も同様で、提出前には必ず読み直しましょう。一ヵ所でもミスがあればWordで修正し、完璧なものを印刷します。
5-1-2.例文
申し込む時期や応募者によって内容が変わる部分は、「頭語と時候のあいさつ」です。いくつか例文を用意したので、実際に作成する際にご活用ください。
- 拝啓 貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
- 拝啓 初春の候(季節によって変わる)、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます
- 拝啓 時下、貴社におかれましては、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます
なお、時候のあいさつは月によって使えるものが異なります。
提出月 | 時候のあいさつ | 提出月 | 時候のあいさつ |
---|---|---|---|
1月 | 新春の候。初春の候 | 7月 | 盛夏の候、炎暑の候 |
2月 | 立春の候、春寒の候 | 8月 | 残暑の候、立秋の候 |
3月 | 春分の候、春暖の候 | 9月 | 秋分の候、涼風の候 |
4月 | 桜花の候、惜春の候 | 10月 | 清秋の候、秋冷の候 |
5月 | 新緑の候、若葉の候 | 11月 | 落葉の候、菊花の候 |
6月 | 入梅の候。小夏の候 | 12月 | 寒冷の候、師走の候 |
5-1-3.履歴書用の送付状テンプレート
送付状のテンプレートをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
2023年10月1日
株式会社〇〇
人事部 採用御担当 △△様
〒×××-××××
東京都〇〇市〇〇番〇〇号
〇〇アパート〇号室
090-〇〇〇〇ー〇〇〇〇
氏名
応募書類の送付につきまして
拝啓 春分の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
このたび、〇〇に掲載されておりました□□職の求人を拝見し、応募させていただきます。
私は大学卒業後5年間、製造業の営業職として勤務してまいりました。在職中には商品の開発企画から販売、出荷業務まで幅広い業務に携わり、部門の予算達成に尽力いたしました。
不動産営業においても、これまでの営業経験を活かして貴社の事業に貢献したいと考えております。
履歴書と職務経歴書をご高覧のうえ、ぜひ面接の機会をいただけますようお願い申し上げます。
敬具
記
同封書類
1.履歴書 1通
2.職務経歴書 1通
以上
5-2.手書きのポイント
手書きで作成する場合、縦書きで書くのが原則です。便箋は無地や罫線の入ったシンプルなものを用意しましょう。
6.履歴書の添え状なしでも良いケースとは?
添え状は自分が直接挨拶できないときの代わりであり、採用担当者に手渡しするのであれば添え状は必要ありません。履歴書を手渡す場合は、口頭で中身の概要を簡単に説明すると丁寧です。
7.まとめ
履歴書や職務経歴書を作成する際に同封する添え状には、相手への挨拶や、相手に書類の内容物を示す目的があります。
定型文だけの文章では手抜きに感じられるため、送付する時期によって時候の挨拶を変える、自分なりの自己PRを3~4行程度盛り込むなど、シンプルながらも熱意が伝わる構成になるように心がけましょう。
ただし、アピールばかりになって本来の挨拶状としての機能を失わないように注意が必要です。
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