最終面接(役員面接)で聞かれる質問とは?合格サインや心構え3つ
※この記事は6分で読めます。
「最終面接って何を聞かれるの?」
「最終面接の心構えが知りたい」
など、転職時の最終面接に関して疑問を持っている方もいるでしょう。
転職の最終面接では、よく聞かれる質問を押さえ、適切な事前準備をおこなえば、内定獲得の可能性がぐっと高まります。
今回は、最終面接の心構え、面接官からよく聞かれる質問、対策・事前準備などを解説します。この記事を読めば、最終面接へ挑む準備が整い、理想的な転職と新たなキャリアへの一歩を踏み出せます。
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1.最終面接とは?
最終面接は「役員面接」ともいわれるもので、転職時の採用選考における最終フェーズを指します。裁量をもった役員や役職者が面接官を担うのが一般的です。多くの企業では、書類選考、筆記試験 → 一次面接 → 二次面接といった順序で選考が進んだあと、採否の最終判断を下すために最終面接が設定されます。
「転職活動で最終面接まで進めば内定しているも同然」という声がよく聞かれます。たしかに、数多くの転職希望者がいるなかで書類選考や一次・二次面接を突破すれば、それは内定に限りなく近づいた状態といえます。
しかし、これはまったく根拠のない話です。最終面接に進めたからといって無策で望めば、内定獲得に至らない可能性も大いにあります。決して油断せず、できる準備を着実に済ませておきましょう。
2.最終面接における心構え3つ
まずは、転職時の最終面接における心構えを3つご紹介します。最終面接に挑むために心身の基盤を整える要素となりますので、しっかり頭に入れておきましょう。
2-1.事前準備を怠らない
一次面接・二次面接を経験し、その雰囲気に少なからず慣れてきたとしても、独特の雰囲気を醸し出す最終面接は、これまでの面接とは違った緊張感があるものです。
緊張状態に陥ると、本来のあなたの魅力や能力を発揮しきれない可能性があるので、入念に事前準備をしましょう。一夜漬けの付け焼き刃ではなく、時間をかけて当日話す内容を考え、それを実際に話す練習を複数回おこなっておきましょう。
面接練習や流れなどに関しては、以下の記事も併せてご覧ください。
2-2.必要以上に緊張しない
入念な事前準備をおこなうと、安心感や自信が持てるようになり、自然と緊張も和らぎます。また、転職活動の最終面接で緊張するのは当たり前であると開き直る気持ちも適度に必要です。最終面接に挑むすべての応募者は自分と同じように緊張しているのだと思えば、多少なりとも気持ちが楽になるでしょう。
2-3.最終面接の前日はゆっくりする
最終面接の前日は自宅でゆっくり過ごすようにしましょう。転職活動ではハードなスケジュールをこなさなければならない人もいるかもしれません。
しかし、心身ともに万全な状態で最終面接に挑むためにも、せめて前日だけはリラックスできる時間をもつべきです。翌日の服や持ち物を用意し、食事や入浴も早めに済ませて、心身の緊張感を緩めるようにしましょう。
3.転職の最終面接でよく聞かれる質問
ここでは、転職活動の最終面接でよく聞かれる質問をご紹介します。実際に聞かれた際にスムーズに答えられるよう、あらかじめ回答を準備しておきましょう。
3-1.自己紹介をお願いします。
多くの場合、最終面接序盤でおこなわれる質問です。重要なトピックを抜粋し、1分程度で端的にまとめましょう。
■回答例
○○○○と申します。本日は、貴重なお時間を頂戴し誠にありがとうございます。○○大学○○学部を卒業後、7年間家電メーカーで生産管理に携わり、生産計画や調達・購買計画、工程管理、在庫管理など、一通りの経験を積みながら、スキル向上に努めてきました。
業界は異なりますが、一貫した生産管理の経験は御社の業務にも活かせるものと確信し、今回志望いたしました。本日は何卒よろしくお願いいたします。
3-2.なぜ弊社を選んだのですか?
「同業他社ではなく、なぜ自社を選んだのか」は、企業側が強く興味を抱くポイントです。他社にはない応募先企業の魅力や、他社では代わりがきかない応募先企業で働く意義などを伝え、志望する意思の強さを見せる必要があります。
■回答例
御社が長年に渡り研究開発を続け、昨年特許取得された「○○」に大変関心を持っています。5年間科学技術に携わってきた者として、唯一無二の御社の技術力を活かして世の中に役立つ製品開発に携わりたいと思い、志望いたしました。
3-3.弊社の企業理念についてどう思いますか?
ホームページや会社案内を確認し、応募先企業の理念で共感できるポイントを伝えます。企業は、自社への理解の程度はもちろん、「なぜその理念に共感するのか」という部分にも注目しています。したがって、共感した理由もあわせて伝えましょう。
■回答例
「お客様のお困りごとにいち早く駆けつけて解決に導く」という企業理念に大変感銘を受けました。実際、以前私は御社のスタッフの方に困りごとを助けていただいた経験がありますが、IT技術を活かした迅速・的確な対応でありつつ人間らしいあたたかみあるサービスであるとも感じました。
昨今、ITやAIの技術革新が目覚ましい中、御社はそれらを効果的に導入しつつ、人間だからこそ提供できる唯一無二のサービスをご提供されています。時代が移り変わっても人に寄り添うサービスを実現している御社で、多くの人の役に立てる人材になりたいと思っています。
3-4.入社して5年後どのようになっていたいですか?
入社後のイメージをどの程度描けているかによって、自社への志望度や仕事への思い入れを測ろうとする質問です。
漠然とした内容ではなく、できる限り具体化したビジョンを伝えるようにしましょう。志望動機との整合性に欠けると面接官に違和感を与えてしまうため、注意しましょう。
■回答例
前職では中途採用業務をメインに担当していましたが、今後は新卒採用にもチャレンジしたいと思っています。入社3年目以降は、労務や人材育成、制度構築など、人事領域全般を担えるようなスキルアップを図り、5年後には社会保険労務士の資格取得を目指したいと考えています。
3-5.最後に何か質問はありますか?
最終面接の終盤で、面接官から「何か質問はありますか?」と尋ねられることがあります。いわゆる「逆質問」といわれるもので、応募者が企業側に質問をおこなう時間となります。
スムーズに対応できるよう事前に内容を検討し、いくつか用意したうえで最終面接に挑みましょう。
■回答例
御社に入社するにあたり、現在私が持ち合わせているスキルや経験で不足していると感じられた箇所があればご教示いただけますでしょうか。
面接の逆質問については、以下の記事も参考にしてみてください。
4.転職の最終面接の対策・事前準備
転職の最終面接では、いかに適切な準備をおこなえるかが採否を左右します。そこで、必ず済ませておきたい5つの対策・事前準備をご紹介します。
4-1.自己理解を高める
転職の最終面接で内定を勝ち取るためには、自己分析をおこない、自分自身への理解を高めておく必要があります。自分自身のことがわからなければ、応募先企業に適したアピールはできません。
まずは、長所や短所、得意や不得意、身につけたスキルなどを洗い出す工程からはじめましょう。そして、応募先企業の業務へどのように結びつけられるかを考えます。
自己分析の詳細については、以下の記事も併せてご覧ください。
4-2.業界理解を高める
応募先企業が属する業界の理解を高めることも、転職活動における最終面接で欠かせない対策です。業界理解が不足していると、もっともらしい回答ができたとしても面接官に違和感を与える可能性があります。
どのような過程を経て現在の業界が成り立っているのか、将来的な見通しを理解したうえで、自分のキャリアビジョンを描いていきましょう。
4-3.企業理解を高める
業界の全体像を把握したら、応募先企業への理解も高める必要があります。企業のホームページや会社案内を隅々まで確認するのは大前提です。
さらに、社員の口コミなどが掲載されているサイトなどを参考にするのも一つの方法でしょう。そこから得た情報に対して自分なりの考えや意見を持ち、言語化して面接官に伝えられるようにしておきましょう。
4-4.面接の練習をする
面接慣れしていると自覚している場合であっても、最終面接の練習は必須です。最終面接は、目的や面接官の立場、質問内容など、一次・二次面接とは状況が異なります。
より踏み込んだ内容について質問されますし、張り詰めた空気が緊張を助長させる可能性もあります。そのため、特別な環境下でも落ち着いた対応ができるよう、練習は繰り返しおこなっておきましょう。
4-5.伝えたいことをメモ書きしておく
最終面接当日、自分の伝えたいことを漏れなく面接官に伝えられるよう、あらかじめメモ書きをしておくことも重要な対策です。最終面接で聞かれる可能性がある質問を想定し、回答を検討、作成してメモに残しておきましょう。
「わざわざメモに書かなくても頭のなかで考えれば良いのでは」と思うかもしれませんが、手を動かし文字を書く行為は、思考の整理を促す効果が期待できます。
5.転職の最終面接に関するQ&A
最後に、転職活動における最終面接に関してよく聞かれる質問とその回答をご紹介します。最終面接への理解をより深め、事前準備を進めていきましょう。
5-1.最終面接の合格率はどれくらいですか?
最終面接の合格率はおおむね50%といわれています。ただし、あくまでも一般的な統計であり、業界や企業、募集職種などによって変動があります。
また、同じ職種でも、欠員募集か将来を見越した増員かなど、募集背景によっても変わるでしょう。
5-2.最終面接は役員ではありませんでした。なぜでしょうか?
最終面接において、役員が面接官を担うという明確なルールがあるわけではありません。企業規模や募集職種によっては部署の責任者や人事部長が担うケースも珍しくないので、面接官が役員以外でも心配は無用です。
5-3.最終面接で合格するためにできることはありますか?
転職活動において最終面接の合格率を高めるためには、企業・自己・業界の3領域に関して徹底的に理解を深めることが必須です。
また、いかに応募先企業に貢献できる人材であるかを伝えるためには、一定以上の話術やアピール力も必要となります。一朝一夕で身につくものではないので、地道な練習を積んでおきましょう。
5-4.最終面接までいったのに落ちたときはどうしたらいいですか?
最終面接で不合格となったからといって、応募先企業で働くチャンスがすべて奪われたわけではありません。今後、同職種・他職種で再び募集が開始されるケースも考えられます。
「どうしてもこの会社で働きたい」という強い気持ちがある場合は、一定期間が経過してから再チャレンジしても良いでしょう。
6.まとめ
最終面接は就職活動のヤマ場です。それだけに、「本当に大丈夫だろうか」という不安な気持ちを抱えている人もいるでしょう。しかし、ここでご紹介した内容をもとに適切な準備と対策を講じれば、合格の可能性は高まります。
いくつものステップを乗り越えてたどり着いた最終面接。ぜひ胸を張って挑んでください。
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